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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全538件 441~460 23/27ページ
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長さはそこそこながらお勧めの本です。 ミステリィと感情がいつもしっかりとしていて私はこの作者の本が好きです。 今回もやはり謎は派手すぎず、しかし人をひきつける趣味のよさがあり、感情は大げさすぎず心にしみじみとはいってくるものです。 あらすじをいつも読むと違和感を感じずにはいられないので、私には書くことが出来ませんが昼に読み始めて気がつくと夕暮れだった、となるような小説です。 | ||||
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重い、ものすごく重いテーマの話です。 犯罪を犯した者が、その責任をいつまでもいつまでも背負わなければいけない無間地獄のような話。 改心しようとしても、新しい人生を歩もうとしても、かつて犯した罪はいつまでもいつまでも拭い去れない。 いつの間にか主人公にどっぷりと感情移入をしてしまう。 時間のあるときに一気に読んだほうが良い。 細切れには読まないほうが絶対に良い。 | ||||
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とても深くて、行間をどう読むかを、読者一人一人に問いかけている作品でした。 犯罪者の兄から弟への手紙は、いつも脳天気な内容で、犯罪者の弟は、その手紙を不幸の象徴のように感じていました。 読者は、彼がどんなに不幸な境遇に置かれたかに心を痛め、彼が生きる望みを捨てないで、一所懸命、生きてきた姿に触れ、頑張れとエールを送ってしまいます。 でも、犯罪者の兄から被害者の家族への手紙で、脳天気だと思っていた兄の深い苦悩が分かり、被害者の家族も言いしれぬ不幸な境遇を通過してきたことを知ります。 それらのことを通し、自分のことしか考えられない私たちは、周囲の人々の様子が目に入っていないんだぞと、著者の東野さんに一撃を食らわされた思いでした・・・ そんな教訓だけでなく、刑務所に慰問に行った弟に、小さくなって手を合わせている兄の姿を描き、涙が止まらなくなるほどの感動も与えてくれた作品です。 | ||||
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毎日のようにメディアで凶悪な事件が報道されているが、 この作品を読んで、どの事件にも加害者の家族という人達がいる、 ということを意識するようになった。彼らも被害者の一人なのだ。 本作品は兄が犯した強盗殺人のために、その後の人生を狂わされてしまった 弟、直貴の過酷な生き様が描かれているが、彼の心の支えとなる由実子の 人柄が実にいい。 加害者の家族には誰一人味方になってくれない、という現実を 突きつけられた中、彼女の登場で直貴が立ち直っていく姿は 読み手の心を和ませてくれる。 重いテーマではあるが、最初の殺人の場面からグイっと引き込まれて 最後まで一気に読み通してしまった。東野さんの中でも秀作の部類に 入るのは間違いない。 | ||||
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元々、本を読むのが苦手な私ですがこの手紙という本は誰もが持っている人間の感情、 周囲の状況!直貴さんの心の葛藤がそのまま伝わってきスムーズに読みきることが出 来ました。 自分自身も偏見を持たずに生きてるつもりでも実際はどうなんだろうと深く考えさせ られる本だったなって思います。この本を読んで少しは自分を見直せたような感じが しました。 映画の方も是非見たいと思います。 | ||||
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映画もいいです。 本では直貴がロック歌手を演じていますが、 映画では現代風に幼友達とお笑いコンビを組んでいます。 ラストに、兄貴のいる刑務所の慰問で漫才をするのですが、 兄貴の話題に触れて一瞬言葉を詰まらせる直貴、剛志が舞台の弟に向かって手を合わせるシーン、 ぐっと来ます。 GYAOオンライン試写会を2回みて、2回とも泣きました。 | ||||
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今作品はそのタイトルや評判から非常に重々しいものを感じさせ、取っ付き難い印象を持ってしまいますが、実際読み進めると非常に読みやすく構成されているので、一気に読み上げることができます。ただ、その読みやすい文体であるがゆえに、時折発せられる主人公達の台詞が強烈に心へ響いてきます。また全体的には東野圭吾氏特有の後半戦を一気に読ませる内容であり、ラストに向かって読むごとに心を揺さぶる展開には正直泣けます。映画がどんなものか分かりませんが、「手紙」は「トキオ」以来の是非お勧めしたい東野作品に仕上がっています。 | ||||
