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螢
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螢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全20件 1~20 1/1ページ
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一人称のボカしは序盤で当然違和感を覚えるので、そこを中心にトリックが組み立てられるのか、それともそれを餌にさらなるどんでん返しがあるのか、判断がつかなかったので読み進めたが、結局前者だったので、序盤で読むのを止めておけば良かったと後悔しています。 | ||||
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ネタバレあります 最初の登場人物のところで女性としてかいてある人が実は男のふりした女性でしたといわれても…。 逆にずっと女性だと思って読んでいたから最後に男のふりをしていたといわれても「????」 犯行動機はいろいろ陳腐過ぎて笑えるレベルだし。こういう狂気って大昔にはやったものなんじゃ? | ||||
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レビューがよかったので読みましたががっかりしました。 読みづらく最後まで内容が入ってきづらかったです。 叙述トリックも驚くようなものではなく、消化不良で終わりました。期待値が高すぎたのかもしれませんが二度と読み返すことはないです。 | ||||
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途中まではなかなか面白く読めたけど、終盤なんじゃそりゃとなりました。 叙述トリックとしては仕込みが雑というか。いやびっくりはしたけども、違う、そうじゃない。 ずっこけましたね。 以下ネタバレ含む。 んんん? ワトソン役もとられた…?お前いつワトソン役仰せつかったんだっけ??? 作中もうちょい男扱いしてくれよわかんねーよ… ヤツがアレを知ってたにしても、その勘違いがそこで出るのおかしいやろ…… 全体的に存在消したらあかんわ……… ミステリくそほど読んできたけど こんな肩透かしはどんでん返しとは言わんでしょうよ。 エピローグもねぇ、モニョる感じでしたねぇ…。 まぁそれが持ち味なのかもしれませんし、ここから別の作品に繋げるつもりなのかもしれず、後者であればまぁ納得できるかな…? 粗削りというかなんというか 凝りすぎて失敗してる印象。 | ||||
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初めて読む作家さんでした。 読んだ感想を言えと言われたら、「んんんー…」と唸ってしまいます、悪い意味で。 読み始め、序盤の序盤はまだ良かった。 諫早、平戸、島原の会話の所。 誰が喋っているのか、誰の視点なのか、はっきりしていたので。 「この作家さん、読み易いかも」と思いながらページを捲りました。 ところが話が進むにつれ「え?これ誰の台詞?」「誰目線?」と戸惑う戸惑う。 誰目線か明かさずに、真犯人目線のシーンが描かれるのはミステリではよくあることですが…その書き方が下手過ぎる。 普通そういうシーンって「これまでのシーンとは視点が変わったぞ」とはっきりわかるように章や段落を区切ると思うんですが、突然来る。 今まで島原と平戸が会話してたのに、次の行でいきなり真犯人視点になって「え?これ真犯人の心情で合ってる?」と。 誰視点かわからないようにわざと書いたにしても、下手過ぎ。 そして一番唖然としたのは、他の方のレビューにもありますが松浦が女だったことについて。 最初の登場人物一覧の所で「松浦千鶴。S女子大学一回生」と明記されているし。 松浦の登場シーンで「S女子大学の一回生。今回の紅一点だ」「女性会員は他にもいるが、今回の参加者は千鶴一人だった」みたいなことが書かれてるし。 「思えば去年も、女性の参加者はつぐみ一人だった」みたいに誰か視点の回想があるし。 恐らくこのシーンは諫早視点なので、てっきり諫早は松浦が女であることを知っているものだと。 というか、他のメンバーも知っているものだと思って読み進めていました。 単純に「一人称がボクなのは、ボクっ子なんだろうな」と。 なのに実は松浦が女だということを、誰一人として知らなかった…はああああ?? 今更? しかも終盤になって松浦が「松浦将之」と名乗っていたとわかるし。 将之?こんな終盤に来て?ずーっと千鶴で進んでたじゃん。 それなら最初の登場人物一覧から、松浦将之で進めてよ…。 どんでん返しでも何でもなく、「あ、メンバー達は女だって知らなかったの!?へえ~…てっきり全員知ってるものだと…てか諫早も知らないとかおかしくない?あの回想は誰目線よ…あ!長崎?長崎目線な訳!?」と唖然とするばかり。悪い意味で。 そして松浦が実は女だった!というわかりきったどんでん返しと同じくらい気に食わなかった箇所。 何でラスト全員死ぬねん??? あの数行のエピローグに、何の意味が? 目を疑うほど、理解出来なくてエピローグを読み返してしまうほど、この小説におけるこのエピローグの存在価値が全然わからない。 真犯人が床に崩れ落ちた、それで終わりじゃないの?普通。 「蛇足」とはこういうことを言うのか、と。 麻耶さんって、今までは未読でしたが名前だけは知っていましたし、結構ファンの方もいらっしゃる作家さんですよね? ファンの方には悪いですが、どこがいいのか…。 こういう未熟というか稚拙な作品を読むと、つくづく三津田信三や綾辻行人などの凄さがわかります。 | ||||
