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(短編集)

ZOKU



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【この小説が収録されている参考書籍】
ZOKU
ZOKU (カッパノベルス)
ZOKU (光文社文庫)

ZOKUの評価: 3.88/5点 レビュー 16件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(4pt)

大人になっても悪戯好きな誰かへ

"『役に立ちたくない。見返りがほしくない。何かを得たいとも思わない。なにかそういった、どうしようもなく融通の利かないものはないかね?』"2003年発刊の本書は、悪戯NPO団体ZOKUと科学技術禁欲研究所TAIの秘密裏でささやかな暗闘を描いた痛快シリーズ第1作目。

個人的には『すべてがFになる』『スカイクロラ』などで知られる著者が"こんな作品も描いているのか!"と興味を持って手にとりました。

さて、そんな本書は【犯罪未満の壮大な悪戯を目的とする】非営利団体、ZOKUのボス、黒古葉善蔵と、その幼なじみの名門財閥の嫡男にして、化学技術禁欲研究所、TAIの所長の木曽川大安が、それぞれ【残りの人生をエンジョイするかのように】ジャンボジェットや機関車を飛ばしたり走らせたりしながら各章毎に、あちこちで振動を起こしたり、折り紙や竹細工であったりする無害に見えるゴミをばらまいたり。といった悪戯を互いに部下や孫娘を巻き込みながら【悪?と正義?の攻防を繰り広げる】わけですが。

まるで○イムボカンシリーズ?といった感じの【SFギャグアクションの懐かしさやお約束を端々に感じさせたり】また一応は互いに対立しているものの、実はジキルとハイドのような相互依存関係である様子が明らかにされたりといった【エンドレス感覚が何とも独特】で、物語に勧善懲悪や起承転結を求めて手にとる人は拍子抜けするんじゃないかな?とも思いました。

一方で、登場人物はそれぞれに魅力的で。特に、【まるで○ロンジョ様?】といった感じの『艶のある黒い革の上下に黒いマント。胸元が大きく開いている』"フレディ・マーキュリィ"みたいな衣装で頑張るロミ・品川の姿が【揺れる乙女心も含めて】可愛くて気に入りました。(著者も特に思い入れこめてノリノリで書いている気すらしますが。。)

大人になっても悪戯好きな誰かへ、ミステリともシリアスSFでもない著者作に興味ある人にもオススメ。
ZOKU (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ZOKU (カッパノベルス)より
4334075851
No.10:
(4pt)

やはり天才か

小説とは壮大なバカ話であることを思い知らされる。
「だがしかしそれでも」などという接続詞をさらりと使える作家か他にいるだろうか?
そして萌絵より野乃、紅子よりロミ品川に萌える私を発見した。
ZOKU (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ZOKU (カッパノベルス)より
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No.9:
(5pt)

森博嗣のラノベ! 富士見か、角川スニーカーで出してほしい。

森博嗣のZシリーズは、ラノベのようなユーモア小説です。「アンパンマン」や「ヤッターマン」のような、アニメライクなおばか話。でも、007とかサンダーバードも結局、金持ちの道楽なんですよね.それを日本風にやると、せこくなると。これがまた、面白いです.特に30〜40代にうけそうなネタがいっぱい。小説の中に、「これからエンターテイメントは、子供向けではなく、大人向け」という台詞がありますが、まさにそういう世代なのでしょう.できれば、コミック風の挿絵でラノベっぽく、出してほしかった。続編が「ZOKUDUM」「ZOKURANGER」ですからね。最高です.
ZOKU (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ZOKU (カッパノベルス)より
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No.8:
(4pt)

じみ〜におもしろい。

「現代社会に対して、多少なりとも迷惑と不安をばらいまいてやろう、そうすることで現代人が忘れかけている人間性を取り戻させよう」とする悪の悪戯組織ZOKU(Zionist Organization of Karma Underground)とその活動を阻止しようとするTAI(科学技術禁欲研究所 Technological Abstinence Institute)との戦いを余すことなく記した連作短編小説。

