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致死量未満の殺人
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致死量未満の殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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比較的読みやすい作品。最初に犯人が名乗るスタイルは倒叙ミステリーを思わせたが、後半の大逆転には正直驚かされた。しかし、最後の最後のコンダクターの展開には少々やり過ぎ感も。いずれにしてもアガサ・クリスティと刑事コロンボを足して3で割ったような印象。足して2ではなく、3であることに作者の、伸びしろに期待する。 | ||||
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雪に閉ざされた別荘に集った同じ大学のゼミ仲間のひとりが毒殺される。容疑者は4人。どうやって被害者を毒殺したのかを容疑者たちが推理するという内容。 序盤の導入から、基本的に「犯人」の告白で始まり、事件当日の過去の話を語るという形式で進みますが、終盤のどんでん返しまでは全体的にスローテンポ。他の人の指摘にも多いように、ちょっと文章が修辞的(悪く言えば自己陶酔的)な表現が多すぎて、読んでいて気恥ずかしくなると言うか、冗長気味になっているのが気になります。ああ言う表現は出しすぎると逆効果になると思います。 最後に至るまでにある何度かの「どんでん返し」の真相は、運の要素が強いものの見事にタイトルの意図を表していて秀逸。毒殺の「ハウダニット」に特化した理由が最終章で判明します。 ただ、最終的に真相を看破するあの人が、それまで基本的に事件に無関係だったのに、あそこまで聡明なキャラとして探偵役を担うところはちょっと不自然に感じました。無関係だからこそ真相を看破できたとも言えるのですが。 ミステリーとしては地味なテーマである「毒殺」に特化して作品を仕上げた作者さんの「こだわり」は大いに評価しますが、全体的に展開が地味でスローテンポである事、自己陶酔的な文章表現が多い事、被害者の「殺されても当然な人物」としての描かれ方が露骨な事、基本的に事件が終わっているため連続殺人に発展するような緊迫した展開にならない事など、プラスマイナスで個人的には★は3つといったところでした。 | ||||
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名門早川書房の賞でありながら、あまり知名度のないアガサクリスティー賞受賞作。 王道の雪で閉ざされた山荘での殺人ものだが、クローズドサークルものでは異色と言える、最初から犯人が分っており、殺害されるのも分っているというのが本書の特徴。殺害方法も毒殺で一人だけと、どのような方法で毒を仕込んだのかというハウダニットに拘った作品である。 この設定をとっている故に、通常のクローズドサークルものの定番である、犯人は?次の犠牲者は?殺害方法は?というサスペンスを盛り上げる要素が排除されてしまっているので、どうしても間延びした印象を与えるのは否めない。 なぜ、著者がわざわざサスペンス要素を除外してまでもこの地味なハウダニットに拘ったのかはラストで非常に理解できる作りになっているが、そこに行くまでがやや平坦なので全体の読後感としても盛り上がりに欠ける印象なのは惜しい。 ラストのどんでん返しも先行作品があり、取り分けて斬新な落ちでもないのだが、デビュー作としてはよく出来ている方ではないかと思う。 | ||||
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