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(短編集)
営繕かるかや怪異譚
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営繕かるかや怪異譚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全67件 21~40 2/4ページ
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読んでいる間に後ろを振り向いて確認したくなるような(でも何もないけど)いわゆる霊感の強い人とかが感じてしまう気配や現象・・・人が死ぬわけではないし、気味が悪い、本人や限られた人にしかわからないことを結果的には尾端さんという営繕やさんが解決の方向へ導きます。祖先とのつながり方や人とのつながり方がたまたま歪だったときに、その祟りや障りがたまたま関係のない人にさわってしまうことがあります。こういう話を読むたびに、祖先を大切にすることやつながりを大切にすることの意味をわたしたちは再確認するのかもしれません。 | ||||
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「ぎゃーー!」という怖さはありません。ホラーだと思って読んで、最初肩すかしを受けましたが、好きな世界観なので満足です。 まったりした日常に、ちょっとしたズレから襲いかかってくる不可思議な現象という感じです。怖さの理由が明確に解決されるわけでもないので、読み手によってはもやもやが残るかもしれません。 文庫本の表紙がステキ、と思っていましたら「蟲師」の作者さまでした。小説の雰囲気も蟲師にちかいです。ホラーというよりも、「魔」にまつわる物語です。 | ||||
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とても良い本です。ホラーが苦手だという方にもおすすめしたいです。 | ||||
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宮部みゆきの怪異譚が好きでよく読むので、宮部さんが後書きを書いている縁でこの本を見つけて読んでみました。宮部さんのと比べて怖さが一段深いのでちょっとハラハラしながら読んだのですが、なんとか最後まで読めました。 異形の存在を「拒まないけど馴染まない」どこかでこんな感じあったなと思ってしばらく考えて「蟲師」を思い出しました。蟲師の中で蟲のことについて「憎むな。恐れるな。あれらはただ在るべきように在るだけ。知恵ある我らが避けて行けばいい。」という意味のことを言っていたのが、営繕かるかやの尾端さんの飄々とした対応に何か通じるものがあるように思えます。 ただ、もし自分がこんな家に住んでたら絶対住み続けられないけど!借金してでも絶対引っ越す!みんな肝っ玉太すぎ! | ||||
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『営繕からかや』いい仕事してます。読まないとわからない。読んだ事がない話。流石小野不由美先生です。 | ||||
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どこの誰でも、幸不幸なにがしかを抱えて生きていたりしますが、そんな日常で何かが起こる。日常ではありえない怪異が起こる。 といっても、世間を驚かすほどの事でもないのだが、でも、自分の家や近所で起きていたら、やはり何とかしなければならない。 それを、家を修繕(営繕)することによって、治してくれる。 解決する「営繕かるかや」尾端の何とも言えない”軽さ”がなんかいい。 「真相はこうだ!」みたいなすごいことを言うわけではなく、原因はよくわからないけど、「こうすりゃ治ります。」ぐらいで治す。 でも、実際、世の中そんなもんかもしれない。 科学技術も医療も、結構そんなもん。 万有引力の何たるかは、よく分かっていないのだが、こうすりゃああなるはわかるので、自動車は走るし、飛行機も飛ぶ。人間は意識があれば歩き回るぐらいは誰でも知っているが、その意識の何たるかは医学でもわからないので、命を取り留めることはできるが、意識は戻るのは待つしかないとか・・・だから、なぜ怪異が起こるのかはわからないが、どうすりゃ起こらなくなるかはわかる。 それが、短節な文体で淡々と語られていく。 | ||||
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話自体は面白いし、営繕屋さんが怪異からの解決策を提示するので最後まで怖く嫌な思いをしなくて良いのですが、怪異が何か分からないまま終わる話があるので1星マイナスです。 | ||||
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現代では、あまり使わない言い回し使い古された言葉…それがこの物語のおどろおどろしさをいっそう高めている。寄る辺…とか久々に聞いた気がする。そう言う意味でもこの小説は面白い。日本語の使い方を改めて認識してしまう。抽斗…作者の頭の中の抽斗なのか… | ||||
