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あるいは修羅の十億年
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あるいは修羅の十億年の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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読み始めて直ぐに失望した。東日本大震災を背景に新しい<神話>を創造しようという"陳腐"な構想(こうした構想が成功した試しはない)がミエミエな上に、読者にとって錯綜した(分かり難い)ストーリー展開が文学的だと勘違いしている節が冒頭から顕著だったからである。そこには、福島原発事故を含む東日本大震災の被災者の方への真摯な鎮魂の念はなく、単に作者の偏狭な世界観の押し付けがあるだけ。作者が東日本大震災を"飯のタネ"にしている有象無象の作家の一人だという事が良く伝わって来る愚作である。 読み進めて行く内に新しい視界や希望が開ける訳ではなく、「きのこ雲=原子爆弾」を意識した茸(菌糸菌)のモチーフの繰り返し(映画「マタンゴ」まで出て来る)、被爆して人工内臓で生きている少女をウランと名付ける軽佻浮薄さ(冴子をサイコと呼んだりもする)、意味のない駄洒落(例えば、Here comes the sun→ヒア・カムズ・ユーゲン(世阿弥の事))の繰り返し、内(被爆地域を「島」と称している)と外の表裏一体といった言い古された言辞の借用、カウボーイやフランスのプロバンス地方への言及といったこれまた意味のない無国籍風の雰囲気の醸し出し等々、読んでいてウンザリする事ばかりである。そして、一番の疑問は、自然環境保護の象徴という意味だろうか、「鯨」を全編のモチーフとしている点である。日本人の考える「鯨」と自然環境保護団体なるものが考える「鯨」とは全く異なるものなのに、これを調和の象徴とする辺りは奇異という他はない。 そして、本作には何の収斂もない。最終章では予定調和的事故が起きるが、これまた希望のないものである。なお、本作の時間軸は自在で、本作の内容はサイコのお腹の中の子が書いたという風に取れる仕組みとなっている。その本作が現実を書き換えられるとあっては笑止千万という他はない。読むだけ徒労に終わる真の愚作である。 | ||||
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この題名につられて手にとったけれど、 よく考えてみたら、宮沢賢治のパクリ だよね。 | ||||
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