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7月24日通り
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7月24日通りの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.75pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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私の誕生日がタイトルなので、中学生のころに母がプレゼントにと買ってくれました。そこから定期的に読んでいますが、大人になってこそ理解が深まったなと思います。なんでこんなに小百合のもとに男が集まってくるんだろう、と思いますが、それもそもそも小百合の妄想なのかなと思ってしまったり。最後は勇気を振り絞った決断をしたところで終わってしまうのも余韻があって切なく感じます。幸せになってほしい。 | ||||
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〇 読んでいて少し気恥ずかしくなるような若い人たちの恋愛小説。物語の運びや会話に深みはないし、新しさもない。少し安っぽいなと思うことさえある。しかしながら、この作品を読んでいる間は心地よかった。読んだ後味も良い。その理由は、何よりも主人公が自分の住む街をひそかにリスボンになぞらえているところにある。 〇 パリでもニューヨークでもなく、首都でありながら鄙びた街、しかも昔からの歴史が街角に積もっている街であるところが、とても良い。物語の舞台となっている日本の田舎の港町だって悪くないと思う。ただそこにリスボンのイメージが重ねられることによって、古い修道院だったり、青いタイルだったり、石畳の坂道だったり、路面電車だったり、そんな色合いが浮かんできて、楽しい。主人公の生まれ育った街への愛着も感じられる。物語の背景に色彩と陰影が加わったような気がしてくる。 〇 そうか、こういう味の付け方もあるのかと感心した。作者の作戦勝ちだ。それで星をひとつ増して4★ | ||||
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OL小百合は、自身の住んでいる街を、未だ見ぬリスボンと重ね合わせて夢想するのが好きだ。「岸壁沿いの県道」は「7月24日通り」、「水辺の公園」は「コメルシオ広場」。 さしたる取柄のない小百合は、女性にモテモテの弟耕治が自慢。この気持ちは、よくわかる。自分に自信がない分、身内だったり、付き合っている異性だったりが人気ものだと、誇らしくもあり、ご相伴に預かっているような気にもなる。 そんな小百合は、高校の同窓会に参加することにした。当時の憧れの存在 聡も帰省するらしい。同窓会で再会した聡、そして彼の昔の恋人 亜希子は、再燃したかのような行動に出てしまう。高校ではナンバーワンの聡も都会ではぱっとしない。一方の亜希子の小百合の同僚と結婚したものの、上手くいっていない。 こんな二人の再会は、過去を一瞬取り戻せたかの錯覚を覚える不倫劇の始まり ・・・ かと思いきや、亜希子と発展しないまま聡は、小百合の方へ。なんとまぁ、分かりやすい男なのだろう。小百合には、その頃、ちょっとした出会いがあり、さて聡とは当然、どうにもならんのだろうと思っていたら ・・・ 弟の交際を、釣り合わないと涙ながらに大反対した小百合なのに、いやいや、これは裏切られた。結末の外し方が、ありきたりの恋愛小説と異質ではある。納得はできないけれど、まぁ、実際はこんなものかもしれないな。 | ||||
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原作を読まずに映画館へ行ったクチです。 来夏、ポルトガルを再訪するので何かネタは無いかなとKindle版を購入。 あ〜、原作と映画は別モノとは!全然知りませんでした。 非モテの若い女性っぽい、でも明るい妄想にクスッとした不惑の私。 若いっていいなぁとシミジミ思いました。 小説としてはあまり好みではないけれど、何も考え込まずに読めるので◎です。 | ||||
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見事に構成された短かい長編。全10章からなり、その章題までが最終的な仕掛けになっている。語り手の小百合が自分が住む地方都市の港町をその地形の類似からリスボンと重ねているのだが、その描写が、ジェロニモス修道院前の停留所を出たバスは小さな丘をいくつか越えて市街地に入る。岸壁をコメルシオ広場まで歩くと目の前に海軍工廠が見えてくる。弟はカンポ・ペケーネ闘牛場の近くに借りたアパートで一人暮らしをしているのだが、というふうに、とても洒落ている。もちろんその二重性は百合子の前に二人の恋人候補が揃った時点であまりにも明確になるのだが、それに嫌味はない。こういうのを小説の芸と呼ぶのだろうな。そしてキラキラと輝く青春時代からの憧れの先輩にはイケメンの弟が配置され、その弟の冴えない彼女(めぐみ)が百合子自身の分身として配置される。百合子は弟の彼女としてのめぐみが許せないのだ。そういった構図は他にもいくつもあって、そして、そうだこれしかありえないという結末に読者は楽しみながら導かれる。 | ||||
