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ブラバン
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ブラバンの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.62pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全50件 41~50 3/3ページ
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作者とほぼ同じ年代(というか1つ下)であり、本書の舞台で生活している私では、多分、公平なレビューにならないと思うのですが・・・最高でした。 自分では、それなりに大人になった・・というか高校生だった自分から見れば、ほとんど「じじい」になってしまったのですが、そのころから全然成長していません。 それが、本書を読んでしみじみ感じたことです。 ああ・・大人になんかなりたくないと思っていたのに、結局、なろうとしてもなれなかった。 まあ、それが心地よかったのですが。 馬鹿は馬鹿のまま、馬鹿を背負ってこれからも生きて行こうと勇気をもらいました。 って!いいのかそれで!! | ||||
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村上龍の「シックスティーナイン」が1969年を描きながら鮮やかに60年代を照射したように、この小説は80年前後を舞台にした「70年代小説」と言えるでしょう。得体の知れない活力に満ち溢れていた村上龍の高校生とは違って、この小説の主人公たちは70年代的に平凡でアンチ・ドラマティック。でも同時代を過ごしてきた読者ならば、確実に胸をえぐられるリアリティを持って迫ってくると思います。 アンチ・ドラマティックなストーリーをドライブするのは70年代ロック、ポップスの名曲たちと音楽や楽器に関する作者の薀蓄。トリビアのような薀蓄は当時の社会的事件から登場人物たちの隠されたプライベートにおよび、次々と明らかにされる事実に引っ張られるように読み終えると、ちょうど一冊のミステリを読み終えたときのような充実感を味わえます。青春小説にしてはあまりにハードボイルド、でも確かにこれくらいの平凡さが70年代的青春だったし、返って切なさがこみ上げてきます。 私小説のようなリアルな語り口と謎解き(?)の構成はなかなか。同世代以外の読者も楽しめる完成度の高い作品とは思いますが、やはりこの切なさは同世代の読者ならでは、かな。 | ||||
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主人公が私と同年代で、80年代の話題も懐かしく、読んでいて中学生、高校生のころを思い出しました。学生時代の仲間でもう一度演奏をするというストーリー。毎日の生活に追われている私には一服の清涼剤になりました。自分も再結成に参加しているような錯覚に陥るほどのめりこみました。30代から40代の方にはお勧めの一冊です。この世代以外の方も面白く読めると思いますが、同時代を同じ世代として過ごしたこの世代が一番はまってしまうと思います。星4つにしかなかったのは、この作者の別の作品がきわめて秀逸でこの作品と差をつけるためです。5つでもおかしくない作品です。 追記 その後、いろんな本のレビューを書きましたが、星4つにしたことを後悔しています。この作品自体を基準にして星5つにすべきでした。これを4つにしてしまうと他の作品を星3つにせざるを得なくなってしまい苦慮しています。 | ||||
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高校の吹奏楽部のメンバーが25年ぶりに再結成させようという話ができて、 主人公たちがかつてのメンバーに交渉したり、あれこれ回想していく。 歳月の経過につれ人も景色も世も変わる。 人間関係も然り。続いているもの、途絶えたもの、復旧するもの、などなど。 話に乗る者、断る者、もう吹くことができなくなってしまった者……。 吹奏楽部の経験がないと知り得ない描き得ないであろう「リアル」が全編に 満ちていて、それが作品の深みを増している。だからといって、経験者で ないと楽しめないということはないと思う。 不覚にも連休前に読み始めてしまい、中途で出勤したときのもどかしさと言ったら。 もう続きが気になって気になって……。(そんな日に限って強制残業だし) こんなに続きが待ち遠しかったのは、かつてNHK-FMで放送されたラジオドラマ 『俺たちの行進曲』(有明夏夫)くらいだったかもしれない。 そういえば、あれも高校生の吹奏楽の話だった。 津原氏の作品はあらゆる面で完成度が高い。 読んでいるうちに何度も「ことばおじさん」に通報したくなってしまうような作家も 世の中にはいないでもないが、彼の作品ではそんな低次元な理由で没入を解除された 経験は一度もない。それどころか、一字一句の置き換えさえ不可能ではないかと思わせる ほど、ぴったりはまった文章を構成している。 必要最小限の(としか思えない)文字数でリアリティ、雰囲気、つじつまなどを全て 満たしている上で、なおかつ全体としての見通しの良さも失っていない。 写真でいえば、広角、望遠、マクロなどのレンズを適宜使い分け、もっとも効果的な 見せ方(読ませ方)を実現している。これは凄いことだと思う。 | ||||
