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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全538件 481~500 25/27ページ
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本書は、人間の善悪とは何か、罪を償うこととは何か、ということを教えてくれる本です。東野圭吾の作品といえばミステリーが大半ですが、こういうお話も書けるのかと感心してしまいました。一度だけでなく何度も読みたくなる本です。彼の作品には他に映画化、テレビドラマ化されているような話題作もあるのですが、自分は本書が一番のお気に入りです。 | ||||
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白夜行の時もそうでしたが、これも読んでいてかなり辛いです。 最初から泣きながら読み続け最後のほう号泣でした。 大好きなお兄ちゃんが自分のために犯した罪、 最初は刑務所内の兄からの手紙を励みに頑張っていこうとする主人公、 つい応援している読者の私。 読者だから応援できるけれど・・・これが現実に隣人だったらどうなのでしょう。 世の中って甘くない。この本でかかわっている人達も弟に罪はないって理性ではわかっている人達です。 個人的に嫌っているわけでもない。でも本音で言えば深くかかわりたくはない。 自分の子供の近くにいて大丈夫?会社の信用にも良くないのでは? みんな自分を守るのがやっとだということも、主人公にもわかっているんですよね。 いっそイヂワルな奴がいじめてくれれば文句の言い様もあるのにね。だから余計つらいです。 最後の最後までどうなるのだろうと一気に読んでしまいます、泣きながらでも。 そして…こう終わるか!!いや〜んって東野圭吾さんにちょっと言いたくなります。後引かせるのうまいなぁ。 主人公、兄、教師、友人、恋人、恋人の父、社長、近所の人、妻、被害者の家族 それぞれの登場人物の観点に立ちながら何度でも読み返してみたい本です。 | ||||
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泣ける。 ところどころ、出来すぎ〜と思う部分があるのだが、 それがまた良くできている伏線だったりして、 ラストまで一気に読ませる。 自分の進学費用のために兄が強盗殺人をしたことによって、 大学をあきらめ、まともに就職できず、苦しむ主人公。 さまざまな壁と差別に行き当たっては夢が壊れていくわけだが、 その差別は、ほとんどが大きな悪意なのではなく、ただただ「かかわりたくない」というもの。 やっぱり仕方がないだろうなぁと思う半面で、胸がズキズキ痛い。 最初は主人公も犯罪者になっていくのではと思っていたが、違った。 主人公は非常に冷静に周りを観察し 周りの人のかすかな善意を確実に受け止めて、 道を切り開いていく。 要所要所で刑務所の兄からノンキな内容の手紙が登場し、 本当に犯罪者は刑務所で罪を償っているのだろうか? という疑問がわいてくる中で、一つの回答が出てくる。 すなわち、犯罪者の家族が差別されることが、罪の報いなのだと。 泣けると同時に、考えさせられる一冊。 | ||||
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簡単に人が殺されてしまう小説という虚構の世界で、ここまで重たい一人の死(あるいは殺人)を読んだことがない。 殺人者の弟であったばかりに負わされる運命。これは読んでいて、たしかに痛々しくなる。 しかし物語はその悲惨を描写するだけにとどまらない。 人の死とはなにか。罪を償うとはどういうことか。 読後しばらく考えさせられた・・・。 | ||||
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読み始めてすぐに引き込まれました。弟のため盗みに入り、結果、殺人者となってしまう兄。たった一人、差別に苦しむ弟。何故、ここまで、と、弟がかわいそうでならなかったが、もしこれが実際に起きた事件だったら?隣にこの弟が住んでたら?あたしはいったいどうしたろうかと考えました。うちには小さいな女の子もいる。殺人者の弟などと親しく出来ただろうか・・・・希望と、それに続く絶望。主人公を襲う波に、あたし自身もくるくると舞い、苦しかった。しかし、ラスト。涙があふれてとまらなかったが、苦しい、つらい涙ではなかった。とても重たいテーマなのに、読み終わって感じたのはこの本の表紙のような青い空だった。さわやかで透き通っていて、どこか切ない、美しいけれど人をよせつけない厳しさもある・・・・そんな感じ。東野さんの小説は好きでよく読みますが、私の中では最高傑作です。 | ||||
