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王になろうとした男
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王になろうとした男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 1~20 1/2ページ
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織田信長のマイナーな家臣たちを主役に据えた短編集。 主役は、毛利新助、塙直政、荒木村重、津田信澄、モザンビークからの黒人奴隷彌介。信長は、彼らの運命を直接的、間接的に翻弄する役どころだ。桶狭間から本能寺まで、歴史ツウ度が試される。 荒木村重は他の小説や新書の歴史もので取り上げられているが、他の四人の武将は見覚えがない。ゆえに、信長の人物像を形作る上で、本作品集のエピソードは新鮮であった。 特に、信長と彌介の出会いから本能寺の変、そしてその後の顛末と続くタイトル作は、知的好奇心を存分に刺激してくれた。 | ||||
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満足です。 | ||||
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あまり歴史の小説に掲載されない武将が物語として書いてあったので、勉強になります。 | ||||
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意識せずとも、読むと必ず伊東ワールドに引き込まれる。さすがの一品。 | ||||
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読み始めてから一気読みでした。購入理由は珍しく織田信澄の名前があったから。ただ読み終えた感想は、短編集なので1人1人の物語が魅力的なのは当然、1ページ目から最終ページまでが「あぁ…こうやって繋いでくださいますか」と圧倒されました。毛利勘介、ただちらっと名前が出てずーっとしがない槍働きと思っててごめんなさい、あなたの最後の一言に心が震えてしまいました。 どのシーンも感情移入がしやすく、彼らを目の前で見ている感じがとてもしました。書き手の方が素晴らしいのだと思います。織田信長という苛烈で熾烈なカリスマに匹敵するほど皆さん熱く生き抜いている様を読めました。ありがとうございます。 | ||||
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本書は、2013年7月に文藝春秋社から刊行されたものに、 「文藝春秋」2015年1月号に掲載された著者・伊東潤氏、俳優・高橋英樹氏、 東京大学教授・本郷和人氏の歴史座談会「新しい信長像 そのカリスマと狂気」を加え、 2016年3月に文庫化された5話の短編集です。 「果報者の槍」は、桶狭間の戦いで今川義元の首を獲った毛利新介と、 計策によって成り上がる伴直政の話。 「毒を食らわば」は、伴直政の出生から最期までの話。 「復讐鬼」は、荒木村重の謀反の真相を語った話で、最も読み応えがありました。 「小才子」は、信長の甥・津田信澄の視点で本能寺の変の真相に触れた話。 「王になろうとした男」は、信長に贈られた黒人・弥助の話。 どの話も面白かったのですが、伊東氏が考える本能寺の変の真相は、受け入れられませんでした。 | ||||
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野心が、野望が、人を変えていく戦国時代。桶狭間の戦で功を挙げた毛利新助、計策事により秀吉や光秀よりも出頭した塙直政、臣下の謀略で一族郎党を虐殺された荒木村重、信長に父を殺され復讐を胸に秘める津田信澄、黒人奴隷となって買られてきた彌介。信長の家臣ゆえ、運命に翻弄された男たちを描く短篇集。 | ||||
