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ハゲタカ4 グリード
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ハゲタカ4 グリードの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.14pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全52件 41~52 3/3ページ
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下巻ではリーマンショックが起きた2008年9月9日からの1週間を中心に描かれている。 物語の中盤は少し間延びしてしまったが、終盤は展開が早くておもしろかった。 私はリーマンショックの当時、地方銀行で法人営業をしていたが、取引先の会社は本当に悲惨な状況だった。 工業団地の企業が取引先に多かったため、訪問しても工場が動いていない、従業員に仕事がなく掃除をしている。 もちろん資金重要があるわけなく、出すのはマル保を利用した赤字資金のみ。前向きな投資は一切なかった。 しばらく経つと、不渡りを起こして倒産。 世界はつながっている。今でもあの時の状況は忘れられない。 | ||||
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今回もまたヒールな鷲津がかっこよさにさらに磨きをかけて帰ってきました。 今回の舞台は、記憶に新しいサブプライムローンの破綻に端を発した世界金融危機の舞台裏で政治と金融の妖怪たちを相手に、かっての敵、飯島元ニッポンルネッサンス機構総裁とともにバブルの時にアメリカから日本が受けた仕打ちに仕返しを、ということでアメリカの名門企業の買収に暗躍するのですが、実はその裏では・・。 本当にリーマンショックの裏では鷲津がいたのではと思わせてくれるようなリアリティで、破たんする企業の裏側が描かれていて、私腹を肥やすことにしか興味がない経営者や政治家たちとの戦いは息をのむという言葉がぴったりで、エンディングは、ほんとにしびれるくらい鷲津がかっこいいです。 「ハゲタカ」シリーズは真山氏の思い入れも他作品と段違いだと思えるほど、登場人物が生き生きとしていて、群を抜いて楽しませてくれますが、本作品は過去最高でした。 | ||||
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相変わらず真山氏の本は面白い。 どれをとってもはずれもない。 そしてこのハゲタカシリーズ。 物語の舞台がサブプライムとリーマンショックであることがまたとても面白かった。 とてもすごい出来事だとは知っていたが、どうすごかった知らなったので、この作品を読んでから思わず調べまくってしまった。 私が思想などに興味を持って以来思っていたことは、資本と主義と社会主義の根っこの部分が、資本主義が欲であり、社会主義が善であるということだ。 自由のもとに稼いだもん勝ちの資本主義と、万人の平等性を求める社会主義。 この二つの思想のもとに欲を動機とする思想が世界を成り立たせていると考えると、少しおかしさを感じるところがある。 資本主義は定義などのある程度明確であるが、社会主義は共産主義とリンクしたりする部分もあり、少し曖昧な言葉であるが、 本書は資本主義の欲の部分に真っ向から向っていき、露わにしている。 ハゲタカシリーズにはまさにぴったりの題目であり、それを昨今の金融危機とリンクさせ、なおかつストーリーとして面白く仕上げているあたりに著者のすごさを感じる。 さまざまな作品で多様な問題提起を行ってきた著者が、ハゲタカだけでなくほかの作品を含めて次にどのような問題提起をするのか楽しみである。 私が近年最高に好きな著者の作品に大きな期待を持っている。 | ||||
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「ハゲタカ4」も期待を裏切らない。お勧めです。 日本、中国、アメリカと活躍の舞台を変えて「企業買収」を行う主人公は、これまでどうり「成功」しますが、最後信念に変化を見せます。 近作の主要キャスト新聞記者の北村悠一は、唐突にNYから「宮城県気仙沼」へ転勤辞令が出ておしまい。 前作の主要キャスト再建屋の芝野健夫は、「東大阪で細々やってます。」みたいな、ちょっとだけ登場。 これ次回作の前振りなのか? となれば舞台はアノ「3.11 東日本大震災後」から「東京オリンピック」。 「ハゲタカ5」が発売される頃、”そうそう「アベノミクス」なんてあったよな、なつかしい。”てな事になるのかな。。 | ||||
