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姑獲鳥の夏



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姑獲鳥の夏の評価: 4.05/5点 レビュー 265件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.05pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全198件 181~198 10/10ページ
No.18:
(4pt)

本好きにはたまらない本

今日、売れるのは、薄くて字が大きい本らしい。私個人はそんな本は損した気分になるのだが・・。京極夏彦の作品はそういう今時の売れ筋の本とは対局にある。字が小さく(しかも二段構え)ちょっとひるむほどの分厚さ。しかし、ただ活字が多いだけの本ではない。読むやいなや冒頭から引き込まれてしまう。あとはもう端麗な文章を思う存分楽しみながら、物語の展開に身を任せるのみ。初めて読んだときには「凄い本に出会ってしまった」と思ったものだ。あの厚さにもかかわらず読み終える頃には「もう終わってしまうのか」と少し残念な気分になる程。まったく活字好きには堪えられない。ストーリー展開は、登場人物の超人的能力に頼ったご都合主義なところは否定できないが、もうそんなことはどうでもよろしい。本を読む楽しみをこれほど味わえる作品にはなかなか出会えないのだから。同じ作品を二度三度読み返したいと思うわけではないが、読み終えると他の京極作品を渇望している。これから京極作品を読もうかと思っている方には、ぜひこのデビュー作から読むのをお薦めする。二作目三作目を読みすすむと、「あ、これはあのときの話か」とシンクロする場面がでてくるので。もちろん二作目・三作目だけを読んでも楽しめる構成なのだが、あらかじめわかっているとより楽しい。(京極氏のファンサービスかもしれませんね。)
姑獲鳥(うぶめ)の夏 (KODANSHA NOVELS)Amazon書評・レビュー:姑獲鳥(うぶめ)の夏 (KODANSHA NOVELS)より
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No.17:
(5pt)

面白かった

面白かった。すごく、分厚い本なのだけど、最後まで、どうなるの、どうなるの、という感じで、一気に夢中で読みました。血と肉の感じが、不気味感をかもしだして恐いのですが、人間の深層心理もあぶり出していて、ただの推理小説以上のものを感じました。また、作者の土俗の習慣や、神秘的なものに対する理解には、感服すると同時に、大変興味をひかれました。現代人が忘れかけている日本人の因習を思い出せてくれます。カバーがおどろおどろしくて、これはこれで雰囲気を出していて、いいのですが、ちょっと手に取るのをためらわせるものがあるのですが、是非みんなに読んでもらいたいです。
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No.16:
(5pt)

姑獲鳥の夏~魍魎の匣~その他同シリーズ

緻密で不思議で美しい日本語の中に近代歴史小説を思わせる、第二次世界大戦直後時期に書かれた、横溝のおぞましいけど、癖になる探偵小説的『ハマリ』を感じる作品群です。実はシリーズ第二作のこの本から京極作品を読み始めましたが、シリーズを最初からはじめなくても、全く無理なく読了できます。とってもハマッちゃいまして、現在、シリーズ全巻 読了を目指し、頑張っています。皆さんもどうかお楽しみくださいね。
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No.15:
(5pt)

惑わせる

この本を読んでいめ時の私はとにかく情緒不安定だった。体のどこかになにかしら沸いてくるような、おかしな焦燥感にかられた。語り手である関口巽に完全に入りこみ、彼と供に惑わされた。いままで読んでいた本とは一味違う。読み手を作品独特の空気に引きずり込む。最高におもしろい作品だとおもう。
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No.14:
(5pt)

あなたの憑き物をおとしましょう

この本を読んだ時に僕の頭の中で正に黒衣の着物を纏った陰陽師がいた。この本はトリックを見破る本ではない。トリック等所詮まやかしとこの本を読んだ時に言い切れるはずだ。トリックを越えた何か。人の執心、情念この世にありてこの世にあらず物、この本を読めばすこし、ほんの少しあなたの思い描くこの世界と違う何かを感じられるはずです                                                        産のにてみまかりたりし女 其の執心、其のものとなれリ
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No.13:
(5pt)

新感覚!一気に読める面白さ

普通の推理小説のつもりで読んだ私の感想は「何なんだ?これは?」・・・このぶ厚い本を、一気に読んだ直後のことです。あまりの面白さに、途中で本を置けなかったのです。圧倒的な数の語彙と漢字の奔流であるにもかかわらず、読みやすく理解しやすい。この言葉による読者の束縛こそが、陰陽師による呪いかもしれません。その後、憑かれたように京極作品を読み続ける私の、憑き物を落としてくれるのは誰?
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No.12:
(4pt)

