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姑獲鳥の夏
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【この小説が収録されている参考書籍】
姑獲鳥の夏の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.05pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全198件 1~20 1/10ページ
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面白い | ||||
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いきなり本筋のミステリとは関連の薄い京極堂と語り手の問答から始まる。 京極堂と関口という人間、この2人の関係性、それからこの作者による物語の切り口がどういうものであるかを知るのに必要な場面ではあるのだが、如何せんこれが長い。50ページ超もある。 その上、歴史話から宗教話、果てには量子力学といったところにまで話が及んでおり難解。 軽い気持ちで本を開いてここで挫折した人は多いだろう。 ぶっちゃけ、この1章1部は読み飛ばしてもそこまで問題なかったりする。 事件部分が始まってからは超面白いので是非山を超えてみてください。 | ||||
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600ページ以上の太本だとは思えないほど凄い勢いで読んでしまいました。 処女作とは思えないほどにとんでもない本だった………! 序盤は古本屋の店主にして陰陽師である京極堂の蘊蓄に数十ページが割かれていますが、彼の軽妙洒脱な話しぶりに引き込まれ、民俗学や量子学、また心と脳の関係性といった興味深い話に「もっと色々ききたい!教えて欲しい!」という気持ちにさせられます。 京極堂の深い知識と共に並行して事件の謎が少しずつ提示されていく構成は読者を飽きさせず直ぐに中盤以降のページまで到達してしまう、他の小説では体験が出来ない世界感の小説だと思います。 巧みな話運びもさることながら本書の特筆すべきところは本文の奥行きが深く、とても流麗で洗練されているところだと思います。特に登場人物達の言葉遣いが美しく、一言一言が染み渡ります。 文章にのめり込みやすいためか、登場人物や情景を容易に想起することができ、まるでその世界の中で自分が自由に動き回れるような気分になります。 登場人物も魅力に溢れており、万年気鬱に悩まされる小説家や陰陽道に精通する古本屋の主人、他人より視える躁状態の探偵や漢気溢れる純情な刑事。 皆、旧知の間柄であるため、お互いに対して遠慮がなく、ちょっとしたやりとりも楽しんで読み進めることができます。展開的にも、この四人が揃って初めて事件の全容がみえてくるので、一人として欠かす事ができず、次はどういう角度で事件のヒントを与えてくれるのだろうかとワクワクします。 ページ数が多く、とっつきにくい印象がありますが、一ページたりとも無駄な描写がなく、序盤の無関係に思えた京極堂の蘊蓄に関しても最後にはきっちりと伏線回収の一助となっています(ちゃんと読んでいてよかったっ!) 連鎖的に伏線が回収されていく様は「美しい」としか形容の仕様がありません。 読み手を選ぶ内容かも知れませんが私はこの日本ならではでしか描けない世界感が大好きです。 シリーズがまだまだ沢山あるので、またこの世界感に耽溺できると思うと今から楽しみです。 | ||||
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とても面白かったです。 | ||||
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分厚いし、京極夏彦ってよくわからないけど難しくてイカついイメージがあったんですけど読みやすかったです。 読んでいくとすぐに世界に没入してしまいます。 | ||||
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●著者の博学と論理のマジックに衒学っぽさを感じたが、私の脳内はカオス状態。脳科学の蘊蓄や法 螺かはったりか?濃密な情報が延々と続く京極ワールドは、まさに酩酊感をともなうオカルトミステ リー。本作品を十分に堪能できる読者は、相当知的レベルの高い人なのだろう。 網の目のように張り巡らされた伏線は、後半さらに絡み合い、あたかも阿弥陀くじのように何処に 行きつくか想像もできない。 文武両道でイケメンな私立探偵・榎木津が登場するが、ほとんど顔を出さずたまに見せても、突飛 な(エキセントリックな)言動ばかり。主役級のキャラを端役に使用しているところも、隠し味のよ うで面白い。(★1を減じた理由は私の読解力の無さによるものです) それにしても、辞書の様に分厚いさくひんばかり!しんどい。 | ||||
