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九十九十九
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九十九十九の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全22件 21~22 2/2ページ
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やっぱ、小説から「得るもの」「得られるもの」は少ない。特にミステリーなんて鼻毛みたいなもん。ってな具合に思われがちで、敬遠してるでしょ? 僕の場合、敬遠こそしてないけど、いつも消化。それも大事と思いつつ、ね。 それならね、ほら、哲学書だの経済書だの読む方がよっぽどタメになるし。ミステリーとか「あー面白かった」で終わるし。舞城もそっちの類やろ。じゃあ、読むのやーめた、って。うわー、それはもったいないですよ。 六作全部読んだけど、舞城王太郎の作品は皆「ミステリー」というジャンルではないと思うんですよ。多分。確かに、推理的な話はたくさん出てくるけど。 つまり、ミステリーという着ぐるみを被ってるけども、中は(主題は)、青春っぽいのであったり、チョトした心理学みたいなところもあったり、いろんなカタチに化けてる。大してアンテナを立ててなくても、それは容易に気づくはずです。その点でもこの『九十九十九』は今まででベストかも知れない。 勉強になるところ、学ばされるところ、はイッパイあります。だから僕はこの人のファンでもある。楽しませるだけじゃない。生粋のエンタテイナーになれてないところが好き。まぁ、どう感じた、或いはどう感じるか、それは自分たち次第ですけれども。 とにかく、いっつもミステリーなんて読まない人、コレ読んでみてはどうでっしゃろ? ほんとはね、なんでもそうやけど、こんなレビューとか見て、前知識つけますよね。そんなんせんと読むのが一番いいと思うけど。 | ||||
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メフィスト賞受賞者の筆者による第6作目。圧倒的なスピード感により読者に新たなるGを体感させた衝撃のデビュー作以来、その懐の広さを次々に提示している舞城氏が、そのはみ出さんばかりの力量を統制して見せた。それも同じくメフィスト賞受賞者である清涼院流水作JDCシリーズへのトリビュートという異色の形でである。見れば誰もが失神するという美しすぎる容姿を持つ九十九十九(つくもじゅうく)が、「創世記」「ヨハネの黙示録」に見立てられた殺人事件が巻き起こる世界を疾走する。トリビュートということもあり、清涼院氏の作品を読んでおけばいっそう楽しめるだろうが、その圧倒的な世界観は、そんなことで損なわれはしないだろう。福井県西暁町を舞台にした3作、短編集、調布を舞台にした前作と、小説への挑戦ともいえる斬新さをわれわれに与えてきた著者が、その全てを体現したのが本作ではないだろうか。なんだか読む進むにつれてどんどん迷宮に迷い込んでいく感覚をおぼえるが、その時に感じる眩暈を堪能していただきたい。 | ||||
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