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偽りの楽園



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【この小説が収録されている参考書籍】
偽りの楽園(上) (新潮文庫)
偽りの楽園(下) (新潮文庫)

偽りの楽園の評価: 3.23/5点 レビュー 30件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.23pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(5pt)

優れた品質の製品と超高速出荷!

私は前に買うかどうかを躊躇しましたが、私がそれを得たとき、私はこれを買う良い決断をしたと言わなければなりません。 問題は全くありません。 価格のために素晴らしい作品。 id はこれを再度買います。大きな価値。 より多くの最終的に購入する! それはとてもよく、とても安価であることのための素晴らしい仕事をしません 良い製品です。特に価格のために。すべては、あなたがそれを打つことができない価格のために非常に満足して説明されています。私は再び購入する!
偽りの楽園(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:偽りの楽園(下) (新潮文庫)より
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No.13:
(5pt)

リンクする病んだ家族関係

ストーリーは主人公の一人称で進められますが、その中で母親がリタイアメントのために移住した先での不可解な出来事が、結構なボリュームで挟み込まれます。移住したスウェーデンの田舎町で地元の有力者の娘(16歳・養子)の失踪には町の有力者が共謀しているのではと主人公の母親が疑念を持ちます。

しかし、母のティルデが警察に相談しても相手にされないばかりか、周囲から精神疾患患者に仕立て上げられてしまいます。自分の夫までもが加担している陰謀は、どこまでほんとに起こっているのか終盤まで全くわかりません。ラストはどんでん返しともいえる意外なものでしたが、計算し尽くされた構成はこれまでの物とは一味違いました。とかく意外なラストはどうしても唐突感があるのですが、本作品は実に自然に絡まった糸を解きほぐしています。

また、スウェーデンの抱える社会問題、家族関係、経済不振などが背骨となって作品お厚みを持たせています。それをふまえた結末は文芸作品を思わせる作品になっています。

「チャイルド44」から始まる三部作は、歴史大河思わせる重厚で素晴らしいものでした。しかし分量的に尻込みしてしまう方にはまず本作を読んでいただき、彼(トム・ロブ・スミス)の筆力を実感するのもいいのではないでしょうか。
偽りの楽園(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:偽りの楽園(上) (新潮文庫)より
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No.12:
(5pt)

傑作と思うが煽りがアカン

ここでの評価は傑作or駄作で極端に分れてますが、個人的には年間ベスト3クラスの渋い傑作と思います。 がしかし、煽りやあらすじに出てくる「狂乱の宴」って一体何のことかと。 中州の掘建て小屋にコンドームが落ちてたことか? 地味だが味わい深い作品世界を、こうやって禍々しく演出しようとする版元の余計な行為が、いらん予断を生み作品評価を下げるんだよなぁ。
偽りの楽園(上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:偽りの楽園(上) (新潮文庫)より
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No.11:
(5pt)

派手さは無いが読ませる

この作家の前作、レオ・デミドフ三部作とは異なり、派手な謀略も追跡及び逃走劇もありません。 でも、そんな派手な舞台を用意しなくても、読者を惹き付ける作品を書けることを証明した作品だと思います。  上巻は、ほぼ息子のダニエルと母親の会話で構成され、両親の移住先のスウェーデンの田舎で起きた事件や母親のスウェーデンでの子供時代の話が語られます。 おかしいのは母親なのか、父親なのか、母親の語る話は一体どこへ向かって転がって行くのか、と不安な思いをさせられ、ドキドキしながらあっという間に読み終えました。 スウェーデンの田舎の生活の風景や生活についての描写も、個人的には興味深く、楽しめました。
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No.10:
(5pt)

極上のサスペンス

イヤミスに飽きた推理好きな方におすすめです。 派手なアクションがあるわけでも敏腕刑事が活躍するわけでもありませんが、極上のサスペンスです。 閉じられた世界の人間関係の難しさ、愛と信頼の微妙なバランス、家族、男性社会の壁……。 スウェーデンを舞台にしながらも、世界共通の普遍的なテーマが根底にあり、三部作とはまた別の魅力に満ちた、”心”の物語だと思います。
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No.9:
(5pt)