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海外ミステリーを読み倒した私が、いよいよ国内物に手を出し始めての3冊めです。 十角館・占星術と制覇してきました! あるサイトで、「どんでん返しの傑作」となっていたので、手をつけた次第です。 「どんでん返し」大好きです! 読み進めるうちに、何か違和感を覚えます。 話しの「視点」というか、会話が変なのです。 誰と誰が会話してるの? そして大団円。 説明がクドいし、だから何? といった感じしか残りませんでした。 決定的なのが、この作者は人物を書くのが下手すぎる。 人物に感情移入できないので、犯人の意外性はともかく、「へぇー」といった印象しか残りませんでした。 十角館が星3つなので、これは2つが妥当な評価です。 | ||||
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読んだ事の無い作家さんでしたが、本屋でも平積みになっていたので試しに購入。 読者を惑わせようという意思が見え隠れしていて、何か読みにくいなという印象が最初から最後 まで続く。どんでん返し?もモヤモヤする。 残念ながら、疲れただけで読むのを楽しめませんでした。 | ||||
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冒頭の登場人物一覧の所為でビックリ仰天出来ず。あの表記でゴーサイン出した編集部はポンコツです。 | ||||
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今まで読んだミステリーで、最低なほんです。 読み終わって怒りで身体が震えました。 | ||||
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そんなに身構えて読まなくても、トリックが使われている箇所がすぐにわかります。 また、トリックを使おうとしている意志により大切なところさえわかりにくく気付けないでしょう。 伏線すら埋もれていて覚えていません。 おそらく2度目は楽しみながら読めるのでしょうが、2度読める本ではないです。 設定はあまりにも甘々で現実味は皆無です。 だからと言ってSFチックだったり、世界観がある訳ではないので退屈でした。 エピローグがなければ星1です。 | ||||
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かつて虐殺事件があった館に招かれた大学サークル. その夜に起きた殺人事件と,過去の事件の真相とは? ネタバレになるが,この小説の肝は二重の叙述トリックである. そのアイディアは悪くないし,真相の意外性もあるのだが, 肝心要の叙述トリックが苦しい. そうでなくてもこの手の仕掛けがあると窮屈な文章になりがちなのだが, この作品では誰のモノローグなのかわからないシーンが極めて多く, ミスリードの行き先すらよくわからない. なので,はい叙述トリックが決まりましたよ,とタネあかしされても全然楽しくない. これは筆力や構成の問題というより,叙述トリック自体の持つ限界のような気がする. | ||||
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読み進めるのに時間がかかりました。 メロディーがカタカナで表記されているのですが、なんだか読みづらく自分自身、作者の方においてけぼりをくった感じ。 オチもう~ん、という感じ。 音楽を分かった方にはいいのかも。 | ||||