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物語は、姑獲鳥とウブメの説明から始まる。まるで正反対の存在だと読者に提示しながら、本のタイトルでは姑獲鳥をウブメと読ませる。この話は、いかに姑獲鳥がウブメであり、ウブメが姑獲鳥であるかを関口の視点で描かれる。 途中、久遠寺涼子が関口を「関」ではなく「関口」と呼ぶ場面がある。あれ?と思ったが、後から、これは物語の謎解きと関係していることがわかり、膝を打った。謎は謎ではなく、見逃してしまいそうな些細な事が実は謎なのだと、京極さんは、中禅寺に語らせる。 | ||||
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全編に掛けて現代語で様々なお経の注釈を読んでいるようなそんな気分になりました。 導入からもう釈迦との対話かと思えば時間論は龍樹の中論だったり林檎を用いた認識論では唯識をなぞりながらとかく不二であると明確に記述をされているし、社に走ったシーンでは果たして公案でも始まるかと思ったらそこまででは流石に無かったですが、とにかく仏教経典とその注釈を読んでるような気分になりました。 この辺りの書き方を心理学的な説明、と表現し西洋学問的に見当違いであると評価されている方が多々見受けられ、それは見当違いでは?と思ってレビュー書こうとしたんですけれど、この意識のズレ自体がこの本のテーマそのものだなと気付いて、おー、と少し驚いたようになっています。 どのようにして見えるか、見えないか。現在を知覚をして、意識して、意識せず、心にどう映し出すかはその人に、その人の経験や現在の心身の状況に依るところだというのがストーリー全体を通してのテーマでありますから、間違っていると感じることもまた、間違っているし間違っていないということですね。 賞賛も非難も様々ある評価を見て色々思うところがあり改めて良い作品だなとレビューを残します。 | ||||
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デビュー作ですね。当時、即買いして、全シリーズ読破しております。事情があり蔵書を全て手放してしまい。きねんに | ||||
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面白いと聞いてたけど、確かにやられた〜と思った。そしてページ数が結構あるけど、気になっちゃってぐいぐい読めちゃう。 | ||||
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とても面白い作品です。迷っていたら購入して読みましょう。この作品、作者さんのことを知れてよかったです。 | ||||
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女性がだいたい犯人の京極シリーズ第一段。失語症の関、麗しい榎さん、京極堂こと中禅寺、妹のあつ子、木場、益田、邪魅の雫までは、一気に読めるよ。 | ||||
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単行本版と文庫版で内容が違うとなことなので 単行本版も購入 文庫で400枚は加筆しすぎ(笑) | ||||
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量子の話は有名どころの話なので楽しく読めました。凄く面白かったです。これまでラノベしか読んでこなかった自分ですが、ラノベ以外で初めて面白い作品を読みました。シリーズ全巻買ったので、これから毎日楽しみです。憑き物落とし、見事でした。 | ||||
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人には認知バイアスがあるということは、 色んな本などで言われていますが、この本を通して、結局それはどういうことなのかということを、 体感することができました。 妖怪の話、つまりファンタジーの話か、 と今までだったら思っていましたが、 どのように妖怪という存在がいるとされるのかということがわかりました。 自分や周りの人も、 妖怪や幽霊ではないけれども、 この小説の登場人物のように、 目の前に物理的にはありはしないものを怖がっていたりすることがありますが、(未来こうなったらどうしようといった感じに)、 その恐怖をいかに解いていくかというヒントも得られたような気がします。 とても読み応えがあり、奥深さがあり、 読み終えたあとも何日も余韻が続く、 面白いストーリーでした。 | ||||
