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(短編集)
三面記事小説
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三面記事小説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 21~31 2/2ページ
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今までに読んだ角田さんの作品の中でも1番面白かった 実際に起こった事件を元にして創作したフィクションの短編が6編 自分自身、毎日届けられる新聞の事件を読んでは文中から色々想像する事はあったけれど、 この作品集ではそれを見事に1つの物語として完成させている。 直木賞受賞作品となった「対岸の彼女」より完成度が高いと思う。 | ||||
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今までに読んだ角田さんの作品の中でも1番面白かったです。 実際に起こった事件を元にして創作したフィクションの短編が6編 自分自身、毎日届けられる新聞の事件を読んでは文中から色々想像する事はあったけれど、 この作品集ではそれを見事に1つの物語として完成させていました。 直木賞受賞作品となった「対岸の彼女」より完成度が高いと思います。 | ||||
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実際に起こった事件を基にした短編集。実話をモチーフにしたフィクションという点では桐野夏生の手法に近いのですが、リアリティを残しながらもドロドロとした深層心理を描くことで実話をホラーに昇華させています。このドロドロ感は桐野に勝るとも劣りません。 心の細かい皺を描き出す角田光代ならではの表現力が、少しずつ心を侵食していきます。 これからの季節、暑気払いにもってこいの一冊です。 | ||||
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三面記事というと「保険金目当て」「誰でも良かった」 「なんとなくムカついた」「我慢できなかった」など、 動機は自分勝手なものが多い。 でも、角田さんの解釈から作られた物語には愛を感じた。 ニュースで淡々と報じられ、スポーツ紙やワイドショーで興味本位むき出しの えげつない言葉が飛び交う犯罪すら愛のある話にしてしまうとはびっくり。 ドロドロした悪意や暗いものを想像しながら読み始めたので いい意味で期待を裏切られた。 | ||||
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実際にあったを事件を取り上げるのが三面記事だが、確かにその裏側にはこのようなドロドロとした人間模様があるのだなーと感じさせられる。この僅かな記事から、話を膨らませて小説にする著者の想像力にはひたすら頭が下がる。やたらとリアルなところが、また凄い。 これだけ世の中が病んでいるにも関わらず、どこか優しくもあり、救いがあるような読後感は、この著者無くしては生まれない作品であろう。 | ||||
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読みながら、悲しくせつなく苦しく…心がヒリヒリと痛くて、でも読むのを途中でなんてやめられなかった。それほど力のある作品集です。ひとことでは言い表しにくい複雑な感情を呼び起こされる、こんな読書体験ができることは、めったにありません。プロの作家の想像力に圧倒され感服です。とくに「永遠の花園」がよかった。退屈な町を憎んでいる中二の亜実と、親友の菜摘と、担任教師との三角関係…といってしまうと下世話そのものですが、この作品の中に閉じ込められた美しいような美しくないようなもの、残酷なもの、悲しいものたちに心を奪われました。他にも心が痛く苦しくなるような作品ばかりです。角田さんはここ数年、階段をどんどん上へと登っている感じがします。すごい小説家になりました。 | ||||
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結果的には同じような事件がいくつもある。だが、そこに至る過程は、 ひとつとして同じものはない。活字になった事件の裏側に潜む生々しい 現実。それはいったいどんなものなのだろう?興味を抱くのは作者ばかり ではないと思う。この作品に収められている6つの事件はどれも現実に 起こった事件で、そこに至るまでの実際の過程がある。だが、作者の 作り出した事件までの過程も、「何でもあり」の現代社会において決して 起こり得ないものではない。これからも似たような事件は起きるだろう。 そこにはどんなドラマがあるのだろうか?そう考えると、背筋が寒くなって くるようだ。 | ||||
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歪んだベクトルがここにも、あそこにもある。 三面記事は日々、新聞の片隅に載り、目にする人もしなかった人も知らぬ間に 流れ去ってしまう。 印象的な事件として、ある人の心にはひっかかり、ある人には空気のように 見えないもののようだ。 角田光代さんが描いた6篇の事件の裏側は、事実と想像の狭間で 読者に軽い、あるいは重い齟齬を与える。 殺人。 「殺す」「殺される」という言葉が横行する三面記事。 一見して、「?」と感じるものが多いが、そこに人間の傾いた、なすすべのない 心理を探ってゆくこの作品は、凄まじく、底のない穴のようだ。(6作品のなかには 殺人に至らないものもある) 人は、思いのままにならない現実が極まると、結局、その現実を壊しにかかるのか。 一線をこえる、その瞬間は、誰にもわからない。 わからないからこそ、そのうしろ昏さがおそろしい。 「光の川」は、もしかしたら自分にもふりかかるかもしれない現実。 老いた親4人がこうなったらと思うと、やりきれない。 「ゆうべの花火」は、「警察沙汰にすることで、彼の人生に関わることができるか否か。」 という一点で慄然とした。 そのリアルさに息を呑みつつ、昏さをたのしんだ短篇集。 | ||||
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すごい、角田さんすごすぎる。 実際の事件を元に、フィクションで書かれた物語。 でもここまでぐぐっと読者を引き寄せて 読ませる角田さんの文章力というか想像力がすごい。 どれも事件が起こるまでの加害者(加害者家族)の 心理が描かれている。 フィクションなのに、実際にこの事件の背景には こういうことがあったんじゃないかって思いながら 感情移入して読んでしまった。 短編になっているけど、面白くてやめられず一冊一気読み。 人間の物悲しさを感じさせられた。 新聞記事の結末から始まるので、この小説はミステリー というより落ちていく人間の心理を描いた作品って感じ。 とにかくぐぐっと読ませられます。 | ||||
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なんだかとってもイカガワシカッた。三面記事の、誰もが「ああ、あの事件…」と思い出す事件。ちょっとひそひそ声で話さなければならないような、いわくありげな事件。 そもそものネタがそうなのだから、作風はダークである。そして、意外でないところ、多分みんなそんな風に下世話に想像しているんだろうな、というところに落ち着いていく。下品な想像、下劣な妄想を共有するような後ろめたさで読んだ。 そして、作者得意の隠しアイテムは、橙色のイメージ。それは旅館の豆電球だったり、部屋に差し込む夕日だったり、回想の中の姉の水着だったりして、すべての短編に織り込まれている。 「三面記事小説」は、通俗を極めた作品集なのだ。 | ||||
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新聞の片隅に載るような事件をもとにした短編集だが、読み進めると白けた気分になる。 三面記事ってのは、誰もが当事者になりうる事件だからこそ、人は下世話ながら興味を抱いてしまうものであり、そういう類の記事が読まれてしまうのだと思うのだ。この角田さんの短編集は異なる事件を扱っているのに、哀しいかな全部同じ思考パターンなのだ。だから途中からそろそろ殺したりするん?みたいな、茶々を入れてしまうような本になってしまった。先が見えない切迫した緊張感に追われるように読むミステリーの醍醐味が無い。同じ屁理屈で事件に関わる人を6パターン繰り返し読んだようで、後半白けながら読み疲れた。 | ||||
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