■スポンサードリンク


二重生活



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
二重生活
二重生活 (角川文庫)

二重生活の評価: 2.95/5点 レビュー 21件。 Eランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.95pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 21~21 2/2ページ
<<12
No.1:
(4pt)

「文学的・哲学的尾行」と現実との葛藤

大学の講義で知ったソフィ・カルの「文学的・哲学的尾行」を実践してみようと思い立った主人公が出くわす様々な出来事。
それらによって主人公が精神的な迷路にはまり込んで行く様子が、微妙な心理描写で描かれています。
尾行相手に選んだ隣人が不倫をしている事を知ってしまう事から
主人公の心にさざ波のような小さな波紋が起こり、それを起点に自分の彼氏への気持ちも揺らぎ
疑心暗鬼に陥って行く様子が丁寧に描かれていて、この辺りは小池真理子独特のやわらかなタッチです。
基本的なテーマ自体が興味を引く内容なだけに展開が非常に面白く、
自然と読み進むスピードも速くなって行きました。
「文学的・哲学的尾行」の精神と、「あまりに世俗的な興味本位の尾行に陥りそうになる自分」の狭間で葛藤する主人公の
悩み苦しむ姿の描き方も、微妙な感情の機微が見事に描かれていると思いました。

しかしその展開で進行して行くストーリーの結末が、正直インパクトに欠けちょっと残念。
小池真理子の代表作には登れない小粒さはありますが、なかなか面白い小説ではありました。
二重生活 (角川文庫)Amazon書評・レビュー:二重生活 (角川文庫)より
4041036208

スポンサードリンク

  



<<12
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!