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(短編集)
ヨハネスブルグの天使たち
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ヨハネスブルグの天使たちの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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世界の紛争地帯の地理や歴史、風土、文物等を知らないと面白さ半減、 みたいな作品に感じました。 各篇の最後に主要参考文献として大量の書名が記されていますが、 作者さんはこれ全部読んだんでしょうね。 すごいですね! 勉強家ですね!! DX9という歌姫ロボットが全編に登場しますので、 一応SF小説なんでしょうけれど・・ 私はあまりSFっぽさは感じませんでした。 そもそも何で製品の耐久テストでそんなビルの屋上みたいな所から落下させるのか? 意味不明です。 歌唱ロボにそんな耐衝撃性能いらないでしょ(笑) あとDX9が初音ミクだなんて解説読まないと分からないよ(笑) 解説に出てくる『南極点のピアピア動画』の方がSFらしくて夢があって私は好きです。 | ||||
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「ヨハネスブルクの天使たち」 「ロワーサイドの幽霊たち」 「ジャララバードの兵士たち」 「ハドラマウトの道化たち」 「北東京の子供たち」 どの物語にもDX9という、歌を歌う少女型ホビーロボット、おそらく初音ミクをイメージしたものが登場して高いところからたくさんそれが降ってくるのだが、先ず無数の初音ミクが空から降ってくるというイメージがあって、そのイメージが敷衍されて小説ができあがったのだろう。最後の作品である「北東京の子供たち」が面白かった、格差が進んだ東京に、辛うじて残る中産階級が団地に住んでいて、かつて、その団地では投身自殺が度々起こっていたのだが、DX9を屋上から落とし、そのDX9が落ちてクラッシュするのとシンクロする、追体験するような装置があって、その装置のおかげで、リアルな自殺者がいなくなったという話だ。全体的に暗いのだが、今の時代の雰囲気とマッチしているように思えた。やや希望が見えるようなエンディングではあったが。。。 表題作の「ヨハネスブルクの天使たち」は、南アフリカに、かつてあったが内戦のために撤退した、DX9を開発した会社の高層ビルが舞台で、その高層ビルから耐久試験のために3000体のDX9が降ってくるのだが、その会社の管理者の手違いで、一体だけDX9のスイッチが入っていて、そのため自我がある状態になっていて、それなのに、何度も高層ビルから落とされるシーンがあって、そのDX9が可哀そうすぎた。果たして、A.Iに自意識が宿るのか、宿るならどういう仕組みでなのかといった、疑問はあるが、そこまで細かいことを追求していったら、この小説のテーマから逸脱してしまうだろう。 | ||||
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夕立のように落下を繰り返す少女ロボの存在と,その背景や設定に一気に引き込まれ, 続く篇ではあの9.11に虚実を絡め,ややもすれば不謹慎で荒唐無稽に思える物語に感嘆. ただ,解説で触れられる著者の経歴から,本作に漂う『無国籍感』に納得をしながらも, 民族や信仰,貧富といった,わかりやすくもわかりづらい要素の数々に理解が追いつかず, そのデリケートさにこちらが身構えてしまったのか,煙に巻かれたような読後感が残ります. このほか,連作形式とは謳いながらも,はっきりとした繋がりのようなものは持たせず, 少女ロボが様々な立ち位置で登場する程度だったものが,中盤からは一人の男に偏り出し, 五つの街の物語に『芯』のようなものが入ってしまったのが,却って残念に感じられました. | ||||
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南アフリカ、アメリカ、アフガニスタン、イエメン、そして日本を舞台とした短編集。いずれの編においても、日本製のホビーロボット「DX9」が「狂言回し」の役割を果たし、紛争(9.11を含む。)の現場や現代日本社会を彷彿とさせる「閉じられた空間」において生きる人間が描かれており、現代世界において「生きる」という意味を考えさせられます(ただし、舞台は近未来ですが)。 また、上記各国において、日本製のホビーロボット「DX9」が使用されていた(また、現に使用されている)という設定は、それぞれの国における出来事に、(間接的にせよ)何かしら日本も関わっている、ということを想起させ、現在の国際経済関係に繋がるものがあります。 一方で、本書の難点を挙げるなら、アメリカを舞台とした「ロワーサイドの幽霊たち」は観念的・情緒的に過ぎ、読みにくかった感があります。 | ||||
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