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江戸忍法帖



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江戸忍法帖の評価: 3.36/5点 レビュー 11件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全11件 1~11 1/1ページ
No.11:
(1pt)

柳生忍法帖は100点

柳生忍法帖が100点だとしたら江戸忍法帖は10点。
他の忍法帖の忍者と比べるとでてくる忍者が弱い。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
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No.10:
(4pt)

軽く楽しめる忍法帖第2作目

『甲賀忍法帖』に続く第2作目の忍法帖である本作は、将軍のご落胤にして一刀流の使い手、葵悠太郎と、彼を抹殺せんとする柳沢吉保の命を受けた甲賀七忍の戦い。
物語の構成などに、後の傑作『柳生忍法帖』や『自来也忍法帖』に展開していく萌芽を見ることができる。
表紙絵は敵方の七忍のひとり、空蟬刑部だけれど、彼も含めてあっさり倒されてしまうのが、いささか迫力に欠ける気味はある。
とはいえ、エログロ、陰惨さは控えめで、水戸黄門なども出てきて軽く楽しめる作品になっている。
江戸忍法帖 (角川文庫 緑)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 (角川文庫 緑)より
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No.9:
(5pt)

綱吉の後継者を巡る世継ぎ争いを題材に

本忍法帖では、珍しく純愛小説の色合いが強いと感じた。まるで藤沢周平の如く恋する乙女心の機微が上手に描写されている。(相手の幸せを思えばこそ自らは身を引く。う〜ん切ない)しかし主人公は女性にモテる。羨ましい。
江戸忍法帖 (角川文庫 緑)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 (角川文庫 緑)より
4041356083
No.8:
(2pt)

これが初の忍法帖だったらシリーズ続いていなかったのでは…

2作目の忍法帖、山風氏本人はB級と評価していたようですが
正直、C級…という感じです
近所のガキを殺されて敵討ちの決意をする主人公ですが
その前に自分の部下3人を殺されているじゃないか!そのときに決意しろよ!と…
主人公が動く動機も、強さも、説得力がない
近所のガキの姉が敵の忍を殺しているのもいけない
敵、そんな強くないんじゃね?としか思えない

文章の読みやすさはピカイチで、次々ページをめくらせてくれるのですが
上記のことが頭から離れず、作品に入り込めませんでした
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
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No.7:
(3pt)

紙芝居的なノリの忍法帖第2作

忍法帖長篇の第2作で、破天荒な第1作「甲賀忍法帖」から一転して軽いノリの作風だ。いかにマンネリを嫌う風太郎とはいえ、こうも簡単に違う調子で話を作ってしまう能力には驚く。

 主人公は四代将軍・家綱のご落胤で、名前がなんと葵悠太郎。しかも育ったのが足柄山! 角兵衛獅子の姉妹や水戸黄門まで登場するという昔懐かしい子供向け時代劇の設定で、筋立ては呆れるくらい陳腐。物語の進展も紙芝居のごとく軽く早い。
 エロ度は低く、グロテスクな場面は少なく、ほぼハッピーエンドで爽やかな終わり方。ただ、敵役の甲賀七忍の忍法だけが忍法帖らしく奇っ怪なものになっている。

 つまりこの一篇は昔風のシンプルな娯楽時代小説のパロディであり、そこに忍法帖の忍法を適用したらどうなるかという、一種の実験的な試みと見ることができるのではないか。結果はどうかというと、そこそこ面白く仕上がっている。作者の自己採点ではB-C級らしいが、まずAに近いB級ではないだろうか。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
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No.6:
(4pt)

ハードルを上げ過ぎないこと

時代小説としては申し分なく面白いのだが、ハードルを上げ過ぎるとガッカリするかも。山田風太郎の忍法帖といえばなうての曲者揃い。重くシニカルで善悪の彼岸がわからなくなるような作品ばかり。それに対して本作は、将軍の御落胤である主人公が、邪悪な敵に破邪顕正の刃を振るうという定番中の定番。もちろん面白いのだが、山風らしくない普通の時代小説だと感じたのである。しかしそれは間違いだった。

本作が単なる貴種流離譚ではなく、それに復讐譚が加わった少し珍しいパターンの作品であることだ。もちろん、貴種流離譚+復讐譚は皆無ではないが、本作においては、その復讐が、己自身の理由(例えば親の敵、国を滅ぼした相手を討つ)ではなく、本来であれば自分と直接関係のない相手(しかし、読者からすれば十分にその動機に納得できる)に対する復讐というのが面白い。

ちなみに本作は「甲賀忍法帖」に続く忍法帖第2作だが、「甲賀忍法帖」で確立したトーナメントバトルに対し、数は多くはないものの、忍法帖のパターンの1つとしてあるのは一対他の復讐譚。本作はまさにその嚆矢である。

そして、忍法帖において復讐譚、それも本来は自分と縁のない相手のためのと来れば、思い浮かぶのは「柳生忍法帖」であるが、本作はそちらに繋がるイメージが随所に見られるのが何とも興味深い。般若面、敵方の美女とその献身、処刑場での決戦、裁定者の乱入と、この辺りは驚くほど「柳生忍法帖」と重なってくる。本作から「柳生忍法帖」へ、何が変わり何が変わらなかったかというのはいささか邪道な読み方ではあるが、個人的には何とも興味深く感じられた。

