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月魚



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【この小説が収録されている参考書籍】
月魚
月魚 (角川文庫)
月魚 (角川文庫)

月魚の評価: 3.94/5点 レビュー 77件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全58件 41~58 3/3ページ
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No.18:
(5pt)

夏の風物詩がお好きな方は是非

「夏」という言葉から連想される情景に思い入れなどがある方にはたまらない一冊だと思います。
「水底の魚」のクライマックスの描き方や「水に沈んだ私の村」の花火のシーンは最高。
「水に沈んだ私の村」は「水底の魚」での登場人物の学生時代の話ですが、こういう学生生活送ってみたかったと正直、羨ましく思いました。

皆さん仰るように「BL」といった要素を仄めかすようなやり取りはちらほら出てきます。(作者はそれを分かった上で『程度』を計算していると思いますが)
それに対して軽く笑い飛ばせるなら是非一読して頂きたいのですが、あざとさを感じて嫌悪感を抱いてしまう方には確かに辛いかもしれません。
主人公のニ人が子どもでなく、成人を果たしていることもその一因ですね。

ただ、それで手を引いてしまうにはもったいないとだけ言っておきます。
月光を浴びる鯉や湿った匂いを漂わす書物、プールに投げ込まれる西瓜や校舎の屋上から見える花火など・・・作者の偏愛のようなものに強く共感し、物語に引き込まれました。

多かれ少なかれ、おたく文化や作者の嗜好への先入観が読者を過敏にしてしまい、物語の本質に触れさせる前にふるいにかけて二極化してしまっているのは複雑に思います。

なお、単行本化にあたって「水底の魚」の後日談「名前のないもの」とあさのあつこ氏の解説を収録。
この後日談は…私には作者の軽いお遊びのように思えました。
だって瀬名垣があんな爆弾発言を…(笑)
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No.17:
(5pt)

はまりました

幼馴染というには、単純すぎる説明の、二人のながきにわたる、友情、それ以上の感情が淡々とではあるけれど、とてもすてきに描かれていて、久しぶりに本当に面白かったです。

なんの予習もなく(本屋さんで偶然みつけました。三浦しをんさん自体もそのとき始めてみつけました)読み始めたときには、なんとなく、京極夏彦さんぽいって思ったんですけど、全然違って、二人の思いや、心の変化。殺人や大きな事件、事故ではないけれど、人生においてのすごく大切な出来事をのりこえて、成長し、前向きに生きていく様子がとても、じんわりと心にひろがりました。

この本に出会えてよかったです。

何度も読みかえしたい一冊です。
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No.16:
(4pt)

閉塞された世界の話。

物語の全体を通して流れる、透明で瑞々しい雰囲気にやられました。

主要人物二人の間に漂う、どこか官能的な雰囲気。所謂、『ボーイズラブ』みたいな雰囲気に嫌悪感を覚える方もいらっしゃるとは思います。

しかし、古本屋『無窮堂』を中心に回る人間の繊細でもろい心を描いたこの本は、それすら飛び越える魅力がある!!と、私は思っています。是非ご一読を。
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No.15:
(5pt)

きれいな世界観

他の方のレビューを読んで、BLはどうかなあ……と思っていたのですが、はまりました。

男の人二人を中心とした話なのですが、お互いがお互いのことを思いあってるのが伝わってきて、とてもきれいです。「きれい」って表現が似合う作品なんですよね。暗い部分もたくさんあるんですが、それをも超える幻想的な光があります。これは、読んでみないと分かりません。

私はとても好きな世界観でした。
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No.14:
(5pt)

賛否両論ありますが私は好きです

この作品が苦手っていう人は、BL的な要素を感じとってだと思います。

(におわせているだけで実際にそんなシーンはないんですけど)

BLがダメっていう人にはお勧めしませんが、別に気にならないって

いう人にはおすすめです。

解説をあさのあつこさんが書いているのもいいですね。

月の光のように心の中に思いがしみこんでくるって感じでした。

まほろ駅前多田便利軒とか風が強く吹いているがよかったって言う人は

ぜひ。
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No.13:
(5pt)

三浦しをん変化した?

ロマンス小説…などは、テンションが高い女性が、ありのままを飾らす暮らしているそんなイメージでした。ただ、瑞々しさがあった。生きているっていうか…。

月魚は、薄い蒼いガラス越しの世界でした。いつまでたっても親友でいてほしい(親友を超えてるのか??)そんな2人の話。
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No.12:
(5pt)

描写も良い

「水底の魚」について

描写がとてもよい。良き日本の風景をよく描いている。

また、ラストに残す余韻がとてつもなく良い。絶品だ。直木賞はむしろこちらの作品に与えるべき。

ただ、「水に沈んだ私の村」も「名前のないもの」も続編の短編が収められているが、この本の質を下げるだけなので「水底の魚」だけの方が良い。そこが残念!
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No.11:
(4pt)

禁断の果実

はっきり言って「やられた」と思ってしまった。舞台は神田神保町の古本屋さん。そこで過去の罪に囚われた二人の青年の葛藤を描いている。実際には真志喜よりも瀬名垣のほうが葛藤は強いように思える。「あれが俺の禁断の果実だったというわけか」という科白で彼がいかに真志喜に、そして古本の世界に囚われてしまっているかが窺える。ここに彼が真志喜に抱く微妙な感情すべてが包括されていると言ってよい。二人の間にセクシァルな感情が少なからず介在することは否めないが、わざとあからさまな描写をしないところが奥ゆかしくも、かえって艶っぽくもある。「長野まゆみ」というお名前に心当たりのある方に特にオススメ。真志喜の可愛らしさにやられてください。
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No.10:
(4pt)