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「犯罪」と「社会」の関わりは、僕たちが想像しているよりもずっと複雑なもの。「犯罪」を犯した後、犯罪者は刑務所に入ることでどこまで償いができるのか、そして彼らは誰に対して償いをせねばならないのか。本作「手紙」はそういうことを考えさせる作品だった。東野圭吾といえば様々に張り巡らされた複線、どんでん返しのミステリーが印象的。しかしこの「手紙」はそのようなミステリーとは全く違う。そういった意味では先もある程度は予想でき、「面白い」とは言い切れないかもしれない。しかし是非多くの人に読んで欲しいと思う1冊だ。現代社会はあまりに多くのも犯罪が行われすぎている。まるでそれが当たり前かのように。犯罪は今後もなくならないだろう、いやむしろ増える一方であるのは間違いない。しかし、凶悪犯罪をおこすことで自分達が思う以上の人たちが苦しみ、悲しむことを考えて欲しいように思う。本作も最後はこの兄弟にとってあまりにも悲しい最後となってしまった。 | ||||
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毎日新聞に連載されていたらしいが、知っていたら、毎日新聞に代えたのに、と思ってしまうほどの作品だった。親を失い、二人で暮らす剛志と直貴の兄弟。学力優秀な弟の学費を稼ぐため、剛志は唯一の取り柄である肉体労働で必死に働いていたが、腰を痛めて職を失う。引越し手伝いの仕事をしていた頃に知った、とある裕福そうな家へ空き巣に入るが、家人である老婦人を殺害してしまう。剛志はそのまま十五年の刑に服し、残された直貴は、犯罪者の弟という厳しい現実と立ち向かうことになった。次々と前途を阻む兄の存在だが、自分のために犯罪を犯したのだ、という想いが、兄を憎むことを許さない。そんな兄弟の間に交わされた手紙。兄が被害者の遺族に宛てて書き続けた手紙。弟が兄に送った決別の手紙、と様々な手紙が物語の進行を担っている。この物語は、下手な言葉で感想を綴るより、まずは読んでいただくのが一番。是非読むべし。 | ||||
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強盗、殺人、刑務所、重いテーマばかりなのに最後はジンときました。お兄ちゃんのやりきれない気持ちが辛かったです | ||||
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重いテーマでした。犯罪者への刑罰が軽い、被害者が報われない、とずっと思ってました。しかし、この本の主人公のように、自分ではなく家族が犯した罪によって一生不当な差別を強いられる事はあまり考えていませんでした。この本は、犯罪被害者より加害者の家族、強盗殺人犯の弟に焦点をあわせています。係累には罪は及ばない事はわかっていながら、身内に犯罪者がいればかかわりを持ちたくない、と思う気持ちは自分にもあります。表面上は親切にしながらも、そんな自分の偽善的な気持ちにも気付かされた作品でした。主人公も過去から逃げたそうとするたび、過去にとらわれ、その中でもがき解決を見つけようとします。読んだ後も、色々考えさせられる作品でした。 | ||||
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犯罪者の家族に焦点を当てた作品。心ならずも強盗殺人を起こしてしまった優しい兄、そして残された一人きりの家族の弟はどのように生きていくのだろうか。『現実』とはなんと厳しいものか。殺人犯の家族は常にこういう試練に逢わなくてはならないのだろうか。わたしは差別をすることはないだろうと、思ってみる。うーむ、分からない。ラストは少し涙ぐむ。 | ||||
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どんどんと話に入り込み一気に読みました。ラストは涙無くしては読めません。殺人の被害者・加害者・兄弟などの多くの視点を描いていて面白いと思いました。加害者の弟への周囲の反応は実際にもあるだろうなぁと感じられるし、加害者家族の体験している気持ちを表現していると思います。もしかすると、もっとひどい現実があるかもしれません。とにかく読んで欲しい!頭の中に情景をありありと描ける東野圭吾さんの文章に是非触れて欲しいと思います。 | ||||
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貧しさが罪を生んでしまった。これ以上の悲劇はないだろう。お金がないということが、大切な人の人生を閉ざしてしまうとしたら、やはり罪を犯してでもその人を救おうとするものなのか?追い詰められた兄の心境を弟はどこまで理解できるのか?弟には、兄の罪のために自分の人生までもがめちゃめちゃになってしまったという事実しか、見えていない。だから兄の存在を消してしまいたいとさえ思う。そんな弟の気持ちも知らずに、兄はせっせと弟に手紙を送り続ける。この気持ちのすれ違いがなんとも切ない。やがて、お互いがお互いの気持ちを理解しあったとき、そこには新たな悲しみが待っていた。この二人に、笑いあえる日はもう来ないのだろうか?だとしたら、あまりに悲しすぎる。 | ||||
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『もし、自分のまわりに主人公のような境遇の人がいたらどうするだろう? どうするべきなんだろう?』と、ずっと考えていました。がんばれって言うのはすごく簡単だけれど、実際に行動に移すのはすごく難しいんだと、改めて考えさせられました。 | ||||
