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エアー2.0
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エアー2.0の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.72pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全29件 21~29 2/2ページ
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フクイチの今後に対するひとつの視点を与えてくれている。 実際、福島で頑張って新しいビジネスを立ち上げている人も沢山知ってる。 小説としても読ませる。 こんなこと考える小説家って素晴らしいね。 こん小説だと、現首相は退陣してるんだか、その通りになりそうもない。その総理にじっくり読んでもらいたい。 | ||||
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東京オリンピックメインスタジアムに仕掛けられた爆弾の意外な起爆装置解除の条件。それは、主人公中谷に予想外の大金をもたらし、「おっさん」との奇妙な共同生活を始めさせる。 空気を読むシステムの構築と、国の有する「あるビッグデータ」の入力によるブラッシュアップ。物語の基軸となるこの着想が素晴らしい。 福島の復興と原子力発電所。これらが本作の影の主役でもある。そして財務キャリア官僚、現場警察官、テレビ局員。立場の異なるそれぞれの正義がぶつかり融合する。 「おっさん」の正体が明かされてからの展開は清々しい。科学的合理性を追究し尽し、その先に見えてくるものは何であるのか、人はどう対峙すればよいのか。人生の意味とは。そんなことを考えさせてくれる傑作であった。 | ||||
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最近NHKスペシャルでも資本主義の終焉とその後の世界が爆笑問題を司会で特集されている。資本の拡大を受け入れてくれる空間的辺境が無くなり、実体経済から金融空間へ。資本主義の次に来るのは何かと考えていと時に偶然に出会った本です。ビッグデータを元に人間の営みを計算できるエアーなる市場予測システム、それを政府に渡すことで得られる円を元に、電子マネーの経済権を福島中心に作り上げていく。その貨幣システムは、実体経済だけに電子マネーが回るようにコントロールされている。現在の、中央銀行制度による信用創造ではなく、実体にあった分だけのマネーサプライ。税による徴収・福祉による再配分などの仕組みがなくても、富があまねく回るように設計されている貨幣システム。よく考えられているし、できるのかもと思わせる。ビッグデータ、電子マネーなどの現在のテクノロジーを用いて資本主義の作り直しを物語として、官僚、政治家が動き回る世界を描いている。資本主義の後は? と考える人は、是非とも読んで想像を逞しくして欲しい。 | ||||
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【エアー2.0】人工知能の小説だけど、ただの人工知能じゃなくて『空気を読む』人工知能なのが面白い!KYとかって言って、人間にはその場の空気っていうのが確かにあって、ムーブメントとか流行とか、イジメなんかもこの空気によるところが大きいわけですが、それを数式化して人工知能を作るわけです。その予測は正に『お告げ』になるわけで、エアー2.0、人間の感情、ムーブメント、空気を人工知能にするという発想が素晴らしい!超、面白いのてオススメV(^_^)V | ||||
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世界の振る舞いを計算できてしまうコンピュータ。そんな計算機があったらいいな、と思った人は少なくないだろう。本作品は、デジタル化されたあらゆる情報を取り込んで、経済学者が考え出した経済モデルを越え、人間の曖昧な気持ちまで汲んで未来を予測する、そんなコンピュータ(エアー)がある世界を描いている。 ストーリーは面白い。難しい単語は出てこないのですらすらと読める。軽い作品のように感じるかもしれないが、この作品で語られることは非常に重い。現在の資本主義をぶち壊して新たな経済を構築しようとする試みなのだ。 作品の時代背景は、現在(民主党政権から自民党政権に戻った安倍晋三政権時代)をベースにしている。このリアルな時代背景を理解していないと分かりにくくなる。なので、この作品は今だからこそ読んでおくべきだ。今だからこそ楽しめる作品になっている。 社会主義が崩壊し、資本主義全盛の現在であるが、現在はその資本主義でさえ閉塞感がある。それを突破するための方法をSF作品として表現しているのは見事。最後が少し物足りない感じがするが、物語を終わらすための必然だったのだろう。そこも合わせて素直なエンタテインメント作品として楽しめばいいと思う。 | ||||