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本書は2008年、リーマンショック時の動乱を描いています。 フィクションとノンフィクションが交錯しており、5年前のショックを思い出して懐かしくなりました。 登場人物が多く、関係性を理解するのに苦労しますが、経済小説として読み応えは十分。 早く下巻が読みたくなる展開です。 | ||||
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過去のシリーズ同様、目の前で動くかのように進んでいく様々な施策に吸い込まれ、鳥肌が立つことも。 | ||||
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金融職の方からみれば、「PEファンドを描いた小説」というよりは、 「リーマン・ショック コンフィディンシャルを鷲津の視点から描いた作品」という印象を持つのではないでしょうか。 前作レッド・ゾーンにつづき、世界的な経済問題、マクロの話が多く出てきます。 PEファンドは多くの場合、「マグマ」や初期のハゲタカシリーズのように一定の大きさまでの会社を買収し、再生もしくは管理してExitに向かうというビジネスになるかと思いますが、今回は極めて政治的な話が絡み、投資ファンドとしての仕事が見えにくい部分があります。 本作では、鷲津の権謀術や投資戦略ではなく、リーマンショックを小説を通して理解するという視点で楽しめるかもしれません。CDO、CMBS、またはRMBSなど証券化商品等は、金融機関にいなければ触れる機会がない分野ですし、そもそも何故リーマンショックが起きたのか正確には知らなかったという方も多いと思います。 個人的な想いとしては、マグマや初期のハゲタカシリーズのようなコテコテのPEファンド物語が読みたかったです。リーマン系や北京オリンピックものは他の作品でもたくさんありますが、PEファンドについてこれだけ読みやすく、しっかりと取材してある小説は少ないからです。INPOCKETで連載のハーディは以前、少しだけ登場したナオミトミナガとクラリスの絡みや松平貴子などが登場し、もう少しビジネス色が強いので商品化されて販売されるのを期待したいと思います。 今までの背景がなく、この作品単体であれば★5つかと思います。作品自体の完成度は高いと思います。 | ||||
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経済小説の雄・真山仁のハゲタカ最新作! 基本ハードカバーを買わない私も文庫を待ちきれず即購入しました。 最近大ブームの「半澤直樹」の池井戸潤氏が常に平積みされているが、 そちらで経済小説に興味を持った方には是非ハゲタカシリーズもチャレンジして欲しい。 池井戸氏が等身大の一般人から見た経済小説を書くのに対し、 真山氏はグローバルなマネーをテーマにした経済小説です。 今回も物語の展開は非常にスピーディーで一気に読ませてくれます。 前作レッドゾーンで主人公・鷲津にちょっとパワーダウンが感じられたのですが、 今回では見事に冷酷非情な買収者としての鷲津が復活しています。 外国人の登場人物が多く、ファミリーネームとファーストネームで呼び合いながら セリフの応酬をするのでちょっと分かりにくいところがあったのが唯一の難点ですか・・・ 下巻も期待大です! | ||||
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資本主義の壮絶な一面を描くハゲタカシリーズは、これまでアメリカの投資ファンドマネージャ鷲津雅彦が1990年代後半バブル崩壊にあえぐ日本に乗り込んで企業を買いたたく姿を描いた「ハゲタカ」、その続編として日本の大手企業との息詰まる買収合戦を描く「バイアウト(のちに「ハゲタカ2」)」、アメリカの投資ファンドを離れてプライベートファンドであるサムライキャピタルを立ち上げた鷲津が、日本最大の自動車メーカーアカマ自動車を巡って中国国家ファンドと壮絶な戦い繰り広げる「レッドゾーン」と続いてきました。 第4弾となる今回の「グリード」は、2007年ごろからサブプライムローン問題に端を発するアメリカでの金融危機危機を舞台に、投資銀行の崩壊とアメリカを代表する企業の買収を巡る話です。 「グリード」とは「強欲」という意味、本来の目的を見失い、金儲けだけが目的の金融商品を生み出して繰り広げたマネーゲームの結果、多くの人々を不幸に陥れ、世界経済を危機的な状況に陥らせたアメリカの投資銀行。このゲームに乗せられ、経営危機に陥ったアメリカを代表する巨大企業アメリカン・ドリーム社、政府機関をも動かす力を持ち「市場の守り神」と崇められていた投資家サミュエル・ストラスバーグ。