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空想の世界は自己充足的で楽しいが 時にはその世界から飛び出す必要がある。 主人公の弟へのプライド 過去に勝てないカップル ・・・。 オブラートに包まれているが 強烈な主張がそのうちにひそむ もちろん、終り方があっけなかったことは言うまでもないのだが。 画家の役割はなんだったのだろう。 ここに理解できていない部分がひそんでいるのかも。。。 | ||||
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踏み出してみる。 間違いかもしれないけれど、 もしかしたら、 物語の主人公になれるかもしれないから。 | ||||
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読了後、カバー裏を見ると著者の作品「東京湾景」を以前読んでいたことを思い出しました。その本に対しては「ドラマのように流れるストーリーだが、不要な登場人物もいて完成度が低い」といった印象を覚えました。 本書でもドラマのようにそれぞれの情景が目の前に浮かんできます。何気ないOLの日常がエッセイ風に少しずつ進行していき、結果として一つの読みやすい小説になっています。結末は逆であってほしかったのですが、それも若い人の選択なのでしょうね。 | ||||
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表現のしかたに女性らしい感覚があり、とても日常的な言葉で綴られているので読みやすい。 主人公の嫉妬感に共感できるところがあり、目立たずぱっとしない主人公が、次第に成長して行き最後は予想と違ったが納得できる終わり方だった。 | ||||
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主人公の「失敗したくない」気持ち、よく分かります。弟の彼女に、イケてない自分を重ね合わせてイラ立つ主人公。弟の彼女の行動(というか、彼氏への信念)が、キーワードな気がする。個人的に好きなシーンは、憧れの先輩と、車でノラジョーンズの曲を聴いているときの会話のやりとりです。 | ||||
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各章のタイトルが 「モテる男が好き!」 「イヤな女にはなりたくない」 「どちらかといえば聞き役」など○×方式の自己分析になっている。 これは主人公の弟の恋人が自分がどんな女なのか分析して、 モテない理由を突き止めようとした場面で出てきた10個のキーワード。 あなたは何個あてはまりましたか?(私は6個) 平凡な女は恋愛で冒険をすることができない。 なぜなら、それは「間違える」ことを極端に恐れているから。 主人公の小百合もそんな夢を見ているだけの女の子なんだけど、 あることをきっかけに勝負に出ようとします。 これは彼女がそう決意するまでの物語です。 私もどちらかとこのタイプなので、生々しく共感できました。 特に高校時代の彼女に告白してきた男子が、 女子の話題の端にものぼることもない地味な男子であったことに傷つき、 「私はああいう男の子に選ばれるような女なんだ」と思ってしまうところなんか 悲しいくらいに理解できてしまった。 「もっと幸せになれたはずなのに・・・」と小さな後悔を抱えている 女の子たちに読んでほしい本です。 かわいいお話でした。 | ||||
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片田舎の地元に就職した平凡な主人公の秘密は 自分の住む街を、ポルトガル・リスボンに見立てて暮らしていること。 そんな主人公・小百合のちょっとした転機がちょっとだけドラマチックに描かれた本書。 彼女は「まちがってもいいからこの恋をえらぶ」のか? というあたりが、本のキモなのだと思いますが 私が気になって読んでから一年たっても忘れられないのは 以下の箇所。 小百合の高校の先輩(?)でスターだったカップルの亜希子と聡史。 亜希子は聡史に振られたあと、別の男性と結婚します。 それは聡史に振られたというネガティブを払しょくするほどのいい男だった。 旦那は小百合と同じ会社に勤めるということもあって、小百合は亜希子夫妻の家に頻繁に招かれる。 そこでの一節。 三人で食事をしていると、亜希子は必ず高校時代の話をしたがる。 私(小百合)に、自分と聡史がどれくらい輝いていた(カップルだった)かを 無理やり話させようとするのだ。 すごい切実だ。 女って幸せになれないのか。って思った。 | ||||