その他、悪役ではあるものの登場する忍者たちが妙に人間臭い存在として描かれている点や、主人公を挟んで対峙するヒロイン2人の関係性が互いが互いの扮装で入れ替わっていくうちに深まっていく点など面白いアイディアが満載。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
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No.5:
(5pt)

やや忍法もエログロも控えめ。

この作品は主人公である落とし胤の相棒に
少女がいるので過激なエログロは控えめになっています。
しかしながら、ないのではないので
苦手な人、嫌いな人は要注意ではあります。

物語は七人の忍者が
徳川家綱の落とし胤である葵悠太郎を
ある男の指示により暗殺しようというもの。
しかしながらこの悠太郎は
かなりとてつもない男なのでありますぞ。

なのでだんだんと数が減っていくと
彼らも余裕をこいてはいられなくなります。
挙句の果てには相棒の少女の
お縫に思いっきり手痛い目に遭わされる
忍者もいるのです。

終わり方はきっとしみじみとするでしょう。
これは山田風太郎作品では
非常に珍しい終わり方だと思いました。

ただし、エログロなのでご注意を。
江戸忍法帖 (角川文庫 緑)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 (角川文庫 緑)より
4041356083
No.4:
(3pt)

女性は魅力的だが・・・

敵の甲賀七忍の強さは充分伝わるのですが、どうも主人公、葵悠太郎がそんなに強いのか?と、思えるくらい、主人公の影が薄かった作品です。

話的には面白いけど、主人公に魅力を感じず、甲賀七忍が、残り四人になったときの、『報酬の分配』を決めるシーンに、個人的に気を取られ、そのときの会話が妙に人間臭くて、その時の四人が凄い好きです。(笑)

野生的な美少女だが、主人公を健気にお慕いするお縫。

敵の姫君であり、育ちが良いのに、積極的に主人公に迫る鮎姫。

甲賀の薄幸の美少女、お志乃の三人のヒロインも魅力的ですが、私はどうしても甲賀七忍のくノ一、葉月の「旦那様の浮気防止」の台詞に、完全に彼女に惚れました。(笑)

出てくる女性に魅力はあります。

でも水戸黄門はともかく、『あの二人』は要らなかったと思います。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
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No.3:
(3pt)

後回しで良いのではないでしょうか。

シリーズ2作目の本書。

一作目の「甲賀」同様のテンション、奇想さを期待してしまうが・・・

あとがきの著者と菊池秀行氏の対談の抜粋に、「少年小説みたい」「B級にさえ入れていない」と著者自身の本書評が記載されているが、最初は私も著者の謙遜かと思っていた。

しかし、読了後に同様の印象を持ちました。

甲賀七忍とその背後に控える柳沢吉保の悪党っぷりがドギツクない。

(攻勢に廻っているのは序盤だけなので悠太郎を窮地に追いやるという印象が希薄。そして、随時女性陣に欲情するぐらい)

対する悠太郎も七忍を一刀流を以って駆逐していくのだが、どう剣技に秀でているのかが解りにくかった。

冒頭、悠太郎を護る三達人を秒殺した七忍が女性に倒される点に疑問を感じた。

更に、光圀配下のO三郎・O之進の登場(発表誌の威光でしょうか)には辟易した。

本シリーズは、常に余韻深いラストを以って読者を愉しませてくれるのだが本作に到っては・・・・・。

厳しいコメントばかり申し訳ありません。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
4062645769
No.2:
(2pt)

うーん・・・

「甲賀忍法帖」を読んで気に入ったので、これを買ったのですが、
イマイチでした。敵はそれなりに個性があるのに、肝心の主人公の個性が感じられませんでした。
また、味方の侍はあっさり倒したのに、敵の忍者がヒロイン(普通の町人)にやられるのも納得できませんでした。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
4062645769
No.1:
(5pt)

変装と入れ替わり、、、そして忍法

家綱の落胤・葵悠太郎を世に出そうとする三人の家来と水戸黄門、それを甲賀忍を使って阻止しようとする柳沢吉保(忍法帖ものでも悪役の常連の一人です)との戦いは、お馴染みのトーナメント戦ではなく、悠太郎とお縫・お鮎の二人の女性が甲賀七忍と戦うという、『柳生忍法帖』の原型のような「剣士+凡人VS敵忍者」のパターンに分別できるでしょう。ただ、本作最大の面白さは、お縫は悠太郎を一途に好く獅子舞の昔なじみですが、お鮎は敵である吉保の義理の娘だというところでしょう。本作のキーは彼女たちがある時は戦い、ある時は人質となって、「一人二役、二人一役、もしくは変装、入れ替わりの競演」(講談社ノベルスの縄田一男氏の解説より)を舞うことにあります。山風の忍法帖では、表から書けばミステリとして通るようなプロットを平気で裏から書きます。それでも面白さが些かも減じていない計算とミステリのセンス、そして構成・筆力はまさに恐るべし!確かに敵の忍法も含め、これといった強い印象がない、(水準が異様に高い忍法帖にしては)地味な作品かもしれません。とはいっても、なんと無重力状態で空を飛ぶ「ながれ星」や、小塚原での死闘などはビジュアル的にも見どころになっています。何にしても山風の、特に忍法帖は外れがないので、一読損は致しません。
江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:江戸忍法帖 山田風太郎忍法帖(8) (講談社文庫)より
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