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魔将軍 くじ引き将軍・足利義教の生涯
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魔将軍 くじ引き将軍・足利義教の生涯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.79pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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室町時代や足利将軍を真面目に扱った作品は少ないように思いますが、この作品はそのなかでは大変面白かったです。 岡田秀文はこの作品でその名を初めて知りましたが、力のある作家だと思います。 そのあと何冊か買いました。 まだ、読んではいませんが。 | ||||
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足利義教を知りたく、本書を購入しました。 岡田氏の作品は初めてなので、どのような史観をお持ちなのかと興味津々でしたが、 籤のカラクリや当時の政情など興味深く読みました。 本書は、三代将軍・義満に仕える三宝院満済が、世阿弥の能舞台で義満の二男・鶴若丸と 三男・春寅が「鶴亀」を演じるシーンから始まり、主に満済の目を通して語られます。 岡田氏は、鎌倉公方との確執、米価安定政策、山門との対立、守護大名への権力抑制政策などを通じて 見事に義教の政治姿勢を描いています。 暗殺されて終わることが承知されている義教の結末でしたが、見事に描き切っていると思います。 岡田氏の義教への愛を感じました。 是非ご一読を。 | ||||
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珍しくも足利義教を主人公とする歴史小説です。足利義教は、足利義満の子で、室町幕府の第6代の将軍です。義満のあとは義持(4代目)が継ぎ、義教は一度は僧籍に入りますが、巡り巡って第6代将軍となります。義教といえば強権政治の果てに家臣の赤松満祐に討たれるという死に方をしているため、ちょっと信長的なところがあります。宗教勢力に妥協しない性格なども共通しています。義教の時代には室町幕府の権威が非常に高められたことも確かですし、エキセントリックだけれども有能な人であったのだろうと思います。 本小説では、早熟の天才、理想主義、苛烈でちょっと少年的に義教を描いています。その脇にいるのは、義満の時代から仕える僧侶宰相である三宝院満済と義教の身辺警護をする市三郎や勝たち。 ただ、小説としてはちょっとグイグイ・・・って感じではなかった。というのは、結構、脇道的なストーリーが多く、「歴史の本筋の情景を再現する(または仮構してみる)」という命題に正面から取り組むような小説ではないからです。せっかく、有名でないが魅力的な「足利義教」という人物を題材にしているので、もうちょっと義教を中心とした小説として読みたかったという消化不良感があります(私が勝手にそういう方向を期待してただけなんですが)。義教にとっていわば生みの親であり、唯一かもしれない理解者である三宝院満済との会話は味わい深い。特に、満済が死にそうなときの義教の「死ぬのであれば、その前になにか言い残しておくがよい」という強がりなセリフなど、魅力的な「義教像」を造形できそうだったのに・・・。 なかなかスポットライトの当たらない人ですが、いつか「足利義教」を題材とした良質な作品に出会いたいと改めて思った。 | ||||
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つい先日平岩弓枝作「獅子の座-足利義満伝」を読了した勢いを駆って、義満の子で ある六代将軍義教の生涯を描いた本作を手にとった。この小説は一般の歴史小説と 異なり、独特の趣向を凝らしている。本作者の作品は初めて読むのだが、これまでに 時代ミステリをいくつか出しているようだ。その作風を活かしてか、推理小説の要素を 織り込み、意外な仕掛けを演出している。その分、歴史小説としてはやや不満が残る 読者もいるかも知れない。私は娯楽性も含めて、最後まで面白く読むことができたが。 15代にわたる足利将軍の中で義教は注目度の高いほうとは云えないが、その生涯は ドラマ性に富んでいる。義満の嫡子・義持と、父に溺愛され、あと一歩で帝に即位する はずだった義嗣のふたりの兄の陰に隠れていた義教は34の歳まで天台座主、つまり 僧侶であった。先代義持のこだわりにより、くじ引きで将軍に即位したあとは厳格かつ 苛烈な施政で恐れられる。巧みな策略と計算で、宿敵の関東公方・持氏を討ち果たす など独裁権力を確立するが、最期は忠臣に討たれるといったところは信長と酷似して いる。義教の時代が続いていたなら、歴史はどう推移しただろうかと考えると興味深い。 | ||||
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本作品で初めて足利義教のことを知った.旧態依然とした勢力の排除は織田信長に,権力の一極集中化は平清盛や父である足利義満に喩えられるような『傑物』という印象を受けた. 本作品を読んで義教という人物に大きく興味を惹かれた.義教に関する他の書籍も読んでみたい. | ||||
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父・足利義満に寵愛された兄に隠れて、不遇な身にあった義教は、 仏門に入れられ頭角を現し天台座主まで上り詰める。 しかし思いがけず将軍職に「籤引き」によって就くことになる。 朝廷、鎌倉公方、九州、叡山と幕府に敵対勢力に囲まれながら 義教は旧習に捉われない理路整然とした武断政治で次々と押し切っていくが…。 題名が「魔将軍」と何やらオカルト的で、それだけでこの小説は随分損をしている気がする。 歴史小説として多少の装飾的フィクションは混ざっているが秀作である。 マイナーながら面白い題材をテンポ良く描いている。 | ||||