ミステリー好きでなくてもハマります

私はとてもクレバーな構造を持った小説だと思いました。まず、認識論についての長い議論という先制パンチがあって、その後その理論をベースに謎解きが進んで行きます。つまり筆者が始めに、こうやって謎解きしますよ、と読者に教え、それから実際に謎を解いてみせるわけです。手の内をまず最初に明かすことを厭わない、というより敢えてやっているところに京極氏の自信の深さが窺えます。でもそれに見合う濃い内容のミステリーでした。600ページ以上あり、またエンジンがかかるまでの助走がやや長めですが、一旦動き出すと一気に読めてしまいます。ミステリー好きでない人にもお勧めの一冊です。
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No.11:
(5pt)

読むべし

表示の絵が怖い、題名が読めない、など色々な理由でなんとなく避けてきた京極作品。でもいざ読んでみるともう止まらない。漂ってくる雰囲気がたまらない。まだ読み終えていないのに次の作品を買いに行ってました。まだ読んでない人は是非!
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No.10:
(5pt)

まずは手にとって…

この作品は京極夏彦の講談社文庫での初めての作品だが、シリーズの中で最も短い作品である。はじめはその容姿に圧倒され、腰が引けてしまうのだが1度読み始めると止まる事が出来なくなる。人間と同じようにまずは軽く2~3ぺーじほど付き合ってみる事が大切だ。
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No.9:
(5pt)

驚愕、脱力、苦笑い

私は狂骨→魍魎→姑獲鳥とさかのぼってから全シリーズ読みました。京極作品の特徴は、作品中にカオス理論や哲学理論などのような専門的知識の引用がサラリとちりばめられているというところではないでしょうか。これらは古臭い設定や胡散臭い登場人物の高次元(?)な言動を現実的なところに引き下げてきてくれます。だから奇妙すぎる流れなのに必ず引き込まれてしまう。本作品は読み進めていくにつれてすぐに結末が予測できてしまうかもしれませんが、その結末で暴かれた真実に「まじで?!(驚愕)はぁ・・・(脱力)、あははは(苦笑い)」と何故か清々しくなるでしょう!シリーズで一番インパクトがあります。
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No.8:
(5pt)

京極ワールドへのお誘い

京極夏彦さんのデヴュー作。これだけベストセラーになり評判高い人にほめ言葉は不要だと思いますが、やはり初めて読んだときは強烈でした。もともとマンガ!で作品化しようとしたということでしたが、トリックをちゃんと分析すると、なるほど、と思いました。凄く情報量が多いので、一度絵に描いたり空間化してから読むともっとグっときますよ。京極さんは、もともとデザイナーですから絶対2次元化したりヴィジュアル化して作品世界を構築していると思うんですよ。推理小説には、人間がどうすることもできない物理的なトリックを精密に構築する人と、人間の心理の中に起きるトリックというか妖しい複雑に絡まった感情を主軸にする人がいます。この二つの傾向から云うと、京極さんは圧倒的に後者ですね。日本の土俗的な民俗社会をモチーフに数々の傑作を生み出した日本推理小説の正当な後継者のような気がします。魅力としては、①擬音の使い方 ②深すぎる(笑)知識に裏付けられた冗長ともいえるほど情報量の多い文章 ですね。病的に数をこなす読書人としては、こういう妖しい知識の集大成を魅せられると、背景まで調べようとハマりますねぇ(笑)でもなによりも読んだあとも残るさまざまな『音』!!あれがキますねぇ。
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No.7:
(4pt)

りん、と

風鈴がなった。この本を読み終えたとき、確かにそんな気がした。「姑獲鳥の夏」の中で風鈴は実に印象的にその音色を聞かせる。そう、まさに聞こえるようである。夏を描写した表現は他にも色々あり、そのうだるような暑さが伝わってくるのだが、この風鈴の音色は涼しげである。そして寂しげだ。それは、小さな不安感を増幅し、恐怖へと変化させるような、そんな音色である。読み手である私は、主人公関口巽と共に京極堂の呪術的な民俗学・宗教学・心理学的考察の深海へと引きずり込まれ、溺れそうになり、そして「りん、」という風鈴の音色によって我に返り、情景を取り戻す。しかし、そのときには圧倒的な孤独感に包まれているのである…
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No.6:
(5pt)