タイトルに納得。

タイトルの「月魚」は秀逸だと思いました。作中の古書の世界が月に照らされる池のようで、主人公たちがその中で静かに生きる魚のように感じました。タイトルに感動した私は作者の意図どおりに読んでしまったようですが、感性に訴えるこの文章の力は素晴らしいです。どうしても好き嫌いは出そうですが(それで星-1)それは仕方ないことなのでしょう。
夏の学校を舞台にした短編もあります。これもいいです。私はこの書下ろしの方がお気に入りですね。万人にではないがお奨めです。
ただ、カバーは文庫版より単行本版の方がいいと思いました。
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No.9:
(4pt)

古書にまつわるボーイズラブ(?)な話

三浦しをんは若い作家なのに渋い作品を書く人である。本書の舞台はあまりよく知らない古書業界。主人公であるふたりの男の子は20代の半ば。この業界では知識と経験がモノを言う世界なので「若さ」というのはすなわち「青さ」につながり、良き理解者がいないと相手にされない場合があるそうだ。でも小さい頃から古書の魔力に魅せられたふたりは年齢では測れない技量を持っている。ふたりをいつまでもつなぐものは10数年前に起こった一冊の本に絡んだ事件だった(と彼らは思っている)。罪と赦しの構図。ふたりの間にはそれを超えるものがあるに違いない。彼らのやりとりやちょっとしたしぐさを垣間見ると、ドキリとするような官能にぶつかったりするからだ。本書は連作短篇集で、巻末の一篇が書き下ろし。解説は「バッテリー」でブレイクしたあさのあつこ。
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No.8:
(5pt)

おいしいスイーツのように。

古書業界というのは普通の人にはなじみがないと思いますが、
まるでずっと前から古書業界について知っていたみたいに
なじみの古本屋があって美少年の友達がいるみたいに
親密な気持ちでうっとりと読めます。
恋愛小説でぐっとくることが少なくなっている私でも
幕切れのシーンは、どきどきするほど官能的。
たまには甘いものをどうぞ。
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No.7:
(4pt)

気持ちイイ。

主人公は、古本屋の若き店主・真志喜と、その親友(?)の瀬名垣の2人。2人が少年のころ、瀬名垣がある事件をおこしてしまった。 結局大人になった今でも仲良く(?)やっている。が、それでもその過去が2人の中で完全には清算できていなかった・・・・ってカンジのお話。まぁ2人の過去がどういう風に清算されていくのかは始めのほうで大体よめる。この話は、2人の過去の清算、それによる心の成長。みたいなことがメインかと思うが、私はそれよりも、主人公2人の関係が書かれた部分の文章が気になって気になって。。。                  上記の二つの「(?)」の意味は、既読の人は分かると思う(笑)。 
 文章はかなりテンポ良いので、ほとんどの人にとって馴染みのない古書に関する話でも、全く抵抗なく、気持ち良く読める。  
 ☆結構なオススメです☆
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No.6:
(4pt)

幻想的な・・・

はじめ、あんまり上手い文章とは思いませんでした。でも凄く惹かれる作品です。一冊の稀覯本をめぐって交錯する人間関係や、主人公・真志喜と太一の微妙な関係・・・。何より地味なイメージだった古本業界を、魑魅魍魎が跋扈する・・・なんて表現してあるのがとても新鮮でした。独特の雰囲気があって、とても素敵な作品です。
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No.5:
(4pt)

月魚

主人公の男2人の関係は一体‥‥?ちょっとエロティックな匂いもしてくるような、不思議な空気が漂う小説。映像にしたいですね。
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No.4:
(5pt)

雰囲気に、浸る。

古書店『無窮堂』の若き三代目・本田真志喜と同業の瀬名垣太一は、家族を巻き込んだ過去の出来事に互いを縛り付けていた。
まだ子供であった瀬名垣が見つけてしまった貴重な一冊の本。その価値を見抜けなかった真志喜の父。
一度隔てられた真志喜と瀬名垣だったが、互いの罪の想いを利用して、同じ道を進む。人の手から手へと渡る古本に魅入られた者の、秘められた情熱と、哀しみ、そして癒しの物語…。主人公である真志喜と瀬名垣は、互いのことを誰よりも思い遣っています。気持ちは、友達以上。
ですが、神聖で、繊細で儚く、だからこそ生まれる、切ないくらい美しい静謐な雰囲気が漂う極上の作品です。
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No.3:
(5pt)

友情(?)物語

舞台は日本、時代ははっきりしないが戦後から現代のあたり。古書店を営む二人の青年の友情(?)物語。
暗い過去と純粋な本への思い、そして下心(笑)。
…普通に読めば普通の物語かもしれませんが…同著者のエッセイ「しをんのしおり」を読む限り、解釈の幅が広くならざるを得ません。単純に面白い物語としても読めます(笑)
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No.2:
(4pt)

私の中で大ヒット!

正直言って、続きがまた読みたいと思ってしまうくらい引きこまれちゃいました。私はハマりました。そんで、こりゃ、いろいろな人に知っていただきたい!と思いました。私がこの本で魅力を感じたのはまず、真志喜と瀬名垣のやりとりですね。なんだか、とっても愛(?)を感じました。それから、彼らの背景です。そして、描写にも惹かれました。あんまり上手く説明できていませんが、とにかく人間にはこうゆう利己的な考えとかはあるよなぁ~とか、やっぱり愛(?)だなぁ~とか感じるハズです(か?)
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No.1:
(4pt)

美しい、ちいさな玉手箱

とても美しい本です。
装丁、字体、タイトル、美しい日本語、そして
美しい物語。
 著者の教養の深さと、鋭い感受性には、ため息がでてしまう。
 あやうい二人の少年の、二度と戻れない十七歳の夏のハナシが、
涙が出そうで、大好きです。
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