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ホラーの連作短編集です。全部で6話。それぞれに違った味わいがあり、大いに楽しませて貰いました。 普通の市民が何かの祟りに見舞われ、それを解決するのが営繕屋だというのが珍しい。そこが本作のオリジナリティです。 6話の中では、井戸の話がお気に入りです。あれはカッパか何かでしょうか。あと雨の喪服女の話も風情があります。 | ||||
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怪異はあるけど怖くはない。そもそも害を与えようとする妖(あやかし)は出てこないので奇妙な感じだけが残る。淡々としてるけどなんかイイ!爽やかささえ感じる愛着のわく短編集です。 | ||||
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タイトルにも書きましたが、怪しい出来事を、 「家」とか建て具大工的な手法で、修繕する業者みたいな話が 幾つか入ってます。超絶怖い、というわけではないですが、 他の作品にはない方向性と、少しは穏やかな作風です。 星が一個少ないのは、続編とKindle版が無いことだけ。 十二国記もありますし、お忙しいとは思いますが、 よろしくお願いします! | ||||
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土地とそこに住む人の「伝染する」怪異を語った「残穢」に続いての怪談物語ですが、 正確には怪異談と言うべき内容です。 前作が呪われた?土地や家に住むことで理不尽ともいえる被害を被ると言ったお話でしたが、 本作では家そのものが主人公となったようです。 しかし怪異は語られてもその由縁は明らかにされません。 静謐ともいえる淡々とした語り口で語られる「雨の鈴」に描かれた喪服の女の俯いたうなじの白さの美しさには魔性の色気すら感じてしまいました。 | ||||
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古い家に棲みついた「かそけきもの」であっても、ひとり余計に住んでいると思えば平静な気持ちで暮らせるもの? そんな知恵にほっとする連作短編集。排除よりも共存、という時代精神の表れでしょうか。 | ||||
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読み進めるごとに 読むのが止まらなくなる作品。流石小野不由美さん。 | ||||
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城下町には旧い家があり、旧い家には不思議なことが起こる。 ⚫叔母から相続した旧家に棲みはじめた独身の女性は、閉めたはずの襖がいつの間にか開いていることに気がついて(奧庭より) ⚫男は年老いた母が屋根裏になにかいると言いだし認知症を疑うが、そのうち幼い娘までも(屋根裏に) ⚫七宝焼きを教える女性が路地で鈴の音に気づくと真っ黒い着物を来た女がいた。しかし、それはこの世のものではないことにすぐ気がついて(雨の鈴) ⚫思春期の女の子は父親が決めた転居先の旧家で、得体の知れない老爺が勝手に家に上がってこそこそしているのを目撃する(異形のひと) ⚫夫が思いつきで井戸を改修したが、古い祠(ほこら)を取り壊してしまった。井戸の水を庭の草木に与えると枯れてきて(潮満ちの井戸) ⚫幼い娘を連れた出戻りのシングルマザーに両親は旧い家をあてがうが、自動車を出すと小さい男の子の声が聞こえて(檻の外) 不思議なことには云われがあって、不思議な出来事に遭遇する人々の人生にはシンクロナイズするところがあるようにも見える。 とはいえ、怪異の原因となったと伝えられる過去の事件にも、怪異に出会った人たちの生活にも作者は深入りせず淡々と記すのみで、感情移入するには至らない。 ましてや、怪奇現象を解決する営繕かるかやは、およそ似つかわしくない若い男でみずから私には霊能のようなものはありませんと語る。プロフィールも示されることはない。 物語の主人公は怪奇現象そのものであり著者の筆致は細部に至るまで冴えている。昔物語も巻きこまれた人の生き様も進行する怪異譚のアクセント、彩りである。 怪奇現象がクライマックスに至ると、狂言回しのようにかるかやが事をおさめる。過去の怨念が供養されるわけでもなく、怪奇現象に出会った人の人生に転機が訪れるわけでもない。 不思議な出来事は作者の作り話だが、それ自体をファンタジーとして楽しめばよい。ただし、メジャー7thで終わる演奏のように妙な余韻は残るのだが。 | ||||