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犯罪者の弟だということで差別を受ける直貴をめぐる話。家族は関係ないがついつい自分も同じ思考回路になってしまう。それは、会社の面接や社会生活でよく現れると思う。自分の過去を話すということは、正直苦しいだろう。だが結局はそういう状況はあらゆる人間に出てくるのだ。 私は自分の妻が弟に代わって服役中の兄に手紙を書いた場面に感動した。人間のあたりまえの生活、家族生活や仕事を続けることが、普通の人でさえ大変である。直貴は通信教育で大学に働きながら入るくらいの苦労人だ(スクーリングの作者の取材は大したものだ)。犯罪者の親族はこれほどまでに大変なのかということは正直わからないが、きっと同じような状況だろう。なぜなら、犯罪的な出来事について無難な応答でしかできない自分が居るからだ。 | ||||
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親を亡くした2人兄弟。 肉体労働で高校生の弟を養う兄は, 母の願いでもあった弟の大学を願うが, 体を壊し収入がままならなくなってしまう。 そんな兄が空き巣に入った先で, はずみで老女を殺してしまう。 強盗殺人の兄を持った弟は,世間の厳しい差別を受け, さまざまな葛藤を胸に,ままならない人生を送る。 犯罪者の家族という剥がせないレッテルを持ち, 兄や周りの人々,自分の将来,さまざまなつらい葛藤とともに,強く生きる弟。 弟の「俺は何も悪いことをしていないのに」 という気持ちが痛いほど胸に沁みるとともに, 自分が彼を取り巻く「世間」だったらと思うと, 胸が切り裂かれる思いがする。 刑務所から届く兄のあまりに呑気な手紙を読むにつけ, 「縁を切ってしまえ!」と思う自分が見え隠れする。 東野圭吾の作品の中でも, 特別,読み手に強烈なメッセージを残す作品。 東野作品らしく,抜群のストーリー展開に引き込まれ, 読む手が止まらない秀作。 多少「重い」内容の小説だが,非常に読み応えのある作品だ。 読後,自分自身が主人公でも,彼を取り巻く世間でもありえることを痛感する。 感じさせるとともに,考えさせる傑作です。 | ||||
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とても重いテーマの小説だなと思いました。それだけにこの作品を世の中にもっと広めて欲しいと思いました。そういう意味で今回の映画化はとても良いと思います。 この小説は考えさせられる点が多い作品でした。犯罪者の弟というだけで自分の世界が制限させらるというのは間違っていると思いました。でも、自分の周りのにそういう人がいたら普段どうり接することができるだろうかとも思いました。また、この作品を読む人が増えれば、もしかしたら犯罪は減るのではないかとも思いました。誰でも弟や両親を愛していない人はいないでしょうから、この作品を読めば犯罪を犯そうなどと思う人は減るのではないかと思うからです。 一読しただけではきっとしばらくして忘れてしまうと思います。だから忘れた頃にまた読み返してみようかと思います。 | ||||
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この作品には何のトリックも謎解きも登場しません。強盗殺人をを犯した兄のために弟が背負うことになる過酷な運命。社会が下す非常ともいえる差別を乗り越え、人生裏街道を歩き続ける弟=武島直貴に幸せは訪れるのか?そして最後に兄=剛志を許すことができるのか?まさに兄弟愛を軸にした人間ドラマといえる作品です。 作者東野圭吾の作品には、人生の日のあたらない場所を歩き続ける運命を背負わされた人物がよく登場するが、本作品でも他の作品の登場人物にひけをとらないほど、これでもかというほどのお先真っ暗な超負組人生が描かれています。ちょっと幸せになりかけると必ず秘密が露見して全てがオジャンになってしまう直貴の前に一人の老人があらわれます。 「本当の死とは違って、社会的死からは生還できる。それには他の人間との繋がりの糸を一本ずつ増やしていくしかない。君を中心にした蜘蛛の巣のような繋がりができれば、誰も君を無視できなくなる」人間は一人では生きていけない理由がなんとなくわかる好著です。 | ||||
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東野圭吾最高傑作となるのではないか。東野圭吾といえば秘密に始まり数々の傑作を世に送り出してきたが、この手紙で最高の作品を世に送りだしといえるのではないだろうか。主人公を取り巻く状況はとてつもなく冷徹である。私たちにとって本当の絆とはなにかを考えさせられる。それは、およそ人間の理解を超えたものではないかと。 | ||||
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すごくリアルで 現実社会の いや人間の裏と表を実感じた本でした。 読んでいる時でも 直貴の苦しみを助けてあげたいと思う自分と 現実に 直貴みたいな人が近くに居たら 本の中に出てくる 冷たい周りの人と同じことをするだろうと思う自分との格闘でした。 読み終えた今でも 心中で二人の自分が格闘している状態です。 本当に良い作品だと思います。 さすが 東野圭吾ですね。 | ||||