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この小説を読んでいて、最後まで歯切れが悪いのが、一人称(独白の視点)が誰かということだ。 作者としては、そこを読者に誤解させるように意図しているので、一人称が誰なのか? というモヤモヤを、ずっと引きずったまま、読み進むことになる。 でもってお約束の、最後に、「やられた!」という本格推理の醍醐味を味わえるはずが、ここでも、どうにも歯切れが悪い。トイレに駆け込んでも、全部出しきれない、というモヤモヤ感だけが残る。 登場人物の性別を読者に誤解させる、という手法も、作者としては、「この仕掛け、見抜けたか?」というつもりでも、読者としては、「はあ?」という感じである。 叙述トリックでは、映像化すれば一変にその仕掛けがわかる場合が多いが、この小説の叙述トリックは、映像化したほうが叙述トリックになる、という変な?叙述トリックなので、最後に種明かしされても、「それが何か?」としか言いようがない。 また、建物全体に音楽作品のテーマが響くような設計になっていて、それが殺意を増幅させる、という設定も、これまた、「はあ?」としか言いようがない。作曲なんてそんな一元的な作業ではない。それが大量殺人の動機だと説明されても、説得力が無い。 こんな事で殺意を膨らませることになるのなら、作曲をやっている私なんぞは、今まで相当の人数を、あの世へ送っていることになる。 結論として、「私とこの作者とは相性が悪い」、という、至極平凡な結論で自分を納得させるしかない。 逆に言うと、「この小説は本格推理の傑作だ!」と評する人は、作者と相性がいい人達か、「本格推理小説の通」なのだろう。 「この王様のお洋服のデザインは、独創的で他の追随を許さないデザインですね」と街中の人が褒める中で、勇気を持って言おう。「この王様は、裸の王様だ!」。 | ||||
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著者・好きな作品と思っている方には申し訳ないが、本格的な館ものが好きな人にはあまりオススメしません。 ***ちょっとここから完全ネタバレです*** ・登場人物の一部がキャラが描けてない。 ・ストーリーにリアリティがない。クローズドサークルものだけど、リアルタイムで何かが起きることが少なく、特に伏線でもないのに、さっきこんな事があって…的な話をAさんがBさんに話してたり○村が後で皆に話すとか、肝試しで事件が起きるかなと思ってたのでなんだか期待ハズレだったり、そもそも事件があまりリアルタイムで起きることもなく肝試しも含めていろんな場面で様子を詳しく描かないことが多かったので、省略されてる感じがした。不完全燃焼って感じ。 ・登場人物一覧や情報からしてこの人の視点でストーリーを進めてるのだなと思って読みつつ、きっと騙されているのかもと信じないようにして読み進めてましたが、まさかのそのまんまだったり。犯人はそのまんまこの人かよ!みたいなガッカリ感。 なんというか、今誰の視点でストーリー進めているのか分かりにくくしてるのはトリックだったんでしょーけど、とにかく読みづらかったです。途中、ゴチャゴチャしてて誰が何の為にこんな事したのか訳が分からなかったり。 そしてこの人はある人に執着しすぎで、イライラ、ダラダラ感があり、キモイ性格だし好きになれないキャラだなーと思い途中読むのやめようかと思った程でした。 ・全体的にキャラがバランスよく描けてない。上手に描けていないせいで、この人は絶対犯人ではないだろうと消去法での推理もしていたけど本当に最後、ほぼ当たってて。。 特に大きなドンデン返しもなく。。 ・他の方も仰ってましたが、最後に実は○○は女であるという真実について、 私はそもそも最初の登場人物一覧表でわざわざ明かしていたその情報を知って読み進めていたし、中途半端にあの人が女扱いしている雰囲気を出していたらそりゃ○○は女であると読むし、「ボク」表現は確かに最初は私と言わないのか、変だなとは思っていたが、他メンバーたちに男扱いされるシーンが全くない上に、私は、「このサークルで、これだから女は…と扱われたくない、足手まといになりたくないし女扱いしないでよ!」的な女性キャラだとずっと思っていたので…。 読者には明かしといて登場人物たちには最後にジャジャーンと明かしたところで、私はポカーンになるんですよね。えっそれドンデン返しの一つ?!みたいな。 驚きよりも、はぁ?そんなの知らんがな!としか思えませんでした…笑。 そんなの最初から知ってて読み進めてたし登場人物たちも女として扱ってたんじゃないの?とどうしても思うのよ。騙すならもう少し上手い騙し方があったらと思う。。 最後はもう読者置いてけぼりで登場人物たちはえええ!そうだったの?!みたいな。あれはないわ。とにかくね、あの人は当然ながら女だ、と読ませる感が強すぎたんですよ。 確かにイニシャルの件や最後に思わず「わたし」発言してしまった件は気づけなかったが、それがあってもなんだかモヤモヤというか、皆には男として入会していたという伏線が何一つ見当たらないし、ずっとあの人(犯人)視点で○鶴という名前で呼ばれてストーリー進めてきただけにどこにも本当の名前(まさ●き)の情報はないし、なんかズルいなぁと。納得いきませんね。後出し情報みたいで。 読者を二重のトリックで騙せた!素晴らしいでしょ?な感じが伝わってイライラしました。 ・館の隠し部屋を見つけたきっかけがパッとしない、文章といい明かし方といいとにかくリアリティを感じなかった…館の秘密が明かされていく様子が地味なんですよ。驚きも感動もなかった。 館ものが好きな人にはオススメできないと思った。 ・犯人の動機もパッとしないしただただキモイだけ。。執着心が強いだけ。 感動もないし、あのエピソードはないでしょう、と思いました。最後に誰が生き残ったのか分からない状態。。 ・川を見に行った3人のうち2人はハイヒール見た直後何かに気づいた様子だったが結局何だったのか明かされてない。(と思う。。あったなら誰か教えてほしい…) 読み終わって、無駄な時間を過ごしたなと感じてしまった。全体的にドキドキハラハラはなく、どの人も魅力を感じずあの人の人物像を知ってからはますますこの人の視点が気持ち悪く思えて途中投げ出したなる感じで。女の子らしい女の子も登場しなかったし、残念な感じ。(私は女ですが笑) これは定価で買いたくないと思う。 | ||||