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信長の家臣を主人公に据えた短編5編。歴史上の話だから結末は調べられる、読むうちに何となく続きが予想できる、という2点を超えた"展開が分かるのに分からない魅力"があり、ストーリーに引き込まれた。4編めはクライマックスがやや説明不足で読みづらいが、その他は起承転結が明快なので読みやすい。外資系企業出身の伊東氏らしく、上司の特性と自身の能力を見極めて出世する難しさや外国人が見た日本人の特異性を描いているところも非常に良いと思う。 直木賞の選評では"同じ話を書いた作品が2つあった"、"表題作を長編で読みたい"などのコメントがあったが、私はそうは思わない。同じ話を書いた作品とは1編めと2編めのことを指しているのだろうが、主人公の出世に対する考え方によって同じ話でもこうも違って見えるのかと新鮮で含蓄があった。また、表題作はこの長さで十分なのではないか。これ以上長くなると創作の部分が多くなり、ファンタジックになり過ぎてしまうと思う。 伊東氏は、これまでに何度も直木賞候補になっている。決戦!シリーズでも伊東氏の作品は常にクオリティが高いので、そろそろ受賞して欲しい。 | ||||
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織田信長が徳川家康を葬ろうとしていたなどの新説を取り入れ、その視点から物語を構築。従来の歴史小説とは異なる切り口から進める作品が多く、物語として読んでいて面白いです。 また、義や忠誠といったものではなく、行動の大元には私利私欲があるというスタンスで描いているため、そういった解釈もあるのかと新鮮な気持ちで読みすすめました。 短編集であり一エピソードあたりのページ数が少なくお手軽。お手軽な分だけ歴史的背景や武将の説明といった部分は省略されます。 安土桃山時代に関する知識がある(合戦名や当時の勢力図が頭に思い浮かぶ)、武将名を聞いただけである程度の来歴や当時の所属がわかるというひとなら楽しめると思います。 ドロドロ系の謀略戦国譚が読みたい人にオススメ。 | ||||
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フィクションとしてはなかなか面白いアイディアばかりで楽しめました。きちんと桶狭間を正面突撃にしてるところなど好感がもてましたし。 文章も読みやすくて良かったです。 ただ、ちょっとしたところに作者の素養の浅さが出てしまって残念。 いやあ、安土桃山時代の武将が「世界」を救うために信長を倒そうとしないでしょwwww | ||||
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桶狭間から本能寺まで、脇役の武将に焦点をあてた短編集。 脇役ならではの信念や謀略を駆使した生き様はとてもおもしろいです。 初めてこの著者の本を読みましたが、他の作家にはない視点があってとても新鮮でした。 主役級の武将の活躍に飽きた人はぜひ読んでみたらよいと思います。 | ||||
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兎に角、面白かった。 余暇の過ごし方としては良い読書だったし、元来好みの史実に忠実なのが実に良い。 史実の曖昧な部分、此処に歴史小説の生き場所があるんだねえ! | ||||
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織田信長という稀有な存在を中心として描き出されるのは、 歴史の表舞台には出てこない脇役たち。 一つ一つのストーリーが1冊を通じて絡み合うという 伊藤潤氏の得意とする物語の構成はさすが秀逸。 気がつけば、本能寺の変という光秀による謀反劇は 人間の欲によって生み出された壮大な暗殺劇となっている。 | ||||
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日経新聞の夕刊で紹介されていた本。丁度NHKの大河ドラマで黒田官兵衛を放映しているためタイムリーな本と感じた。直接主人公の本でないところがよい。ドラマのほうは進展が早いので信長が生きている間に読もうと考えて、同時に購入した他の本より先に選んだ。 毛利新助は覚えていたが、塙直政については知らなかったか完全に忘れ去っていた。このような有力な家臣がいて織田家の前半の活躍を支えていたわけだ。そして問題の荒木村重だが、もともと信長の敵だと思っていたが、大河ドラマでは家来になっているので違和感を感じていた。やはり敵に回るということが確認できたが、信長の死後も生きながらえていたとはさらに意外だった。後のことになるが5月13日にJR伊丹駅に行ったことがあった。駅を出ると有岡城址とあり、どこまで行けば見えるのか調べようとしたら、駅前が石垣で実はそれが有岡城だったというお笑いがあった。丁度テレビの大河ドラマでは官兵衛が荒木村重の有岡城に幽閉され、信長に攻められるところでまたとないタイミングだった。 しかし村重の生存以上に、これはないだろうという発想が続く。丹羽長秀と秀吉が信長の暗殺をたくらんだというのだが、ちょっとやりすぎ。そんなはずはない。また信長が家康も亡き者にしようとしたとあるが、これもどうか。 | ||||
