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愛と幻想のファシズム
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【この小説が収録されている参考書籍】
愛と幻想のファシズムの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全107件 1~20 1/6ページ
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作者はほとんど経済を理解していない状態で書いていたと思う。なろう系俺TUEEEというジャンルは読んだことなかったが、こういう作品を指すのではないか。 | ||||
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犯行声明まで出した犯罪集団が、いつの間にか主人公組織の公認集団になっているのは物語として破綻していると思う。 犯罪集団と主人公組織は表向きはつながりがないはずなのに、話が少し進んだだけで、その設定がないものになっているのはご都合主義としても片付けられない。もしかしたら読み落としていたのかな。 ただ、他にも不可解な点が多いことからリアリティさは感じられなかった。発表から約40年後に読んでいるから、現代とは設定そのものが合わないのは仕方ないのか。それとも、考えるんじゃない、感じるんだ系の小説なのか。 上巻だけの感想としては、読んでしまった自分に失望している。すべての辻褄が合うような大どんでん返しを期待して、下巻も読む。 | ||||
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まだインターネットがなく、人々のむき出しの本音が隠されていた時代に、「生態系」「淘汰」というキーワードを用いて社会のアンタッチャブルテーマに切り込んだ意欲作です。私は学生時代に読み、それまでもやもやしていた本能的な違和感を整理整頓してもらえた思いがしました。しかしこの手の議論に生理的な不快感を抱く人々にはとうてい受け入れられないでしょう。村上龍でなければこれだけの知的蛮勇はふるえなかった。時代を経ても大好きな一冊です。 | ||||
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狩猟社が目的のためには手段を選ばず、で殺人・脅迫・海底ケーブル切断と犯罪行為を重ねまくるのが非常に不愉快だった。薬物を使って廃人にした人たちのことも最後まで笑い者にしてるし。勧善懲悪の話が好きな人にはお勧めできない。 | ||||
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古い本ですが、中はきれいでした。 | ||||
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マンガで例えると、「20世紀少年」。読んでる最中は、「次は?次はどうなるんだ!?」と面白いのだが、終わりがショボいので、ガックシとなる作品です。 あ。 読んだのは、10年以上前です。 この本を手に取ったきっかけは・・・「エヴァンゲリオン」です。 主人公は、「鈴原冬二」。そして、相方の相田剣介。 エヴァの鈴原トウジや相田ケンスケは、この作品からの引用だそうです。 その他、洞木委員長や加持なんてのも出てきます。 テレビ版エヴァで、鈴原トウジは左足を失いますが、こっちの鈴原冬二は、銃弾を足に受けます。おそらく、ここからの引用でしょう。 読むと分かりますが、主人公はどんな危機にも動じず、淡々と指示を出します。 碇ゲンドウのモデルになっていると思われます。 「シナリオ通り」や「使徒」なんて単語も。 しかし、物語のキーであった「幻のエルク」が○ってのは、納得が出来ねぇよなぁ・・・は、読んだ者同士で交わされる決まり文句です。 ちなみに、村上龍は、エッセイの方が好きです。 | ||||
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下巻はスピード感があまりなく、少しだれた。着々と狩猟社が支障なく大きくなっていくだけだなと感じてしまった。しかし、見どころもあり、主人公の演説は良かったです。 | ||||
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政治経済、近現代の歴史をある程度知っているともっと楽しめると思う。でも、あんまり知識なくても全然読めると思います。作者の文体、思想の力強さはとても惹かれるものがある。 | ||||
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「狩猟社」とは。「強者は勝たねばならず弱者は淘汰されるのは摂理。そして当然おれは弱者ではない」という考え。どこかで聞いた話じゃないですか? 「〇〇はもう腑抜けだ、〇〇は降ろせ。〇〇を倒してくれるのか!?なら応援しよう!!」という熱狂で迎えられる狩猟社。横浜にはカジノタワーが建ち失業者があふれ、党を批判する報道は情報・印象操作で潰されていく。党内でも、肩を組み合った者だろうと失敗者は居なかったように処理されていく。…これノンフィクションじゃないですよね 、SF小説ですよね。 カン□□ア宮殿ではまだまだ成功しているかのように見える日本経済。なら安心か。いや、混乱に紛れてもう狩猟社は我々の喉元に来てませんか。 止められる希望は、ある。 | ||||
