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堕天使のコード



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【この小説が収録されている参考書籍】
堕天使のコード (新潮文庫)

堕天使のコードの評価: 4.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

主人公の幻想に引きずり込まれます

幕開けは普通のミステリ調で、国際的な謀略や謎解きが、いかにも待ち受けていそうなのですが、メインとなるのは主人公の幻想です、この幻想にどんどんと引きずりこまれます。

どこまでが現実で、どこからが主人公の幻想なのか、暗調な雰囲気、そして混迷したストーリですが、これらの雰囲気が、むしろこの作品の魅力だと思います。読み進めるにつれて、整然とした筋立てに戻るのか、それとも、さらに怪奇さを増していくのか、幻想の中ではどんなことでもありなのか、と、予想がつかなくなり、緊迫感もどんどんと高まっていくのです。
 
ジョン・ミルトン作の「失楽園」が、この作品の大きな要素となっていますが、「失楽園」の内容について、(私自身もそうですが)事前の知識がなくても大丈夫だと思います。主人公たちのセリフや思考が「失楽園」の内容の解説のように書かれており、ストーリの展開に、もう一味の楽しみが加えられていると思います。
 
登場人物の親子関係、人間関係について、非常にリアルに描かれています。単に円満ということではなく、複雑な事情、周囲の人物に対する揺れ動く心理といった、リアルな人間模様が、幻想的なストーリー展開と巧みに調和がとれていたと思います。
堕天使のコード (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:堕天使のコード (新潮文庫)より
4102173625

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