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白夜行



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【この小説が収録されている参考書籍】
白夜行
白夜行 (集英社文庫)

白夜行の評価: 4.18/5点 レビュー 711件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.18pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全711件 641~660 33/36ページ
No.71:
(5pt)

大きなピース

不思議な物語だった。亮司は何もミスをしていない。でも、誰かの行動が事件と亮司を結び付けてしまう。例えば典子が撮った写真のように。雪穂と亮司のつながりも、最後まで分からない。きっとつながっている、そうは想像できても、どこでつながっているかは分からなかった。物語の中では、みんなが1つの事件に興味を持ち、みんなが少しだけ真相に近づく。でも、誰も全貌を見抜く人は出て来ない。読者のみが知っている。しかも、タネ明かしもない。「この一文であなたには分かるでしょ?」と作者が言っているような感じである。真実が正確には書かれていないからだ。あとは読者の予想のみ。章や節が変わるたびに、がらっと場面が変わり登場人物が変わる。今までとどう関係しているのか分からないが、だんだん結び付いて来る。本当にパズルのピースのようである。それも小さなヒントがピースではなく、1つの事件・エピソードがピースとなって出てくる。そして、最後にパズルは完成する。・・・が、それは読者の中でのみである。
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No.70:
(5pt)

魔性

まるでボニー&クライドを想起するような……と一瞬思いましたが、然しあのカップルがあくまで「陽」の存在であるのに対して、この物語の主人公2人は、圧倒的な「負」の磁場を形成しています。大阪で起こった質屋殺しに端を発し、その後およそ20年にわたって描かれる、昭和という時代を背景とした2人の男女の軌跡。周囲の人々の視点を通してそれは描かれ、2人の具体的な心情描写は一切排して語られますが、様々な出来事のその概要と2人の行動は、読者はほぼ把握できます。これが凄い。ダーク。特に雪穂の章などは、なまじっかなホラー物より余程怖い。背筋が凍るようです。長い物語ですが、本を置く事が中々出来ませんでした。そして、最終章で明らかにされる「真相」は――愕然とするほど哀しいものでした。緻密な構成、抜群の筆致、読者を捉えて離さないリーダビリティ。傑作です。
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4087474399
No.69:
(5pt)

「純愛」か「償い」か

日を追うごとに思い出され、あまりの切なさに、何かをしている最中にも涙が出そうになりました。感情が完全にもっていかれるような感覚にさせられる、こんな小説には滅多に出会えないと思います。本当に残酷だと思う。ただ、そう一言で言うのがあまりにも陳腐だと思う位壮大な物語でした。時代は70年代から始まりますが、読んでも人物に関してはレトロな印象は全くなく、まるで今この時代に存在していると思える程生々しい陰(いん)で鋭く冷たい「悪」を感ます。何十人もの全ての登場人物が伏線であるという点、二人が最後の最後にしか同じ場面に出てこないという点。その構成は鳥肌ものでした。桐原亮司と雪穂との関係については、読む度ごとに印象が変わります。特に桐原亮司の心が読めない。「純愛」なのか「償い」なのか。その行為は純粋な愛ゆえの奉仕のようにも見えます。しかし一方で、セックスが出来ない体になっていることを「彼の過去に体験した出来事が起因」と捕らえるならば、やはり身内の「償い」をするための奉仕にも思えます。ただ、個人的にはこれは正に桐原亮司の純愛の物語であると思い、同時に、雪穂の「太陽に変わるものがある」という言葉が亮司の存在を指していると心のどこかで願っています。
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No.68:
(4pt)

美貌の・・・

十分以上に同情する理由があるにせよ“美貌の○○鬼”ということで、ホラー小説とは違う意味で、背筋が寒くなります。そして、宮部みゆきの「火車」を思い出しました。ただ、カードローン地獄という社会性のあるテーマを浮き上がらせた「火車」と違い、“虐待”についても小道具のひとつくらいの扱いなのは少し物足りないのですが、後半の老刑事の執念の捜査とやがてわかる哀しい真相という流れはラストまでぐいぐい引き込んでミステリーの醍醐味を存分に味あわせてくれます。
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No.67:
(5pt)

最高傑作

常にどこかでつながり続けていた二人。決して会うことのできない二人。その姿に涙を流さずにはいられない。まさに最高傑作としかいいようがない作品です。
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No.66:
(3pt)

ありえへん

友人に薦められ読んだ作品。”とにかくおもしろい!”と聞いていたので、いつ面白くなるんだ、と気にしつつどんどん読んだけど、う~~ん、いまいち。もっとおもしろいんだろうと期待してたせいもあってか、納得いかないところとかが許せなかった。まず、主人公2人が客観的に描かれているところは、玄人受けするのかもしれないが、私にはちょっと… それから、2人の目的、動機など不可解だった。さらに思ったことは、感情を持たない人間など存在しないというところだった。2人の間には何かの絆はあったのかもしれないが、それは人それぞれの理解によってしまう。本の中で2人がセットの部分はほぼない。どんな境遇で育とうが、ロボットのように生きるとは思えなかった。
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No.65:
(4pt)

切ないおとぎ話

前半はあまりに救われない暗さなので、読むのが少し辛いけれど最後のほうにくると、互いの、切ない恋愛の感情が少しづつ身にしみてくる。暗い夜を旅する恋人同士のダークなおとぎ話。悲しくて、イイ。
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No.64:
(5pt)

最高!

