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ヴォイド・シェイパ
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ヴォイド・シェイパの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全40件 21~40 2/2ページ
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4月にでた「ブラッド・スクーパ 」を手に取ったので 前巻も読みたくなりました。 静謐に過ぎるきらいはありますが、 それはそれとして、中身の深いいい本です。 | ||||
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良かったけど、スカイ・クロラの方が格段に良かったので四点にしました。 でもそれは、スカイ・クロラを読んだのが10年も前で、自分がまだ若かったということが理由の殆どかもしれない。 おそらく、森先生は昔と変わらないか、それ以上のことをやっているのかもしれないが。 今二十ぐらいの若者に、スカイ・クロラとヴォイド・シェイパを読ませたら、どちらが人気があるだろうか。 | ||||
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「人間は生きているかぎり、別人になれる。 生きている人間に価値があるのではない。 その変化にこそ、価値があるのだ。」 侍、ゼンは思考する。 強さについて、生きることについて、意味について。 己の中に答えは持っていない。 他人と話すこと、時に戦うことで 素直な心でそれらを探し求める。 私たちが生きることに 意味はあるだろうか。 | ||||
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どう展開していくか、とても楽しみです。時間がゆっくりと丁寧に流れます。初夏の木陰の下で読みたい本です。 | ||||
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5時間で読めた。 有名な剣豪カシュウに育てられたゼンが山奥から流浪の旅に出る。 当てのない旅に思われたが、カシュウにゆかりのある人を訪ねることで、ゼンは生きるとはなにか、 強さとはなにか考えることになる。 時代小説だからか、武士道のような思想や啓発の様なものをゼンを通して読者も追体験ができると思ったが、 武士の生き様というより著者、森博嗣の生き方、考え方を追体験しているのではないかと考えさせられた。 著者は新書で自由な生き方。 そんな本を書いていたような。 綺麗な文章を流れるように一気読みできます。 オススメの一冊です。 | ||||
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この人のシリーズものは読み出すと止まらなくなってしまうので時間に余裕ができるまで敢えて避けていたのですが… いかんよ、Kindle。お手軽過ぎる!ホント、憎いデバイス。 で、「ヴォイド・シェイパ」。 今までの森作品とは趣を違にする剣豪(?)小説。 とはいえこの人のセンスなら何書いたって面白いよね…。 まぁ止まらない。このまま「ブラッド・スクーパ」「スカル・ブレーカ」とシリーズを読み進めてしまうんだろうという事が容易に予想できる。 相変わらずの斬れ味鋭い文章は、一瞬の剣の閃きに命を賭けるこの題材に驚く程マッチしている。 これはもう、ハマっちゃったな、このシリーズ… | ||||
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最新作として「スカル・ブレイカ」が出版されたが、このシリーズ第1作である本作を是非読んでほしい。 森博嗣ファンはおそらく驚くであろう。 何故著者は時代小説を書こうとしたのか。 少々戸惑いながらも物語の世界に引き込まれ、めくるめく映像が脳内に繰り広げられる。 そして、主人公の若き侍ゼンの剣の行き先を見届けたいと思うのである。 | ||||
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これまでの歴史小説とは、違った感覚で興味があります。これから再度熟読します。 | ||||
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背表紙がこれほど作品に反映されているのはスカイクロラ以来だと思う。 無音だけれど、気配がある。すこしの予感も残されている。しばらく見とれる 価値がある。 本作では森博嗣先生のファンであれば連想される箇所が随所にちりばめられている。 でも、それが主題であるわけもなく、感じるのは自分の立ち位置を知ることだ。 孤独でもなく、孤高でもない。でも、孤高の高さを想像できる、感じられる。それが 理解できる高さに自分もいる。それが在ることを確信する。 最初の3行で映像を想起させる。それはどれほどすごい事なのかとしみじみ思う。 シリーズが出てくれた事がとても嬉しい作品だ。 | ||||