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こういうの大好きです。メジャーな武将を取り巻く、マイナーな武将をしっかりと味を出しながら、しかも短編で描いています。 | ||||
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様々なメディアによって伝えられる部下から見た信長像は、功を立てれば出自に関わらず出世できるが、気難しく仕えるのが難しい人物として描かれることが多いです。しかし信長が信賞必罰だけで豊富な人材を集めたというのは説得力を欠きます。おそらく信長は人材というものに並々ならぬ関心を抱き、骨の髄まで人材を活かす事に長けていたはずです。本書での信長は絶対君主として君臨しつつ、部下の心を逸らさぬよう常に観察し、心を惹きつける様々な工夫を凝らしていたことが描かれます。同時に上司としての信長の魅力も随所に盛り込まれます。特に「果報者の槍」と「王になろうとした男」がおすすめです。 | ||||
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織田信長というカリスマ的社長の下。 1作目は功績をあげながら一生平職人でいてもいいという人間毛利新助 2作目は新助に嫉妬しながら、かつ友情を結びつつ、カリスマ的社長の下でなんとか出世しようとあがき身の丈を超えたことをしてしまう塙直政。 3作目はカリスマ社長に会社をのっとられた恨みをもち、(実際は 織田に一族を惨殺された荒木村重)その「のっとりの立役者であり裏切り者の荒木直属の部下」、中川清秀をいかに復讐するかという 村重の話。 4作目5作目は・・・ネタバレもあるので辞めますが、歴史の中でも今の「サラリーマン」に通じるところがあります。 ただできたらもう少し読みやすい。歴史ファンでなくても読みやすいものにしてほしかった。 | ||||
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佳作とはいえ、さすがの出来栄え。 とくに本能寺の変を違う角度から語らせた2作、義元の首をきった毛利新助に語らせる冒頭作、信長に献上された黒人奴隷の彌介 に語らせるラスト作、は切れ味よく爽快だった。 とはいえ、伊東さんはいつも変化球投手で歴史通向き。この密度で、いつかスタンダードを書いていただきたい。 家康でもいいが、できれば誰もが避けている尊氏を。いまだ元寇から室町前期は空白といってよいと思う。 それぐらい、期待してます。 | ||||
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毛利新助、塙直政、荒木村重、津田信澄、彌介といった、信長の家臣たちの中ではあまり目立たない歴史小説的にニッチな人物に焦点を当てている。それぞれが秘めた野心が、信長と有名な家臣との間で激しく翻弄されていて、史実に重ねながら著者独自の歴史推理も楽しめる。まさに「神は細部に宿る」ではないが、細かなディテールを疎かにしては信長の為し得たこと全体の美しさは得られないと言えるだろう。 文章が平易で読みやすく、登場人物についても人物関係が丁寧に解説されているので分かりやすい。 | ||||
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歴史上有名な人物の傍にいた脇役的な人物が主役の5短編からなる作品集。 あまり有名でない人物に焦点を当てているところが心憎く(特に5話目の主人公は一番意表を突かれるかも)。単純な英雄伝でもなく、敗者の滅びの美というのでもなく、現代的な歴史小説というか。こういうテイストは今までなかったかも。 本能寺の変の解釈は面白かった。妙に納得。人物としては毛利新助が好き。 自分は脇役を描きながら間接的に信長を描いた小説なのかと思いながら読んでいたので、主役への反射光が足りない感じがしたし、一話目と二話目、四話目と5話目がそれぞれ対のようにも思えるので、連作短編集というのもちょっと違うなあとも思えたけれど、自分の小説観が古いだけかもしれない。 あと5話目で、この生き方をしたこの主人公がこんな現代的な考え方をするだろうか、というのにひっかかりを覚えます。 読みやすいけど、ちょっとあっさりしすぎて、自分の好みでは星3.5~4ぐらい。 | ||||
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