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死の蒸発



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【この小説が収録されている参考書籍】
死の蒸発 (角川文庫 (3222))

死の蒸発の評価: 4.00/5点 レビュー 1件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全1件 1~1 1/1ページ
No.1:
(4pt)

巨匠の遊び心が楽しいDKAシリーズ第1弾

ジョー・ゴアズといえばDKAシリーズ(ダン・カーニー・アソシエイツ)が代表作。ダン・カーニーを筆頭とした探偵事務所の面々が主役のハードボイルドである。

そもそもこの探偵事務所、代金未払いの車を債権者の依頼にもとづき回収することを生業としている。派手はアクションやハラハラドキドキは無縁のように思えるが、なかなかどうしてスリリングな展開が待っているシリーズだ。

「死の蒸発」はDKAシリーズの第1作目(DKA探偵事務所ファイル1)。

DAKの所員バートが何者かに殴打され、瀕死の重傷を負った。回収したてのジャガーとともに崖から突き落とされたため、警察はバートによる自損事故を疑う。同僚の駆け出し探偵ラリー・バラッドは、バートの無実を信じ、バートとその恋人コリンのため犯人を追うことを決意する。ダン・カーニー所長からあたえられた時間は72時間。それまでに事件を解決することを指示される。バラッドの不眠不休の追跡劇が始まる ・・・

バートの残した書類から、犯行の可能性のある6人の人物を洗い出していくバラッド。まさに、足で捜査をする探偵ものである。厳しい指示をあたえながら、カーニーが裏で捜査の補完をしていくというのがにくい。

捜査が進むうち6人それぞれにアリバイがあることが判明し、疲労困憊のバラッドは窮地に陥る。迫りくる影に絶体絶命のバラッドは ・・・ とクライマックスをむかえる。

このあたりは、スリル満点。多少読み返さなければいけない(と思う)が、意外な犯人という趣向は、謎解きミステリとしても楽しめる。 

本作品ではバラッドは探偵稼業二年目の20代。シリーズが進むについれて成長しくのだろうな。ボクサーあがりのバート、才媛のジゼルら探偵事務所の面々もどういう活躍を見せてくれるか楽しみではある。

なお、本作品にはリチャード・スタークの悪党パーカーが出演し、カーニーと会話するシーンが挿入されている。このシーンは、『悪党パーカー/掠奪軍団』 でパーカーの側から描かれているようだ。こういう巨匠同志の遊び心が楽しかったりする。
死の蒸発 (角川文庫 (3222))Amazon書評・レビュー:死の蒸発 (角川文庫 (3222))より
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