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「幽霊はいるよ。見えるし、聞こえるし、触れるけど、存在はしない」というくだりに全ての繋がりを感じました。物理空間でもなく、情緒空間でもなく、情報空間という概念への理解が深まりました。 幽霊、妖怪、呪い、というような何というか非科学的な話なのかと思いきや、論理的な何かに基づいて紐解かれていく様は爽快であり知的好奇心が刺激されまくりでした。 会話形式で進む場面で、会話形式の効果を実感できました。その効果のおかげで物語の臨場感が高まりました。良い物語はこんなにも感情や精神に影響を与えてくれるものなのかと驚きました。 良質なストーリーを描ける作者に感謝の気持ちが湧きます。紹介してくれる方への感謝の気持ちが湧きます。この本自体もそうですが新しく興味を持てる分野が増えたことに感謝します。人生がより豊かになります。 | ||||
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この本はミステリーなのか科学なのか、いずれにしても人間が見ているもの感じているものの情報空間のつながりで意識がいろいろなものを勝手に生み出していることがよくわかる。妖怪も人間が勝手につくりあげたものだから存在するといえば存在するし存在しないといえば存在しない。見えるものは見えるが見えないものは見えない。だからこの世界もあるといえばあるしないといえばない。「この世に不思議なことなど何もない」とはまさにその通りだ。古今東西のいろんな学問をつなぎ合わせて推論して解決していく展開が戦後間もない時代背景と登場人物のキャラクターとが融合して映像として浮かんでくるストーリーになっている。いまさら読んだが至極の1冊であった。 | ||||
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映画版が思いのほかに面白かったので二十年以上積読状態だった講談社ノベルス版をついに読了、 映画版が繰り返した軽妙なシーンは脚色と思っていたが、じつは原作そのままであり、長編を飽きさせないために適時ユーモラスな描写が挿入されているのだった、 結果、映画版脚色の上手さが確認できたが、脚色で省略された部分も盛り込み150分映画で製作されていれば「セブン」の背中にタッチできるレベルのカルト映画になれたろうと少々残念にも思った、 画数の多い漢字でオドロおどろしく装っているが、この事件は現在ならすべて医学で解決してしまう、 京極堂の言う通り、世の中に不思議なことなど何もないからである、 昨今のパワースポット流行り、御朱印集めの流行で分かる通り、人は呪術から逃れられないし、あえて理屈に沿わずに不思議に頼る姿勢を否定しないほうが人を平安にすることも間違いない、 ただし特に若い世代に大きな勘違いがあるのは神仏と自分の立場を同等、もしくは自分を上に置きながらも、あえてパワースポットに頼ってしまう姿勢がある点だろうか、 祈りとは自分よりも上位のものに向けた敬意や愛情や願いだからである、 さて、処女作とはとうてい信じられず、かつこれほど出来の良い長編にも関わらず舞台となる昭和27年(1952)に日本の主権が回復したことは一文字も語られていない、 そう、昭和27年の夏とは日本の主権が回復して初めて迎える夏なのである、 物語を裏読みすれば大日本帝国時代の陰鬱な血の流れ(クリムゾン・リバー)が断ち切られることで、新しい日本国として清々しく将来に向かう前向きさが語られていると解釈してもよい、 だから主人公たち二組の夫婦が仲良く眩暈坂を登り、坂の上の雲に向かってゆく景色こそラスト・シーンに相応しいことになる、 ちなみに昭和27年において金田一耕助は数え年40歳、 前年26年に女王蜂事件を解決、翌年28年には後に金田一最後の事件となる病院坂事件の発端が発生するそんな時代の物語、 以下蛇足、 いちおう突っ込んでおきたいのが、富の偏りを理屈にするのはいかがなものか、と思う、 民俗社会と人類学用語の四文字を繰り返すのも何か納まりが悪い、 気に入った文章が、 P.249 その町は胎内巡りをしているような安堵感と、見通しの立たない不安を共に私に与えた、 P.379 都市化以前の社会においては、 努力した結果としても成功も憑き物のせいにされる代わりに自分の失敗で破産しても座敷童のせいにできる、ところが都市にそんな救済措置はない、あるのは自由・平等・民主主義の仮面をかぶった陰湿な差別主義だけです、→結果として都市伝説は悪いことばかりを語ることになった、 | ||||
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ここまでくるとは…。正直序盤の関口と京極堂の会話で挫折仕掛けましたが、根気でのりきり読了しました。いやぁ…事件の全貌が見えたとき身が震えました。挫折しないでよかった…。これがデビュー作とか信じられなかったです。素晴らしい。一気に他のシリーズも読みましたが、やっぱり姑獲鳥の夏が1番好きですね。何回も読み返してしまいます。 | ||||
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段々と恐怖が滲み出るような感覚でした。 続編に手を伸ばしたいと思います。 | ||||
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