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怖いと分かって読んだのに 案の定怖くて3日経った今も背筋がゾクゾクし続けています。 小野不由美さんの本は大好きで 小学生の頃12国記を手に取りどハマり‼︎ それから悪霊がいっぱいシリーズにゾクゾク‼︎ それから20年以上経ちましたが必ず新作を購入しています。 ただ、残穢に関しては怖すぎて途中から読めていません… 営繕かるかやは残穢ほど怖くはないのでどうにか読めました。 本当に面白くて、でも怖いのでチョコチョコ周りを見回しながらの読書でした。 次は残穢に再度チャレンジしてみようか迷い中ですが 昼に読んでも怖いので困っています。 | ||||
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続きないの? と吠えたくなる一冊。 怪異のある問題のある家を、何かの縁で営繕屋がやってきて修繕。 そのような流れです。 主人公を追い詰めてヒーローがやってくるような。 住居、ってとこが面白いですね。 新居に住むとなると、家のいい面ばかりに期待してしまいがちですが、 必ず問題は発生する。 新居のニオイが気になったり、お隣さんの音が聞こえてきたり、 裏が山だと虫が、とか、海が近いと潮風が、とか、 猫が寄ってくる、とか、風が入って来ない、とか、様々。 解らないものへの怖さ、恐怖。 結果が起きてから調べる。 (こう言うと『ゴーストハント』シリーズを思い出すなぁ) 営繕屋の尾端が、さらっと説明して提案しちゃうのですよ。 まさに快適、ビフォーアフターなわけですね。 あっさり原因を突き止めて、解決に導いちゃうから、 そこは短編集だし仕方ないかなー。 全6編からなる本書ですが、続きがあったら読みたい! でした。 | ||||
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夏の夜に。すごい怖いわけではなく、ひたひたと怖い。 でも、ちゃんと救われる安心感。 救われない魂を救ってくれる営繕かるかや尾端さん。 気づきのいい、隅田工務店の隅田さん。 それぞれの話も、一所懸命生きている人々の息遣いがあるのもいい。 | ||||
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経験則から言うと、霊や怪異の「実在」を前提としてそれに対処し解決する専門家、という設定の怪奇小説はおおむねつまらない。その筆頭はウィリアム・ホープ・ホジスンの「幽霊狩人カーナッキ」シリーズであり、大概の中国の幽霊譚も同様である。前者は評者が怒りを込めて屑かごに投げ捨てた数少ない本の一つだし、後者は死者の世界も現世同様の官僚主義社会で、道士の対処法も完全にマニュアル化されている。 なぜこれらがつまらないかというと、霊界の存在が全面肯定された途端に、怪奇現象によってこの世の秩序が一瞬否定される怖さが雲散霧消してしまい、あとは霊界の法則に則って邪悪な霊を退治するだけの話になるからだ。結果、語られる話は、「水道管のここに穴があいて水が漏れていましたので、かくかくの工事をして漏水を防ぎました」という、配管業者の業務報告書のような無味乾燥なものになってしまう。あの巨匠ブラックウッドの「心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿」さえもこの欠点を感じさせた。 そこでこの『営繕かるかや怪異譚』だが、上記のようなつまらなさを殆ど感じさせない稀な成功作になっている。 大きな要因は、現れる怪異がいかにも日本風でひそやかなものであること。少し開いた襖の奥に見える白い人影、袋小路に佇む喪服の女、車庫でかすかに「ママ、助けて」と声を出す子供…いずれも「仄かな翳り」とも言えるようなものたちで、さびれた海辺の城下町という舞台設定と相まって、良質の随筆か短編小説を読むような滋味がある。 第二に、営繕かるかやの尾端青年が決して「霊界の法則」に通暁しているわけでないこと。「この現象の原因はこれこれです」などと断言したりせず、何となく感じたことに従って対処し、まあとりあえずそれが有効だったというだけなので、霊界解説者のような狂信的押しつけがましさがない。 ありていに言えば、ある一つの城下町に起きるさまざまな怪異を記した連作、というところにこの作品の真価があって、尾端君はそれを一冊にまとめるための狂言回しと見なせなくもない。ただ、尾端君のややおとなしめで線の細そうな人物像は、蟲師のギンコ的(表紙画が漆原友紀なので特にそう思わせる)であり、浅見光彦風でもあり、それも作品全体の静穏な雰囲気にうまく合っている。 しかし、ネタがあってもこれ以上この形式のシリーズは続けない方がいいだろう。尾端君に活躍させるために、幽霊に「直進して行き止まりなら曲がり、最寄りの入口から家に入る」という初歩の手作りロボットみたいな行動プログラムを付与するのは、いささか苦しい。 | ||||
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小野不由美さんの作品なので、とても楽しみに購入しました。 期待通りの、怪異譚揃いで最高の読後感でした。 映像化しやすそうだし、いつかされるといいなぁと思いました。 | ||||
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