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桜ほうさら
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桜ほうさらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全45件 21~40 2/3ページ
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宮部みゆき=神。と崇めていた時期もあり、宮部作品は必ず読みます。しかし、最近の作品には夢中になれず、桜ほうさらも、期待はせずに読みました。 それが良かったのか、クライマックスで泣かされました。あれはずるいくらい表現がうまかった。ありきたりのシチュエーションなのに泣いちゃって悔しいような嬉しいような。 その他、良かったところですが、メインの謎解き以外の、符丁の謎解きが楽しかったです。 それと、なんのかかわりもないような、行き倒れのおさむらいさんがラストにからむところにうならされました。様々な話が徐々にひとつにまとまっていく仮定の技の妙、宮部先生の素晴らしさが全開で気持ちいいくらいでした。 が、しかし。悪かったところも。第三話、拐かしはありきたりだし読んでいて不快で、要らなかったかな、と思います。最後の一文はクスリと笑えていいけれど。 男性陣に魅力的なひとが多いにのに、女性がひどい。お母さんとか、お吉、そして、ヒロインにもかかわらず、和香さんの魅力の乏しさ。それはもちろん外見うんぬんではなく、共感できるところが少なかったからかもしれません。幼すぎる印象で、主人公がなぜあんなに引かれたかよくわかりません。 厳しく書きましたが星は4つ、暖かい気持ちになるいい作品、ストーリーもさすが宮部みゆきと改めて思える作品でした。 最後に。 飢饉の話をからめてきたことに、宮部先生の深さを感じました。が、今回の娯楽色が強い話に混ぜ混むのはちょっと嫌でした。この作品に安易に伏線的にいれちゃダメなような気が。 飢饉の話は飢饉のはなしで1作品作るくらいで良かったような。そんな気がしました。うまくいえませんが、宮部先生の次回作にまた期待が高まったのは間違いありません。 | ||||
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宮部みゆきの時代物は全部見ていますが、新しいのが出ると買っています。なかなか面白いですよ。 | ||||
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宮部みゆき先生の江戸ものは、本当にハズレが無い。この本も、いつもは早読みの私が慈しみながら惜しみながら、ゆっくりと堪能しました。誰かが書いていらっしゃった通り、主人公の設定は確かに弱いかも…だけど、主人公は全ての登場人物だと言える物語だと思います。叶わないながら、皆のサイドストーリーを希望してしまうような、そんな魅力的な人達でした。『孤宿の人』も良かったけど、違った意味で素晴らしい作品でした。 | ||||
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笙之助のまっすぐな信念とそれを取り巻く人々の機微がとてもよく描かれていてよかったです。 | ||||
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無実の罪で自刃した下総国搗根藩・小納戸役の父。その汚名を晴らすため、江戸で事件の真相究明に奔走しながらも、深川の町屋の人々との交流を深める、古橋笙之介のビルドゥングスロマン時代小説。 待望の宮部さんの時代小説。いち作品としては良かったが、ほかの宮部さんの作品と比べると、少しトーンダウン感が否めず。 | ||||
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正直言って、よく分からないお話でした。 今イチ盛り上がりに欠けるし、作者の伝えたいことが最後まで「だから何なの?」のままでした。 他の方のレビューを読ませてもらって「そうだったのか!」と何となくの理解が出来ましたが。 久々の時代物だったから期待が大き過ぎたのかな? | ||||
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宮部先生の話はホント暖かい。読んでいて気恥ずかしいやら微笑ましいで暖かい。ふう 堪能堪能。 一気読みしましたが不満はただ高いだけ。読みたい本我慢の1800円。 惜しくはないが他にも買いたい本を我慢じゃ。 いつも面白い宮部作品買わねぇはずもない!恨み節も、ぼやきのひとつも言いたくなる良作。 ああ読んで満足。 | ||||
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何人もの方が書いていますが 宮部みゆきさんの時代物は、テッパンではずれがない。 今回もそうだった。 挿絵も物語にぴったりだし、すべてのページの上部にサクラの柄が 入っているのも、良い。 でも、ラストの謎解きはちょっと。。 そこまで長い期間、笙之介さんに黙ったまま すごす事ができるものだろうか??? ともあれ、笙之介さんの未来に幸あれと願う読後でした。 | ||||
