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ガソリン生活
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ガソリン生活の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全118件 1~20 1/6ページ
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伊坂幸太郎の『ガソリン生活』は、そのユニークな視点と巧みなストーリーテリングで読者を魅了する作品です。この小説は、車が語り手となって展開される物語であり、伊坂作品ならではの斬新さとユーモアに満ちています。 驚きの設定と魅力的なキャラクター 物語の語り手が車であるという設定自体が斬新で、読者を驚かせます。主人公の車・デミオが、自身のオーナーである栗田一家の日常や、人々の善意や悪意を目の当たりにしながら、彼らを見守り、時に助けようとする姿が描かれています。デミオをはじめとする車たちの視点から見た人間社会の描写は、新鮮で興味深いものです。 人間味あふれるエピソード 物語の中で描かれるエピソードは、人間の複雑な感情や関係性を浮き彫りにします。デミオが目撃する栗田一家やその周囲の人々のエピソードは、時に感動的で、時にコミカルです。伊坂幸太郎らしいユーモアと温かみが随所に感じられ、読者を引き込みます。 メッセージ性の強さ 『ガソリン生活』は、ただのエンターテインメントにとどまらず、読者に対して深いメッセージを投げかけます。車という無機質な存在が見つめる人間社会の善悪や、家族の絆、社会の中での個々の役割など、さまざまなテーマが描かれています。物語を読み進めるうちに、読者は自分自身の生活や価値観について考えさせられます。 読みやすさと深さのバランス 伊坂幸太郎の文章は、軽妙で読みやすい一方で、深い洞察力が感じられます。『ガソリン生活』もその例外ではなく、読者はスムーズに物語に入り込みながらも、深い思索を促されます。これは、伊坂作品の大きな魅力の一つです。 総評 伊坂幸太郎の『ガソリン生活』は、独特の視点とユーモアが光る一冊であり、読み終えた後には心に残るメッセージがある作品です。日常の中で忘れがちな大切なことを思い出させてくれるこの物語は、誰にでもおすすめできる良書です。伊坂ファンはもちろん、初めて伊坂作品に触れる方にもぜひ手に取ってほしい一冊です。 | ||||
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今回、この登場人物で目立ったのは、亨君でした。 大人顔負けの事を考えています。 そして色々なクルマが現れて、会話をします。 最後には・・・どう展開するかは、読んでみないと分かりません。 伊坂先生は笑わせてくれる雰囲気をお持ちの方なんでしょうね。 端役が、縦横無尽に行動します。 そして、いずれは正義が勝つという事を改めて思った次第です。 先生は、マツダが好きだからデミオをお書きになったのか、ただの偶然なのかをお聞きしてみたいですね。 自分のクルマもいつかは替えなければならない。 でも、それまでは大事にする事が大前提だな、と思いました。 | ||||
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思っていたよりずっと面白く、楽しめる作品でした。 語り手の車、望月家の〈緑(みど)デミ〉こと緑色のデミオがいいっすね。自分のことを〝僕〟というところや謙虚さがにじむところなど、好感の持てる人柄ならぬ車柄でした。 隣人ならぬ隣車にして〈緑デミ〉の気のおけぬ友・白のカローラの〈ザッパ〉をはじめ、車たちの会話の軽快感、ざっくばらんなところも良くて、読んでいてわくわくしました。 それから、望月家の次男、十歳の亨(とおる)のキャラがインパクトありましたね。十歳とはとても思えない、賢(かしこ)すぎる子供なんだけど、切れのある彼の物言いはとても痛快で、魅力的でした。 読み終えてひとつ残念に思ったのは、文庫本表紙カバーの写真に色が付いてなかったこと。おそらく、カバーに写ってる車はデミオだと思うんだけど、緑色であってほしかったです。そして、白のカローラや黒のアテンザ、宅配便のトラックとか、作品で活躍する車たちがにぎやかに写っているカバーなら、なお良かったです。 | ||||
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読んでいるとなんだか自分の車が愛おしくなってくる | ||||
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読み始めて混乱した。 「これは誰視点の語りなのだろう?」読み進めていくと、車が語っていることがわかる。 なので、乗車している人が降車して遠くに行くような場面では、どのようなことが起こっているかわからない。 内容はやや平凡な感じを受けるが、伊坂作品ならではのエンタメ要素が散りばめられている。会話の掛け合いなどは笑わずにはいられない作品となっている。 | ||||
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伊坂さんの作品にはちょいちょいこんな乙なセリフがあるから読んでいて楽しい。 | ||||
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伊坂幸太郎さんの小説で一番好きです。亨くんがしゃべるたびにニマニマしちゃいますし、車たちの会話や呟きがとてもいいです。車が愛おしくなり、すぐにドライブに出かけたくなります。この小説をより家族にも楽しんでもらうために「登場クルマ画像一覧」を作成してしまいました。 | ||||
