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戦闘妖精・雪風(改)
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戦闘妖精・雪風(改)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.49pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全82件 61~80 4/5ページ
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謎の異星体ジャムとの戦いを連作長編の形式で描いています。 冗長になるところを背景説明や周辺状況を思い切って切り捨てることで、無駄の無いきびきびとした印象を与えてくれます。 現在形を使った戦闘シーンも特徴的で、スピーディーな印象を読む人に与えてくれます。 物語は、単なる勝ち負けを競う形で戦争を描くというよりも、機械的だった主人公が人間らしさを得ていく姿、道具として作られたはずの機械が人間を必要としない個体と変化していく姿、ジャムは何を敵としているのかといった多元的な構造で描かれています。 その物語を通じて、人間性とは何か、人間の尊厳、存在意義について考えさせてくれます。 | ||||
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『雪風』と『雪風<改>』の微細な違いを見つけると楽しい。 特にほかの神林作品のファンならばニヤリものの改訂が多数。 さすがファン心を心得ているな、と、★×5。 …ワーカムで書いたならこの文章は、…変わらないなぁ(笑) | ||||
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美しい一粒のダイヤモンドのような小説。 恋を知ること。 それを失うこと。 すべては、戦闘妖精の意のままに。 戦闘機の話と言うよりも、 人工知性体の話である。 そうして。 この話はとても日本らしい感性の話だと思う。 神はすべてものものに住まわれる。 もちろん、戦闘機にも。 自我に目覚めた人工知性体は、 淡々と日常をこなしていった。 すべては本能の命じるままに。 | ||||
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南極大陸に突如出現した超空間通路によって、地球への侵攻 を開始した未知の異星体「ジャム」。 反撃を開始した人類は 、「通路」の彼方に存在する惑星フェアリイに実戦組織FAF を派遣した。 戦術戦闘電子偵察機・雪風とともに、孤独な戦 いを続ける特殊戦の深井零。 その任務は、味方を犠牲にして でも敵の情報を持ち帰るという非情かつ冷徹なものだった。 神林の頂点に立つ作品。 神林ファンなら一度は読んだことの ある作品です。 まだ読んだことのない人でも楽しめるはずで す(戦闘ものが好きな人)。 感動がしたい人はあまりおススメできません。 是非一度ごらんアレ!!!!!!!!!!!!!! | ||||
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これが20年前の小説だなんて。 人間、機械、ジャム。 この3者は、物語の中で、間違いなく生きています。 機械が人間を必要としないものになったとき、 世界はどうなっていくのか。 いや、そもそも、「生きている」とはどういうことか。 これが20年前の小説だなんて。 神林さん、ほんとにすごい。 続編「グッドラック」と合わせての一気読みをおすすめします。 | ||||
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すでに古典的名作として世評の高い一冊。もっとも特徴的なのは、戦闘機フェチのために書かれたとしか思えない空中戦描写。当時はこれが書きたかったんだろうなあ。無論、そこには必然性がある。 異次元通路によってつながれた異星上での空戦のみの特殊防衛隊。正体不明のエイリアン・ジャムとの、目的を見失いそうになる戦いの連続。無機的で厭世的な、しかし死と確実に隣り合わせな生々しい世界が描かれる。 見えない敵と戦う状況は、敵対者が明確でない現代の我々の生き様に重なる。主人公が人間・零ではなく、戦闘機・雪風であるかのように感じられてくる。 なぜ戦うのかわからないが、戦い続けなくてはいけない。この状態は、「戦う」を「生きる」と置き換えても成り立つ。とってきたような大義名分をそこにあてはめても仕方がない。この小説世界で、時折零やブッカーに共鳴して感じてしまう苛立ちは、そこに起因するのだろう。 | ||||