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非凡さには、先天的なものと後天的なものがある。 どんなに望んでも先天的な要素を後で手に入れることは出来ない。 平凡さはマイナス要素ではなくゼロに過ぎない。 ゼロを少しでもプラスに転じさせるために人間は生き足掻く。 自ら行動を起こすものの元へ結果はついてくる。 そして結果よりも大切なものが世の中にはある。 | ||||
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夢見る夢子さんのような主人公本間小百合。もう一歩がどうしても踏み出せず、自分の「分」のようなものをすぐ意識してしまう性格です。人に頼られることはあっても、みんなの中心できらめくことは出来ません。 そんな彼女を作者は飛び立たせます。 そのきっかけに、フェルナンド・ペソアの「ポルトガルの海」を持ってきます。 そして、その「ポルトガルの海」によって知り合った青年と見た美しい我が町です。それは、夢から彼女を覚ます役割を果たします。 そして最後に、弟の恋人めぐみの一押しです。 大切な時に一歩を踏み出せない人は沢山います。でも、みんな一生に一度くらいは、清水の舞台から飛び降りてもいいでしょう。 勇気がなくてうじうじしている人や、自信が無くて引っ込み思案になっている人たちに、作者の応援歌が聞こえてくるようです。 | ||||
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恋をして、失敗するのが怖くて一歩踏み出せなかったり、 途中で諦めてしまった経験が 皆さんにも少なからずあると思います。 そんな気持ちが手に取るように分かったし、 本当に読みやすかったです。 主人公が、ポルトガルのリスボンを 自分の住む街に重ねて 公園などにも名前をつけているのが とても面白かったし、 さすが吉田さんは奇抜だなあと思った! それと最後に目次に驚きます。 ぜひ読んでみてください! | ||||
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7月24日通りとはポルトガルのリスボンに実在する通り。小百合は自分の住む街をリスボンになぞらえていた。最後まで読むと構成の面白さに気づく。続きが気になる。 「間違えたこと」ができない人のためにちょっと勇気を振り絞って頑張ってと応援してくれる本。私は何度も間違えたからあまり響かなかったけれど面白かった。 | ||||
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なんとなく恋をするときに臆病になり一歩踏み込めない自分がいるときはありませんか?この物語は女性が主人公だけど、共感できる部分は男性でもあると思います。時々でイイから勇気を出して無理そうな恋に踏み出してみようと思わせてくれる1冊だと思います。 | ||||
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『東京湾景』で私の心をさらった作家・吉田修一。 彼の作品で女性が主人公と来たら、読まずにはいられなかった。 ごく普通の日常で、主人公がつむぎだすさまざまな思いは、 憧れの人との再会と、弟の彼女の出現で揺れていく。 読み終わったあと、「ああ、そうか!」と色んな意味で気付かされる。 最終章のタイトルにもなっている「間違えたくない」の意味は、 共感する人は多いはず。 これからは私も「間違ったこと、ちゃんとして」みたくなる。 | ||||
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主人公は自分の理想と現実を行き来しているように感じます。 憧れの人への心の高揚、日常で出会った人との穏やかな関係。 ただ、自分にとって間違っているか、間違っていないか・・・ この本には、まず目次でやられました・・・ 主人公の弟の彼女の自己分析なんですが、これってほとんど自分にあてはまります。私も恋愛、その他で間違えたくないって思ってしまいます。 そんなふうに思ったことのある方におすすめです。 あと、自分の実家に少し帰ってみたくなりました。 | ||||
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取り立てて派手なストーリー展開があるわけではない。 これは地方都市に暮らす20歳ぐらいの女の子が抱える悩み,とまではいかない 寂しさであると,自分を振り返りドキリとした。 行ったこともない外国に憧れ,空想せずには,暮らせない。 10の項目がすべてが言い当てている。地方都市の夜のバスには, 都バスにはない雰囲気がある。なぜか雨が似合う。 9番目までのどれかが欠けると,10番目の間違えたくない,でも間違ってもいい, ということになると感じた。 空想を話したトタンに糸が切れたように,背中を押される。 この時ばかりは,絶妙のタイミングである。 個人的に私の場合は,家族関係が少しばかり良好でなかったため, 間違えてしまったと言えそう。 | ||||
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