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新品を注文した際、ビニールに包まれて送られてきましたが、本の裏表紙が汚れていて擦ったように全体が汚かったです。 他にも数ページ汚れが見つかり不愉快でした二度と本の注文はしないでしょう | ||||
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離れ小島や陸の孤島と化した館で、惨劇が起こる話は山とあります。ですからそういうシチュエーション自体は構わないのですが、この小説はどう見ても綾辻行人の館シリーズの模倣と言わざるを得ません。しかも相当に劣化したものになっています。 では、以下、感想(多少ネタバレ的かも) *********** ○ 綾辻氏の館シリーズは、全てではありませんが叙述トリックが特徴的です。この小説も、とどのつまりはそうなのですが、全く技術不足と言わざるを得ません。 叙述トリックで重要なのは、最後まで叙述トリックだとは気づかせず、ラストで明かされた時に「あれが(叙述の)伏線だったのか」と気づく事だと思います。しかしこの小説は、それがバレバレです。わざとバレバレにしておいて、その裏をかくという手法もありますが、この小説は違います。 クローズドサークルものですので、登場人物は限られます。自ずと比較的ハッキリとした性格分けがされ、各々の(小説内での)役割が振られます。しかし全然目立たない、というかほとんど描写されないキャラがいるのです。これでは気づくなと言う方が無理でしょう。 また作者が読者に錯誤させようとするキャラがいるのですが、そのやり方が本当に不自然です。小説好きには釈迦に説法でしょうが、小説には大きく分けて「一人称視点」「三人称視点」「神の視点」があります。大抵はこのどれかの視点で統一されます。たとえ叙述トリックでもそれは例外ではなく、意図的に混合される以外はやはり統一されるのが普通です。 もちろんこの場合も読者に気づかせないのが通常ですし、そうでない場合はワザと気づかせてその裏をかくものなのですが、この小説は稚拙にそれらが織り交ぜられています。かなり最初の時点から「この語り手は誰なんだ?」と疑問が噴出します。作者が錯誤させたいキャラが語り手だとすると、明らかにおかしな書き方が多すぎるのです。 これが、小説の書き方のイロハもしらない中学生が初めて書いた作品ならば、逆に騙されていたかも知れません。しかし曲がりなりにも商業出版されているわけですから、明らかに不自然な書き方が目に付くのは推理作家失格という気もします。決定的なのは「あまりの主語のなさ」といったところでしょうか。 つまり最初から「この小説は叙述トリックが使われていて、キャラAをキャラBだと錯覚させようとしている」という事がわかってしまうのです。 ○ 最後の方でメンバーが「あの人の事を、てっきり○○○だと思っていた」という場面があり、それが真犯人追求の決め手になるのですが、彼らがそう思っていた明確な伏線が見あたりませんでした。読者にはそれが最初からわかっているので「読者はそれを当然だと思って読み進めていたのだろうが、登場人物たちはそれを知らなかった。つまり読者の思い込みを利用したのだ」と作者は言うかも知れませんが、それこそ作者の勝手な思い込みだと思います。 私の同級生にも○○○なのに自分の事を○○と呼ぶ人はいましたし、ドラマやアニメでも時々出てきます。また、「こういう状況で、○○○の中に一人だけ○○○がいるというのは、通常あり得ない」というかも知れませんが、前年に訪れた際、あの人も一人だった可能性を否定する描写を見つけられませんでしたし、戦後まもない頃ならともかく、今時、○○○の中に○○○一人というのは普通にあると思います。特に若い人の間なら尚更です。 また、小説とはいえ、それなりの長い時間一緒に過ごしているのに、○○○かどうか判別できないのは、明らかに不自然です。SFやファンタジーものなら別でしょうが、この小説は違うのですから。 ○ 物語中、過去や現在の幾つかの事象の謎が解明されていくのですが、色々な意味で、かなり重要な役割を担った人物の犯行動機や犯行にいたる過程が全く示されません。これは大変なマイナスです。 ○ 過去・現在と様々な謎が後半になって怒濤のごとく暴かれていきます。しかし、ハッキリ言って詰め込みすぎだと思います。