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たぶんいずれこの本は映像化されるだりうけど いやもしかしたら、隠れた名作になって、しまうかもだけど こんな面白い素敵な本に巡り合えて幸せだ | ||||
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なんて希望に満ちたファンタジーかと思って読んでいたけれど、これって実現可能なんじゃない!と思えてきました。 福島を忘れない、、だけでない、原発事故から学び、研究し、実践し、人々が生き生きと生きる、、そこには今私たちが生きたい世界がある。 ふくしまを遠くに押しやって、東京オリンピックに沸く日本に違和感を感じている私には、涙が出る嬉しい物語世界でした。 こういう本を待っていたのよ。 税金の使い方を知らない官僚や政治家にも是非読んでもらいたいね。読まないか彼らは。 続編も書いていただきたい。世界への処方箋のヒントになるような。 | ||||
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普段、小説を好んで読まない方にも自信をもっておすすめしたい面白い作品です!! とにかくよく練られたストーリーが秀逸で、まるで映画を観ているかのようにワクワクドキドキしながらあっという間に読ませてしまう小説でした。 舞台は東京オリンピック開催前の日本。主人公は、オリンピック開催へ向け建設中の新国立競技場で日雇い作業員として働いている。その建築現場で共に働いている日雇い作業員である謎めいた「おっさん」との縁から、主人公の全く違う人生の扉が開かれていく。 この謎めいた「おっさん」の描き方がとても魅力的で、主人公中谷のキャラクターとのコントラストが面白い。そして、主人公と「おっさん」を取り巻く登場人物たちも、実在しているのではないかと思わせるリアルなキャラクター陣で物語に厚みを加えている。 表立っては語られていない現代社会の闇といったもの、日本(世界)経済や社会の仕組みの弊害や矛盾といったものを描きながら、その闇を突破しうる光を描いている。これはフィクションなはずなのに、もしかしたら、どこかでこのエアー2.0のようなものが開発されているのではないだろうか、と思ってしまうのは私だけではないだろう。 榎本憲男というこの著者を知らない人が、この本を自ら積極的に書店で手に取ることはあまりないかもしれない。それはとても残念なことだと心から思う。著者は小説家であるとともに映画監督でもある。むしろ映画業界の歴史の方が圧倒的に長い。「シナリオ座学」という映画の勉強会を主宰されており、映画を愛する人である。 この小説を映画にあてはめた場合でも、しっかり筋の通った脚本、謎に包まれた深みあるストーリー、リアルで魅力的なキャラクターといった三拍子が見事にそろった作品といえる。あとは実際にどのようなキャスティングと演出で撮っていくのか、それを想像するだけでもワクワクする。映画化される日を心待ちにしていようと思います。 | ||||
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遅読の私としては珍しく一気に読み終えた。とにかく読みやすく面白く、あっという間にページが進んでしまった。読み終わった直後、まず思ったのは「ぜひ映画化して欲しい」ということだった。 この小説は、2つの志(あるいは目的)を持った作品だと思う。 もう1つは、現在の日本の(あるいは世界の)社会が抱える欺瞞を暴こうという、筆者の野心だ。高度資本主義社会の歪み、原子力発電と共存せざるをえない日本社会、一定数の冤罪を生みつつ、それゆえ安定を保っている刑事司法制度。こういったもろもろの問題に対し、筆者なりの問題提起・向かうべき解決策を提示しているように思う。その意味で、この作品は「社会派作品」の側面を持っている。 1つは、なんとしてでも映像化したい、という思い。映画監督でもある筆者は、映画学校で脚本の講師としても活躍する、その道のプロだ。物語を描くとき、おそらくはスクリーンに載ったときの映像を想像しながら、その映像を詳細にメモ書きするかのごとき発想で文章を書いているのであろうことは、読めばすぐに分かる。それゆえ、読み手も文章を脳内映像化しやすく、非常に読みやすく、わかりやすい。 筆者は、映像の世界で「面白くて、深い」作品を目指しているという。この小説は、まさにそれを具現化したものと言えるだろう。 | ||||
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