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【この小説が収録されている参考書籍】
光
光 (集英社文庫)

の評価: 3.40/5点 レビュー 72件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.40pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全33件 21~33 2/2ページ
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No.13:
(4pt)

嵐の後の虚無感

重くのしかかる救いのなさが味わい深い。
「暴力はやってくるのではない。帰ってくるのだ。」
光 (集英社文庫)Amazon書評・レビュー:光 (集英社文庫)より
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No.12:
(4pt)

雪の日に一気読み

数か月前になんとなく買った三浦しをんさんの文庫本。
最初の数ページで、なんか、この話きつそうだな、となかなか読めずにいた。
雪で外に出れそうもなかった日に一気に読み切った。

暴力と光 な話。

まほろ~のギョウテン とか
本の紹介しているエッセイ本とかで、
しをんさんは、暴力について語っていますね。
よっぽどおもうところがあるのでしょう。
わたしのような弱輩者が、どうこう言えるものでもない。
この作品は考えさせられました。
それ以上、言葉がまだ出てこない。
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4087451216
No.11:
(5pt)

三浦しおんさんはうらぎらない

人間の心理を何でこんなにうまくかけるの?何を読んでもいいね。この光もおすすめ!
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No.10:
(5pt)

なんだか 怖くなりました

三浦さんのこういう作風が初めてだったので、ドキドキしました。
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4087451216
No.9:
(5pt)

重たいが心に残った作品

他の方もコメントされていますが、「風が強く吹いている」を読んでこの作品を読むと、あまりの作風の違いに驚き戸惑いを感じる方も多いと思います。
私は東日本大震災の起こる少し前にたまたまこの作品に出会い、こんな津波が現実に起こるのかと当時訝しんだことを記憶しています。でも実際に発生した地震の後の津波を報道等で目の当たりにし、愕然とするとともにこの作品を思い出しました。詳しい内容はネタばれになってしまいますので省きますが、三浦しをんという作家の奥深さを実感いたしました。私個人のあくまで感想ですが、2012年の本屋大賞の「舟を編む」より作品として断然いいと思います。
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No.8:
(5pt)

光とともに闇が描かれて

三浦しをんの小説は全部読んでいるが、その中でこれが一番力強い印象を受けている。
 好き嫌いはあるだろうが、人間の本質に迫ったところに届く筆の力はすごい。
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No.7:
(4pt)

固定観念の光の崩壊

この作品において、「光」は希望を表すものではない。
でも、タイトルが「闇」では成り立たない作品だと思う。

この世界の中で光とは目を覆いたくなるほどのものを容赦なく暴くものとして描かれていた。
最初は死体と破片だらけの島を、容赦なく生き残ったものたちの目に映した。主人公は、「朝が来るのが怖い」と語っている。

光=希望と、正のイメージを完膚なきまでに粉々にしてくれた作品。
これを読む前に「シュミじゃないんだ」を読んでいたため、毎度のことながら三浦しをんのギャップには驚かされる。

でも輔が余りに報われなさすぎたので、★四つで。
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4087451216
No.6:
(4pt)

これまでの作風一変?昼ドラのようなダークな世界

おそるべし,三浦しをん。「風が強く吹いている」で見たBL風味の明るい作品というイメージをくつがえすダークさが強烈。章ごとに視点を変え,同じシーンを別の語り手から表現する試みも面白い。

川崎が舞台にされていますが,小杉のマンション地帯,多摩川沿いの住宅密集地,そして川崎区の工業地帯。町並みとそこに生きる人々をやや誇張して描くことで,この物語が描きたい光と影のコントラストが出ているように思えます。

「暴力は,やってくるのではなく,帰ってくるもの」。物語の終わり方はやや平凡だけど,このフレーズを中心に据えることで,ハッピーエンドではない結末がこの家族の前途に待っているようで,コワイです。
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No.5:
(4pt)

容赦ない力

圧倒的な「力」が物語のなかで吹き荒れている。
タイトルの『光』の一文字に一縷の望みを抱いて、読んでも読んでも
それは見えなかった。
一瞬にしてあらゆるものを剥ぎ取っていった自然の脅威。
身一つになった三人の子供たちが、その時抱えた秘密が、
その後の人生を縛る。
秘密を持つ。その整合性を保つために、縛られる。
綻びかけて初めて、秘密は「秘密」という名を持ち、三人の人生に覆いかぶさってくる。
全てを奪われた者が生きる術とは、それを取り戻すために努めるのではなく、
なにも始めからなかったようにして生きることだった。
「なかったこと」を作るためにまた罪を重ねて……。
酷薄。無惨。惨酷。理不尽。諦め。蹂躙。
抱えた疵が疼き始めた三者の結末は、酷薄で容赦ないものだった。
それでも生きてゆく人間とは、いったいなんだろう。

人為によらず再生を遂げていた「島」だけが眩しかった。
20年という時間がまざまざとそこに在った。

嗚呼。畏るべし。三浦しをん。
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4087451216
No.4:
(5pt)

