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外道忍法帖
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【この小説が収録されている参考書籍】
外道忍法帖の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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松平伊豆守配下の伊賀忍者15人、由井正雪率いる甲賀忍者15人、マリア天姫率いる大友忍者15人が、死闘を展開する。総勢45人の忍者が忍法の限りを尽くすさまは、迫力満点で、骨太な戦いのシーンの連続で、痛快極まる。財宝のありかも、パズル的な要素があり、飽きが来ない内容になっています。ラストが意外な展開で傑作と言えるでしょう。 | ||||
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センス溢れる忍法の数々、思わず声に出したくなる忍法名! 今回は15vs15vs15なので出てきたキャラが高速で死んでいきますが、そのお陰か話のテンポが早く読みやすかったです。 まあ、ラストはゾッとしました。 | ||||
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状態がきれいでよかったです。15人ずつ3党が戦う話なので、もう少し掘り込んだエピソードがあるといいなぁと思うものの、よくぞ盛り込んだとも思います。 | ||||
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既に講談社文庫から出てる忍法帖シリーズは全部読み尽くし、最初知らなかったんですが、角川文庫の方が忍法帖のリリースが多いことを知り、徐々に揃えてます。 舞台は九州は長崎、時は島原の乱から十数年経過し、あの由井正雪が蠢動していた時代。 遣欧使節の栄えある生き残り、中浦ジュリアンがヨーロッパから持ち帰ったローマ法王の秘宝を巡り、それを守ろうとするキリシタン十五童貞女、松平伊豆守の伊賀忍者、由井正雪一味の甲賀忍者計45人が乱舞する、ド派手な物語。 数ある忍法帖の中でも、これだけ多くの登場人物が戦いを繰り広げるお話もあまりないのではないかと思われ、よくも限られた紙数の中にこれだけ、という程の戦闘シーン、人間離れした忍法の数々が披露されます。 登場人物一人一人を描く深さには限界は感じられるものの、キリシタンの秘宝をみつどもえで争う骨太の構成、三陣営が大友の生き残り、知恵伊豆、由井正雪であることの自然さ、そして超人的な忍法も納得させてしまう著者の重厚かつ緻密な表現力もあって、最期まで緊張感をもって読むことができます。 忍法帖シリーズのベスト(個人的には柳生忍法帖がベスト)とは言えないとは思うものの、傑作の部類には入るのではないでしょうか。 | ||||
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転び切支丹で、後に踏み絵を考え出し弾圧する側にまわったフェレイラこと沢野忠庵が出てくる小説としては、遠藤周作の『沈黙』(1966)より4年早い1962年の出版。 三つ巴の戦いだけれども、切支丹のくノ一たちの「マルチリ(殉教)をとげまする!」と叫びながらの死にざまが良いね。 くノ一の女ボス天姫の『妖異金瓶梅』の潘金蓮を思い起こさせるファムファタルぶりにも痺れる。 長崎の名所を巡りながら忍者たちのエキサイティングな戦いを楽しめる素敵な本です。 終わりもうわぁ不謹慎と思いながら、外道だなぁ。 | ||||
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裏切りません。それが山田風太郎さんでしょう。一気読みです。寝不足です。 | ||||
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忍法帖シリーズ長篇の第6作。 タイトルの「外道」が何をさしているのか、よくわからない。ポルトガル人の転び伴天連(宣教師)、クリストファ・フェレイラ(沢野忠庵)が物語の発端を作るからなのか? タイトルとしては「切支丹忍法帖」とか「長崎忍法帖」のほうが(まともすぎるが)ふさわしいのではないか。忍法帖シリーズの一作だが、“切支丹もの”と見ることもできる作品だ(切支丹ものの短篇の一節がそのまま引用されている)。 物語の核となるのは天正少年使節がローマで法王から下賜された黄金。その隠し場所のヒントを分割して記した15個の黄金の鈴をめぐり、老中子飼いの甲賀忍者15人、由比正雪子飼いの伊賀忍者15人が、長崎・雲仙・島原を舞台に、切支丹の大友忍者15人と三つ巴の争奪攻防戦を繰り広げる。 鈴は大友忍者くノ一の秘所に埋め込まれているという設定なので、争奪戦の展開は当然、エログロ趣向になり、どぎつい書き方はしていないが、十分にアブノーマルでサディスティックなシーンが何回も出てくる。 合計45人という忍者の数はシリーズ中最多だろう。数が多いので各忍者は登場するや否や、得意技を披露しては相討ちであっという間に死んでゆく。展開はスピーディで、物語が終わるときには例によって45人の忍者はすべて死に絶えている。 つまりこの物語は、忍法帖でよくあるように主人公らしい主人公のいない群像劇なのだが、ほとんどの主要登場人物が死んだ後に、序盤に張ってあった伏線が明かされて、風太郎ならではの慄然とする読後感を残す。 風太郎の切支丹ものの魅力に残酷描写がある。本作では種本のひとつが明かされていて、参考になった。出島に来たオランダ人、ライエル・ハイスベルツがアムステルダムで出版した「日本人の暴虐と残酷」という書物がそれで、切支丹弾圧で用いられた拷問の種類と方法が詳しく書き留められているらしい。 本作は創作キャラが主要な役を演じているが、その割りに作り物感が薄いのは、このような資料が残る切支丹ものの強みだろう。 | ||||