私が初めて東野さんの本を読んだのは、この白夜行でした。私が生まれ育った「布施」から物語が始まることから、引き込まれてしまいました。主人公の2人を軸にして日本の高度成長時代とバブルを描き時代にあわせるように二人の関係も発展していくストーリー、日本版「フォレストガンプ」です。時代背景がいまいちわからなかった「ガンプ」よりも二人の育った時代に自分も育った「布施」という街を知っていたからこそ他の人より余計に面白かったことは、確かです。30歳以上の人には、自分の成長ともオーバーラップさせて読めるので最高に面白いと思います。で東野さんにはまってこの次に読んだのが「回廊亭殺人事件」。。。。。
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No.63:
(4pt)

昨日読み終えて・・・

読み終えて、心がもやもやしています。読み返したい気持ちと、気分変えて他の本読もうかなぁって気持ちで1日過ごしてしまいました。ダークな作品です。なんといってもせつない。ため息がでてしょうがないです。大人の身勝手さに腹が立ちます。涙が止まらなくて、夜中にシクシク泣きました。やはり、私としては主人公2人の本当の気持ち、心の中や思ってることを聞きたかったかなぁ。でも、とりあえず読んでみることをおすすめします!分厚い本ですが、引き込まれて一気に読めます。ひとつ気になるのが解説。なんか「ノワール」を連発されもよくわからない。私だけかもしれませんが・・・。
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No.62:
(5pt)

個人的には作者の最高傑作ではないかと。

東野さんの作品はけっこう読んでいますが、この作品を超えるものは今のところほとんどない気がします。推理小説ではなく、一組の男女の、愛とも友情とも言い切れぬ、もっと宿命的な繋がりを描いた叙情詩的な雰囲気が、深い感動を呼びます。息をつかせぬ展開も素晴らしく(悪く言えばご都合主義となるのでしょうが)、最後までページをめくる手が止まらないのは間違いない作品かと。続編も出ていますが、やや二番煎じ的な感じは否めず、この作品ほどの感動は得られませんでした。さまざまな方向性の著書を書きすすめる東野さんですが、こうした感動をわき起こさせる作品が一番素晴らしい気がします。もっとも今後、これを軽々と越える作品を出してしまいそうなほど、やる気と才能に溢れている人だと思いますが。
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No.61:
(5pt)

最高傑作!

ストーリーなら『秘密』学術的ならこれだろうね。凄くリアリティであり薄暗さがある。まさに白夜を彷徨っているような生き方だ。『風とともに去りぬ』のスカーレット・オハラをモデルにしたらしいが雰囲気がでている。激情で形振り構わぬ姿勢は極貧時代から生まれたものだろうが、中流以上の生活を得ても更に上を目指す行動力は哲学的レベルだ。主人公が殆ど登場してこないのに人物像が浮かび上がる作品は、そうないのではないか。そう言う意味でも一見の価値はある。
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No.60:
(5pt)

哀しく、切ない。

ミステリ―なのに、涙が出る。これはそういう作品だと思う。涙は流さなくても、哀しくなることは必至である。さて、854ページもあるこの「白夜行」、長篇傑作です。これだけ量があるのに、苦痛を感じさせない。それどころか、どんどん物語に引き込まれていきます。ついでに、解説によると、これは「ノワール」という部類の小説だそうです。内容の一つの要素として、人間の側面のようなものが描かれています。心の闇の部分、それに引き込まれた人たちの哀しい物語です。その裏に隠れた1つの想い。これは悲劇というしかない物語でしょう。値段は高いですが、それに見合った価値があります。1度読んでみてはどうでしょう。
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No.59:
(1pt)

非常に都合の良い展開

もうずいぶん前に読んだので記憶が定かではないのですが、ラストの都合の良さにはかなーーーりアタマにきました。途中途中でも主人公2人を廻って都合良いことばっかり起こるんですもの。その加害者と思われる2人をまわりくどく褒めてるし。第三者から語られるストーリーってのは時として主人公をいかに傷つけないかってとこに重点おかれますね。東野圭吾さんは「秘密」という非常に「娘」にとってはキモ悪いストーリーで映画化されましたが、ホントーに気持ち悪いです。この本を読んだあたりで推理小説(殆ど国内物)を読むのを止めました。甘い、甘いよ!!
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4087474399
No.58:
(4pt)

