■スポンサードリンク
ゴーン・ガール
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ゴーン・ガールの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.73pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 21~35 2/2ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
三部構成からなるこの「ゴーン・ガール」ですが、上巻は「失踪」と言うタイトルの付いている第一部が収められています。 ある日突然の妻の「失踪」が起きます。 最初は、周りからも同情され捜索に協力してくれるのですが、時間がたちいろいろな状況が見えてくるの従い、「犯人」扱いをされます。 警察が疑い、情報を漏らし、世論は憤慨し逮捕を要求する、という悪循環に陥ります。 そして、ついに著名な弁護士を雇う事になったところで、上巻は終わります。 本の構成は、事件発生後を主人公が順番に語って行くのと並行して、「失踪」した妻の日記により事件発生までの経緯が語られて行きます。 ここまで読んでくると、これだけ追いつめられてゆく主人公は「犯人」ではないだろうと想定されます。 でも、偽装されたと思われる現場の状況、多額のカード購入による借金、高額の保険金、妻の妊娠等、状況はどんどん悪化してきます。 一方で、本人は浮気がばれたり、他の女性と笑顔で写真に収まったりします。 主人公の能天気な馬鹿さ加減にいらいらしながら読みました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
エイミーは一体どうなったのか?という謎をはらめたミステリーから一転して、下巻はいきなりことの真相から始まり、発展してゆきます。 真相が明らかになって壮絶な頭脳戦になるかと思ったら、妙にぬるい展開になるところが却って怖い・・・? TVのインタビューでこの映画を監督したデビッド・フィンチャーが「ミステリーに始まりサイコロジカル・スリラーに展開して、最終的に社会風刺に着地する」ようなことを言っていたのが言い得て妙です。厭な感じはホラー系というよりブラックコメディ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
映画を観て原作を読みたくなり、 とりあえずお試しのつもりで上巻のみ購入。 妻エミリーの失踪に直面した夫ダンの視点と、 失踪したエミリーの日記が交互に描かれていくという構成。 主人公だけが知っている語られていないこと、 日記の「立ち位置」が紹介されていないこと、 それらが実に上手い小説的演出で、映画とは違う楽しみがあって大満足。 ギリアン・フリンファンになりました。 上巻は、まさかここで切る?というところで<続く>になる。 これは翻訳本オリジナルのあざとさなんでしょうね。 続く下巻を早速Amazonで!と思ったら、まさかの在庫切れが 1週間続いている。 最近のAmazonでの本の在庫切れっぷりにはあきれるばかり。 紙の本をなくそうする陰謀でも? 私はKindleのヘビーユーザーでもありますが、 この本はKindle化もされていないわけです。 売れ時をきちんと見ながら在庫補充してほしいものです。 長期の在庫切れは文化の衰退につながると思います。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
デビッド・フィンチャー監督ベン・アフレック主演「ゴーン・ガール」の原作。 映画化の話が聞こえてきた春頃から気になっていて、先に読もうか迷っているうちに店頭では見かけなくなり、まあ、映画を先に見ればいいかと思っていたら公開3日前に久々に本屋店頭に復活していたので、この悩ましいタイミングで読書のほうを優先に・・・。 映画の予告編やテレビや雑誌でネタバレしないまでの紹介などで描かれている部分が上巻の内容です。 自分はとある映画雑誌でこの映画を筆頭に「XX特集」という見出しがカバーにでかでかと出ていて、予告編と併せてある程度察しがついてしまったように思いました・・・が、それも、ここ上巻の最後まで・・・ 以降は予想していない変な展開になります・・・そこは下巻のお楽しみ・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読後の開口一番の感想は、オンナは怖い!ホントに怖い!イヤミスとかサイコロジカル・スリラーとかを超越したホラー小説。 失踪したエイミーは用意周到な計画を実行していた…失踪した妻のエイミー殺害を疑われる夫のニックは窮地に陥るが… やはりイヤミスなのだろうか、人間の二面性を知り、周りの誰もが悪人に思えてしまうような読後感。2014年の『このミステリーがすごい!』の第1位が『その女アレックス』なら、『このイヤミスがすごい!』