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伊賀・甲賀・十五童貞女の3チーム各15人、十五童貞女に忍法を教えたマリア天姫とミカエル助蔵を合わせると総勢47人による、何だかケクヤソみたいな一大忍法バトルであります。 忍者出た! 忍法使った! 死んだ! の繰り返しでストーリーもドラマもあったものではありませんが、長崎地方の四季おりおりの情景描写を織り交ぜつつ、さくさくと殺し合いが続いていって飽きさせないのはさすが。最後のオチがまさに外道。 この作品は『くノ一忍法帖』シリーズとして映像化もされており、いまは亡き牧冬吉、汐地章が競演していて嬉しかったです。 星5つですが、万人にオススメとはとてもいえません。 | ||||
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山風ブーム再燃 今年は忍法帖シリーズを制覇するかという目標ができた。 その第一号がこれというのも何か変だが、面白かったので良しとする。 忍術がたくさん出てきて実に面白い。 もはや魔法レベルの忍術だらけだけど、白けない迫力があるのがすごい。 そもそも設定がえげつないし、こういう血みどろのぶつかり合いは、やっぱりピカイチだ。 カッコいいキャラがいるわけでも、可愛いキャラがいるわけでもないけれど、話に引き込まれて行く。 キャラが多すぎて、何が何やらという感じではあったけれど、その分多彩な忍術が見れて楽しかった。 年明け早々、いい本を読んだ。 | ||||
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この作品の一番の特徴は 登場する忍者の多さでしょう。 3流派合わせて45人なり。 そして戦いも壮絶なもの。 欲に取り付かれたものと その欲からすべてを守るものと。 壮絶な戦いと、壮絶な死。 この作品はとにかく多彩な忍法が 出てきます。 中にはもはや人間の業ではないものや 自分が死ななければ効果を発揮しないものも。 もちろん著者の専売特許といえよう 女体を用いた忍法もあります。 かなりこれまたエロティック。 でもそれを喰らったものたちは ひとたまりもありませんが。 そして最後に驚かされるのは この作品の最後にかかれたある事実。 不自然であったある提示された事柄が ここで一気につながります。 こじつけ、といいたいものですが よくよく考えればそう思えてくるのは不思議。 例外なくエログロは強烈なので 苦手な人には向きません。 | ||||
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黄金の埋蔵場所を示す十五個の鈴。十五人の童貞女の秘所に秘められた十五の鈴をめぐって、由比正雪(張孔堂)配下の甲賀衆十五人、松平伊豆守配下の天草党(伊賀者)十五人、前述した童女(大友・くノ一)十五人の忍者たちが、三つ巴の死闘を繰り広げるストーリー。 己れの傷がそのまま相手に反映される「忍法 山彦」。皮膚が刃も通さないなめし皮に変じる「忍法 肉鎧(にくよろい)」。女の愛液、男の精液を摂取することで、女、男のいずれにも変身することが出来る「忍法 おんな化粧」「忍法 おとこ化粧」。砂によって絵を描く大道芸の砂絵の如く、自分の分身を描き出す「忍法 水絵」。などなど、忍者たちの奇奇怪怪、不思議の忍法の数々が面白いですね。よくもまあこれだけ色んな技を考えるものだなあと、作者の奇想の妙に恐れ入りましたってな感じ。 ただし、忍者の総数が多いため、話の半ばからどちらが甲賀者か伊賀者かよく分からないうちに、忍法が繰り出されてはどんどん死んでいく。話のテンポがモルト・アレグロ(非常な急速調)で進撃していくところにわくわくした反面、『甲賀忍法帖』のトーナメント十番勝負などと比べるとせわしない印象を受けました。 とまれ、奇天烈な忍法が矢継ぎ早に繰り出されていく面白さは、やはり並のものではありませんね。ラストは、戦中派・山田風太郎の痛烈な一撃と言うしかないなあ。 スピーディーな展開と相俟って、存分に楽しんだ一冊。 | ||||
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忍法帖最大級の三つどもえ45人バトルです。が、そのせいか決闘そのもののおもしろさは薄い……もとい、消化試合のようになってはいます。既存の忍法の流用も目立つので新鮮さも薄いでしょう。とはいえ、ラスボスともいえる姫君の存在感とそれに翻弄される忍者たちがよいのです。巻末数頁における邪悪で淫ら、なのにどうしようもなく美しい描写には圧倒されます。また巻頭のフェレイラ拷問シーンもこれまた名場面。笑わせてくれます。 | ||||
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三つどもえそれぞれ十五人の忍者対決、総勢四十五名が入り乱れての大激闘! なのだが、いかんせん忍者が多すぎて消化試合ばかりになるのがちと残念な作品。 とはいえ、忍法帖の中では中の上あたりにはくるか? 圧巻のラストと背教者・フェレイラの指は読みながら悶絶することうけあい。あの指技は中島らもも推奨である。 | ||||
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