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生ける屍の死
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生ける屍の死の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全72件 1~20 1/4ページ
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故・福田和也の『作家の値うち』で、90点以上を獲得していた推理小説。「世界文学史に残る作品」とかいう殿堂入りを果たしていた。前から気になっていたし、作者本人が本作品の映画化権についてハリウッドと契約したという情報を得たので、今春からちょっとずつ読みはじめて、上巻は読了。 死者が甦るような世界だと、殺人犯を推理するモチベーションが薄まるのではないかというのは多くの人が言っている。私もその辺が気になる。そして、登場人物たちの魅力が薄い(主人公が"死に魅せられたパンク"? 面倒くさそうな奴だなw)ので、誰が死のうが、真相を知りたいと思えない。下巻でこの不満が解決されることを祈る。 | ||||
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長くて冗長かも。けどそれなりに古典ぽさと海外の雰囲気が味わえて楽しい。知らない言葉がたくさん出てきて調べながらなのでなかなか進まず。2日かけて上を読了。日本人作家がこのようなアメリカを舞台としたお話を書けることがすごいと感じます。このあと下巻を読む予定。時間があれば上巻からまた読み返そうかな。 | ||||
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死者がよみがえる不思議な世界の葬儀屋一族の相続遺産争いの殺人事件かとおもったら、、とんでも展開が続いて、よくでき 新なミステリ小説であり、生きること、死いろいろ考えさせられる。何も知らずにタイトルに惹かれて買って読んでみたらなかなか、いやとても面白かった。 逸脱したミステリ。お薦め | ||||
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死者が蘇る世界といっても、最終的には恐ろしく複雑なパズラーになり、純文学みたいだが、途中で、アメリカ小説の翻訳と勘違いするくらいで、その博識と構成力には舌を巻く。 | ||||
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アメリカの葬儀会社の社長が死につつある中で、遺産を巡る葛藤があり・・・というお話。 上記だけだと何だか判らないと思うので、以下の書き込みでこの作品の要諦に触れますので、未読の方は読まないでください。 舞台設定で、死者が蘇る現象が起こるアメリカでの騒動を描いたミステリで、殺しても蘇るのに、何故連続殺人が続くのかという、かつてない状況でおこる事件を描いた前例のない魅力的な謎を提起した問題作で、発表当時から斬新と高く評価された記憶があります。それまで権威のあった社会派の作家が書かない(書けない)異様なミステリとして、この後の所謂バカミスにも多大な影響を与えた作品だと思います。 発表された89年くらいは、小説に限らず、音楽や世界史でも色々あった年でもあり、その2~3年前から台頭していた新本格の人との連動で、従来の推理小説から少し毛色の変わった作品が出始め、その後毛色の変わった作品が異色の作品から主流の推理小説としてスタンダードになった作品も多く、この小説もそういう作品だったと思いました。 ただ、書いた著者には葛藤があったらしく、「新本格ミステリはどのように生まれてきたのか? 編集者宇山日出巨追悼文集」という新本格の編集者だった方の追悼文集に依ると、一番最初に出した版元から冷遇されていて、他にも被害にあっている作家がいて、その版元から最後に出した作品もその版元と契約を終了したくて書いたとあるので、今回全面改稿して出版社が代わったのもそういう事情があったらしいです(因みに私もその出版社を怒らせたらしく、メールを送っても返事が来なくなりました)。 山口さんに関しては評論家の頃に出した、「ミステリーの友 ミステリー・グルメになるためのメニュー105」で知っておりましたが、こういう歴史に残る作品を書く作家になるとは思っていなかったので、意外と言えば意外ではありました。また、音楽が好きらしく、この作品でも色々有名な曲の歌詞等が雑学風に出てくる所も好印象でした。 推理小説のパラダイムを転換させた問題作。必読。 | ||||
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上巻の終盤、事件が発生し語り部が解決に乗り出すまでがとても長く感じました。下巻はタイトな構成になっており楽しめました。 | ||||
