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白骨



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【この小説が収録されている参考書籍】
白骨 (新潮文庫)

白骨の評価: 4.00/5点 レビュー 3件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(4pt)

期待以上でした

主人公やその相棒に関する描写が抜群にうまい。
だらだらとした内面描写はせず、何気ない動作やテンポのいい会話を使うことで、逆に人物造形を深めることに成功している。

ストーリーもテンポよく展開し、最後まであきさせない。
特に最終章は恐ろしい。

ただ犯人の人間像については、かなり中途半端な気がした。
かなり陰惨な事件ではあるのだが、プロファイリング的な側面を含め、こういう連続殺人鬼って実際いるのだろうかと思った。
白骨 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:白骨 (新潮文庫)より
4102021132
No.1:
(5pt)

奇妙な連続殺人鬼

白骨 (新潮文庫)

昨年読んだミステリの中では、個人的にベスト10に入る作品だった。
主人公コーソを通じて描かれる作者の人間観、世界観が、自分とどこか似ている点があったからだろうと思われる。
一匹狼のコーソには、世間とはちがう価値基準を持っている。いわなくてもいいときに、事実を指摘してしまう、というのが、彼の困った点である。
そのためにあちこちの司法制度から追われるハメになる。

当局の拘束を振り切ろうとした彼が、猛吹雪の中で立ち往生、半死半生で辿りついた廃屋で死体に出くわす、という冒頭から、アメリカ深部の忌まわしい土地へ1人の少女の生い立ちを探りにでかける中盤まで一気に読ませる。

コーソはタフであるが、ヒーローというわけではなく、正義を振りかざすような派手な性格でもない。彼には、被害者たちの生い立ちに通じる貧困と劣等感の陰りがあって、そこが緻密な内容に深さを与えている。ミステリとしては欠点はあるかもしれない。しかし、優れた人間造形に支えられた小説であると思う。
ラストの一言は秀逸である。
白骨 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:白骨 (新潮文庫)より
4102021132

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