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天国でまた会おう
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天国でまた会おうの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.02pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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舞台は第一次世界大戦終結後のフランス、パリ。 平和が訪れたにもかかわらず、街では心にも体にも傷を負った帰還兵たちが喰うために必死となり、夫や息子を失った家族はやるせない気持ちを抱えて苦しんでいた… そんな時代を背景に、金儲けのために戦死者たちを喰い物にする破廉恥な計画を企む人々。 一つは戦地に仮埋葬された戦死者を共同墓地に改めて葬る国家プロジェクトを、そしてもう一つは祖国のために我が身をなげうった兵士たちの記念碑を建造する事業を舞台にして、戦時に深い関わりを持っていた人々がお互いにそうとは知らぬままそれぞれの計画を進めてゆきます。 | ||||
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舞台は第一次世界大戦終結後のフランス、パリ。 平和が訪れたにもかかわらず、街では心にも体にも傷を負った帰還兵たちが喰うために必死となり、夫や息子を失った家族はやるせない気持ちを抱えて苦しんでいた… 下巻では遺族の悲しみを喰い物にする唾棄すべき冷徹な計画が進行します。けれどそれを企む主人公たち自身も戦争とその影響を受けた時代の風潮に痛手を負い、なんとか沈むまいと藻掻く人間の悲しさを体現しているのです。 計画通りの成功に有頂天になるもつかの間、些細な出来事がきっかけで疑心暗鬼に陥る登場人物たちのスピード感溢れる感情のアップダウン。 やがてそれぞれの運命は再び絡まり合い、悪事千里を走るの諺の通りクライマックスに向けて全てが崩壊してゆく迫力に後半はページを捲る手が止まりません。 | ||||
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どういう結末になるか気になり読んでいたが、予想もつかぬ結末で安堵感、不満半々が読書感。 | ||||
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同じくフランス人であるギイ・サジェールの「忘れられた兵士~ドイツ少年兵の手記」では、主人公はやはり生き埋めとなり、その戦友はやはり顔の下半分を吹き飛ばされる。この手記では戦友は死んでしまうのだが、ルメートルは死なせずに物語の主人公として生きさせた。しかし、大変な負傷である。物語に対して、こんなこと可能だろうか、などと思うのは野暮なことこの上無いとは言え、最後までその感覚は消えなかった。 | ||||
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他の作品がとても面白かったので期待して読んいましたが…私には合いませんでした。 | ||||
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第一大戦終戦間際、上官の陰謀で生き埋めになるアルベール、それを助けたがために顔に大きな損傷を受けるエドゥアール。 この二人の若者のその後の悲惨で困窮極まる生活描写で物語は進んでいく。その卑劣漢である上官プラデル中尉は、 陰謀をめぐらせてエドゥアールの姉に取り入り結婚する。過去に「その女アレックス」やその後の刑事カミーュシリーズで、素晴らしい あっと言わせる幕切れのミステリーを楽しませてくれた作者のルメト-ル、さぞかしこの作品でもどんな驚く仕掛けがあるのかと 期待させる。とはいえ、巻末にあるようにこの作品はミステリーではない、純文学とは言わぬが文学の分野で高い評価を 受けて賞も受けている作品。ミステリー的結末を期待している読者(少なくとも私)にはやや物足りない結末であったことは 否めない。文学としても私には、巻末で引用されているような新聞雑誌の激賞ぶりにはやや違和感を感じるというのが 本音であった。 | ||||
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前作で、ちょっと変わった書き方だと思っていたので、今回も同様の読後感でした。 | ||||
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自分を助けるために体中に傷を負い 顔は半分無くなった状態の戦友と一緒に戦後の祖国で暮らそうとする。自分を貶めた戦争中の上司は戦後も順調に社会的地位を伸ばし。自分と戦友はやることなすこと裏目に出てばかりで 救われない。読み進めるたびにその救われない度合いが強くなり、読みながら苦痛を感じるようになり、それに耐えれなくなってしまいました。5分の4位読んだところで それ以上読めなくなってしまいました。 | ||||
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平静に読み進めるのが困難。 フランスって一種憧れの文化・文明の国と思っていた。 そこでまず、フランスにもこんなに薄汚い人間が正々堂々と生息しているのか、だなんて、大人げない感心をしてしまった、強い嫌悪感とともに。 主人公二人の過酷な人生は読み進めるのもつらいのだが、この二人にその過酷な人生を歩ませた人物が登場するたびに吐き気がするので、物語の先を知りたいのに、なかなか先へすすめない。 いまだ2割程度。 ルメートル氏の作品はまだ一作しか(アレックス)読了していないが、この著者は、他人の身勝手により過酷な人生を歩まざるを得なかった人を描くことのようだ。 | ||||
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本作を読む方は相当面食らうと思う。「悲しみのイレーヌ」、「その女アレックス」というヴェルーヴェン警部シリーズ中の両作(共に傑作)、その合間に執筆された「死のドレスを花婿に」(やや凡作)とは全く異なるジャンルの作品だからである。読者の意表を突くミステリ的技巧と濃いノワール風味とが作者の持ち味だと思うが、本作はミステリでさえない。強いて言うと、戦争(第一次世界大戦)を背景としたバルザック風の人間悲喜劇である。 本作の狂言回し(私の見立て)役は第一次世界大戦で下級兵だった優柔不断なアルベール。主人公はアルベールの戦友だった風変わりなエドゥアール及び両名の上官だった貴族階級のブラデル。これに、エドゥアール(実は富裕層の出身)の父子関係が絡む。本作の文庫版は初めての上下巻二冊だが、上巻ではブラデルが人間の命を何とも思わない如何に卑劣で上昇志向の高い男かがこれでもかと子細に描かれる。勿論、アルベール、エドゥアールの両名は生還したのがまさに奇跡なくらいにブラデルから不条理な扱いを受ける。ここに、作者特有の濃いノワール風味が出ているとも言えるが、日本においては、<戦記文学>というジャンルが確立されているので、戦争における不条理には慣れっこになっており、余り新鮮味を感じなかった。むしろ、この時点では、下巻において如何なるミステリ的技巧を用いて両名が復讐を成し遂げるかという期待感が強かった。 そして下巻である。詳しくは書けないが、物語は平板に進み、結果的には復讐(と言うよりはブラデルの自滅に近いが)は成功する。面白いのは、エドゥアール(別人に成り済ましてやっと生還した)がアルベールに向かって、「君はブラデル個人に復讐しようとしているが、僕は戦争に対してだ」と言い放つシーンである(これがエドゥアールの突拍子もない計画に関係している)。エドゥアールの父は息子の戦死通知を受け取って以降、贖罪の念を抱き始め、ラストで意外な形(本作で唯一の意外性)で父子の和解が成立するのだが、これも型通りの粋を出ていない感がある。海外では、本作を「波乱万丈の冒険物語」として評価する声が高い由だが、「読者の意表を突くミステリ的技巧」を期待する私の様な者には凡作にしか映らなかった。 | ||||
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