読後感が良いです

下巻では、後半を過ぎてからダニエルが実際にスウェーデンの母親の実家や移住先へ行き、一気に真相が明らかにされます。 母親の話を息子が丹念に聞いている部分が長いので真相解明部分が短すぎる気もしましたが、端折られた感じは特にしなかったので、構成のバランスは良いのだと思います。 「親の反応が怖くて言えなかった」とか「子どもに心配させたくないから言えなかった」というどこの家庭にもありそうなエピソードには「そういうことってあるよねえ」と、親近感を覚えましたし、最近、読後感の悪いミステリが多い中、読後感は悪くなく大変好感が持てる作品でした。
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4102169385
No.8:
(4pt)

物語にひきずりこまれる

引き込まれるというよりも、ひきずりこまれます。
スウェーデンに移住した父母。秘密を打ち明けることが出来ずに疎遠になっていた《ぼく》はある日、母の失踪を知らされる ー
こんな風に始まる本作、大きな陰謀にまきこまれた母親の叫びと、そんな母は気がふれたのだと言う父。果たして真相は?のっけからぐいぐいと物語の中にひきずりこまれていきます。
時に母親視点の一人称で語られる、スウェーデンの田舎町の閉鎖的なコミュニティーの様子や、過去の暗い記憶。それらと、スウェーデンという北欧のイメージとが静かに暗くあいまって、なんとも言え無い独特の味わいを物語に与えています。
この作家は『チャイルド44』もですが、その土地、国の雰囲気や空気感を伝えるのがうまいですね。
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4102169377
No.7:
(5pt)

家族愛に心打たれる

主人公ダニエルの母の問わず語りに、まるで目の前で自分に語り掛けられているような錯覚を起こします。 ミステリーとしても傑作ですが、何よりこの作品の根底にある家族愛に心を打たれます。 一度読み始めたら手が止まらなくなること請け合いです。
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No.6:
(5pt)

久しぶりに時間を忘れて読みつづけた

一気に読み終えた。
物語の大半は「ぼく」の母親ティルデの告白が占めているのだが、その母親が物語に登場する最初の瞬間から最後までひどい緊張状態にある。そんな彼女の語りに引き込まれるようにどんどんと読み進めるうちに、気づくとこちらもひどく緊張していた。そしてその緊張は本を読み終えるまで続き、最後の一行を読んだときにようやく深く息をつくことができ、普段通りの呼吸を取り戻すことができたような気がした。

本書の解説でも、同じくスウェーデンを舞台とする『ミレニアム』との共通点について触れられていたが、物語の途中で『ミレニアム』をふと思い出す場面があった。しかし『ミレニアム』を読んだときとはまた別の衝撃、恐ろしさを感じた。
ティルデの孤独を知るにつれて、人の心の脆さ、人を信じることの難しさが思われた。夫婦とはいえど他人であること、親子であっても互いの人生をすべて知ることなどできないこと、しかしながら、よく知らない他人同士が惹かれ合い信頼し合うことの不思議、では家族とは、血とはなんであるかそんなことまで考えさせられた。
ミステリとしてだけでなく、文芸作品としても楽しめる作品だと思う。
最後にふと、ティルデに息子ではなく娘がいたら彼女の人生はどんなものだったのだろう、そんなことを思った。

とにかく、非常に楽しい読書時間だった!
偽りの楽園(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:偽りの楽園(下) (新潮文庫)より
4102169385
No.5:
(5pt)

トム・ロブ・スミスはやっぱりすごい

『チャイルド44』の衝撃はまだ頭に残っている。これはすごい作家が出てきたぞ、とわくわくしたのを覚えている。新刊が出るのをどんなに待ち望んでいたことか。でもあのデビュー作を超えるものなど果たして書けるのだろうか。おまけに今度は一気にスケールダウン。スウェーデンの小さな農園が舞台とは、まさかコージーミステリじゃないよね。だから期待半分、不安半分で読みはじめた。
 ページを繰る手がとまらないミステリにまた出会えた。そう、やめたくてもやめられない。睡眠時間を削ってでも読みたい本であることは間違いない。母親の独白が全体の大部分をしめている。こういう手記みたいな本はだいたい途中で飽きてしまうのだけれど、力強い説得力があってひたすらのめり込んでしまう。精神を病んでいると思われた母親が実は正しくて、実際に町ぐるみの犯罪が行われているのではないか、そんなふうに思えてくる。正直言って、主人公のダニエルはどう考えてもダメ男ちゃんだし、母親は強すぎるし、登場人物の誰を取ってもあまり好きにはなれない。それにもかかわらず、読み終わる頃には胸にあたたかいものがこみ上げてくる。この作家の根底にはいつも家族の絆がある。『チャイルド44』以下三部作もそうだった。ミステリという枠を超えた感動をもたらすことができる作家、トム・ロブ・スミスはやっぱりすごい。
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No.4:
(5pt)