 いやーじみ〜に面白いんですわ。「暴○族」としておこす数々の悪戯は被害も地味、迷惑度も地味、対決も地味……爆笑する小説ではないけれども、ある意味、ヒーロー物(悪の秘密結社物)へのオマージュとも言える作品じゃないでしょうか。

 気合いを入れて読むんじゃなくて、ぼぉーっと「ぬるく」楽しんでください。ウチはこの小説、森博嗣さんの作品の中でも好きやなぁ。
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No.7:
(5pt)

ZOKU

森先生の作品の中でも異色な作品です。
終始平和な時間が流れます。その中でTAIとZOKUの攻防が繰り広げられ・・・最後のどんでん返しには流石!と言わざるを得ないでしょう。
ハードカバーの絵が好きです。
ZOKUAmazon書評・レビュー:ZOKUより
4334924085
No.6:
(5pt)

森助教授、爆発!

『ZOKU』がすごく面白いのは自明なので(自明じゃなかったらほかの人のレヴューを見てください)、ちょっとひねくれたことを書いてみる。
森氏はとても論理をオープンにする人のように思う。
小説のなかのトリックについてはもちろんだけれど、そのほかの、心理的なギミックとか、シリーズ間の連関とか、あるいは小説の外のエッセイにおいてもそうで、さらには自分自身の発想・着想の原点についても濃密な理屈ができているようだ。それは森氏のもともとの資質でもあり、科学者としてのキャリアの中で磨かれた感覚でもあるのだろう。
…なんでこういうことを言うかというと、この『ZOKU』の発想の原点を森氏はすでに『森博嗣のミステリィ工作室』で明かしていたからだ。とはいっても、直接「コレをヒントにZOKUってのを書きます」などと書いてあったのではなく、共通の要素がすでにそこにあったのだと私が感じたに過ぎないのだが。
もったいぶりすぎた。
この『ZOKU』の破天荒さ、大規模なおふざけぶりは、『ミステリィ工作室』のなかの「ルーツ・ミステリィ100」に挙げられている、筒井康隆の『富豪刑事』(最近ドラマ化されましたね)にすごく似ていると思う。(注意:別にパクリとかそういうことを言っているのではないです、念のため。)
『富豪刑事』はそのタイトルどおり、刑事でありながら大富豪の御曹司である神部大助(ドラマでは女性になってたけど)が事件解決のために単純で有効な発想だけど普通は実現不可能な捜査・誘導を、カネの力で無理やり実現してしまうコメディ(&ミステリィ?)。
ユーモアの方向がすごく似ている。
森氏はきっとこのユーモアを自分なりにやりたかったのじゃないかと思う。
うがちすぎかもしれないけれど、ファンとしてはそういうマニアックな見方をすることで、森氏のアンテナの張り方というかアイデアの受信・発信の流れのようなものがほのかに感じられて、非常に楽しかったのである。
なんか感じたことをばあっと書いたのでわかりにくいけど、無理やり結論付ければ、要するに【森博嗣氏は「人で読む」のにも耐える作家だ】ということ、かな。
ZOKUAmazon書評・レビュー:ZOKUより
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No.5:
(5pt)