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空(くう)を形作る者。森博嗣さんが書きたいことは、おそらくそのままには書けないこと。それを書こうとする取り組みなので、その分難しいように見える。スカイクロラのように、一周することで見える世界に期待したい。 | ||||
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スカイ・クロラから作者のファンとなり、この作品を読ませていただきました。 他の作品ではおろそかにされがちな、哲学的探求や情景描写が、明確に物語を構成し、 幾重にもなされたであろう言葉選びによって、深みを与える。そんな(スカイクロラ以降の)作風が、 この作品でも生きています。 故に、大衆文学にありがちな、わざわざ笑いを取りにいく、なんて文章はありません。(幾つか笑ってしまったところはあるけれど) けれど、価値観を変えてくれる作品ではあると思います。 ライトノベルや娯楽性の高いエッセイは一度閉じ、新しい目で、多くの人に読んでもらいたい作品です。 | ||||
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侍を主人公とした話ということで今までの作品とはずいぶん毛並が違うのかと期待と不安が半々でしたが 時代設定は違えど私の一番好きな「喜嶋先生の静かな世界」と同様、 静謐な世界に没入でき、素晴らしい読書時間を過ごせました。 物語の内容については他のレビューにもあるので重複は避けますが、 目下の者に教える過程での学び、であったり 物が切れるということは、切れる刀だけでなく切られる物、それを支える物との相互関係による、など 著者が他の作品やエッセイなどで触れている価値観やエッセンスが文中にちりばめられています。 特に気に入っているのは物語の終盤で、道中、主人公が何気なく見過ごした人物の隠していた殺気や力量に気づいた時の 衝撃、気づけなかった自己への悔悟、未知なる領域への道程が見えた興奮などめまぐるしく変わる心情模様でした。 続編物だということを全く知らず読了したせいもありますが、これ一冊で十分満足できる内容でした。 | ||||
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表紙の装丁がとても印象的で美しい。思わずジャケ買いならぬ表紙買いをしてしまう方もいるのでは!? 多分、表紙の絵は以下の画像が元ネタ(?)だと思います・・・右半分を反転させると同じ構図になります。 ttp://[...] | ||||
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スカイ・クロラシリーズに続く、中央公論新社での新シリーズ。 まずは何より表紙がいい。スカイ・クロラシリーズと同じようなデザインで、とてもきれいだ。作品自体の評価は、人によってかなり別れるように思う。というのも、この作品においてはいわゆるストーリーというものがつかみづらいからだ。最近の森博嗣の本では、珍しいことではないと思うが、シンプルなわかりやすいストーリーを期待していると、なんだかわからないまま終わってしまうかもしれない。 個人的な認識としては、京極夏彦の『死ねばいいのに』がこの作品ととても近いように思う。ある意味では、対をなしている、もしくはパラレルな関係にある、といえるかもしれない。どちらも、直接核心となる部分には触れずに、その周辺をまわることで、次第に輪郭がわかってくるという構造を持っている。その意味で、今作は正にタイトル通りの作品といえる。このシリーズがラストまで進んだ時に、最後に見えてくる形がどのような形なのか、興味深いと思う。 | ||||
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一気に一日で完読した。 文体が静かで、シンプル。読み易い。 多少、「無」に拘泥し、くどい解説があるが、それをShapeすれば(削ぎ落とすことができれば)、名著になるのではなかろうか。 プロット(話の展開)から、作者が何を伝えたいのかはよくわからない。ストーリーから何かを得ようとするような小説ではない気もする。 静かな文体を楽しむ小説。 例えば、レイモンド・チャンドラーとか、開高健とか、ストーリーはつまらない(内容がない)が、その語り口(文体)にとても惹かれる部類の小説。 そう思って読むと、"面白い"小説であった。 戦っているのではない 死に瀕して藻掻いている ただそれだけ 躰は天地の如く お前のものではない なにものも お前のものではない 一瞬に お前は生を 微かに見る それだけが お前のもの お前のすべて タイトルの『The Void Shaper』の意味だが、『虚空を研ぎ澄ます者』、『無を削ぎ落とす者』ではなかろうかと思う。 海道龍一朗のデビュー作、「真剣」に通じるものがあった。 真剣―新陰流を創った男、上泉伊勢守信綱 (新潮文庫) | ||||
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著者らしいすっきりとしたテイストで描かれた時代物。男臭さがなく読みやすかったが尻切れトンボな展開が残念。 | ||||