アメリカ国民の恨みを買うかもしれない相手に戦いを挑む鷲津には、強欲におぼれた連中を叩きのめすという強い信念があった。 自らが撒いた種で苦しみ、もがき、狂気にも似た手で生き残りを図ろうとする金の亡者たちをリアルに描くとともに、お互いに主導権を取ろうと画策する息詰まる攻防が見所です。 この小説は経済誌の連載で、日付が打ってある章立てとなっていますが、最初は1か月飛ばしぐらいの話がぽつぽつ続くペースだったものが、物語の後半3分の2は2008年9月前半の2週間でのそれぞれの姿を描き、リーマンブラザーズが倒産した9月15日にクライマックスを迎えます。 全体的には、アメリカ人のアホさ加減と、それをあざ笑うように立ち回る鷲津といった構図で、ちょっとうまくいきすぎだぞという感じもします。ハゲタカシリーズのもう一人の主人公、破壊屋の鷲津に対する再建屋の芝野健夫が最初と最後にちょっとだけでてくるところが、この話の続きがあることを予感させます。相変わらず、話のテンポがよく一気に読んでしまいました。 小説の中には、企業名が仮名で出てきますが、日付とともに見るとどの企業がモデルとなっているかがはっきりしています。こういった時代背景を調べながら読み進めるのも、真山仁の小説の楽しみの一つです。 | ||||
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「ハゲタカ」シリーズ第4弾!鷲津政彦復活です!! リーマン・ブラザーズが破綻した2008年9月15日。このリーマンショックにより世界の金融機構は大混乱を招き、 一気に金融危機を世界が迎えた昨今。 このリーマンショックを迎える数年前からXデーの予兆に気が付き、着々と計画を進める鷲津政彦。 彼は超優良企業アメリカン・ドリーム社を奪取することを計画していました。 これはトマス・エジソンが創設した企業であり、アメリカの象徴ともいえる企業です。 そう、鷲津はアメリカに牙を剥いたのです!! ただ、そうそう簡単に買収できるはずもなく、"アメリカ市場の守り神"とも呼ばれる投資家サミュエル・ストラスバーグ が鷲津の前に立ちはだかります!!! ・・という大筋からわかるかと思いますが、相変わらずハラハラドキドキの連続で、読み進める手が止まりません!! 「強欲は善だ、強欲こそがアメリカン・ドリームを手に入れる原動力だ」 という言葉が出てきますが、アメリカをも飲み込んでやろうという鷲津のアメリカへの宣戦布告。 ストラスバーグvs鷲津。 今まで以上の妨害工作を果たして乗り越えられるか? フィクションとノンフィクションを織り交ぜていつものように私たちを楽しませてくれる真山氏の最新作は、 相変わらずの緊迫感に満ちた傑作です。 | ||||
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今作はこのハゲタカシリーズにおいて、一つの区切りとなる作品であると感じた。ゴールドバーグ・コールズという第1作から登場する投資銀行の結末はそれを示すものである。また、ADに対するTOB合戦の結果が、今までの鷲津とは異なる手法で導かれたものであることからも、作品が一つの区切りを迎えたことが明らかである。 作品を読み進めるうちに、もしかしてこれが「ハゲタカシリーズ」のラストなのか。。と思わせるが、最後にはきっちりと続編の存在を暗示してくれた。これから起きる日本の事件の中での、鷲津という男の活躍を見てみたいと思う。本シリーズは、鷲津という稀有な魅力のあるキャラクターの人生を見てみたいと思わせる稀有なシリーズである。まだまだ続編を読んでみたいと思う良作だ。 | ||||
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第1作から読んでいるが、シリーズが進むごとに鷲津が現実離れしていくとが気になっていた。 しかし、今作のテーマは未曽有の金融危機である。現実離れした金融危機が舞台であるからこそ、現実離れした鷲津の存在にリアリティが与えられている。鷲津正彦の存在に対して、第2作・第3作の舞台は小さすぎたのではないだろうか。今作の未曽有の金融危機という広すぎる舞台は、千両役者として鷲津が存分に活躍できるものである。現実離れした存在であった鷲津に、まさに時代が追いついたのだろう(それが良いことなのかはわからないが。。。)。 上巻はいまだ前哨戦といった趣であるが、一気に読ませる著者のペン運びはさすがである。時間を忘れて没頭できる作品として是非お勧め出来る。下巻を読むのも楽しみだ。 | ||||
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