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井筒監督の言うとおり、なんやしらんけど沁みましたw 主人公は弦バスの男の子。 彼の目線から語られるセピア色の思い出と、40歳の大人になった彼の現在とが交互に語られます。 終わりがあることを知らない高校生の日々、しかし誇張されることなく、めちゃくちゃ楽しかった!というわけでもなく、淡々と進んでいきます。 眩しさがないです。 事実がそのまま書かれた記録のようで、吹奏楽や軽音楽に無縁の人には少し退屈かもしれません。 現在の彼は、赤字すれすれのバーのマスター。 といっても、彼一人できりもりしています。 そこへ当事のトランペット奏者の桜井さんが、自分の披露宴でブラバンを再結成してくれないかと相談を持ちかけます。 ツテを辿って連絡を取ると、結婚した部員、海外にいる部員、行方不明の部員、そして亡くなった部員などの情報が集まります。 物凄くリアルです。 主人公は弦バス奏者ですが、著者も弦バス奏者です。 N響の茂木さんが書かれた、楽器による性格判断の中の弦バスの性格に当てはまっていて、ちょっとクスリと笑えますw 台詞が方言なのも手伝って、広島の情景が鮮やかに浮かびます。 また登場する男性教師たちが、融通のきく良い先生なんですよ。 過去と現在は本当に淡々と語られていて、盛り上がりも、感動するようなエンディングもないんですが、なんとも言えない郷愁があります。 吹奏楽部や軽音楽部だった人にはおすすめしますv | ||||
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「ブラバン」のタイトルだけで現役の中高生には読んで欲しくありません。 対象年齢は40代、特に男性。若いときに音楽を聴きまくった方に向いています。 楽器を持った事がある方には特に推薦します。 登場人物が多く、過去と現在を行き来し、それぞれの人生を考えさせられます。 特に一人に焦点をあてず、人物群として書かれた秀逸な作品です。 | ||||
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まさか、あの『ペニス』を書いた津原さんがこんな話を書くとは! あのディープでダーク、そしてグロテスクな世界観から、爽快感のある 青春小説を書くとは。 ところどころに津原さんらしさも光っていますが、大まかな流れはまさに青春。 1980年代がもうすぐ終るというときに生まれた僕は懐かしさは感じること はできなくても、「いつの時代も青春っていいな」という共感から存分楽しさ を味わえました。 津原さんの今までの作品群とのギャップもあって、逆に「実験文学」を読んでいる ような感覚にも襲われ、独特な読中感と読後感でした。 | ||||
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80年代の高校生のバラスバンドの思い出をバックに、25年後の現在、再結成をしメンバーの披露宴で演奏をしようとする話です。 登場人物が非常に多いのですが、一人一人が非常に良く描かれています。主人公の他片等(弦バス)の描き方からして、当時の高校生を思い出させます。とにかく、当時の懐かしい音楽満載で、80年代の雰囲気を十分に満喫させてくれます。 会話で使われている広島弁も聞いています。 心に温かいものを感じさせてくれる青春群像劇です。 | ||||
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東京オリンピック前後に生まれたかたには、ぜひ読んでみてほしい本です。 いままで生きて来たどの時期も特別だろうけど、 高校時代に部活に燃えてたひとは、きっと感じるものがあると思います。 二十五年経って、当時のメンバーで再結成されようとする吹奏楽部。 当時の思い出、現在の消息、それまで隠されていた秘密など、 それぞれの人生が「損な役回り」である他片の口から語られます。 この小説、けっこう緻密に計算されています。 また最初から読み直したくなること間違いなしです。 人生経験を積むということは、過去や未来のことに対しては 無尽蔵に感受性を刺激されるということかも知れません。 いまだって、同級生と会えばまるで時間が逆戻りしたように当時と同じ気持ちになれるのに、 あのころの輝きは再現出来ません。 それでも、楽器を持ったり身体を動かしたくなるのはどうしてなのでしょう。 誰かとあの快感をまた共有したい。 うん、それかな。 | ||||
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おもしろいと思いました。 僕も吹奏楽部なのでなんとなく読みました。 長かったけど、1980年なんて知らないけど おもしろいと思いました。 ベース買いに行くところが特によかったです。 あんなお父さんいいなぁと思いました。 | ||||
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