の第1位は『ゴーン・ガール』であろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻を読んだ限りでは事件の全貌が見えないのだが、なかなか雰囲気のある作品である。夫の視点で綴られる現在進行形の物語と妻の日記…一体この先、我々に何を見せてくれるのだろうか。 5回目の結婚記念日に突然、失踪した妻のエイミー。夫のニックは妻の失踪に関与しているのではないかと疑われるが… 所詮、他人同士と言えば、それまでなのだが、砂上の楼閣のような結婚生活の危うさ、脆さに怖さを感じる。 ギリアン・フリンの作品を読むのはデビュー作の『KIZUー傷ー』に次ぎ2作目。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
読む側の気力を奪う作品だと思いますので。イヤミスって言葉をついさっき知りましたが、まさに。 暴力描写のグロさとかではなく、全編が、登場人物のイビツなエゴの擦り付け合いなんです。 あるものは短絡的に奪うことで要求を満たそうとし、あるものは要求に理想と名づけそれを押し付けることで 相手のほうがそれを達成するよう義務感と罪悪感で束縛し、またあるものは「相手のあるがままを受け入れる」 という自然体めいた怠惰に安住させようとし、またあるものは・・・読んでいて本気で不愉快になったり げんなりさせられたりで、退屈こそしませんでしたが途中に休憩を挟まずには前半の最後までたどり着けませんでした。 この物語で、真に好もしい、独立した人格としてお互いを認め高めあう人間関係はありません。 このテの作品には、醜い、或いは激しい対立からの逃げ場として、 往々にして主人公と脇役との聖域的な人間関係が用意されていたりもするものですが (『推定無罪』の主人公とリップランザーみたいな)、それも・・・。 ただラストまで読めば(全宇宙を見渡してみてもこれ以上はあるまいという皮肉のこもった) 努力と成長と勝利の物語であるともいえます。 なんだかあんまりオススメ!というレビューにはなりませんでしたが・・・ それにしてもこれだけの作品に、これっぱかしのレビューしかついてないなんて驚くほど寂しい状況じゃありませんか。 たしかに日本人の私にとっては過剰で、嘘くさいところもありましたが・・・。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
アメリカ人自身が時々不思議に思わないんですかね。どうして私たちってここまで過剰なんだろうかと。 常日ごろから、その過剰さの恩恵を文化的にこうむらせて頂いてるんですけど、 この本は抜きん出て過剰で、読んでいる最中はヘトヘトになりました。 ある意味で非常に明るく前向きな共依存に奇妙に納得させられた私にとっては後味は悪くありません。 でも、思い返すと、何から何まで嘘くさいんですよね。 事件が起きてこんな小道具が配置されてたら偽装疑ってくださいっていってるようなもんだろっていう。 アメリカ人にとってさえ、情報を整理してずらっと並べられたら「・・・できすぎてるよ」ってなもんだと思う。 でもこの作品は巧くて、っていってもそれは犯罪・事件の組み立てのほうじゃなくて、文章のどこからどこまでとっても、 なにかしら生理的な部分、感覚的な部分に染みるように、刺さるように練りに練られてるところだと思います。 ちょっと気持ち悪くさせる。ちょっといらいらさせる。ちょっと不安にさせる。ちょっと惨めな気持ちにさせる。ちょっとがっかりさせる。 そうやって読み手の冷静さをかき乱して、不自然なところを強引に引きずり込んでしまう。 どうでもいい話になってきましたが・・・。 そういう執念深い筆致を裏付けているのは、作者のジャーナリズムの世界での挫折にあると思う。 ジャーナリズムはもはや事実の報道ではなく、テレビを見ている人が納得しつつも、 平静でいられないようなストーリーを提供するエンターテイメントになっていて・・・っていうと、 陳腐なメディア批判そのものって感じで恥ずかしいですけど、 有能な人間が首を切られて、安く使えるアホとタダのインターネットが社会をリードしてしまっている。 それらが警察の捜査や裁判にまで多大な影響を与えるようになってしまっている。そんな状況にたいして、 冷静でも、無関心でもいられない自分・・・ならばと、もろもろを昇華させたのがこの作品なんではないか。 個人的には主体性のない自分は、女性の理想どおりに生きるのが結局幸せへの唯一の道なのではと 考えさせられた読書であった。でもなああ、普通の女性は、自尊心を傷つけられたときに発揮するパワーを、 常日頃から幸せになるために使ってはくれないような気もするしなあ。そう考えると、 ある夫婦のミドル・クライシスの話といえばそれまでかもしれん。危機を乗り越えてこそ・・・という 普遍的な価値観を改めて突きつけられただけのことなのかもしれん。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