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強盗殺人を犯した受刑者の兄とその弟、兄弟を思いやり弟に代わって刑務所に手紙を書き続ける女性(後に弟の妻)、そして弟以外にも手紙を受け取っていた被害者の遺族。それぞれの心理を「手紙」という小物を使って描いた着眼点はおもしろかったが、展開は淡々としすぎて奥行きを感じなかった。人物描写もあまり丁寧でないので、登場人物に同情するまでいかなかった。テーマが重いだけに、文章の軽さが目立った。どこに感動すればよかったのだろう。刑務所に慰問コンサートのため訪れ、絶縁したはずの兄の姿を見つける。体を震わせ合掌する兄を見て声が出ない弟。そのあたりで泣いてみればよかったのか。 | ||||
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この本のテーマは、犯罪加害者の家族に対する、差別問題です。本人は全然悪くないのに、そんな差別は、悪いことだ。ひどい・・・・・・なーんて。この本を読み始めたときには、素直に思っていたのですが。「君が今受けている苦難もひっくるめて、君のお兄さんが犯した罪の刑なんだ」「我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。自分が罪を犯せば、家族をも苦しめる事になる-すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね」こんな文章にでくわすと、反論できない気もしてきます。感情論としてだけでなく、善悪という基本的なところからして、事はそんなに単純ではなく、差別をなくすのは難しいんですね。自分の中に、そういった差別意識があるのかないのか。それすらも、この本を読んだら、わからなくなってしまいました。だから、まずは読んでみてください、と言うしかないと思います。上記のような重いテーマのわりには、ストーリーは面白いし、読みやすいし、エンターテイメント性のある本で、読んで損はないと思いますから。少なくとも、私は、感動しました。泣けます。 | ||||
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ちょっと話の流れとしてひねりがなく思うとおりに進みすぎるのと話を作るに当たっての著者の想像力の限界からレトロな構成が気になりますがこの題材は王道でスマートな内容だからこそ心に響きました。家族には絆があるからこそ頼りになったり時にはそれが重くなったりする。目に見えない絆というものがこんなに怖いものに感じたのは初めてです。本当の不幸があるとしたらこのような自分の力ではどうしようもないことなのかなあと思った。兄弟はお互い死ぬまで悩み続けるのだけれど最後の弟の行動は兄にとって一生の思い出となり生きる力になるといい。 | ||||
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結局のところ差別はなくならない。 もし、自分の家族に犯罪をおかしたものがいたとしたら・・・。家族には罪はないし、それによって差別するのはおかしい。理屈ではわかっていても、現実の世界ではそうではない。 その様子が読んでいて伝わってくる。 殺人をして刑務所に入っている兄からの手紙。外の世界ではその兄のために就職や、仲間、恋愛などをことごとく潰される弟。もちろん兄は知るよしもない。 最初は兄を思い、自分の幸せをも追い求めていた弟が最後に下す決断とは。 涙なくしては読めない小説である。 | ||||
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いい話といっては語弊があるが、直貴の葛藤や根底にある兄弟愛には素直に感動を覚える。誰もが何かの弾みで犯罪者にもその家族にもなりうる。平野の曰く全てが罪に対する罰であり贖罪であると。「秘密」での外傷体験から警戒しながら、話の展開には冷静に、多少穿った読み方をしたが最初に書いた通りいい話だと思う、のだが・・・。二作品を読んで、共通する作風の特徴は、最後の最後に出てくるトリッキーな隠し球(本書では被害者家族が捨てずにとってある手紙)である。野球では隠し球に引っ掛かる方がまぬけではあるが、多用するのはあまりほめらるものでない。テーマがすばらしく由実子のような出来たオンナに支えられ(男の願望?)もして十分に暖かい話だけに、不自然な隠し球などに頼らずにすべてフェアプレイで終えてもらいたかった。 | ||||
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自分は決して涙もろい方でもなく「泣きたい」「感動したい」と思ってこの本を手にとった訳ではなかったのですが、完全にやられてしまいました。最初の数ページでどんどんのめり込み、最終章では号泣しました。この本はずっと手元に置いて何度も読み返したいと思います。 | ||||
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最近ハマっている東野圭吾さんの小説のうち、これはベストです。人から借りて読んだのですが文庫化が待てずに買ってしまいました。この本を読んで、犯罪者の家族が差別されて苦しむのは当然、と言い放つ登場人物に共感してしまいました。悲しく辛いストーリーですが、差別はいけない、という世間にまかり通っている建前が見事に覆されるのが、とても痛快です。 | ||||
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