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マツダのコンパクトカー緑色の「デミオ」による一人称小説ということで、自動車を擬人化したアメリカのアニメや機関車トーマスのような、どこか色物的作品との印象があり、読むのも後回しになっていた本作、結論から言うと自身の「先入観」を反省することになりました。 本作は、伊坂幸太郎の小説的技巧の高さに改めて感心してしまうお見事な作品です。 自動車による一人称だからこそなせる小説の構成、つまり自分の意志で自由に動き回ることができない自動車が、自身が見聞きしたことしか述べられないとの制限を意識的に設けています。 自分の意志で動き回ることができなくても、たとえば駐車場などでたまたま隣に止まった自動車との会話が始まり、そこで自動車だからこそ知る真実が明かされるも、その事実を人間に伝えるすべがない自動車、との設定から、答えが見えそうで見えない、という読者をハラハラさせる展開にも説得力を持たせる構成の妙。 読んでいるうちにいつのまにか自動車どうしが会話をすることに違和感がなくなり、それぞれが持つ個性に確かにそうだろうなと、思わず笑ってしまいます。 デミオの隣の家の古いカローラGTの持ち主は小学校の校長先生で、子供たちには常々「フランク・ザッパを聴くように」と指導でいていることから、カローラGTは「ザッパ」と呼ばれている。 宅配便を運ぶトラックは、ナンバーが「9625」のため黒ネコならぬ「クロニコ」と呼ばれている。 駐車場で隣に並ぶプリウスは「燃費の良さからくる余裕」から堂々たる威厳に満ちた声でしゃべりかけてくるので、デミオたる「僕」も畏怖を感じている。 などなど。 また、本書伊坂幸太郎の遊び心から、他作品を匂わせる場面がいくつか含まれています。 例えば、ファミリーレストランの駐車場で若者とその母親の後ろをついて歩く中年の男4人組を下ろした水色のビアンテは「うちの持ち主は少し特殊でね」とデミオに話かける。「中年の男が4人いただろ、あれは全員、由紀夫という若者の父親なんだよ」という場面がありますが、伊坂幸太郎の過去作品を読んでいる人ならわかりますよね。懐かしい。 スティーブンキングのホラー小説『クリスティーン』や、ジオン軍と連邦軍の争い『機動戦士ガンダム』が話題にあがったり、いずれもよく知っている自分としては読みながらニヤニヤし続けです。 また、本作、最近読んだ『逆ソクラテス』同様、大人びた賢い小学生が大活躍する点も好印象。 三人称で書かれたエピローグもいいですねえ。 本作は、ユニークな設定ながら伊坂幸太郎の代表作の一つとしてあげることができる好作品です。 | ||||
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主人公(主車公?)の緑デミオがなんとも可愛く、物語が進むにつれ愛着が増していく。冒険活劇のようなワクワクする展開と、伊坂作品らしくそこかしこに散りばめられた伏線、何より登場する車たちの会話が楽しくて、最初から最後までハッピーな気持ちで読み進められた。 極めつけはエピローグ。とあるキャラクターの言動と、さらりと語られるエピソードに、読み終わって少ししてから「そういうことか!」と膝を打ち、それから少しほろりとした。そして、自分の愛車に「いつも私を乗せて走ってくれてありがとう」と言いたくなるような作品だった。 | ||||
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語り手である自家用車の見聞とその所有者である家族の乗車中の会話で構成される物語が、著者独特の軽妙な語り口でコミカルに展開する。物語の背景となる事件の真相やその解明の過程は、著者の比類ない想像力と問題意識を感じさせ、読む者を飽きさせない。 | ||||
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IQと精神年齢が異常に高い次男くんが最高。 相対的に他の家族がちょっと抜けててバランスが良い。 私は車に関心がないので、列挙される車種を聞いても車体を連想できず、この物語の面白さを3割味わい損ねたかも。 それでも十分、面白い。スリルとサスペンス。 登場人物の誰かに強く感情移入するわけでもないが、展開が気になって引き込まれて読めるのは伊坂さん作品の凄さ。 テレビのニュースではこうだけど、実際は違う。実は裏がある。それはロマンティックで夢がある。 | ||||
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伊坂幸太郎さんの作に、 飽きてないひと向け。 彼の作は200ページを過ぎると、 わかりやすく停滞する。 それを『起承転結』と呼ぶことは、 ぼくにはできない。 たぶん面白かった本も、 なかにはあったかもしれない。 でもこれは半分くらいで、 『読むと寝ちゃう病』に罹り、 もう読めなくなった。 興味がもてず、 先が気にならず、 文字を追うだけになったので、 悲しい気持ちとともに本をとじた。 以前はムリして読んでいたが、 最近は我慢しないことにしている。 つまらんものはつまらん。 後半から面白くなるのにと、 ちゃんと読み終えたひとには、 怒られるかもしれない。 でももう読めないのだから、 しかたがないのだ。 序盤は退屈だったけど、 少ししたら慣れて、 面白くなってきた。 で、200ページでストンと、 なんかなにもかもが止まった。 停滞から抜け出すかなと、 数十ページ耐えて読んだけど、 ムリだった。 なんにも頭に入らない。 他のことをすぐ考えちゃう。 著者名はすでに、 『お気に入り』リストからは、 はずされている。 だからこれは、 著者をまた好きになれるかの、 ぼくのなかでのテストだった。 まだ何冊か積んであるので、 またちがう作で試そうと思う。 これはすてる。 新品で買ったので、 ぼくにはその資格があるはずだ。 | ||||