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震災以降を意識しているのだろうか・・・。 物語の発端は、上総国搗根藩で小納戸役を務めてきた父の古橋宗左右衛門に、突如、御用達の道具屋からの賄賂疑惑が、父は取り調べに対して頑なに否定するが・・・父の手跡になる受け渡し等の文書が残っていた。父は、家族の事情が複雑に絡んでいることから、罪を認めざるを得なかった。父が自邸の庭先で腹を切ったのは、閉門蟄居から三日目の事であった。兄の勝之助が介錯をした。主人公・古橋笙之介には一瞬の出来事であった。 父の罪、無念の死。江戸に出てきた笙之介は、今も、父の罪が信じられないのであった。江戸留守居役の東谷は藩の御家騒動が背景にあることを示唆し、偽文書作りを捜しだせと命ずる。笙之介は長屋に住み、代書、写本を生業にしながら事を進めるが・・・次々と事件、難題が襲う・・・やがて、黒い出来事の驚嘆すべき全容が・・・。父の死、無念の死。その真相と、藩の御家騒動に潜む陰謀を若き侍が追いかける長編時代小説である。 著者の物語の根底に流れるのは、人への深い信頼と愛おしみであろう。しかし、そのままでは物語は成り立たない。対蹠的な「ダーク(Dark)」な部分を必要とする。だから、著者の作品群では、暗黒・Darkな要素の連鎖をより多く必要としつつある。しかし、最終的には、その分、暗黒から著者の根底にあるLightness(明るさ)の強さに読者はホッとし、納得する。本物語における人々は皆、家族という闇(Darkness)を彷徨する。家族の『絆』等が声高く叫ばれる時は、そうではなかったことの証拠でもある。この物語の登場人物たちはどうだったであろうか・・・。 題名「桜ほうさら」元は、甲州弁の「ささらほうさら」で、意味は「あれこれいろんなことがあって大変だ、大騒ぎだ」という意味であるという。 いずれにしろ、“ささらほうさら”⇒“桜ほうさら”で納得の一冊。 | ||||
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父が濡れ衣を着せられ、一家は断絶となった。前途に希望のなくなった古橋笙之介は、師匠の勧めにしたがって江戸暮らしを始める。 全四章から成る長編時代小説だ。一章で現代に至るドラマが語られる。江戸留守居役の東谷は懐の深い酒脱な雰囲気の男で、とても魅力的だ。 探偵役兼ヒロインの和香や長屋の面々も実に愛らしい。市井の人物像を書かせては天下一だなあ。 二章には暗号謎解きが登場する。具体的な解明がないのが惜しいが、解読に至るアイデアには感心した。 三章は誘拐事件だ。緊迫した展開の果てに人間の醜悪な側面が浮かび上がる。 四章で再び本筋に戻り、冒頭の謎が解き明かされる。真相はかなりショッキングでした。 江戸人情話のように見せかけて、内容は濃密な人間ドラマである。ご都合主義の美談なんかの対極に位置する「現代の」時代小説と言えるだろう。 我執に取りつかれて奈落に堕ちる人たちは、憎らしいというより哀れだ。 信用すべき立場の相手でも、裏切ることはある。そのかわり無縁だった人と信頼関係を結ぶこともできる。 それが人間だ。本作のテーマは、そういうことではないかな。すべてが高品質、最高点です。 | ||||
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宮部みゆきの江戸ものは良い。江戸時代の町民の暮らしがいつも生き生きと再現され、1冊の本の中で、笑い、泣き、喧嘩をする。騒々しいが、こういう時代に生きてみたかった、としみじみ思わせてくれる。桜ほうさらは、全編に謎解きサスペンスをからめつつ、恋物語、小藩の中の権力争い、長屋の暮らし、商家の暮らし、いろんなものが詰め込まれ、終わるのが寂しい位堪能できた | ||||
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宮部さんの時代物が大好きで、シリーズ物も単発も全て読んでいます。 この本も発売を楽しみにしていました。 何の予備知識もなく読み始めたのですが…うーん。 宮部作品にしては主人公の設定説明に苦労した感じ。 話がやっと動き出しても傍流が多く本筋の展開が遅い。 脇の人物まで細かく作り上げているのが魅力なのに、今回はイマイチ。 分厚い本を「長いなあ…」と思いながら読み進めるのは、宮部作品では 初めての事でした。ところどころに宮部さんらしさもあるんですが…。 あと、ページの上の方に桜の柄が入ってるのも、私にはややうるさく感じら れました。 | ||||
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目でみえること、それを心に留めること、大変勉強になりました。 | ||||
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テンポが遅く、登場人物やストーリーがありきたり。 宮部さんの作品は、良いものとそうでないものが比較的はっきりしており、 これは、残念ながら駄作に近いと思う。 | ||||