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これでもかって位に兄の存在にすべてを奪われ続けてきた弟。やっと幸せになれるいつもその時にどこからともなく現われる兄の影に逃げてまた受けとめてを繰り返す人生。私もこの弟同様、兄の呑気な手紙にバカかっ!と思った事もあったけど、最後は鳥肌がとまらなかった。断ち切ろうとしても切れない。それは兄弟故。ふたりは支えあってた。憎む事で、思い合う事で...どれだけ逃げて拒んでも糸はちゃんと繋がっていた。たったひとりの家族だから。重たい作品のはずが最後はなぜか優しい穏やかな気持ちになれました。 | ||||
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”子供には差別はいけない”と教えても、ほとんどの大人が無意識に差別をしているんだ。。ということに、私もドキッとした。 実際、子供には常日頃、人類皆平等みたいなことえらそうに語っている私自身も、きっと彼のような人が隣に越してきたとしたら、やっぱり敬遠すると思う。 被害者の家族は取り上げられることが多いが、犯罪者の家族のことまではあまり考えてみた事がなかった。現実はこうならざるを得ないでしょうね。それが、犯罪というもの。自分自身のみならず家族をも罰せられるのが犯罪を犯したものへの罰なのだから。。という平野社長の言葉、うーん、うなってしまった。 厳しい現実に翻弄されながら自分の道を探し続けていく主人公に感動しました。 映画もぜひ見てみたいですね。 | ||||
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僕は犯罪ニュースを見たり読んだりすると、何故この人はこの人に対してこんなひどいことをしたんだろうと思う。それと共に、被害者と被害者の家族のプライバシーが本当に守られていないことに憤ることしばしばである。しかし、大きな悲しみに包まれた人たちが他にもいた。加害者の家族だ。 犯罪を犯した人は刑に服したり被害者に謝罪することでは決して許されない。被害者の家族や自分自身の家族が自分が行ったことによって被る何年、何十年の悲しみを引き受けて初めて、許されるかもしれない状況になるのだ(それでも許されない場合がほとんどだと思う)。 そんな極めて重いテーマを描いた小説だ。 そのような深刻な状況の中で由美子という強く優しい女性に惹かれた。沢尻エリカさんがどのように演じているのかとても興味がある。 | ||||
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映画が完成し、どの役を誰が演じるのかをだいたい知った後で原作を読んだので、読んでる最中ずっとわたしの頭の中では、直貴=山田孝之、剛志=玉山鉄二、由実子=沢尻エリカでした。剛志と由実子については正直、他の役者のほうが原作に近かったように思いますが、山田孝之についてはまさにはまり役!直貴のイメージにぴったりです。原作に続いて映画のほうも見てみたくなる本でした。 | ||||
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私も東野作品をかなり読んでますが、その中でもトップクラスの名作と思います。 というか、私の中の東野作品でかならず心に浮かぶものになると思います。 犯罪者の家族の立場という観点の作品はそう多くないということと、やはり「社長」 の言葉以降は本当に考えさせられます。東野氏がどういった経緯でこのような観点に 目をつけたのか、気づかれたのか、それもすごく気になるし感心いたします。 | ||||
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兄が罪を犯したために、弟が肩身の狭い思いをしながら生きていかねばならない。 罪を犯したのは兄で、弟はなにもしていない。 それにもかかわらず、犯罪者の弟ということだけで、人々は弟を差別する。 しかし、差別といえども、ただ彼に近づきたくないというのがほとんどだ。 また彼は何も悪くないということを理解してか必要以上に気を遣って接する。 これも差別だろうか? 「差別はね、当然なんだよ。」 本書にはこういう会話がある。私にはかなり衝撃的だった。 なぜならそれが説得的だったからだ。 というのも差別はあってはならないという普通で理想の考え方を超越し、かなり現実的に説明しているのだ。 この本を読んで、差別に関してものすごく考えさせられる。 しかし、肩身の狭い中で人とのつながりをつくっていく話しには感動だ。 | ||||
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兄が弟のために犯罪をおかした。残された弟の行く末は…。 加害者の家族だからとはいえ、差別するべきではないし差別はあってはいけない。誰だってそんなことは分かっている。しかし、どうしても消せないものだって存在する。頭では分かっていても、感情がついていかないものがやっぱりあるのだ。そのことをこの小説は語ってくれる。そして、犯罪者の罪の重さも教えてくれる…。 では、レッテルを貼られた者には絶望しか残っていないのかといえば、決してそうではない。何が正しいかなんて言えない世の中で、主人公が見つけたその術とは…。 ずっと気になっていた本がついに文庫化ということで即行買いました!久しぶりに買ってよかったと思える本です。気になっている方、買うことをお勧めしますよ!!電車の中で読んでいた私でも、涙が出そうで危なかったくらい良い本だと思います。 | ||||
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