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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全538件 341~360 18/27ページ
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被害者だけでなく加害者の家族もまた犯罪で苦しむ。 このことが痛いほど理解できる作品でした。 「殺人犯の弟」というだけで差別、避けようとする人々。 こうした態度はもちろん理屈を考えれば理不尽といえますが、やはり、中にはそういう態度をとる人もいるでしょう。 あの社長の発言には説得力があります。 「差別」や「いじめ」に対する偽善的な考えを許さないような作品ですね。 ただ少し疑問に思ったのですが…、今の時代は奨学金制度が充実しているので、入学金と敷金、礼金さえあれば、 あとは奨学金とバイトで(学費、生活費、家賃全て)賄うのは不可能ではありません(実際そうして私立大学に通ってる知人がいます)。 兄の犯行はかなり短絡的だったのでは…。 あるいは設定が数十年前なのでしょうか。 まあとにかく非常におすすめの本です。 | ||||
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兄が弟を思う気持ちから強盗殺人を犯してしまったために、 兄弟は、強盗殺人犯とその弟としてそれぞれ人生を歩む。 その苦悩を描いた作品。 弟には何の罪も無いにもかかわらず、ただ強盗殺人犯の弟というだけで、 就職、恋愛、夢にことごとく失敗していく。 そして、弟は新たな家族を守るために、非情ともいえる決断を下す。 とても面白い小説です。 | ||||
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答えを出さないところがいい、というレビューを読んで、 ああ、本当にそうだな、と思いました。 この作品、謎解きがあるわけでもなく、正直、 最初のうちはあまり面白いと思いませんでした。 なにかといえば親なんか捨てる、と息巻くお嬢さんは、 普通の人間が読んでいても阿呆臭いと思いましたし。。 それでも、弟が兄に宛てて書いた最後の手紙には、 泣きました。 ただ、由美子さんって、ちょっとどうかな、と思います。 夫の兄弟のことに、ずいぶん熱心ですが、 自分の親のことは、どうなっちゃってるのよ、とか、 余計なことを、思いました。。。 | ||||
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土曜のわりと空いた電車の中で立って読んでいて、ラスト、思わず目頭が熱くなってしまった。慌てて目にゴミでもはいったかのようにカムフラ−ジュしつつ涙を拭いた。電車の中で感涙するなんて初めてだ。 強盗殺人を犯して服役中の兄を持つ弟。進学、恋愛、就職、ふしめふしめごとに「犯罪加害者の家族」のレッテルが彼を苦しめる。 「差別はね、当然なんだよ」と言う社長・平野の言葉の根は深い。 この本は涙のベストセラーかもしれないが、次から次へと悲運に襲われる主人公の「お涙ちょうだい小説」ではない。罪を犯すとはどういうことか、罪を償うとはどういうことか、考えさせられた。 差別はいけません、いじめはいけませんなどと小奇麗なメッセージを言ってこないし、「正しい答え」を出さないところが良い。 | ||||
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強盗殺人を犯してしまった兄と、その兄のせいで人生が狂ってしまった弟。 テーマはとても重いもので、主人公の心情をうまく言葉では言いあらわせません。 もし私の身近にこんな境遇の人がいたら、私はやはり、避けてしまいそうな気がします。 そんな自分のずるさや情けなさも、ちゃんと受け止めておかないといけないんだなー・・・ なんてことを考えながら読みました。 | ||||
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一気に読みましたぁ。 さらっとしているんだけど。 考えるよぉ。 考えさせられるぅ。 どう生きていくのか、自分の道…。 事件からお話が始まります。 被害者、加害者。それぞれの立場。 取り巻いているその周り、家族のお話でした。 強盗殺人という犯罪を犯し、刑に服す兄。 残されたたったひとりの家族である高校生の弟。 兄から弟への手紙…。 人は加害者にも被害者にもなりうる。 私は、ただ、その狭間に身をおいてしばし考え込むことがあります。 もし?もしも? でも。 やはり、想像では、はかりしきれない。 罪って、罰って、償うって? 更生って。 真には、どうすればいいんだろう。 改めて、改めて。思いめぐらし考えました。 社会のコノ繋がりの中。で。 『社会的な死』と、弟の勤務先の社長が言う。 『自殺』は悪だと言うところから…。 人物の人間性より社会性が会社には必要なんだ。 …と。 『正々堂々』 『イマジン』 もキーワードです。 『正々堂々』についても、考えちゃったな。 文中にもありましたが、自己満足=簡単な道 そのものかも。だから。 また、手に取りたいと思える本です。 | ||||
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強盗殺人を犯してしまった兄を持つゆえに、苦しみ続ける弟を中心に描かれた人間物語。非常に、重いテーマであるが、静かな文体により、重苦しさを感じない。むしろ、その静けさゆえにストーリーが現実味を帯び、こちらにストーリーが否応なく、ひしひしと伝わって来る。 彼ら兄弟が最終的にたどり着いた選択肢は、過酷とも思われるものだが、最後の場面で私は、救われたような気がした。 どんなに苦しくても、決して逃げない弟の生き様にも反省させられるところ大であったが、兄の最後の手紙、刑務所での姿にも教えられるところがあった。 それにしても、凄まじい作品であり、作家である。 | ||||
