狙撃の理由
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原著1988年刊、原題 Wolf Time。 ここに描かれる事件は、ここ数年流行りの「忖度」殺人未遂です。 旧友である現ミネソタ州知事ウェスタガードが次期大統領候補指名に名乗りをあげようとするある冬、森で隠遁生活を送っていたフレッチャーは何者かの銃撃をうけ、瀕死の重傷を負います。銃撃者を捜すフレッチャーの前には、朧気ながらもその選挙の利益にあずかろうと ウェスタガードの先回りをしてまで手柄をたてておこうとする権力への寄生虫たちの姿が見えてきます。まさかその中に自分の家族もいようとは! 聞くだに虫唾の奔る汚いエゴが陰湿な火花を散らす、ダーティーな一篇。似たような話は、日本の政界・財界にもごろごろしているのだろうか。ほのめかし⇔忖度、唆し⇔梯子外し、提灯持ち⇔裏切り・・・。 私にとって決して好みではない汚い話ではありますが、その私を読み切らせてしまうストーリー・テリング、おそるべし。 | ||||
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妻を亡くしミネソタの森へ隠棲したホリス・フレッチャー。11月の冬の日、鹿を追うフレッチャーに、三発の銃弾が撃ちこまれる。瀕死の重傷を負い、身体が不自由になったフレッチャーは、狙撃の理由が分からない。誰が何のために。フレッチャーは、逡巡したあげく狙撃犯を追跡しようと決意する。 事件の背景に、フレッチャーの青年時代の友人であり、大統領選に出馬しているギャレッド・ウェスタガードに意志がはたらいている。犯人は早々に明らかになるため、まさに狙撃の理由が興味の中心となる。 フレッチャーの綿密な捜査活動、人生に大きな影響を与えたインディアン チャーリーの想い出、沸騰する大統領選の舞台裏。これらのシーンが交互に切りかわりながらストーリーは進む。重厚さに一役かっているのだろうが、これが実にじれったい。だが、じれったさがたまらない。 本作品で際立っているのは、キャラクターの心の機微が微に入り細を穿つがごとく描かれていることだ。特に、フレッチャーと娘ニコール(大統領の元愛人であり、スピーチライターの妻)の愛憎は、読んでいてヒリヒリするほどに深い。 フレッチャーが真相に辿り着いた時、大統領選、そしてチャーリーとの回想に決着がつく。クライマックスは大いに盛り上がるのだが、さてさて、ラストは ・・・ こういう結末も嫌いじゃない。 | ||||
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