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この小説は死者が甦る世界である。通常の本格ミステリーであれば、殺害された人物は、真っ先に犯人役から除外してもよい。だが、本作ではその常識が通らない。死んだ者にもなんらかの「役」が与えられて小説内で動き回る。 推理しようにも、死者と生者が錯綜する世界では、理解が追いつかない。むしろ、その大混乱、大渋滞に、情報を追う気すら失せてしまう。 それにしても、死者が、死して、なお全うしなければならない「役」とはなんなのか? そこにこの小説の肝がある。 死とは本来、世界において「役」から強制的に降ろされてしまうことである。 この小説では死者に「役」が与えられることで、生きるとはどういうことか、またどういうことであるべきか、逆説的に「生」の概念に光が当てられる。 死者は甦るが、肉体が朽ちてしまえば、今度こそ確実な死がやってくるので、あくまでも甦りはかりそめのものである。 甦った死者は限られた時間の中で「役」を全うしようとするが、それはどうしても生者たちの目を憚ったものになってしまう。 死者はやはり生ける世界において、はぐれ者なのだ。それを死者は痛感している。生と死の違いをどの生者よりも深く理解している。 本作の主人公グリンとヒロインチェシャはパンク族であり、つまりもともと社会からのはぐれ者の立場である。 はぐれ者同士、チェシャがグリンと愛を交わそうとしたシーンでは、グリンが二重にはぐれ者になっていたことで、それが果たせず、死の本質的な哀しみが心に沁みる。 ラストは錯綜していた物語も整理され、落ち着くところに落ち着き、まあ、面白かったなという印象であった。 しかし、読了後、何日も頭の片隅に何か引っかかっているものがある。あの死と生に溢れた世界でもう一度グリンとチェシャに会いたいという気持ちが消えないのだ。 甦りによって「死」の意味はどこまでも軽くなっているはずなのに、筆致もどこかコミカルで小ネタに溢れ、むしろお巫山戯小説の印象さえあるのに、それでいて、なぜか読者に、死について、生について、真剣に考えさせる不思議な小説。 そう『生ける屍の死』は後になってじわじわと良さがわかってくる小説なのである。 本作が10年、20年、の時を経て評価を上げてきた理由がよくわかった。 いつのまにか私の頭の片隅には「メメント・モリ」が見事に刻みつけられていたのであった。 | ||||
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舞台設定の説明であった上巻が「冗長」な印象を残したのとは一変して、下巻でのスピーディな展開は本格ミステリーとして楽しめました。一方で、精神分析学的な知見も披露しながらの「死生観」談義は、巻末のインタビューで著者が語っている通り、本書に一貫したテーマであり、物語の哲学的な側面を強調しています。重い読後感を与える作品です。上巻で飽きる事なく、下巻まで一気に読み進める事をお勧めします。 | ||||
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この手のミステリーの典型だが、ストーリ、の展開(つまり行き着く先)を読む事が困難なままで読み続ける為に読みづらかったが、最後には上手くストーリーに乗る事が出来て、下巻に移るのが楽しみになりました。 | ||||
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1989年に上梓された本書は、山口雅也のデビュー作にして、とかく評価の高いミステリである。2018年には全面改稿版(上下に分冊した光文社文庫版)も刊行されているが、僕が読んだのは1996年に初版が出た創元推理文庫版。この時点で「全面改稿による待望の文庫化」とうたってあり、幾度も手を入れられてきたことがうかがえる。 本書の斬新さは「次々と死んだ人が蘇る」というユニークな設定に尽きると思う。その怪奇現象のなかで不可解な殺人事件が起きる、というわけだ。このような特殊な状況を「あり」として書かれる本格ミステリは、今でこそ増えてきたが、当時はまだ受け入れる側にも戸惑いが強かったかもしれない。今なお、ミステリの頭に「メタ」とか「アンチ」を冠して呼ばれるゆえんだろう。 特殊な設定をうまく生かして「この奇妙な世界でのみ通用する殺人の論理」(P624)を組み立てていることには敬服しかないが、実はそれ以上に僕が感心したのは、文章のうまさである。アメリカを舞台に、アメリカ人をたくさん登場させながら、「なんだか無理してるなあ」という感じがあまりない。映画やドラマでよく見るような「アメリカ」が、とても生き生きと描かれている。また文章自体が、たとえ衒学趣味に傾斜しても、平明で読みやすい特長を備えている。 死をこれだけたっぷり扱っているにもかかわらず、全体を覆うトーンは「陽」。雰囲気としては、ティム・バートンのワールドに近い。それにデヴィッド・リンチのテイストが混じっている感じだろうか。主人公グリンとその恋人チェシャの造形はプラトニックなシド&ナンシーという感じで、清潔感があり、ちょっぴり切ないラストもよかった。ただ法月綸太郎の解説には、一部の新本格の人たちは本当に小難しいことを言うのが好きなんだなあと苦笑を禁じ得なかったけれど。 | ||||
