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愛と幻想のファシズム
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【この小説が収録されている参考書籍】
愛と幻想のファシズムの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全15件 1~15 1/1ページ
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狩猟社が目的のためには手段を選ばず、で殺人・脅迫・海底ケーブル切断と犯罪行為を重ねまくるのが非常に不愉快だった。薬物を使って廃人にした人たちのことも最後まで笑い者にしてるし。勧善懲悪の話が好きな人にはお勧めできない。 | ||||
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マンガで例えると、「20世紀少年」。読んでる最中は、「次は?次はどうなるんだ!?」と面白いのだが、終わりがショボいので、ガックシとなる作品です。 あ。 読んだのは、10年以上前です。 この本を手に取ったきっかけは・・・「エヴァンゲリオン」です。 主人公は、「鈴原冬二」。そして、相方の相田剣介。 エヴァの鈴原トウジや相田ケンスケは、この作品からの引用だそうです。 その他、洞木委員長や加持なんてのも出てきます。 テレビ版エヴァで、鈴原トウジは左足を失いますが、こっちの鈴原冬二は、銃弾を足に受けます。おそらく、ここからの引用でしょう。 読むと分かりますが、主人公はどんな危機にも動じず、淡々と指示を出します。 碇ゲンドウのモデルになっていると思われます。 「シナリオ通り」や「使徒」なんて単語も。 しかし、物語のキーであった「幻のエルク」が○ってのは、納得が出来ねぇよなぁ・・・は、読んだ者同士で交わされる決まり文句です。 ちなみに、村上龍は、エッセイの方が好きです。 | ||||
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下巻はスピード感があまりなく、少しだれた。着々と狩猟社が支障なく大きくなっていくだけだなと感じてしまった。しかし、見どころもあり、主人公の演説は良かったです。 | ||||
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自選小説集の1作目は著者の故郷、佐世保での学生時代、上京してからの放蕩三昧、福生での暮らしを綴ったデビュー作等が収録されているが、これらの間に書かれたデビュー2作目の「海の向こうで戦争が始まる」を読んだ事が無い人は多いのではないだろうか?隠れた名作です。 「愛と幻想のファシズム」について。 アラスカで出会った冬二とゼロ。物語冒頭の期待と疾走感は残念ながら最後まで続かなかった。 アパレル会社の社長を廃人にしゼロの心が離れて行く辺りから、読む事に気力と体力を必要とされた。 サバイバリストで狩猟に長けた20代の若者が何故人々を魅了し誘引して行くカリスマ性を帯びているのか? その部分の説得力が弱い。 日本が最も豊かで浮かれていた時代に当時の世界情勢と経済状況を徹底的に調べ想像を駆使してよくここまで書いたなと感心するが、登場人物達が作戦を練り行動を起こす件は詳細な情報が基になる為、物語よりもその部分が余りに長く資料的な事を延々読まされるのに辟易した。 「原爆を2発落とされたくらいで本土決戦に持ち込まず1億総玉砕を諦め無条件降伏した日本はだから、戦後舐められるようになった」 戦術核の製造とハッカーによる情報の混乱で強国と対等の立場を手に入れたというオチは締め括り方として疑問もあるが この小説が書かれた頃に比べ昨今の経済状況は格段に厳しさを増し、弱者が淘汰されるというのが現実味を帯びて来ている。 経済的な勃興で一時栄えても天然資源に乏しい我が国は経済破綻した際衰退が凄まじい。農耕民族から狩猟者への回帰は知力で未来に備えよという事か。読後にどんな小説だったかと説明する事が難しい作品。こんな物語を文章にして発表する才能は凄いが彼の作品中一番という出来ではない。 | ||||
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村上龍の小説は大体最初の数十ページまでが最高でその後失速します。 これもそんな感じです。 冒頭はとてもスタイリッシュでかっこいいのでそこは読む価値があります。 主人公のサイコパスとその友達の気の弱いボンボンが 民主主義は俺たち強者から弱者が搾取するためのシステムだと斬り捨て カリスマ性と暴力を武器に独裁者を目指す話です。 思想にもキャラにも共感できないので面白くなかったです。 とあるキャラが 誰が強者で誰が弱者かなんてわからない、 と言うのに対して主人公達は、 それをこれからはっきりさせるんじゃないか と答えるんですが読んでもわかりませんでした。敵対する人物に弱者のレッテルを貼ってる感じでした。 最後はアメリカンニューシネマのような終わり方をします。これは村上龍の青春小説なんでしょう。 | ||||
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25年前の作品とは思えない。 ギリシャ、プエルトリコが破綻した2015年の 今を当てているよう。 やはり彼の感性は凄い。 最も、身震いするような美人のフルーツ(笑)とか、美人は迫力だの、全てだの やや現代じゃ受けないような文面も見受けられますが。 男性陣に至っては何甘いこと言ってんの?の羅列です。 昔も今も、お金を稼ぐ、 営業する、狩猟しなければ生きていけません。 まー日本は閉塞感凄すぎるんで 右傾化するのもわかるんですが、世界から見たらかなりいいほうでしょうからねー。 | ||||
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日本も税収減を目の前に、発達障害なんかも認められなくなって、障害者や 高齢者の福祉なんかもガンガン削減されている現代。日本も、内需型で バブル崩壊後なんとか生き延びてきたがそうもいかなくなってきた。 いや本当は、全世界に営業かけないと、一生懸命生きないと、栄枯盛衰で サクサク倒産しちゃうのは皆解ってる。グローバル企業が正しいとは思えないが、 他国を見ていても欧米式が正しいとは思えない。公務員がのさばっている日本も 相当ヘンだが、これからは個々人が自分の頭使ってやってくしかないんでしょう。 私はアウトローなので、こういう考えは好きですが、だからと言って弱っている人に あからさまに鞭打つ事はできないなぁ~。だって世の中結局持ちつ持たれつなところ ありますもん。700万都市の都会に住んでいてもそう思うのですから・・・。 | ||||