「圧倒的」である事の凄味

この作品は、推理小説と銘打っているがそれは「ズルイ」。謎解きの究明にいたっては「あまりにも非道い」。それでも、五つ星を付けざるを得ないほどに「圧倒的に上手い!」。「アンフェアな謎解き」などと声を荒らげるほど私も純情ではないけれど、これを俗に言う本格推理小説と思って読んだ私は愕然とした。これは「犯人当て」などという次元で済むお話ではないのだ。世の中に妖怪という物が存在する事の謎解きと、理論。そこには妖怪マニアの浪漫主義などを軽く越えた、圧倒的なロジック(言い換えれば「科学」)がある。とっつきにくい衒学的な装いさえも、全てはそのロジックを支えるための見事な手段だ。もちろん、主役である京極堂のヒロイックな魅力も楽しめるエンターテイメントである!傑作!!その後の著者の作品に溢れる「京極世界」の要素は、ほぼ本作品で堪能できるだろう。
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No.5:
(5pt)

ぶ厚いけれど大丈夫!

この厚さに尻込みして読んでない方、損してますよっ。京極堂シリーズの第一弾、すべてはここから・・・。全編漂う妖しさ・・・、夢?現実?「この世には不思議な事など何もないのだよ」と言う京極堂が解いた真実とは?これを読んだら第二弾「魍魎の~」もオススメ♪
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No.4:
(4pt)

ついに読み始めてしまった

最初京極堂と関口氏の長い対論が行われる。「こころ」と「意識」と「脳」の関係。それが何時の間にか「怪異現象」の話に移って行く。そしてそれがそのままこの作品のプロローグとなるという構成。最初の話が退屈でない人はこの「分厚い」「探偵小説」を読む資格があるのだ、とあたかも作者が言っているかのような構成である。胡乱(うろん)とか儚い(はかない)といった独特の漢字も使いながら、京極堂は見事に自分の世界をつくった。拍手!しかしついに読み始めてしまった、というのが正直な感想だ。一冊を読み終わるのに、ついつい寝不足の日々が続いた。犯人は意外でもないが、そこにいたる趣向がなかなか凝っていて面白い。民俗学は嫌いでもないし、心理学には劣等感に似た興味を抱いているので、そういう意味でも興味深い。こういう予感があったから手を出さなかったのになあ。しょうがないなあ。この1年は取りあえず文庫で上梓されたものを次々と読んで行くことになりそうです。
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No.3:
(4pt)

はじめて、の感じ。

今まで読んだこともない作風。 若干、読みにくさを感じないでもないが、どっぷりハマってしまうこと間違いナシ。ぶ厚さも魅力。 無駄な長さではない。
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No.2:
(5pt)

妖怪に魅入られてしまいました。

普段海外に住んでいる私。ある雑誌(日本の)に、尊敬する作家は京極夏彦、そう答える人の何と多い事か・・・というような事が書いてあった。本の紹介もしてあったけれど、題名が読めない。姑獲鳥って何だ? というのが第一印象であった。取り合えず日本に帰った時図書館で借りてみる。買うかどうかは読んでから決めるのが、金のない学生の悲しい性分。一人称の関口という奴が、本屋に行ったと思ったら、そこの主人が突然相対性理論の説明なんぞし出す。この話は、私が常々疑問に思っていた事をきれいに説明してくれて、これだけでも嬉しい気分にさせた。しかもこの雄弁な親父は陰陽師だという。しかも憑き物落としをするという。どんどん話しに引きずり込まれていった。読後一番に思った事は、こんなに面白い本があったのか!!!なぜ発売当時すぐに読めなかったんだ!!だった。しかし94年当時、私はまだ小学校6年生。無理もない。こういう時は悔し紛れに、今がこの本と私がちょうどきれいに出会える時だったのだ、、と思う事にしている。さっそく本屋巡りをして、姑獲鳥の夏と、その次の魍魎の匣を買って日本を後にする。誰に最初に読ませようか、と思いながら。そして後輩に、何も言わずにこの本を読んでくれ、と言って渡した。こういうの、一度やってみたかったので。そして彼女も京極作品にはまっていったのであった。ちゃんちゃん。
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No.1:
(5pt)

目眩を起こす面白さ

読めば読むほどその摩訶不思議な世界の虜になる、それでいて奇妙なほどリアルな現実感を感じさせる不思議な本・・・。決して映像化は無理だと言われるこの本ならば小説ならではの醍醐味を味あわせてくれるでしょう。ありきたりですが決して読んで損はない至極の逸品です。
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