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二重生活
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二重生活の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 21~21 2/2ページ
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大学の講義で知ったソフィ・カルの「文学的・哲学的尾行」を実践してみようと思い立った主人公が出くわす様々な出来事。 それらによって主人公が精神的な迷路にはまり込んで行く様子が、微妙な心理描写で描かれています。 尾行相手に選んだ隣人が不倫をしている事を知ってしまう事から 主人公の心にさざ波のような小さな波紋が起こり、それを起点に自分の彼氏への気持ちも揺らぎ 疑心暗鬼に陥って行く様子が丁寧に描かれていて、この辺りは小池真理子独特のやわらかなタッチです。 基本的なテーマ自体が興味を引く内容なだけに展開が非常に面白く、 自然と読み進むスピードも速くなって行きました。 「文学的・哲学的尾行」の精神と、「あまりに世俗的な興味本位の尾行に陥りそうになる自分」の狭間で葛藤する主人公の 悩み苦しむ姿の描き方も、微妙な感情の機微が見事に描かれていると思いました。 しかしその展開で進行して行くストーリーの結末が、正直インパクトに欠けちょっと残念。 小池真理子の代表作には登れない小粒さはありますが、なかなか面白い小説ではありました。 | ||||
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