つぼでした。

好きな作家は?と言われると、森博嗣は1番か2番目に出てくる人です。犀川&萌絵シリーズとVシリーズがとにかく好きで、中でも気に入ってる本は何度となく読み直してる。自分の中で、シリーズ内でも好きな話とそうでもないのがあって、あとミステリとしてより、登場人物たちの進展や掛け合いが面白くて好きな話も。相当好きな作家なのに、実は専ら図書館頼り・・・。凝り性なほうなので、集めだしたら絶対全部集めたくなる自分がいるのです。特にシリーズ物は、好きなやつだけ買おうかと思っても読んでたら絶対途中の話が気になってしょうがなくなることがわかってるっ汗 出てる本の量が多いので、お金のことも置き場所のことも困ってしまうからなあ・・・。
そんな中、図書館に行くと絶対真っ先に行く著者名Mのコーナー(宮部みゆきも好きなので)でまだ読んでない、やった!と思って手にとったZOKU。
爆笑でした。なんていうか・・・正に、私にとってつぼ。そこここに散らばってるジョークがおかしくておかしくて、いつものことなんだけど、家族がテレビ観てても本読み出したら耳にも入らない私は、いきなり声をあげて大爆笑して、シリアスな番組観てた母親をめっちゃびっくりさせたり・・・。何回くらい笑ったかなー。話も面白いんだけど、とにかく登場人物がいちいち濃くて、その会話内容やら掛け合いにホント笑わされます。
私ももともと愛知県民で、「那古屋」は地元みたいなもの。犀川・萌絵シリーズでもローカルなネタにくすくす笑いはさせられていたものの、今回のシリアスな顔でさらっと言われているジョークは爆笑だった。「封印再度→-WHO INSIDE-」に何度目かの読み直しの時気づいて(遅い?)ぞくっときた私は、はー、またやられたーって感じでした。
文庫で出たらこれは買おう、と決めてた本。これは、いつもの森ミステリと雰囲気が違うし、表紙などもシリーズものと違うので、集めなきゃ!という気にさせないから。現在留学中の私は、いつも「日本に帰ったら読みたい本」リストを作ってるんだけど、これは家族に頼んで、送ってもらうつもりです。家族にはよく、「ちょっとこれ聞いて、面白いから!」とやるんだけど、これは、ほんとにさらっと笑わせてきすぎて、最初から読んでもらわないとわからないから悔しい・・・。こんなにうけたのって私だけかなあ?
ZOKU (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ZOKU (カッパノベルス)より
4334075851
No.4:
(4pt)

一昔前のアニメな楽しみ

一昔前のアニメの突っ込みどころ満載だけど妙にウキウキ楽しく、まるでぎくっとなる内容もない安全なところを愛していた方は郷愁の念を誘われるかもしれません。(あまり自信がない)
だってそういう楽しさだったの。秘密基地は島で戦闘機が飛び立って欲しいの。そして微妙にしょうもない迷惑行為を、きわめて限定された地域で行って欲しいの。けして誰かが傷ついたり規模が広がったりはしないの。正義の味方もけっして悪の一味を倒したりはしないの。悪役の女性は黒くて露出の高いぴったりした服を着て欲しいの。裏で影引いてる爺は意味もなく高笑いをして欲しいの。カップリングといったらカップルではなく男×男なの。それが様式美ってものだろう?
盛り上がりもなく盛り下がりもなく、「あははー」程度の話が続いてそのままで終わります。展開もある意味読めずに予想外です。楽しい。
くすっと笑えました。
ZOKU (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ZOKU (カッパノベルス)より
4334075851
No.3:
(4pt)

コメディー気分で。

S&Mシリーズとは趣が結構異なる作品。シリアスとコミカルの割合が調度正反対なくらいかな。登場人物の一人、揖斐(いび)のキャラがちょっとだけ犀川っぽくて個人的に好き。 正義も悪も、日曜の朝やってるような特撮モノ並みに(もしかしたらそれよりも)和やかで、悪側もヒドイことはしないし。自分としてはむしろ「ZOKU」で働きたいくらいだねー。
 最後は結構びっくりした。  たぶん油断してたから。たんなる正義の組織VS悪の組織だと思い込んでた、ってゆうか思い込まされてたのかも。
S&Mシリーズよりもかなり軽いタッチの文章なので、読みやすいこと間違いなし!!
ZOKUAmazon書評・レビュー:ZOKUより
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No.2:
(4pt)

爆笑~!!

森博嗣さんはこういうのも書くんですね~。S&Mシリーズしか読んだ事がないのでびっくりしましたが・・・とても笑えました!特に最後の章はなんかツボにはまって爆笑してしまいました。・・・でもこれはわかる人にしかわからないかもしれません。
ZOKUAmazon書評・レビュー:ZOKUより
4334924085
No.1:
(4pt)

意味ありげな無意味さ

壮大な悪戯組織とそれを追う正義の味方。
どちらも好きなことをやっているだけです。
森作品の、本筋と関係ない部分が凝縮されたような作品。
なんとなく、ノスタルジィです。
悪の組織が意外と地味でおかしい。
ZOKUAmazon書評・レビュー:ZOKUより
4334924085

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