夫の視点と妻の視点(日記)で物語が進んでいく。とにかく先が気になる。 嫌ミスと言われるけど、終わりかたとしてはアリなんじゃないかと思う。 やはり作者は女性だった。女って怖い(^_^;) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
心身ともに痛みを感じる物語「KIZU―傷」(ハヤカワミステリ文庫)。辛く哀しい物語「冥闇」(小学館文庫)。ギリアン・フリンの第3作目は人間不信の物語である。 <第一部 失踪>冒頭、夫ニック・ダンは妻エイミーとの結婚以来、妻が何を考えているか分からないと思いつつ「その日」目を覚ます。 二人は失業中で、夫ニックは双子の妹マーゴとバーを営んでいる。ニックが朝家を出た時、エイミーはまだ自宅にいた。店にいると隣人カールから電話がかかる。何時間も自宅の扉が開きっぱなしだという。すぐ帰宅すると妻エイミーはもういなかった。さらに悪いことに家の中が荒らされていたのだ。警察は単なる失踪事件ではなく、夫ニックの犯行による事件として追及し始める。 夫の視点と交互に語られる妻エイミーの日記では、自分をモデルに両親が出版する童話「アメージング・エイミー」の主人公でありさらに80年代プレッピーガール、知的な皮肉屋、ヒッピーかぶれ、いい女であり、愛される妻で裏切られて復讐に燃える妻として自分の日常を書き綴っている。 一見、通俗ロマンス小説のような、緊張感のない物語の中に手がかりと衝撃的な事実が隠されているのだが、登場人物たちにそれが見抜けるはずがない。 ところが<第二部 対決>と<第三部 変奏>で読者は地獄に突き落とされるような事実を知ることになる。 <結婚とは、つまり夫の言い分と妻の言い分を延々と主張しあうゲームなんじゃないだろうか。> 夫婦の終わりなき戦いの中で、 <この恐るべきクライマックスは、どこまでもつづいていく。> 戦いは新婚旅行のときから始まっていた。 フィージー旅行中、新妻エイミーが読んでいたのは村上春樹の大著「ねじまき鳥クロニクル」であり読みながら意味ありげな視線を夫になげかけている。 まさに「ねじまき鳥クロニクル」は妻が去る物語であり、悪とは何か、誰が悪なのかという物語であるからだ。 さりげない伏線が数多くはりめぐらされ、人間誰しもが人生の中で経験するであろう相手に対する裏切り、復讐、憎悪そして嘘にまみれた人間不信を描いた傑作である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
グイグイ引っ張られ読了。 中盤から後半のあたりが最もエキサイティング。 エンディングに関しては賛否両論あるだろうけれど、 円満な夫婦仲とは?という解答を痛烈にメタファーにしたブラックユーモアとも取れる。 女性作家ならではのエグさ。湊かなえがガキに思える。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
しばらくぶりで、こんな面白いミステリーを読んだ。時はリーマンショックのアオリを食らったアメリカ。主役はニューヨークでライターの仕事を失った、30歳後半の夫婦。舞台は夫の郷里のミズーリ州の田舎町。ネタバレになると申し訳ないので、あえて余計な記述はしない。ただ言えるのは上下巻あわせて800ページをひたすら一気読みしてしまったことだ。この今風のストーリーは女流作家でしか書けないものかもしれない。世の男性の心胆を寒から占めるものがある。紛れも無く五つ星だ。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
夫と妻の日常が独白の形をとって交錯する、なかなか面白い小説でした。 読み始めたときからアメリカ中西部の世界に引き込まれました。 下巻と合わせて評価しないことには評価は成立しないが、 あえて上巻だけを評するならば、とにかく手に取ってみてください、ということです。 下巻で思わぬ結末が待っていますから。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
上巻を読んでいたときから、からくりは大体見当がつきました。 でも下巻に入ってからは、途中で本を置くことができなくなりました。 謎解きミステリーとは一味もふた味も違う、心理的恐怖をあおる物語です。 そして結末、夫が深みにはまって抜け出せなくなる展開はぞっとします。 お勧めです。偏執狂的女がどんな行動に走るのか・・・人間はわからない生き物だ、 とつくづく思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
お話は、夫が妻の頭の形を思い浮かべるところから始まる。「光沢のある硬いトウモロコシの粒か、あるいは川底の化石のような。ヴィクトリア時代の人々なら、''巧緻なる造形美''と表現するかもしれない。」この即物的でいて耽美的な描写に魅せられ、いきなり作者(翻訳者?)の表現世界に引き込まれてしまった。上巻は一気だった。謎が全く解けないまま下巻に! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!