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室町幕府の政治に重きをなした黒衣の宰相、三宝院満済の目を通して、くじ引きで室町幕府6代将軍となった足利義教を、その幼少期から嘉吉の乱で赤松満祐に弑逆されるまでを描いたものです(厳密には満済の死1435年から嘉吉の乱1441年は、違いますが)。国家安寧を第一に考えた義教は、そのためには将軍の専制と権力の絶対化を必要だと考え、それに忠実に行動します。幕府に反発する鎌倉足利家を滅ぼした後、徐々に有力大名の力を削ごうとしていき、結局、赤松満祐は自衛のために先制攻撃的に義教を殺害します。その過程が、虚実入り混じり、たくみに描かれています。 | ||||
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義教はあまりメジャーではないけれど、とても優れた 統治能力を持った将軍だったんだなぁ・・・と感心しきり。 しかしながら、もうひとつ激しさが伝わらないのは残念。 どちらかというと、激しい義教の周りで、懸命に支えた人たちの 苦労話のようにも感じたり・・・ でも、義教の偉業を知ることができ、満足しています。 | ||||
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逆説の日本史を読んで足利義教に興味を持ちました。 小説にすると違った魅力が出てきます。 実力本位の信長と、理想を貫く義教。 絶大な権力を手中にし、目的を達成する直前に家臣に殺されてしまう両者。 非常に酷似してます。 こんな人物が歴史上にまだいたのかと新たな発見をした思いです。 本全体の印象は、まだ話がこなれていない感じを受けました。 ページ数を増やして、登場人物の心理などをじっくり読ませて もらってもよかったかなという気がしました。 とにかく、まだまだおもしろくできると思うので、 今後の足利義教に期待です。 | ||||
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足利義教は織田信長を先取りする日本史の重要人物の割りに知名度が低いためか、彼を主役にした小説はあまりなく、この作品には期待していました。 しかし、期待はずれのできでした。 その理由は義教の影の薄さ。特に作中の将軍就任以降、現場で奔走する人物の描写が多くなり、義教自身の描写が薄くなります。 部下の視点で義教の「魔将軍」と呼ばれるほどの凄みのようなものも伝わってきません。 一方で義教の事跡を新書のように事細かに記しているわけでもなく、義教について学ぶ材料としても今一つ。 義教の少年時代の部分では後年「魔将軍」と呼ばれる片鱗を見せており、期待感が高まったのですが…。 | ||||
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足利義教といっても大抵の人は知らないのではないでしょうか、足利・室町幕府といえば、足利尊氏にはじまり足利義昭に終わる・・・ですよね。 まぁ、ちょっと昔に日野富子が大河ドラマになったけど。 足利義教というと家臣に殺された惰弱な将軍だと思っていたんだすが、この本を読んでビックリ、信長も顔負けなくらいの改革者であり、魔王であったというおはなし。 私の歴史の師が昔、教えてくれたのを思い出しました。滅びた国は決して戦争が弱かったわけではない、強いからこそ負けるんだよと。 正に力の頂点にあったからこそ負けた、足利義教、その後継者である信長と思わずにはいられません。 作品からは作者の生真面目さが伝わってきますが、登場人物へを増やすこと、色恋を増やすことでもっとストーリーに重みが出てくるとは思いますが、佳作といえる作品です。 興味をもたれたら是非、ご一読! | ||||
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足利義教のことを書いた本は数少ないですね。 正直、私は明石散人の本で知りました。日本史の中ではあまり人気のない室町時代です。 足利義満のことならまだしも、「くじ引き将軍」のことは変な先入観だけで見ていました。 義教の偉業を知ってから、色々探しましたが、なかなか本がないですね。 その中で、この本は基本的なことはおさえて書いています。 不満もあるけれど、今まで誰も小説にしていないだろう「足利義教」のことを書いてくれたのはうれしいです。 出来も良いほうではないでしょうか?今後、この本とは違った視点でみた作品を読みたいと願っています。 | ||||
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将軍の持つ恐ろしさがひしひしと伝わる作品です。信長や秀吉の偉業は、彼の人生の焼き直しなのかもしれない。教科書で教わらない歴史はやはり面白いのだと実感した。 | ||||
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室町時代の大改革者であり、後の武将たちに多大な影響を与えた足利義教の生涯を描いて書き上げた作品としては、おそらく初めて出てきた小説ではないかと思いますが、ニワトリが嫌いだったから、京都中のニワトリを殺害した話や、アイヌ民族の部族抗争まで口出ししたといったエピソードや、世阿弥を追放した話など、まだまだ面白いネタがあるはずなのに、そのあたりがあまり生かされていないのが残念です。また室町時代のもつ妖しさがあまり出ていません。さっと読める小説ですが、やや物足りませんでした。 | ||||
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