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少々の取っ付きにくさは確かにある。 ミリタリー系の知識があまり無い人間(私もそう)には、ミッション中、特にドッグファイト(対戦闘機戦闘のこと)において、何を言ってるのか解らなくなるときがある。 HUD、ECM、ECCM、IFF、etcetc一応、簡単な解説はあるけれど、いきなりはさすがに全て飲み込みきれない、というのが本音。 しかし、そういう人間にとっても『戦闘妖精雪風』は、十分に読む価値のある作品と、自信を持っていえる。 人間の存在と意義を、全編通して緻密に、しつこいくらいに線を張って問い掛けていく。 有機=意志のあるもの、無機=意志の無いもの、として。 無機的な有機、無機によって生きる有機。 有機と見間違う無機、有機を支配する無機。 その対比は、鉄腕アトムやドラえもんなどで描かれる 『意志をもち、人間を上回る能力を持ちながらも、人間に極めて友好的な機械』 に対する、真っ向からのアンチテーゼ。 何かと機械に頼ることが常識となった現代、ぜひ一読する価値はある。 | ||||
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DVDも買って観ましたが,やはり小説が一番ですね。装丁も含め一見ただの軍事小説に見えますが,内容は中々深く読み応えがありました。お陰様で同氏の他の小説も数冊読んでしまいました(笑)。 機械や,謎の敵に仮託して,作者は異なる存在へのコミュニケーションについて問題提起しているように思いました。それはもしかしたら現代における隣国との関係にも通じるものかもしれません。 良かった点 ・主人公固定による深く掘り下げた内面描写 ・メカ好きなら引き込まれる戦闘機に関する詳細な記述 悪かった点 ・結局結論の出ない敵との戦いの結末 ・迷ったまま終わる主人公の気持ち とはいえ面白い作品だと思います。似たような作品は他には無いように感じました。 | ||||
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「カッコイイ戦闘機が未知の惑星でエイリアンと戦う」と聞けば、 あるいは単に「戦争モノ」であるというだけでも、 そのテの好き者でない多くの方は、失笑まじりに 「何を幼稚な、読むものか」と思われるかもしれません。 雪風は恋の物語でもあります。 戦場で共に戦う女に惚れて、その生涯を添い遂げると誓った男。 永遠の愛を誓ったはずの二人の関係が、いつしか不確かなものに感じられるようになり、 自分は彼女に必要とされているのか、いやそのはずだと彼は悩みます。 別れを拒む男と、何も言わない女。 そして。 ミサイルという単語でもうダメって方もいらっしゃるでしょう。 専門用語を乱発されてもワケがわかりませんという方は大半でしょう。 それでも、この、最も純粋で哀しい恋の物語を、手にとって最後まで読んでみてほしい。 それにしても、私が小学校に上がる頃に書かれた作品なんだなあ。これ。 雪風に出会えた幸運に感謝。 | ||||
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機械のような男、深井零と書かれているが、零は現在のような機械のようではない。 冷徹さはそうであっても、零の「機械さ」はフェアリイ星の高度な機械のようであり、雪風もまたその逆である。 SFというジャンルは衰退してしまったと聞いたが、良いではないか、と思った作品。 しかし、実は二十年以上前の作品だった。 そうとは思えない、鋭さ。 ナイフ・エッジ。 | ||||
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ビデオを見てから原作を読みましたが<改>と内容が同じだったのでちょっとがっかりしました。 同じなのを知らなかった私がわるいのですが...。 <改>なんて書いてあったら違うお話かと思ってしまいませんか? まあ、文庫版なので外出する時にバックに入れて持ち歩くには重くなくて良いのですが。 これから、買おうと思われている方は、新版だけを購入された方が良いかも知れませんね。 字体も<改>の方が、少し、大きくて読みやすいかと思います。 | ||||
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深井零は「雪風」のパイロット。フェアリィ星から地球に侵攻する異星体ジャムに対抗する空軍<FAF>に所属している。彼の部隊はジャムとの戦闘情報の収集する<特殊戦>。彼らは仲間を犠牲にしても帰還を至上命令とする。 そして、深井零が信じるは、愛機「雪風」のみ。 こういった、孤独かつ非人間的な個性を持つ深井零と、物言わぬ戦闘機・雪風の物語です。 人間と機械であるがゆえのジレンマ。 深井零と他の人々との関係を通じて読者に訴えかける、人間性の意味。 そして、ジャムという謎の存在が人類に及ぼすもの。 これらすべてが巧妙に絡み合って、この終わりの見えぬ闘争に拍車がかかっていきます。 特筆すべきは緊迫感のある空戦シーンです。専門用語多用のため通じにくい部分が多いというハンデをものともせず、ぐいぐい引き込まれます。 一読の価値アリです。 | ||||
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さすが星雲賞に輝いた作品です。 面白いし、最後は意外なラストが?・・・ | ||||