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20年位前に読んだ本。コロナで改めて購入して読み返しました。村上春樹が水彩画ならば、村上龍は絵の具を重ねた油絵。 | ||||
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高校の頃は無邪気に読めたけど、社会で袋叩きにされて今令和の閉塞感で読むと重みが違う。 おれは間違いなくトウジの言う農耕人であり切り捨てるべき弱者のカスに成り果ててしまった。 それでも、本当の事しか言わないトウジに言われたら死んでもいいかな。 こう考えること自体がすでに「自分で思考することをやめ決断を他者に委ねる典型的な農耕人」であることの証なんだろうな。 生きるか死ぬかくらいテメエで決めろや。 エネルギーのある作品だからこそ、入れ込みやすいタイプの人は間違った方向に連れていかれかねない。 特に鬱傾向のある人、社会に負い目を感じているような人には猛毒になりうる作品です。 全然纏まってないしレビューになってません。ハイ落第。 | ||||
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1980年代に構想された小説だが、00年代後半からの国内政治には小説と酷似した流れもあり、作家の洞察が光っているといえるでしょう。冬二はじめ登場人物の魅力もあり、ページをめくる手が止まらない勢いがある。1990年代の時点ではやや極端な筋書きの近未来小説だったわけですが、2010年代後半のいま、90年代に思っていたほどそれがあり得ないものではないことを、私たちは知っているのではないか。90年代、00年代、10年代それぞれを知っている人はなおのこと楽しめる小説と思います。 村上龍の描く極右は、現実の極右よりも美しい。 | ||||
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逆レビューです。キンコン西野氏の新刊「新世界」を読みながら本作を思い出しました。 当時ハタチくらいで、勤めていたデザイン事務所の激務の中、現実逃避を求め読破しました。主役の二人の作り出すユートピアが凄まじい勢いで大きく膨れ上がり、どこまで行くのか、、まさに幻想が大きな影となり、それと自己を重ねあわすストーリーにやられました。 あれから世の中は変わり、メディアや媒体が大きく変化し崩壊したが、やはり人とのコミュニケーションや信用が大切と説く西野氏、まさしく愛と幻想の如く、スケールアップがハンパ無い。アンチも多いが彼の言う事が成し遂げられる日も近いのだろうか?ゼロの様な結末を迎えるのか? とか何とか考えながら、本書をもう一度読んで見ようと思います。 | ||||
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自選小説集の1作目は著者の故郷、佐世保での学生時代、上京してからの放蕩三昧、福生での暮らしを綴ったデビュー作等が収録されているが、これらの間に書かれたデビュー2作目の「海の向こうで戦争が始まる」を読んだ事が無い人は多いのではないだろうか?隠れた名作です。 「愛と幻想のファシズム」について。 アラスカで出会った冬二とゼロ。物語冒頭の期待と疾走感は残念ながら最後まで続かなかった。 アパレル会社の社長を廃人にしゼロの心が離れて行く辺りから、読む事に気力と体力を必要とされた。 サバイバリストで狩猟に長けた20代の若者が何故人々を魅了し誘引して行くカリスマ性を帯びているのか? その部分の説得力が弱い。 日本が最も豊かで浮かれていた時代に当時の世界情勢と経済状況を徹底的に調べ想像を駆使してよくここまで書いたなと感心するが、登場人物達が作戦を練り行動を起こす件は詳細な情報が基になる為、物語よりもその部分が余りに長く資料的な事を延々読まされるのに辟易した。 「原爆を2発落とされたくらいで本土決戦に持ち込まず1億総玉砕を諦め無条件降伏した日本はだから、戦後舐められるようになった」 戦術核の製造とハッカーによる情報の混乱で強国と対等の立場を手に入れたというオチは締め括り方として疑問もあるが この小説が書かれた頃に比べ昨今の経済状況は格段に厳しさを増し、弱者が淘汰されるというのが現実味を帯びて来ている。 経済的な勃興で一時栄えても天然資源に乏しい我が国は経済破綻した際衰退が凄まじい。農耕民族から狩猟者への回帰は知力で未来に備えよという事か。読後にどんな小説だったかと説明する事が難しい作品。こんな物語を文章にして発表する才能は凄いが彼の作品中一番という出来ではない。 | ||||
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適当にネットサーフィンをしていてまとめサイトがおまいらのおすすめ小説~みたいなスレッドがあったので見たら こちらのタイトルの本がありました。作者の村上龍というのは昔から有名だと聞いていましたが、わかりにくいのではないかな?と興味がそそられませんでしたが、ネット住民のお勧めで欲しくなって読んでみたらスラスラ読みやすいです。 これは名作だなと確信出来ましたが、まだ全て読んでないのでオチ次第で☆5にしようと思っています。 主人公がワイルドでかっこいいですし、人物の喋り方も時代を感じますが、ワイルド系(杉ちゃん)を連想させてしまうほどワイルドなハードボイルに近い作品でした | ||||