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仙台を舞台に絡み合う人と家族を、自動車(達)の視点で描いている不思議な小説。この自動車(達)という中庸な視点(擬人化はされ、個性も豊かであるが)で描かれるからこそ、それぞれの人と家族との違いが浮かび上がる。 ココロのワイパーを動かしたいすべての人に、一読をお薦めしたい。 | ||||
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望月家とその所有車デミオの物語。 クルマ視点の物言いや、望月家のキャラのこさに思わずクスッとしたり、家族のドラマに心がほころんだりしました。何と言っても「ワイパー動く」ほどの驚きのストーリー展開で、クルマの世界に没入していく自分がいました。とてもおもしろかったです。 | ||||
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緑のデミオ目線で語られる、優良ドライバーの望月家の物語。 本書の中では当然のように車たちがおしゃべりするのだが、その車たちの会話がとにかくユーモアたっぷりで楽しい。私たちの世界でいう「顔を歪める」が車界では「ワイパーを歪める」になっていたり、気持ちが高揚するとピストンが上下する感覚に襲われたりと、なにかと車に絡めたものばかりでふふっと笑ってしまう。「違和感があるね」 「半ドアか?」がいちばん好き。 伊坂さんの作品の中では、明るくてハッピーな方なのでとても読みやすいと思う。ここも伏線だったのか!という展開に、ワイパー動くこと間違いなし。 | ||||
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車視点で話を進めるのは、特別物珍しくもないが、細かいこだわりがあって、面白く読めた。当然ながら、人間とコミュニケーションは出来ないのだけど、それを感じさせないストーリーテリングが巧みで、主人公が本当に家族の一員であるかのような気分になった。そのため、別離と再会を描いた後日譚が感慨深く、読後感がとても良い。 ストーリー自体は、様々な伏線を回収しつつ、勧善懲悪のハッピーエンドと言う、作者らしい展開。それはともかく、スタイリッシュな構成で、エピローグまで綺麗にまとめているのに、感心。「うまい!」と唸りたくなった。 | ||||
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面白かった。 | ||||
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主人公は車で、車が語る形式の小説。 さすがの伊坂幸太郎、そこに違和感を抱かせない。 すんなり車に感情移入しました。 楽しかった! | ||||
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緑デミ最高!クルマはよく相棒として例えられます。私も子供の頃から乗り継いできたクルマたちに君やちゃんをつけたり愛情を込めて呼び捨てたりしてたことを思い出しました。 この物語は人間とクルマが会話をしないのもいいと思いました。人の世界とそのそばにいるクルマ達から見る世界が別に設けられててその並走感が楽しかった。物語の中に今自分が乗ってるクルマも登場してて嬉しかった。自分のクルマとあらためて、さらに愛情を持って付き合いたくなりました。そんな物語でした。エピローグはとても良かった。長くなりましたが最後にこの本を教えてくれたN-one ちゃんにお礼を言います。クルマが好きな私にいい本を教えてくれてありがとう。 | ||||
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この「ガソリン生活」は、人間と車、二つの目線から描かれた作品である。この作品内の車は思考し、車同士で会話をして情報ネットワークを構築する。車内で起きた出来事は、その車にすべて筒抜けなのだ。うわさ話や虚偽も拡散する。ただし、自分で運転はできないし、人間とは直接交流することはできない。もし車に知性があったのなら、確かにこんなことを考えていそうだな、と読者を納得させる、さすがの描写である。ときめいた時の「ワイパーが動く」や、呆れたときの「開いたボンネットがふさがらない」などの車特有の表現には、思わずニヤッとする。こういったところがさすが伊坂さんだ。読み進めるうちに知らず知らず自分の車への愛着が増してくる。隣の家の車とは何を話しているのだろうか、今の運転怒られそうだな、などと想像する。そしてほっこりするエピローグ、読後は洗車したくなること間違いなし。個性的な人と車、ウィットに富む会話、伏線回収、などなど、いつもの要素はしっかり入れ込まれた作品で、伊坂ファンでなくても楽しめる秀作になっている。幅広い層の読者にお勧めしたい。昔、車が擬人化された「カーズ」というアニメーション映画があった。ただ人間は一切出てこないので、この作品とはかなり趣が異なる。あと、途中で「オー!ファーザー」のメンツが登場したのは嬉しかった。 | ||||
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