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私の得意分野ではないので、感じたことを箇条書きにして、レビューとさせてもらいます。 ■未知の異星体「ジャム」と、地球防衛機構の主戦力・フェアリイ空軍との戦いがストーリーの中心であるが、ストーリー展開を楽しむより、人間性・非人間性について考えさせられる作品である。 ■専門用語が多用されているが、それを理解出来なくとも、戦闘シーンでの緊迫感は十分伝わってくる。 ■この戦いの結末より、「ジャム」の正体が何なのか、知りたくなる。 ■しかし、続編を読みたいという強い衝動は湧き上がってこない。 | ||||
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パイロット用語(搭載機器の名称など)が随所に出てきているため、用語になじみの無い人には却って特殊な雰囲気を味合わせてくれるのではないかと思います。実際、この関係の仕事をしていない限り、本書に出てくる専門用語を使って毎日会話している人はほとんどいないと思う。 ただし、それほど頻繁に用語を羅列しているわけで無く、知識の無い人が読みづらいというほどマニアックな作品では決して無い。筆者自らも語るように、戦闘機の操作シーケンスが紹介されている航空マニュアルブックを元にして、操作手順が出てくるように話を書いたものである。 肝心のドラマ性やメッセージに関しては、読者に考えさせるような文体になっており、やや簡潔すぎる感もあるが、それが帰ってシンプルで美しく、味わい深い。完成度が高いと評される所以であると思える。 本書続編のグッドラックとは同一作品とは思えないほどの作品の雰囲気の違いが味わえる。本書は人間味を消すことで人間味を表し、続編は、正面から人間とは、機械とは、と、問題にとりあげていると言う面でより直接的な仕上がりとなっている。 | ||||
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SFが好き、戦闘機とかそういう系のが好き、って方にはたまらない作品だと思う。 実際、読者にはほとんど説明なしに専門用語が多用されている。 だから、ある人にはわけがわからないままに終わったり、途中で投げ出しちゃったりするかもしれない。 OVAがでているのでそれと一緒に鑑賞していくとおもしろさ倍増。 | ||||
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20年も前と考えられぬほど、恐ろしく完成度の高い作品。 親友のブッカー少佐を除けば、信じられるのは機械である雪風のみ、という主人公・深井零と、 戦闘機の機械知性である雪風との、外界意識の齟齬によるすれ違いが哀しく、そして恐ろしい。 しかし、この一冊だけでは、このシリーズの神髄を味わったとは言えない。 続編の『グッドラック 戦闘妖精雪風』を続けて読む事で、このシリーズの真なる素晴らしさが見えてくる。 この二冊を続けて読む事で、この作品がSFとしてだけでなく、哲学書としてもエンターテインメントとしても一流であることが分かるはず。 | ||||
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最初、空戦や飛行機器に興味の無い方には苦痛に感じるかもしれませんが(とはいっても「勘弁して欲しい」ほど深く語られる訳ではないです。 臨場感を感じさせてくれる程度)、徐々に深井零・ブッカーの会話のやり取りや苦悩、ジャムと人と機械の混沌とした姿を見てしまうと、きっと最後までよんでしまうでしょう。 この話にミラクルは感じられません。 もしかしたらの現実・・・これ以外のうまい言葉は出てきませんが、こんなとこです。 物語のラスト、深井中尉は深手を負うのですが・・・き、気になる!! てな感じで今からグッドラックの方を買いに行きますんで、これにて失敬(笑)・・・私的すぎてすみません。 | ||||
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DVDを観て、原作に興味を持ち、購入しました。 表紙、タイトル、いかにも 男性好みで、最後まで読みきれるか不安でしたが・・・面白い! 細かなメカの描写、戦闘シーン、などは、やはり映像の手助けなしには 読み進められませんでしたが、「人間とはなにか」と言う普遍的なテーマ が底にあるので引き込まれます。 機械にのみ心を許す主人公、その報われない想いが悲しい。 「あたしは、電化製品の説明書だってよまないわ!」と言う女性にも読んで 欲しい。 | ||||
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非人間的な主人公深井零と,高性能戦闘機「雪風」との関係を軸に,コミュニケート不能な敵<ジャム>との戦闘がリアルに描かれていく。初めはその精緻なメカ描写のカッコ良さに魅かれて読み進めたのだが,次第に明らかになる<ジャム>,そしてコンピュータ群の意識に戦慄し,後は衝撃的なラストまで一気読みだった。と,これは私が旧版を読んだ時の話。 約20年の時を経て,加筆訂正された本書を読んでみたが,全く古さを感じなかった。 加筆訂正の内容は,構成自体を大きく変えるようなものではないが,旧版を既読の方も,これを機会に再読されてはいかがか。 本書は間違いなく日本SF史に残る傑作である。未読のSFファン,読むべし。 | ||||
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