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この作品丸ごと日本の自己批判みたいな小説を読みながら良くも悪くも村上龍は団塊世代だなぁと思うことが多かった。ただ、日本の政治経済を舞台とした躍動的な物語であることは間違いない。 | ||||
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上のタイトルで下巻にレヴュー書いてはやウン年。初読から30年。改めて読むと、この作品に限らず当時の村上龍氏の作品はアメリカの存在が背景として極めてでかい。その核は「情報(快楽含む)を全て握ってるアメリカ、金しか握ってない日本人」とういうところでしょうか。80年代に思春期過ごした方ならご理解頂けるでしょうが別に氏に限らず当時はアメリカ、ヨーロッパの文化の影響力が非常に強く、映画なら洋画、邦画はダサい、とか、洋楽歌詞の意味もわからず聴きまくるとか(歌詞を訳してみたら結構ショボかった)、ハンバーガー食べることがかっこいいとか、今になって振り返ると自分自身もお恥ずかしい限りの風潮に流されておりました。そして皮肉なことに当時はまさに日本経済が世界最強だったんですよね。でも僕たちディスってたんです。それから30年、もはやどこの世界のビジネス雑誌も「日本経済の脅威」なんて特集書かなくなって久しくなりましたが当時小馬鹿にしていた日本文化が現在は世界で礼賛されるようになりました。当時フランスの雑誌が電車で漫画雑誌を読みふける日本の若者、サラリーマンの写真を載せ、経済で世界を席巻してる日本の文化はいい大人がコミック読むような低レベルとか書いたのに、今やフランス人がコスプレするご時世。焼き直しばっかりの最近のハリウッドしか知らない現代っ子からすればこの本の背景のアメリカってそんなにスゲーのって違和感感じられるんじゃないでしょうか。そういう時代だったんですよ。2017年現在、アメリカは未だ北朝鮮の核放棄もできず、あの大統領のおかげで自由や民主主義という価値観にすら疑惑が高まり、一方でかつての日本よろしくエコノミックアニマルぶりを発揮している中国で金を得た人民は自国文化をディスって海外カルチャー(ワイン、外車、ブランド、日本アニメ、AV,海外旅行などなど)を爆買い。アメリカは老いたのか?日本は獰猛なエコノミックアニマルから世界中から愛される愛玩動物になったのか?そして中国は?そんなことを考えてしまいました。 | ||||
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国際企業によるグローバル化が進む今の日本を思うとこの本に描かれた事が現実だった方が日本にとって良かったんじゃ無いかと思う。今の日本に足りないのは国際企業に真っ向から立ち向かう様な国内発の権力だろう。物語は唐突に終わるがこの後このもう1つの日本はどうなって行くのかを続編で読みたい。 | ||||
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現時点、そして今後の日本、世界経済を予言するかの様な読み応え十分の傑作。著者は当時戦後の平和ボケした怠慢で消費するだけの豚と化していた日本国民に憤り感じていたのでは無いだろうか。日本国内でナチスの様な集団が人気を博していくのだがリーダーがカリスマ性を持つ狩人というのが野生に帰る事が必要だと著者が感じていたからだろうか。2017年に読むと固有名詞に多少の時代を感じるが根本的な物語と描かれた問題の本質は古臭いどころかリアリティを増すばかりだ。北朝鮮が幾度と無くミサイル実験を行いicbmの配置や様々な世界情勢と経済格差が広がった日本。まるでこの本の後追いをしてるかの様だ。グローバル企業群が強大な権力を持つという設定もtppが発行されていればズバリだった。当然だが何より小説として面白い。今の時代にこそ読むべき本。 | ||||
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村上龍の小説は大体最初の数十ページまでが最高でその後失速します。 これもそんな感じです。 冒頭はとてもスタイリッシュでかっこいいのでそこは読む価値があります。 主人公のサイコパスとその友達の気の弱いボンボンが 民主主義は俺たち強者から弱者が搾取するためのシステムだと斬り捨て カリスマ性と暴力を武器に独裁者を目指す話です。 思想にもキャラにも共感できないので面白くなかったです。 とあるキャラが 誰が強者で誰が弱者かなんてわからない、 と言うのに対して主人公達は、 それをこれからはっきりさせるんじゃないか と答えるんですが読んでもわかりませんでした。敵対する人物に弱者のレッテルを貼ってる感じでした。 最後はアメリカンニューシネマのような終わり方をします。これは村上龍の青春小説なんでしょう。 | ||||
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