エグみのある『三浦しをん』

キレイめなシンプルの表紙とは真逆の、
なんともドロリとしたお話。
文自体は淡々としていて一気に読めるが、
ぞっとする場面が何度もある。
愛憎とかそんな言葉では表わしきれない、
人間の汚さ・脆さ・怖さが包み隠されずストレートに描かれている。

それでも読みたいと思わせるのが
『三浦しをん』という作家のすごいところ。

ハッピーエンドではない。
読んだ後の何か持ってかれたような虚無感を
是非味わってほしい。
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No.3:
(5pt)

現時点での集大成

と言っていいのではないかと思う。それくらいすごかった。「光」を閉じた後はしばらく身動きできなかった。

あらすじは帯や他の方のレビューに書いてある通り。信之と輔と美花は、ある日突然、本当に何の前触れもなしに、それまで当り前にあった日常のすべてを奪い取られてしまう。でもこれは理不尽によって深い傷を負わされた者たちが、その傷を乗り越えて幸せになる安易な物語ではない。彼らの痛みが消えることはないし、誰も救われたりはしないし、傷つけ偽り、それでもなお生きていく。たぶんこの世に生きる人間のほとんどがそうであるように。

伴侶とセックスすることと強姦されることは何が違うのか。愛してると簡単に言うけれど、それは本当に愛なのか。私はこの人を理解していると思うことの、その理解とは何なのか。私たちが普段、どこかのドラマから借りてきた口当たりのいい答えで済ませてしまっている事柄を、三浦しをんはあまりに容赦なく「本当にそうか?」と暴いていく。けれどイタイのではない。痛いほど胸に迫るのだ。温かくて幸せで希望に満ち溢れた物語を読んだ時、「ああ良かった」と本を閉じながら、「でも人生ってこんなに輝いてばかりのものだったっけ」と何かにフタをしてしまっているような不安を覚えたことってないだろうか。この「光」は、その薄々感づいていながら言葉にできずにいたもどかしい痛みを、ちゃんと描き出してくれた作品だと思う。だからこそ最後の一行を読み終わったとき、こんなにもカタルシスを感じる。

決して幸せいっぱいの物語ではない。信之も輔も美花も、ずるくて残酷でかなしい人間だ。私たちと同じように。けれどだからこそ、物語の最後に彼らに射すかすかな「光」は、私たちにも手が届くかもしれないものだと思う。本当に、いい作品でした。
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No.2:
(4pt)

タイトルがなぜ「光」なのか?

ダークサイドの「三浦しをん」である。

途中で読むのをやめるのではと危惧して買ったのだが杞憂であった。

一気にというよりスラスラと読めてしまった。

島を襲った天災からたまたま生き延びた人たちの話である。
しかも生き残ったのは、もともと少し壊れた人間ばかりと来ている。
天災による大量の、それも小さな島でほとんどが顔見知りの死という状況を目撃し、「死」はもちろん「生」の意味も分からなくなった人間の話である。

これが一気に読めたのは主人公「信之」が感情を表さないからで、それと同調して、スラスラページをめくることができたのではないかと思う。

ミステリーに分類される作品になるであろうが、
特に巧妙なトリックやどんでん返しがあるわけではない。

しかし、人間の弱さと同時に
間違ってはいるがある意味での強さ(執念・怨念)
を描いた作品であると思う。

タイトルがなぜ「光」なのか
最後の一文に「光」という単語は出てくるのであるが
私にはまだ分かっていない。

一度だけではまだ本質が見えていないような
もどかしさを感じている。

機会があればもう一度読んでみようと思う。
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No.1:
(5pt)

静かで怖い新作

静かに閉ざされた島。
信之は、島で一番美しい美花とからだを重ねることに夢中な14歳。
そんなふたりについてまわる、父親に殴られている可愛そうな輔。
ある夜、3人が家を抜け出して高台にいたとき、津波が島を飲み込み、
家族も家もすべてが消えた。
生き残りとなった3人は、ある重苦しい秘密を抱えたまま島を離れる。

それから20年後、それぞれ別の場所で生きていたはずの
彼らの運命の歯車が軋み、そして再び近づいて…

三浦しをんの最新刊は、暴力とか性欲とか、今までの作品の中で
あまり描かれてこなかったむき出しのエネルギーみたいなものが
ギラギラした登場人物たちが出てくる。「私が語り始めた彼は」に
出てきた性愛の世界が水墨画なら、今回は分厚い油絵。
そんな人たちが生々しく暮らす様子を描いた島の描写と、
島が消えたあとの大人になった彼らの、都会で息を潜めて
自分を殺すように生きている様子の落差に戸惑いつつも、
その20年の間に彼らはどうやって生きてきたのか、と
思いを馳せつつどんどん読み進んでしまう。

別に、過激に実験的に作品を発表している意識はおそらく著者には
無いと思うんだけど、毎回、違う雰囲気、違う文体、違う温度…
初めて読む作家の作品を読むような違和感と驚きと、そして喜び。
やっぱり凄い作家だな、と思う。作品を新たに発表するたびに
新境地を開いているというか。
たしかな文章力と表現力を持って、次々と新しい世界への
扉を開ける稀有な作家。
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4087451216

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