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(短編集)
悟浄出立
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悟浄出立の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.11pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全44件 21~40 2/3ページ
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この作品は中島敦の「悟浄出世」「李陵」あたりを読んでないと 一連の万城目作品群の流れからすると、なぜ突然中国古典の題材?しかも短編?と 肩すかしをくらったような心持ちになるかもしれない。 しかし、中島敦への敬意を感じたし、新しくスポットを当てた各主人公の真摯な描き方に非常に好感を覚える。 もちろん中島敦を読んでなかったとしても十分に楽しめるし、泣ける作品だが 万城目氏が果敢に置いたマイルストーンの一つ、と位置づけられるのではないかと勝手に思っている。 | ||||
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沙悟浄を扱った作品に「悟浄歎異」中島敦がありますがそれに比べるとかるいですね!「悟浄歎異」は青空文庫ですからね。 | ||||
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文庫本を待っていたのですが、待ちきれずにkindle本で ダウンロードしてしまいました。 面白いですよ。本当に。 TVなどのレポーター達が食レポで「美味しい」って 言っているのを聞くと、もっと伝わるようにレポート してほしいのにって思っていました。 ところが、本当に美味しいものは「美味しい」って 言葉になってしまうんですよね。 うまいものに出会うと、思わず笑顔が出てしまう。 この本も「面白い!!」って言葉以外思いつかない。 読み始めてから「ニヤニヤ」最後まで「ニヤニヤ」読ませて もらいました。 作者はあたかも見てきたかのような、臨場感あふれる「美味しい」 本でした。 ごちそうさまでした。 | ||||
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面白く、そして楽しく読める作品ですが、これが直木賞候補に選ばれた理由が分かりません。 ハッキリ言いますが、直木賞の水準にある作品ではないです。 万城目さんの作品は今まで5作直木賞候補に選ばれてますが、 そのうちのほとんどが直木賞の水準に満たした作品ではありません。 (※鹿男は選ばれてもギリギリ納得できる作品でした) なんというか、直木賞(および出版社etc)が賞の注目を集めるために、 著者の作品を客寄せパンダ的に候補にしてるようで大変違和感があります。 まあ、選ばれれば、メディアミックスしたとき、宣伝効果になるからwinwinなんでしょうけど。 悪い作品ではないです。読むと結構面白い作品です。 でもこれが直木賞候補に挙がったのは間違いだった思います。 (実際、選考委員にボロクソ言われてますし・・・) | ||||
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短編集それぞれが、今までにないような内容で興味深く、楽しい内容で引き込まれました。 | ||||
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読んでいて、万城目作品である事を忘れました。 鹿男やホルモーのような楽しさはない、全然。 でも、読んでいて、なんだか胸がずっとチリチリとうずきました。 作品の主人公それぞれの、腹をくくった瞬間を綴った作品。 どれも好きだったけど、父司馬遷が好きだったかなぁ。 これだけ、続けて2度読みしました。 万城目氏の新しい世界が見えたような。 でもでも、楽しい万城目ワールドも時々はよろしく。 あっちも大好きです。 | ||||
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これまでの著作とは一風変わった、中国の古典を題材にした連作集です。 「脇役」から見た語り口が、なかなか興味深い。 脇役がいるからこそ、主役が輝けると思える一冊です。 | ||||
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古典を読み、そこから想像力を駆使して新しい世界を構築するのが小説家の仕事ですから、「この解釈はおかしい」という不満は的外れで邪道です。と、お断りした上で個人の不満を書かせていただきます。 沙悟浄は架空の存在ですから、どんなキャラクターでも許されるでしょう。しかし、高校時代の教科書から史記の原典を多少なりとも親しんできた者にとっては、各話の登場人物はことごとくガッカリさせられました。特に司馬遷には大変違和感を感じます。 重ねて言います、解釈は自由です。でも史記の原典の漢文の間からほとばしり出てくる熱い熱い「もの」をスルーしてしまっているのが不思議でたまりません。 | ||||
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著者がよく親しんでいると思われる中国の古典のいくつかを、主人公ではない人物を主人公に据えて、傍らから語らせるという手法でリライトしたものである。 華やかさは少ない。だが、英雄ではないからこそ、身近にせまり、自分と重なりあうようななにかが描き出されているのではないか。 振り返ってみれば、どれもこれもが凛としたたたずまいを持ち、硬い決意のような芯を感じさせる。 虞美人の物語りもよかった。非常によかった。 更に、司馬遷の章が圧巻だった。 書き手としての、書くという営みへの思いが叩き込まれている。 たとえ今、読み手がいなくとも、文字は300年後のその先の人々に物語を届けるかもしれない。 物語を書く使命感のようなものを感じた。 | ||||
