(短編集)
いま集合的無意識を、
- SF (392)
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「集合的無意識」と言えば、スイスの分析心理学者ユングの手になる「使えない」概念である。「使えない」のは何も集合的無意識に限ったことではなく、ユングの組み上げた理論体系そのものが全体として使えない。なぜならそれらは理解の範疇にないからだ。それらは共感し、信じることでしか使用の域に達しない。いわば「経典」である。しかもその共感と信仰の射程はもはやオカルトとも区別がつかない位置にあったりするのである。しかし一方で、そうしたアカデミックな領野の外(分析心理学が既にしてアカデミックではない、という指摘は当然ありうるし、まさにそうなのだが、あくまで形式的にはこれもある種の人々にとっては「学問」として認識されている、という意味で)では、この集合的無意識という概念および用語は、主としてSF、宗教、そしてエコロジーの分野において実に便利なツールとして盛んに使用されてきた、という歴史を持っている。特にネットワーク・テクノロジーとの関係においてこれは実に先鋭的なテーマを浮き彫りにするものであるらしく、神林長平の「いま集合的無意識を、」もそのような使用例の一つに数えられるだろう。伊藤計劃『ハーモニー』で掬い切れなかったもの、彼はそれを集合的無意識という言葉で表現する。その語りは物語ではなく、エッセイでもなくて、明らかな宣戦布告である。何に対する? もちろんフィクションに対するものとしての。 「いま集合的無意識を、」は特に顕著な例だが、本書に収められた六篇は総じて「内省」的である。自らが、自身の「存在」に関して思いを巡らせる形式である、というより、それが神林長平の名の下に括りうる作品に通底する形式である、と言った方が良い。だがそれは私小説に見られるような内省ではない。むしろ『省察』のそれなのだ | ||||
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飛浩隆の解説がkindle版にはない。それだけで価値が半分になっている。 | ||||
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これは完全に神林長平のファンブックであり、それ以上でも以下でもないと思った。もっともそう思ったのは私自身が長年彼の作品を楽しんで来たファンだからであり、例えば全く神林長平を読んだ事のない人がどう感じるかなどまるで想像も付かないのだから言いようがない。 ファンとして言わせてもらえば、「戦闘妖精雪風」のスピンオフ作品はもちろんだが、その他の作品でも神林作品を彷彿とさせるアイディアや登場人物が満載で嬉しくてたまらないのだが、独立した作品として評価できないのである。表題作など作者自身が夭折した伊藤計劃と対話する趣向で、かつて個体として認識可能jな人工知能について多くの作品を著して来た作者のクラウド時代への戸惑いと、それを既知のものとして育って来た若い世代のSF作家への期待を述べているように読めた。もちろん神林長平自身もライフワークとして書き続けている「雪風」シリーズなどで過去作を超える新しいSFに挑戦しているのだが。 | ||||
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踊れのラストを思い出したけど歳をとったせいかあまりインパクトはなかった 探偵の話がよかったけど猟奇的な現場を演出したワケとか語られて無くね?w 脳にプラグするってのはこの作者の他作品世界と比べてちょっとアナクロに思えました 思考の世界と物理世界の門みたいな演出だったのかもしれんけどシールド性や 物理的遮断が云々ってよりロマンがあるんですかねー、プラグには | ||||
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著者の最新短篇集。 戦闘妖精雪風シリーズの深井零を主人公とした短篇もあるが、 未読でも問題ない。 読み終わったあと、どんなレビューを書いていいかわからない、 それくらいの衝撃だった。 特に「いま集合的無意識を、」から、飛浩隆氏による解説の流れは圧巻。 SFを読んできてよかった、神林長平の作品を読んできてよかった。 伊藤計劃氏の作品がもう読めないのは悲しいけれど、 こんなに力強い作品と同時代に生きることができて、本当によかった。 | ||||
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