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手にとって納得したなら判りますが、状態は酷くページ変色・擦り傷あり、しかもガイドラインから外れていないという説明でした。 中古でもネットでは状態良く見えないのでハッキリ説明すべきです。 現代は、見える化、説明責任の時代です。 | ||||
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バブル経済といわれた、日本経済絶頂期の長編小説。「閉塞感」というあとがきのキーワードが示すように、それを打ち壊したいという願望がシミュレーションされている。タイトルに「ファシズム」とあるが軍事よりも経済的。 この小説の主要人物は『コインロッカー・ベイビーズ』のハシ・キク・アネモネがモデルということなので、『コインロッカー・ベイビーズ』を先に読んだほうが良いかもしれません。『新世紀エヴァンゲリオン』の元ネタは確かにありますが、内容とは無関係でした。 力作ではあると思いますが、特に面白いとは思えませんでした。好みが分かれる作品だと思います。そういう意味において『愛と幻想のファシズム』は、村上龍作品が自分の好みに合うかどうかの試金石となる作品だと思います。 | ||||
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上巻までは、良しとして下巻はクオリティという観点からみると落ちたように感じる。 まず、上巻で圧倒的個性を持って描かれていた登場人物たちが、どこか物語を進める上での駒のように、のっぺりと描かれている感じがした。 次に、明らかに付け焼刃な作者の専門知識(薀蓄とでもいうべきか)を、だらだらと著述するだけという箇所が大幅に増えた。これのせいで、物語進行が妨げられ、話がどん詰まりになってしまっている。 メリハリが感じられない文章のせいで先の展開がさほど気にならず、ラストの感動も減退してしまった。 ただひとつ褒めるとすれば、作家としてのイデオロギーを示そうという努力が見受けられることかと思う。 | ||||
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不思議に思ったのでコメントしておきますと、この作品の下敷きは間違いなくニーチェの「ツァラトゥストラ」でしょう。とすると、オリジナルはもう100年以上前に書かれているわけで、特に新味はないということになります。しかし、それはこのような小説を構成した作者の才能がないことを意味しません。 とすると、主人公に託して作者が訴えたかったと推測されるメッセージは、おそらくアンビバレントなものではないかと思います。当然、ニーチェを誤読した戦前ドイツがどうなったのかはすでにわかっているわけですから。 この小説の主人公に、何の疑問もなく感情移入できる方は、自らのメンタリティを冷静に見つめ直す要があると思われます。また、「改革に反対する者はすべて悪だ」と断言する、強権的なリーダーを待望する国民の多くにも・・・ 減点したのは、あとがきで「ボクこんなに勉強したんですよ」とのたまう稚気と、本文の文体にナルシスティックなものを感じるからである。高橋和巳の「悲の器」やウンベルト・エーコの「薔薇の名前」らと参考文献量という観点でのみで比較すれば比べものにはならないだろう。文体については、それが多くの読者を引きつけるというポジティブな役割も果たしているのだろうけれども。 | ||||
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アニメのエヴァもこれの影響を受けてると聞いて 読んで見ましたが・・・・・・自分には難しかったですね。この作者の作品が好きな人は読んで見てもいいと思います。 | ||||
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「まあ、読んで損のない作品じゃないの?」というのが結論なんだけどさ。変に文学性を追求しちゃう視点で評価すると、そりゃぁ、評価も低くなります。「芥川賞を獲った作家」ということで、そんな見方もされるだろうけどさ、この作品の読み方は違うんだよな。言っておくが「社会派小説」としてでもない。純粋なエンターテイメントとして読むんです。これは筒井康隆もどっかで言っていたことなんだけど、この作品の面白さは「平和な日本でどうやってテロを産み出すか」と言う部分にある。まあ、(もはや大分前だけど)オウム事件が起きちゃったり、イラク問題であたふたしている今ではこの作品の価値も大暴落しちゃってるんだけど。それでも、村上龍なりに歯茎から血が出るほどの気張りようで作品の中でテロを成立させようと躍起になっております。傑作じゃあないけど、努力賞はあげたいね。「経済・社会批評」がなければ☆四つなんだか、俺の価値観としてははっきり言って邪魔だから☆三つ。以上でござる、殿。 | ||||
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「愛と幻想のファシズム(下)」を読み終えた。上下で千頁を越える長編小説は私に不安と熱狂と安定と空虚な空間を与えてくれた。この小説は個人的なつながりで始まり、それはやがて大きな渦となってあらゆる人々を巻き込みながら転がりはじめるが最後はやはり個人的つながりに収束して行く。このことについてある人は安心し、またある人は騙されたと思うのかもしれない。革命による熱狂は革命でしかその熱狂を上回ることができない。しかも革命に継続性は必要とされず、それは新たな波動を受けた場所からしか生まれない。主人公のトウジは巨大な幻のエルクを見ることなく、現実の世界に包み込まれる。彼は自然の世界に憧れハンターになった。彼はこの世でもっとも優れたハンターかもしれない。しかし!、それは彼がハンターであることは証明しても、彼が生まれながらにハンターであるということは永久に証明できない。トウジは結局巨大な幻のエルクと同化することはできなかった。彼はアメリカの影を見ることはできたがその影を踏むことはできなかった。この先を語るためには想像ではなく、現実としての経験が必要だ。そんな現実を持つときははたして来るのだろうか。 | ||||
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