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犯罪者の弟「直貴」、弟思いの兄...犯罪者「剛志」の苦しみを描いた作品です。 主人公「直貴」は、世の中の差別に苦しみながら必死にもがきます。 何とか人目に付かないように生きてゆこうとします。 挫折を重ねながらも道を踏み外さなかったのは、「由美子」や就職先の社長の存在も大きいのでしょうが、全てを兄や世の中のせいにせず、挫けそうになりながらも踏みこたえる「直貴」の生き方に、感動しました。 人間は知らず知らずの内に、自分を守ろうとします。 差別しているつもりは無くとも結果的に差別している事がかなりあるんだろうなと痛感すると同時に、自分が何を考え、何をしてきたのか突きつけられたようで、色々考えさせられました。 「直貴」が初めて歌った曲「イマジン」は、私も好きな曲ですが、今までその歌詞について考えた事もありませんでしたが、読み終わってから著者がこの曲を使った理由が分かりました。 内容が重い割には、読後のもやもや感はありません。 今年読んだ本の中で最も印象に残る作品です。 是非一読下さい。 | ||||
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弟の大学進学の為にやってしまった犯行。そして殺人。うまく物事が進んでも、必ず最後に兄のコトで差別をされ転落してしまう。非常にマイナス的考えが強いように思えがちな作品ですが、自分におきかえてみてみればとおもいます。自分がもし殺人者の親族だった場合。自分がもし、殺人者の親族と接点をもって、その人のことを殺人者の親族と知ってしまった場合。 この本はふつーに読んで、感動した!とかなんかウルウルしちゃった。とかそういう物語ではないとおもいますよ。今までにこんな社会派の作品は読んだことありません。この世の中でいくどとなくりかえされる犯罪。その影には被害者の家族、加害者の家族、友人、恋人。そのように草の根じょうに別れてその水しぶきがかかっているということ。この手紙は人間物語の最高傑作といっていいでしょう。 | ||||
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途中涙も流しました。確かに感動はしました。…しかし、全体的にインパクトが少し薄いというか…面白いと聞いていたので、初めて東野圭吾さんの本を買って読んでみましたが、私には少し物足りなかったです。 | ||||
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初めて東野圭吾を読みました。 「バッテリー」という本を友達に貸したら お返しにこの本を貸してくれたんです。 なんかとっても読みやすくて、 情景がイメージしやすい文章で、 しかも話がそれほど複雑でない。 登場人物もそれほど多くない。 作者は、大阪府立大学の工学部出身だそうだが 理系らしく、すごく組み立てがうまいと思った。 なんかこう、とてもよかったので 友達に、「他に東野圭吾は持ってないか?」 と聞いたところ、「幻夜」という本を 貸してくれました。これまた良さそう・・。 | ||||
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犯罪を犯す事で、犯罪者は自分の罪だけではなく、被害者や被害者家族、そして自分の身内が受ける社会的な苦しみを背負わなければいけないと言う事を。 そして、 その事件に自分が関係はなくても、その様な何らかの関係のある人が自分と接点がある時・・・ そして、その事実を知っている時、 差別をしない自信は無いなと思った。 どこかで、意識してしまうから。 この話の罪はとても重いものだけれど、どんな小さいものでも同じだと思う。 自分の立ち居振る舞いにもっと責任をもたなければ・・・と思わされた。 是非、オススメしたい作品だった。 | ||||
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すこし遅くなりましたが、話題作を読んでみました。 東野さんのいつものパターンらしく、主人公が落ち着いています。 決して激しい感情を表に出しません。 静かに物語が進んでいきます。 主人公の直貴はこれでもかというくらい差別を受けます。 その差別について、勤め先の社長が語る部分が、 私の中では一番心に響きました。 ラストはかなりつらい終わり方で、 これでいいの??という疑問が残り、 涙するという段階には全然至りませんでしたね。 そして最大の謎。 結婚したから良いようなものの、由実子の存在はちょっとコワイです。 直貴がおこるのも無理ありません。 あれははっきり言ってストーカーです。 どうしてつきまとったか、後で説明がありますが、 その理由もなんだか納得がいかないと言うか、 だとしてもそこまでする??と言う不気味さが残りました。 そのせいで、わたしには本筋がかすんでしまいました。 | ||||