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理解出来るが、世界観が合わない。 | ||||
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三分の二くらいまで惰性で読みましたが、謎解きの段階であっと驚きでした。あの主人公からは想像も出来ないようなちゃんとした推理で意外と好きです。 | ||||
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舞台、登場人物の説明が必要なため、前半部特に抑揚なく平坦な道が続く。登場人物も多く途中放り出したくなるがちょっと我慢。 後半から物語が大きく進み始める。 死んだ人間が蘇る世界という視点が問題を複雑化させていく。ミスリードを誘う内容もあり、「あぁなるほどね」という納得の結末。 読んで損はない、非常に練り込まれた一作であった。 | ||||
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人が一生懸命書いている物にケチをつけたくはないのだが、一言でいうと「無駄に長く恐ろしくつまらない」に尽きる。 ここまで評価が高いのだから、きっと何か思いがけない展開があるのだろうと、1/3読んで放り出したくなる気持ちをぐっとこらえて読みきったが、意外性もなにもなく終了。 メインストーリーに関係ない描写も多く、その「日本人だけど外国の小説みたいでしょ?」感をひたすら読まされるのが苦痛以外のなにものでもない。「この描写、いる?」と何度も口に出すこと請け合い。ただし途中では必要不要がわからないから質が悪い。 推理、サスペンスを期待している読者にはお勧めしない。ファンタジーものがすきならどうぞ。ただしファンタジーの醍醐味はない。設定の奇抜さだけが取り柄。 深遠なテーマがある?うーん、そうですか。すみません、このジャンル、つまらなきゃ意味ないです。 | ||||
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娘の大学でレポートの課題書籍のひとつだったようで、地域の大型本屋数店探しても見つからず、書店取り寄せだとかなり時間がかかりそうだったところ、さすがアマゾン、すぐに見つかり手元に!助かりました。本の内容は???読んでいないので分かりません; | ||||
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ネタばれをしたくないので、手短に書きますが・・・読んだミステリーが多くなっていくにつれ、めったな事では新しさや驚きを感じなくなってしまっていたのだけど、これはそんな自分にも「そう来たか!」と思わせてくれた、特別な一冊。 | ||||
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某まとめサイトの煽り文を見て面白そうと思い購入。 暇つぶしには十分だったが、ランキングに上るほどの名作とも思えない。 うんちくが冗長だし、不死の理由付けを試みる場面では、著者の理系の素養不足が見え透いて白けてしまう。 最後の謎解きを読む手前ではちょっとワクワクした。 感動は無かったが糞というほどでもないので★3つ。 | ||||
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着想面白かったです。また、展開も。 生ける屍の特徴をもっとだしてもよかったかな、と。 また、描写が多目で少々くどかったです。 | ||||
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ゾンビや終末設定の物語が好きで、評価も良かったので、手に取りました。がしかし、よみがえる死体はあくまでミステリーを構成する1つの要素でした。そうであっても、なぜここまで評価が高いのかあまりわかりませんでした。。。 のちに読んだ京極夏彦さんの姑獲鳥の夏のあとがきにも本書は絶賛されておりました。が、それでもやはり、良さはあまりわかりませんでした。姑獲鳥の夏も、個人的にはあまり好みでなかったので、本書も私の好みのカテゴリーが違ったのかもしれません。 本作は、特に中盤、、長すぎるバックボーンの記載や設定説明があり、読むのに疲れてしまいます。かと思えば少々雑に進む場面もあり、濃淡が激しく、テンポよく進めませんでした。また、個人的にはミステリーとして少々物足りなかったです。 辛口ですが、星1つです。 読む時期が変わればまた、何か感じるものがあるのかもしれないですが。 | ||||
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どうしてこんな空想が考えられるのかなあ。舞台も登場人物もアメリカの田舎です。著者の深い知識に脱帽です。 | ||||
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