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王になろうとした男
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王になろうとした男の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全30件 21~30 2/2ページ
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表題の「王になろうとした男」、どんな人だと思います? フフフ・・。この人を喰ったような設定ひとつとっても、この 作家の非凡な架構力がうかがえるというものです。野心 の虜となってやがては自壊する戦国武将の三者三様 の姿とあくまで武芸と忠義にこだわる者とを対照したプ ロットも巧妙な仕掛けになって、読後の余韻をより爽や かにしていたと思います。今回の直木賞、この人でよか ったのではないでしょうか。 アッと驚いたのは明智光秀の謀反の黒幕は秀吉とい う設定、何か特別な根拠でもお持ちなのでしょうか。講 演会の機会などありましたらお聞かせください。 | ||||
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織田家の脇役的な武将を描いた短編集。 各編はそれぞれ少しづつからみがあり、興味を惹かれます。 (タイトルは最後の短編のタイトルであり、各短編の登場人物が王になろうとしてたわけではありません。) 特に毛利新助を描いた「果報者の槍」が好きです。 今川義元を討ちながら歴史の中に埋もれていった彼が実にいい感じで書かれています。 一編一編が上手く書かれていて、飽きないし、読後すっきり。 武将に疎くても楽しめます。 | ||||
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毛利新助、原田直政、荒木村重、津田信澄そして彌介。 信長家臣の中でやや知られた名たが、あまり小説にならなかった者たち(荒木を除く)に脚光を当てた短編集。 信長については本能寺で討たれる悲劇のヒーローのような形で小説に登場する。 しかし欲にまみれた、または復讐心に囚われた者たちの流転の生涯を通して、 その強烈なカリスマ性、急進的気質、それゆえの破滅への予兆がジワジワと伝わってきて異様な緊迫感があった。 それでいながら、そんな熾烈な出世競争の中でも自らの居場所を見つけ、 想いを貫こうとした孤独な男の生き様を描いた物語が1作目と最終作に配置されたためか、全体的に清々しい余韻を感じた。 また、前の作品でのキーマンが後の作品で再登場したりするので感情移入しやすく、 さらに同じ事件を別スポットで物語るので、短編とは思えない臨場感と重厚さがあった。 他にはあまり見かけないタイプの歴史小説集で面白かった。 | ||||
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最初の2編、新助と直政の話は良い。対照的な二人を通して、織田家中の苛烈な競争社会を目の当たりにするかのようである。 策略をめぐらす男達を生き生きと描くのが上手い著者だが、次の清秀と村重の話はやり過ぎた。劇的すぎて鼻白んでしまう。その次も作り話が過ぎる。著者は登場人物の口を借りて信澄を小才子と嘲るが、本当は小才子は誰?と問いたくなる。その流れは最後の5編目にも続く。残念。 | ||||
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タイトルの「王になろうとした男」は最後の短編。 発表時期が違うが短編に登場する人物同士つながりがあるので短編が続編の形式になっている。 表題の「王になろうとした男」は回想形式の違った文体でこの登場人物での映画化も面白いかも。 | ||||
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新聞で広告を見て探していたが、値段が高く躊躇していましたが、 こちらで購入してよかったです。 新品同様にしっかりしていました。 商品も早く届いたのでそれもよかったです。 | ||||
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久々の戦国物の新作に期待したが、叛鬼に比べると意外性がない。出版社の意向かもしれないが、それまで知られていなかった関東の戦国、武士の世界、下克上を生き生きと描いていた作者の作品にしては、納得がいかない。 仮に畿内の戦国を描きたければ、三好氏の時代を描く方が信長時代よりあっているような気がするし、作者の知識を生かせるような気がする。 もっと頑張って欲しい。 | ||||
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信長の野心に振り回された男たちの生き様を描いた連作短編集。 表題作「王になろうとした男」の黒人彌介の他、毛利新助、塙直政(原田直政)、荒木村重、津田信澄と信長を取り巻く個性的な人物に焦点を当てそれぞれの短編が読み手を飽きさせない。 様々な史実の断片をつなぎ合わせ、一つの物語にしていく手腕は、すでに過去の作品で実証済みだが、この作品では、さらに現代社会の写し鏡の部分を強め、サラリーマンや組織人であれば、誰でも共感できるような内容になっている。歴史の知識がなくても十分に楽しめ、ページをめくる手が止まらない。われわれは今、司馬遼太郎の後継者の誕生に立ち会っているのではないだろうか。 文句なしの5つ★作品だと思う。 | ||||
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本書は、信長に仕えた5人の人生を各々描いた短編集。 5人について、毛利新助、塙直政、荒木村重、津田信澄、彌介と名前だけを書いて、全員をピンと来る人は決して多くないだろう。 他方、「桶狭間で今川義元の首を取った」「秀吉や光秀より出世した」「信長に反逆したが生き残った」「信長の父殺しで織田家相続を逸した」「信長に仕えた黒人奴隷」と書けば、思いだされるか興味を持たれる、異色の人生を感じさせるだろう。 しかし、本書は脇役列伝でもなければ、「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」のような脇役を主役としながら描き出す信長像でもない。(タイトルの「王になろうとした男」は五番目の作品の題名に過ぎない。但し、最後の初出一覧を読むと、本書の意外な構成に驚かされる。そして、タイトル自体が見事な二重構造を作り出していて、本書全体とは異なるさわやかな後味を醸し出している) 信長という日本史における創造者としても破壊者としても比類する者なき存在が登場そして出会ってしまったことで、生き方あるいは人生の価値を一変させられた5人を正しく主役とすることで、背景としての安土時代前後を描き出したというのが本書の構図だろう。 こうした構図を取ることで、結果して、一般の信長モノとは違う形で重臣達が登場することで、新鮮な味わいも生んでいる。 また、個々の短編集は、例えば桶狭間や本能寺といった歴史舞台また登場人物が重なることで多面的な世界観や人物像を構成して、作品に深みを出している。短編同士も正にコインの表裏のような関係や野心成就の明暗といった形で組み合わせての楽しみを秘めている。 これだけ描かれてきた信長モノであり、斬新とかビックリするような内容を含むものはないが、脇とか隅を狙った題材でなくとも、描き方や構成次第でかくも楽しめるということを示した点で、本書は5☆つけるに値するだろう。 | ||||
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桶狭間で今川義元の首を獲った毛利新助。 明智光秀や羽柴秀吉にも勝る勢いで出頭を重ね、本願寺との合戦で討ち死にを遂げた原田直政。 野心家であるがゆえに墓穴を掘ってしまった荒木村重。 父を伯父の織田信長によって暗殺され、復讐のために信長の一家臣として仕えた津田信澄。 黒人の奴隷として信長に献上された男・彌介。 この五人の生涯を描いた短編。 各編とも信長との出会いが己の人生を変えられていった男達が野心という一つのテーマで描かれてます。 この手の小説には著者、伊東潤の得意とするところで、飽きずにスラスラ読めます。 戦国ファンにはたまらない一冊です。 | ||||
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