新たな広がりを見せた新作

これがあの三部作を書いた作家の新作なの?という思いを抱きながら読み進めた。作者の意図する轍には陥らないぞと慎重に進んでいたはずが、ついつい引き込まれ中盤からペースが上がり、一気に引き込まれながら終盤に驚かされ、そうなのかと最後の一行を読み終えた。三部作とはまったく違うが、とても面白かった。まんまとしてやられた。トム・ロブ・スミスおそるべし。
 中盤の長い独白をしっかりと読ませるのは、作家と訳者の技量のおかげだろう。証拠を次々と提示しながら推理を積み重ねる語りは、往年の名探偵の謎解きシーンを彷彿とさせる。直観をきっかけに、観察眼から得た断片的な証拠を一つ一つ肉付けした推理を淡々と述べていく様は、一人の人間の歴史を明らかにする作業であり、精神分析のプロセスのようでもあった。これによって、読者の私は自分の生い立ちや家族との感情のやりとりを思い出しながら、物語の世界に引き込まれていった。
 読了してみれば、あの三部作と同じ、家族の絆がテーマだったことがわかる。いい意味で期待を裏切ってくれた素晴らしい作品。ただ、帯に書かれたチャイルド44を凌ぐ、というコピーは疑問。新しい境地を広げたことを伝え切れていない。この作品もチャイルド44と同様、映画化の話が進められているという。いまから楽しみだ。
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4102169377
No.3:
(5pt)

文句なしの傑作!

「チャイルド44」ばりのクライム・フィクションかと思いきや、前三部作とはうってかわって文芸的な家族小説。
派手なアクションや男女の色恋沙汰が出てこない地味な話にもかかわらず、プロットと語りの妙に完全にやられました。

全編を通して、母親の語りが醸し出す緊迫感とスウェーデンの地域社会の閉塞感が、じわじわと読み手の不安を煽ります。
母親と父親、はたして本当のことを言っているのはどちらなのか? 
下巻の半分をすぎても先が読めない展開に引き込まれ、二日間で一気に読み終えました。

なによりも素晴らしいのは、単なる謎解きに終始せず、家族それぞれの秘密と苦悩が物語にしっかりと織り込まれ、第一級の家族小説の体をなしているところです。
巧みな人物描写と、噂にたがわぬ見事なページターナーぶり。トム・ロブ・スミスの才能の奥深さをあらためて実感させられた一冊でした。
本を閉じたときに誰もがあたたかい気持ちになる文句なしの傑作です。
偽りの楽園(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:偽りの楽園(下) (新潮文庫)より
4102169385
No.2:
(4pt)

待望のトム・ロブ・スミスの新作だが…

待望のトム・ロブ・スミスの新作の上巻である。

ロンドンに暮らす主人公のダニエルの元に引退後にスウェーデンの田舎で暮らす父親から、母親が心を病んだという電話が入る。そして、ダニエルの元を訪ねて来た母親は、父親とは全く逆の事を語り出した

上巻は、母親がダニエルに語る奇妙な物語で終始するという何とも不思議な設定で、全く真相が見えて来ない。読み進むうちに、母親の語る物語に関しては、ダニエルと自分は同じレベルである事に気付き、著者の計算であろうか、まるで自分が主人公であるかのような錯覚に陥る。

あの傑作、レオ・デミドフ三部作とは全く異なる風合いの作品に戸惑いを感じた。

果たして、下巻で明かされる真相とは如何なるものなのか。
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4102169377
No.1:
(4pt)

あの三部作と比べると、少なくとも最高傑作ではない

下巻に入っても、母親がダニエルに語る物語が続き、朧げながら事件の真相が見えて来るのだが… 大きな展開を見せるのは、ダニエル自身が母親が語る物語の真相を解き明かすためにスウェーデンに向かうくだり。 しかし、朧げながらも見えて来た真相とは全く異なる方向へと物語は向かう。 読後は騙されたようなスッキリしないわだかまりだけが残り、延々と続いた母親の語る奇妙な物語は単なる苦行に過ぎなかったように感じた。 面白い作品ではあるのだが… 少なくとも、トム・ロブ・スミスのレオ・デミドフ三部作に比べると最高傑作ではない。
偽りの楽園(下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:偽りの楽園(下) (新潮文庫)より
4102169385

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