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まず、ジャケットが美しい。けれど、その美しさは、他の陳列されている、俗っぽい、売る事のみしか考えていない本ばかりの中では、逆に滑稽ですらある。 本の内容も、硬質で美しい。この文体は正にこの筆者以外書き得ない種類のものだ。 ただ、ここに楽しさは無い。ここにあるのは一人の求道者の姿であり、そこに美しさを見出だす人間は稀ではないか。 金でも、地位でも、名誉でも、女でもなく、ただ、強さを求める。美しいが、限られた人間にしか理解されないだろう。 いや、理解を求めないがゆえの美しさなのか。僕には真似できない。 何かを求める事の美しさが描かれている、それこそが、森博嗣の小説のオリジナリティなのかもしれない、と思った。 | ||||
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書店で本書を見かけたら、ぜひ最初のページをめくってみて欲しい。 重畳する山々が描かれた美しい装丁と、 物語の1ページ目に描かれる、主人公の侍「ゼン」が朝霧に包まれた山を下るシーンとが見事に噛み合って、 静かな世界を効果的に演出している。 さて本書に始まる森博嗣の新シリーズだが、これは スカイ・クロラと対になるシリーズなのではないか、と思う。 スカイ・クロラにおいてキルドレたちが握るのは機銃のトリガーである。 これで敵の戦闘機を攻撃・撃墜しても、 黒煙を噴き上げ海に堕ちていく機体を見て、相手の死をイメージすることは難しいだろう。 一方、ヴォイド・シェイパの侍 ゼンが握るのは一振りの刀である。 これで敵を殺傷する場合、ゼンは相手の呻き声を聞き、返り血を直接浴びることになる。 そのため、生の人間の死をより強烈に意識せざるを得ないのである。 つまり、戦闘機と刀を比べたときに、 注目すべきは火力の差ではなく、その射程距離(”間合い”)の差である スカイ・クロラのキルドレたちは、照準器の遙か先に”間合い”を持つからこそ、 死は希薄になり、躊躇なく相手を撃墜できる。 そしてヴォイド・シェイパのゼンは、 相手の息遣いすら聞こえる近距離の”間合い”を強いられるからこそ、 相手が罪人であっても生命を気遣い、戦闘を極力避けようとしているのではないか。 相手と対峙する時の物理的”間合い”の差から生まれる、生と死に対する意識の差こそが、 スカイ・クロラシリーズと、この新シリーズの対となるテーマなのではないだろうか。 | ||||
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エピグラフをみて驚いた、新渡戸稲造の「武士道」である。 この作家からもっとも遠い世界だと一瞬思ったが実はそうではないのだ。 最近は理系作家と言われなくなっているようだが、そんな小さなカテゴリーにおさまる作家ではない 事は過去の作品で谷崎や芥川や稲垣足穂、埴谷雄高などを引用していることでも明らかだ。 主人公の名前は「ゼン」である、過去に鈴木大拙の作品をモチーフにしたように いつだってこの作家の主題は人間の心の有り様だった。 蛇足だが担当編集者が、作者の印象について「修行僧のような人だ」と言っていたのも興味深い・・・。 スカイクロラという前シリーズでも登場人物達は取り憑かれたように空(void)に向かう。 そこには何もない、人間の精神以外は。 そして最後に呟いたのだ、美しい精神以外なんの価値もないと・・・。 この主人公は上昇するかわりに地上へ降りてくる。 しかしそれは結局同じことなのだろう。 | ||||
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──あらすじ、主題、戦闘などについて── 主人公はゼンという純朴な若武者で、過ぎたことを理屈っぽく考えるのが癖な田舎者です。 あることが起こったために彼が山から下りて旅に出、育て親兼師匠カシュウゆかりの地をぶらつく、 あらすじを簡単に説明するとこの通りです。 物語はゼンの一人称で進みます。 その過程での主人公の思考を読んでいると般若心経を読んでいる気分になります。 おそらくですが語られる思想が仏教の「空」だからでしょう。 したがってかなり回りくどい。ぐだぐだと登場人物と禅問答を続けざるをえない。 それを主人公が剣の道の中で考えているから実践として、 直截的に幾つかの戦闘シーンでその過程、思考を示してくれるんですが、 スカイ・クロラのあのドッグ・ファイトと同じく詩のように書かれているので分かる、というより感じることができるだけ。 主に肉体の描写なので戦闘機の挙動と違い、 輪郭ははっきりしているんですが中核にあるものが「空」なので、 分かるのはさらに難しくなっているかと思われます。 それでも感じることができるのは著者の面目躍如といったところで、 戦闘シーンもかなり躍動感があり、主人公が未熟なのもあって緊張感があります。 ──総評── エンタメに適さない思想を読み手に直接ぶっつける、かなり挑戦的な作品のように思いました。 下手をすれば説教臭く、退屈にしか感じられないお坊さんの説教をエンタメ化しているわけですから。 それほど目新しい試みではありませんが、質が高いものは貴重です。 それに軽過ぎない軽さを備えた小説ですので、ゆっくり読んでも4,5時間もあれば読めます。 もしかすると抹香臭さに辟易して途中で読むのを止めてしまう人がいるかもしれませんが。 まだ始まったばかりですので、今後に期待と言うことで★5です。 | ||||
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