たまらない

寝食を忘れるとはこの事をいうのか。読書をするという習慣がない私にはこの本を買った当初は800ページを越えるボリュームから、投げ出さないで最後まで読みきれるか不安があった。そんな不安は最初の10ページで吹き飛ぶ。著者自身この作品には苦労して書いた分、特別な思い入れがあると言っている。短編として書いたものを長編でつなる大胆さ、主人公の内面をあえて描かないテクニック。東野ワールドが見事に展開されている。桐原亮治と雪穂が「共に」白夜の中を歩く姿は一切描かれていない。しかし、読者の頭の中では読者なりの二人の姿が浮かびあがる。最後の最後はちょっともの足りなかったけど、そこまでのプロセスからはそこらの小説では得られない感覚を味わうことができる。
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No.57:
(5pt)

今まで読んだ本の中で一番いい

初めて読んだ東野氏の作品。正直身震いした。実に巧妙緻密に練られたストーリーで素晴らしいの一言につきる。氏の才能には他の人間には真似できないものがある、とまで思った。興味があるなら必ず読んだほうがいい。傑作という言葉が相応しい作品。
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No.56:
(5pt)

あなたにとって生きる意味はと問いかけたい

たぶん主人公というべきなのであろう雪穂の人生。その雪穂の人生の要所要所で怒る奇怪な事件。そのほとんどは謎のままになっていくが,必ず残る雪穂への奇妙な疑念。その疑念を追い続けるベテラン刑事。雪穂が階段を駆け上がるように見事に人生の成功者になっていく陰で,もう1人の主人公とあえて言わせてもらう桐原亮司の影。影は決して表には出てこない。長い人生を影のままで生き続けようとする亮司の心を縛り付けている強いものはいったいなんなのか。誰もがもっている心の中の小さく暗い渦を,ずっと回し続けている雪穂と,その渦にまったく手を触れないよう生き続けている亮司。雪穂の光と亮司の影が実に対象的に描かれている。その雪穂に最後まで迫ろうとした刑事とその雪穂を最後まで守ろうとした亮司の最後。かわいそうな被害者からやがて重要参考人として刑事にマークされるまで,少しづつ謎がとけていくかのように進む内容は,長編なのに一気に最後まで読み続けさせられる作品。ただ一言言わせてもらえば,そこまで読まさせておいて終わり方はこれでいいの?それともやはりこれで終わりでなく,今回はここで終わりということ??
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No.55:
(5pt)

悪女になるなら月夜はおよしよ

ひんしゅくを買うのを承知で言うと悪女になるならここまでやりたい。そう思う。そして、非常に面白い。それはみとめる。しかし、何でだろう。キャラに生きた魅力を感じないのだ。どの作品のどの登場人物にも。面白いと思ってずっと東野作品ばかり読んでいるというのに。小学生が「風とともに去りぬ」を読む状況というのもあっていいと思うし、この場合マキャベリストの本を読んでいてもいいのであるが、スカーレットとこの作品の登場人物は正直あまり接点がない。東野さん本当に「風」読んだ?と聞きたい。目的のために手段を選ばない女と言ってもスカーレットはある程度人間的に描かれている。(情におぼれて失敗もする。奴隷を愛する。エトセトラ)しかし東野スカーレットには体温がない。それに先を読んで動いているようで結構やらなくていいことをやってしっぽを捕まれる。しっぽがなければストーリーは進まない。それに彼女のパシリの行動原理(動機)はいつものことながらピンとこない。それだけの妖婦と言うことだろうが、文章からそれを感じ取れない。見返りもなくいつも日陰で何でも言うことを聞くパシリ。白夜行にもいるな。う~む。
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No.54:
(5pt)

この面白さは久々です。

「凄く面白かった」これが素直な感想です。長い話だけど、中だるみすることなく無く、小道具の使い方も上手で、一気に読んでしまいました。こんなに引き込まれた小説は三年ぶりくらいです。説明は最小限で、亮司と雪穂が気持ちを語る場面などは出てこなくもっと知りたいという気もするけど、だから一言が重く響いてきます。太陽の当たらない世界をかけ抜けて行くような亮司と雪穂の人生。他の生き方は出来なかったのかな・・・切なすぎてそんなことを考えてしまいます。
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No.53:
(5pt)

光と影

とにかくスケールの大きな物語。人間の光と影、特に影の部分を絶妙に描いています。語られることのない2人の主人公の本当の気持ち、そこに何があるのか?いろいろ考えさせられる秀逸な作品です。
白夜行 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:白夜行 (集英社文庫)より
4087474399
No.52:
(5pt)

「主人公の思い」に思いを馳せる

主人公2人が、どんな思いで生きてきたのか・・・。大晦日の時の3人の会話。車の中での部下との会話。第三者の視点で描かれているので、主人公たちの「思い」を読者が察せる部分は数少ないですが、作者は十分にその「思い」を伝えてきたと思います。数少ない主人公たちの「思い」の吐露に、また、二人に関わる人々の二人に対する「思い」に深く感動しました。
白夜行 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:白夜行 (集英社文庫)より
4087474399

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