そのせいで、一つ一つの謎解きが唐突すぎる印象が否めません。読者の興味を引くために色々とバラマいてしまったので、仕方なく足早に回収した感じです。 ○ 物語のトリックやオチとしての人間関係、人物構成が本当に「館シリーズ」そっくりです。もう少し工夫のしようがなかったのでしょうか。 ○ ラストは賛否あるかも知れません。この小説には多分にホラーサスペンス的な要素が含まれていますが、それにしても最後に生き残ったのが誰かをハッキリさせないのはどうかと思いました。示唆程度でも「あいつが生き残っちゃったの?」のようなものがあれば、よかったのに。 *********** このあと同作者の本を3〜4冊読んで似たような感じなら、早くも麻耶雄嵩は卒業といったところでしょうか。 | ||||
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「夏と冬の奏鳴曲」、「鴉」などの衝撃作で常に読者を驚かせて来た作者が、"嵐の山荘"ものに挑戦した作品。しかし、本作に関してはアイデアが全く込められていないのに驚かされた。 大学のオカルト研究サークルが、10年前に天才音楽家が大量殺人事件を起こした屋敷「ファイアフライ」館で合宿するという話。現在の館の持ち主はサークルの先輩。また、サークル員だった女性が、連続女性殺人鬼"ジョージ"の手に掛かって殺された事が冒頭で説明される。館は京都の山奥に立っており、大雨によって孤立し、そして殺人事件が起こる。まさに"嵐の山荘"ものの常道である。しかし、冒頭の語り口だけで"ジョージ"の正体は明瞭だし、10年前の事件と今回の事件との関係も明白である。これでどうやって意外な結末に持って行くのか読む方が心配になるくらいである。しかし、麻耶氏の事だから何か仕掛けがあるだろうと思って最後まで読んだのだが、結局何も無いのである。唯一のトリックと言えるものは黴臭いもので、感傷に包まれていれば通用すると思ったのだろうか ? 登場人物の一人が「**」と自称した時点でバレバレだろう。ミステリを諦めて、「蛍」を中心とした幽界・幻想的な物語を書いたとしか思えない。また、水音だけで次々と人を狂気に陥れる発想は安易過ぎるであろう。これなら、本当のオカルト小説を書いた方が良い。 「蛍」のように儚い物語を読まされて、時間を無駄にさせられた作品。 | ||||
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安孫子タケマル氏の探偵映画という作品の中で小説などによく使われるというトリックとして叙述トリックなるものの説明があり、これを知ったのは今から十年ほど前でした。殺戮にいたる病などでもこの叙述トリックは使われていましたが当時は免疫がなくだまされて新鮮でした。あまり小説をわたしは読みませんが最近の小説でもいまだにこのトリックが使われて読者に驚きを与えているというのがわたしにとっては驚きでした。前から使われてるジャンって感じで・・・。ひさしぶりにミステリーを読みたくなったのでこのミスのベスト10などの本を参考にしていくつか買いましたが伊坂幸太郎氏のアヒルやこの蛍も当然10年前のトリック以上の感動を与えてくれると思いましたがたいへんきたいはずれでした。むしろ人間ドラマとしても面白みに欠けていて退化しているのではないかと感じました。いつまで使い古された叙述トリックを我が物顔で作家たちは使うのでしょう?。進化した叙述トリックなら大歓迎ですがこれでは芸がないのではないでしょうか。プロとしての誇りはないのでしょうか? | ||||
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こちらのレビューでも意見が分かれているようですが僕には最低評価の作品となりました。この人の作品は初読ですが他のはどうなのだと疑ってしまいたくなります。人物描写、会話、設定が稚拙すぎて他の「本格派」とは比べられないのではないでしょうか。やたら難しい言葉や漢字を使うだけでは文章の質は上がりません。結局、最後のトリックにしても読む側としては騙されたというよりも「は?」という印象です。ページを読み進めた何時間はたったこれだけの結末のためか?と感じてしまいました。 | ||||
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正直、酷い作品だと思った。要はラストで驚かすだけのミステリーなのだが、登場人物・事件の背景・登場人物の会話などに全く現実味が感じられない。確かにミステリーにはこの手の作品が多いのも事実で、非日常的な物語を表現する以上ある程度は止むを得ないのかもしれないが、ここまで現実味が無いと臨場感もへったくれもないと思う。ラストのトリック(これも単に小説としてのトリックであってミステリーのトリックとは全く別物)に凝るのも良いが、作者はまず登場人物(+会話)の描写について学んだ方が良いのではないだろうか。 | ||||
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