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(短編集)

化石少女



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【この小説が収録されている参考書籍】
化石少女 (文芸書)
化石少女 (徳間文庫 ま)

化石少女の評価: 3.43/5点 レビュー 21件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.43pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全21件 21~21 2/2ページ
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No.1:
(5pt)

イクチオステガ似のイケメン

この作品一言で表すと、超面白い。ギャグが。

軽〜い脳天気なノリでぽんぽん推理とボケをとばす、残念美少女探偵のまりあと、メルカトルばりの毒舌でツッコミを入れ続ける彰の学園推理物。私も幼稚園時代に一番好きな動物はアノマロカリスとか言っていたクチなので、すごく入り込めた。
「隻眼の少女」で他の全てのミステリを1ランク下げたと言っても過言ではない麻耶雄嵩だが、この化石少女は本当に楽しみながら書いている感じが伝わってくる上に、麻耶らしい問題提起もあり、一話一話のトリックもおおっ!と思わず唸る切れ味の良さで、初めて麻耶作品に触れる人にオススメの一作と言えるだろう。

探偵の推理を周囲が信じるのはロジックの正しさではなく、探偵の人望によるのではないか、というミステリの脆弱性を指摘している麻耶らしい作品で、さよなら神様の対極にあたるが、この視点には激しく同意したい。たいていの作家はトリックばかり考えて、ロジックなんて考えていないのだ…まずAが犯人と推理するけど実はBでした…って言ってもそのBが犯人説にも穴があったりする。「その推理、間違ってます」と彰のように突っ込みたくなることがいかに多いか。
たとえば「自動車墓場」の推理を木更津がしたのなら、辻村が生徒会長と同じく「◯◯だったというのか!」と感嘆の声を上げ、木更津が「そういうことです」とドヤ顔するところなのだが、本作では推理の正当性を議論する以前に憐れまれる始末。逆に木更津の「禁区」の推理をまりあがしたなら、彰に「飛躍しすぎです。穴掘って何もでてこなかったらどうするつもりなんですか。やっぱり先輩は赤点ですね」とか言われて終わる。

最もロジックに忠実な麻耶雄嵩だからこそ、その脆弱性を否定する作品を書けるのである。

しかしガチガチのロジックや消去法で詰める正攻法の木更津や高徳愛香、それを突き詰めたミステリ史上究極の探偵としか言いようがないみかげ、必要充分かつ円熟した推理でぽんと真相を言い当てるメルや貴族、小学生だからこそ現実味のある推理を展開する少年探偵団、推理皆無の鈴木太郎(作品自体は非常にロジカルである)、そして本作のようにひらめきで勝負する感覚型であるが故に説明しきれないまりあ…探偵のキャラクターに合わせてトリックもロジックもここまで変幻自在に書ける麻耶雄嵩の懐の深さに脱帽。本当に底なしの実力を持つ作家である。
化石少女 (文芸書)Amazon書評・レビュー:化石少女 (文芸書)より
4198638780

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