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この本を読んで「私がその立場だったら」と考えさせられた方も多いでしょう。私は全く同じではないですが、少し近い立場です。夫の叔父が殺人犯なので。 そんな立場の私なのですが、この本を読んで「日本では犯罪者の身内ってそこまで差別されるものなのか」と思ってしまいました。私たちが住んでいる国では履歴書に家族構成どころか自分の生年月日すら書かないので、殺人犯を叔父に持つ夫も進学や就職で特に不利になることもなく、そこそこの社会的地位と平均以上の収入を得て他の人々と同じように平穏に暮らしていますし、私たち家族もこれまで差別を感じたことがありません。叔父のしたことと自分たちは無関係なので差別されて当然とも思わないし、個人主義のこの国では人種だとか別の差別はありますが、少なくとも個人の罪は家族全員で負うものという考えをする人は少数派でしょう。実際叔父のことを知っている人々も「それがどうしたの?あなたたちとは関係ないでしょ?」という感じです。日本だったら甥であっても叔父の行為に罪悪感を感じなければいけないのでしょうけどね。 もしこの本がこの国で翻訳出版されたら文化の違いに興味を覚える人はいてもなぜ主人公が差別されなければならないか、さらにそのような差別を少しでも肯定的に考える人間がいるということすら理解されないかもしれません。日本では「理想」でしかないことが、この国では「当然」です。そしてこのことに関しては私は日本よりもこの国の方が健全なのではないかと思います。でも日本では物語中に出てくるような、真実を知ってよそよそしくなる人間って本当にそんなに多いのでしょうか。結婚まではできなくても友達づきあいすらできないのでしょうか。少なくとも都市部ではそういうことも気にしない人間も少なからずいると思うのですが、少し楽天的すぎますかね。 | ||||
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強盗殺人で服役中の兄がいる為に、高校卒業から社会人までにいろいろな差別を受ける主人公「直貴」の心境や犯罪を犯した兄の心境を描いた作品。 犯罪を犯すということは、自らが刑に服役するだけではなく、その家族や被害者の家族にも辛い思いをさせることを改めで感じることができる。 やや、主人公に才能や人脈がありすぎるなぁ...という気はするが、東野氏のテンポの良い物語の展開で、十分に楽しめる一冊であった。 | ||||
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私は教誨師を父に持っていて、自分自身も信仰の観点からこの本を読ませて頂きました。 刑法犯、とくに死刑囚の多くは救いを何らかの宗教に求めようとすると聞きます。 差別はいけないと分かりつつ、結局のところは誰しも我が身、我が家がかわいいゆえに行われる静かな差別。また、逆差別。そこには犯罪者(また、その家族)は決して救われてはいけないという暗黙のルールがあるかのようです。これが一般社会の現実であり、人の創り出した倫理の限界なのでしょう。 今の日本は、名ばかりの道徳教育やマスコミ等の宗教に対する偏見報道によって、精神面が置き去りにされてしまっています。 宗教団体それぞれが、救いを求める人たちを支え、まるごと包み込める場所たりえるよう、宗教者は意識せねばならないと思いました。 | ||||
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涙するのは、差別は良くないって感動して、ではないと思いますが? そもそもこの作品は、(このような場合の)「差別は当然なんだよ」と言ってるわけです。 この作品が教えているのは、謝罪の気持ちや誠意というもの、思いやりの気持ちだと思う。 兄がね、強盗殺人という罪を犯してしまうわけですが、その殺人に対してはね、それはどうにもやむおえなかったことだな・・とは思えないのです。それには同情できないのですが、それに目を瞑ればね、とてもいいお話だと思う。 テーマ(設定)が、そんな兄を持った弟・・なわけですからね。 とてもいい作品だと思います。 | ||||
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大変面白く、一気に読んだ作品ですが、感動はしませんでした。直貴は強盗殺人犯の弟という事で様々な差別を受け、何度も道を閉ざされますが可哀想ですか?本当にそう思いますか?差別するでしょう。しない人間はいない筈です。殺人犯の弟の娘が自分の娘と同じ公園で遊んでる事を知ったら一緒に遊ばせますか?遊ばせないでしょう。そんな状況はめったにありませんがこの作品は私達が日頃無意識にしている差別をも浮彫りにします。でもその差別自体を咎める人はいません。それが"悪"ではないからです。犯罪者家族を忌み嫌う前にもっと正さなければならない事がある事を私はこの作品を読んで強く感じました。ただ読んで涙をながしているだけの人間にはなりたくない。 | ||||
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なんだか宗教的なタイトルにしてしまったが、本書で語りたい大きなテーマの一つだと思う。 強盗殺人を犯してしまった兄、そしてそれを背負って生きることになってしまった弟。 われわれは『差別はいけない』と小さい頃から言われ続けて生きる。 それは結局、この世の中には色々な差別がなくならない証拠でもある。 だが、差別が全ていけないことなのか??時には差別をしなければいけないこともあるのではないか? そして差別することで許す…ということもあるのではないか? 勿論、全ての差別を肯定するつもりはない。 だが少なくとも本書の主要人物たちにとっては、差別をある意味受け入れることで新たな道を見つけることができ、差別する人間を許すことができ、自分自身が変わることが出来たのだと思う。 本書を読み終わった時、色んな意味で自分自身を見つめなおしてみたい気持になった。 | ||||
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誰もが<罪>と共に生きている。どこかで誰かを傷つけている。 そんな恐怖のようなものを感じました。 でも生きていかねば。 ラストは、その後が気になる。・・・頑張れ・・・ | ||||
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