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「なぜ父は死ななければならなかったのか?」「なぜあのようにぬれぎぬをきせられなければならなかったのか?」 主人公の笙之介は一見、のん気で人の良い浪人です。 しかし、父の汚名により、家が断絶するという過去を背負っています。 事件の解明のため、田舎から、江戸に出て来ます。 笙之介には兄がいますが、この兄弟、気質が実に対照的です。 ※ネタバレあります。注意! 後半、勝之介が事件の根幹であったことが判明します。 「麒麟児」と呼ばれる勝之介がなぜ暴挙(としか言えない)に出たのか? 笙之介は江戸に出てきてから知り合った貧しい市井の人々と寄り添い、過ごしていきます。 困っている人がいれば、得にならなくても、骨折りし、飢えている人がいれば、自分の分の食事を躊躇なく分け与える……苦しいのも、辛いのも、自分だけではない、と笙之介は気づいているからです。 そんな笙之介だからこそ、長屋の人々も笙之介を気にかけ、かかわっていきます。 しかし、勝之介は自分で決めた「正義」のみを振りかざし、推し進めていきます。 他人の置かれている状況や、痛みなど、一顧だにしません。 けれども、そんな勝之介も、笙之介を無視できません。 進退窮まる状態になっても、「臆病者」と蔑む笙之介をつけ狙います。 窮状の中、まず他人のことを気にかける笙之介、反対に自分の感情に捕らわれる勝之介……。 どのような才能も、狭量な人格の下では生かされない、と思いました。 | ||||
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富勘長屋に暮らす笙之介には、人に言えぬ思いがあった。 「父の無念を晴らしたい。」 身の回りで次々と起こる不思議なできごとを解決しながら、笙之介は父の死の真相を追い求める。 求める先に待っているものは・・・。 人は、本当にさまざまなものを背負って生きている。悩み、苦しみ、悲しみ・・・。でも、この 作品に登場する笙之介や和香、そして富勘長屋の人たちは、皆背負っているものは違うけれど 前向きに生きている。明日という日への希望を決して捨ててはいない。だが一方で、自分の未来を 自らの手で閉ざし、心を黒く塗りつぶしてしまった人もいる。「誰がどうなろうとも関係ない。」 投げやりな生き方の者の心に悪が入り込む・・・。笙之介の父を死に追いやった者は憎い。だが 一方で、そんな生き方しか選べなかった者に、哀れみも感じる。成長するということは、人の愚かな 部分や醜い部分を知るということではないだろうか。そういう意味では、笙之介はずいぶん成長したと 思う。 母と笙之介、兄と笙之介、その関係は必ずしも好ましいものではなかったけれど、笙之介ならそれを 乗り越えていけるだろう。この作品を読み終えたとき、タイトルに作者の深い思いが込められていた ことに気づいた。そしてそれは、読み手である私の心にほのぼのとしたぬくもりを残した。心にしみる、 しっとりとした深い味わいのある作品だった。 | ||||
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家族の愛は、いろいろな形がありますね。 家族内にある愛憎で若者が傷ついていく過程と、周囲の人たちとの関わりから立ち直る過程に、心痛み、また、暖かい気持ちになります。 | ||||
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どの様な環境にあっても、どの様な事態に遭遇しても冷静に、驕ることなく見極めて行くためにも一人で無理な時には信じる人を頼り知恵を借りること、自分を信じて行くことを示唆していると読み取りました。 | ||||
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貧富の格差激しく不況の天保の頃の話。いきなり父親が汚職の濡れ衣を着せら切腹という主人公としてはにっちもさっちもいかないマイナスからのスタート。しかしめげない主人公と、冷たくしない回りの人々。隣近所上下斜めの関係は現代社会と異なり濃厚。手跡が今回のキーワードですが、大団円に至るまで、「大いなる寄り道」つまりサブプロットを交え、話は進んで行く。宮部みゆき先生としては、春先から秋まで進んで行くのは珍しい。あと装丁が素晴らしく、ページを開けば、桜、表表紙も桜、さらに物語の中で桜の花見も体験出来ます。宮部先生ありがとうございました。 | ||||
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最後の展開にほんの少し驚いたけど、 自分自身の宮部みゆきに対する期待値が上がってしまっているのか、 わかりやす過ぎて。。。 あまりに「近頃ウケそうな人物がてんこもり」過ぎるのだと思う。 手練といえばそのとおりで、何も悪いことはないのだけど、 読み人によって印象が違うような人物が出てきた初期の頃の作品のほうがいいな。 こういう話は、最初から文庫で出る時代物で楽しめばよくて、 宮部みゆきには違うものを期待してしまう。 でも裏切るとかそういうわけでは決してなくて、満足はしました。 | ||||
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