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今までの文才と発想力が、純文学にも通用するという傑作。特に最後がよかった。もちろん表題の悟浄出立も、虞美人の話も「文章がうまくて構成力があって、きちんとまとめられる」本当の実力派になってきたと思う。ぜひ直木賞をとってください。 | ||||
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万城目氏、ほんとうはこういうのが書きたかったのか? 短編集で、1作目はご存知西遊記のサゴジョウが主役 すべての作品で、「事件」は起きるのだけども、それを認識する主人公たちはあくまでも「静」 でも心のうちは、激情がうずまいている。。。 「悟浄出立」に関しても派手な立ち回りなどありません。あってもそこは重要ではない。 「はい、オチ」というものがないけども、しみじみ・・・?違うなじっくり楽しめました。 | ||||
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大変面白いでしたが、やはり長編がまちどうしいです。表題が一番面白いでした | ||||
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西遊記、三国志といった冒険譚・戦記の登場人物を扱いながら、彼らの内面を描いて静かに終わる「悟浄出立」、「趙雲西航」で書き出される、非常に巧みな短編集です。読む側に原典の知識がないと少し厳しいかもしれませんが、あえてそれでもトライした作者に拍手を送りたいと思います。 中国の古典の登場人物を借りていますが、最終的に描き出したのは人間のドラマですね。 ぜひ長編で読みたくなりました。 | ||||
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万城目氏にとって実験でしょうか、それても新境地?これまでと違う香り高い名文を味わいました。 今までの少年の独白ぽい文章が大好きだったので、驚きと同時にちょっと不安にもなっています。 | ||||
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平成21年yomyom3月号の悟浄出立を読んで西遊記の新たな切り口を見、新鮮な驚きを感じました。 まさに傑作といえます。 万城目 学といえば「ホルモー」とか「とっぴんぱらり」とか「しゅららぼん」とかのイメージが強かったのですが、悟浄出立はそのイメージを変える転機となる作品ではないでしょうか。 多くの人に読んでほしい作品です。 | ||||
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悟浄出立といい、父司馬遷といい、作者の中島敦への想い。 筆致は違うのだが、どちらも中島氏の作品を感じることが出来る。 悟浄出立は、前にもブルータスか何かで読んでとても気に入っていた。 TV版(西田敏行ブタ版)の西遊記の台詞回しがとても親しみ易い。 でも、意外にお気に入りは、「父司馬遷」。 中島敦 李陵での司馬遷から家族を想起させる文脈はない。 このような人間的な側面を描くことで、李陵の物語の伏線として、 新しい想いに耽ることができる。 キャンプにでも持っていって、焚き火の前で読みたい。 柳 広司氏の「虎と月」も好きです。 | ||||
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第2編が出色だった、読者の過半は女性登場編を逍遥するはずで、勿論、それで構わない。 国王の近習にあり、兵を総攬する指揮官である主人公が、50歳を過ぎて故郷の老母を追慕する。 ただそれだけの話だが、作者が本当に書きたかったこの数編の短編連作で、大きな受賞もなく、 100年後誰も思い出さない軽薄な作品を(要求されて)書き続けなくては口に糊できない自分を 三国志の戦士に仮託している、彼の進軍先は、さらに故郷を遠くすること…自らに映している。 | ||||
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迅速に品物を送っていただきました。内容もどれも面白く、さすが万城目さんですね! | ||||
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沙悟浄の話とは!これはおもしろそうだ、と思って読んでみましたが、なんと短編。 また、題材が有名な古典なので、まあおおよその話は知っている… 万城目作品の魅力は読者を驚かせるダイナミックなストーリー展開だと思っているので、 ちょっと物足りなさを感じてしましました。(いや、おもしろいんですけどね。) スピンオフ的なものとして楽しめました。 やっぱり長編の方がいいなあ。 | ||||
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中島敦へのオマージュ「悟浄出立」に始まり、『三国志』の英雄の憂い「趙雲西航」、四面楚歌の窮境での寵姫の闘いを描いた「虞姫寂静」、刺秦に身を投じた荊軻と同音の名を持つ男「法家孤憤」、娘から見た「父司馬遷」(中島敦『李陵』につながる)で終わる短編集。 五つの短編に共通するのは、他者との関わりの中に自己を見出してゆく人間の生き方だ。 「悟浄出立」では八戒と悟空を通して「趙雲西航」では張飛と諸葛亮を通して、「虞姫寂静」では項羽と范増と伏せられた秘密を通して、「法家孤憤」では奇縁で結ばれた荊軻を通して、「父司馬遷」では父と兄を通して、脇役ならぬ主人公たちが自分の生き方を見出してゆく。 端正かつ冷静な筆致で描かれた「悟浄出立」、存在意義と尊厳をかけた虞美人の奮闘が胸に迫る「虞姫寂静」が特に素晴らしい。 古典に枠組みを借りながら、他者を通して自己を見出す人間の生き様を描き出す、万城目学の深化を感じさせる換骨奪胎の意欲作! | ||||
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