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鹿男あをによし



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鹿男あをによしの評価: 4.36/5点 レビュー 179件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.36pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全179件 161~179 9/9ページ
No.19:
(4pt)

次はどう出る?

この人は、飄々とした登場人物を描くのが上手いですね。今作の藤原君や重さんがそうだし、前作『鴨川ホルモー』の高村もそうです。藤原君と主人公の会話が織り成すコントラストがこの作品の明るさを象徴しています。そしてやはり今作も女性の登場人物に妙がありました。何を考えているのかわかりにくく、無愛想ですがとてもひたむきでかなりスーパーな存在。それから、ありえない話ながら、決して突飛ではなく感じられるストーリー。これは古くからの言い伝えを根底にした物語作りになっているので読者に違和感を与えないのでしょう。こうして『鴨川ホルモー』と比較すると良く似ています。ただ、バカバカしい面白さや小爆発する笑いの連続性、物語の展開は『鴨川ホルモー』の方が上だと思います。というふうに比較すると『鴨川ホルモー』の秀逸さが際立ってしまいますが、独立した小説としては面白い作品に仕上がっています。しかし、作者の次回作がどうなるか。もう同じようなテは使えないとおもいますが、実はそれが一番楽しみであったりします。
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No.18:
(5pt)

「坊ちゃん」を踏まえているのに負けていない

読み物の面白さとはこういうことなのだろう。ただし、おそらく、あとに何も残らない消耗品としての「読み物」だけれど。

「坊ちゃん」を踏まえた描写がいろいろとあり、しかも「マドンナ」まで出てくるのに「坊ちゃん」に巻かれていないのは素晴らしい。さらに、優柔不断な人物を主人公にしてここまで書けるのは素晴らしい筆力である。

読後に振り返れば、荒唐無稽な話なのだけれど、読んでいる最中はそう感じさせないのも、卓越した筆力ゆえか。そういう意味では、読んでいる間にすべてを楽しまなければならない本で、読後感とか、読み直しとかは意味を成さない、ライブ読みきり消耗品読み物である。
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No.17:
(4pt)

本屋で立ち読みして

ユーモアがあってたいへんおもしろく、特に中盤からの話の流れがテンポよくてよかったです。普段本を読まない人でもこれなら抵抗なく読めるんじゃないでしょうか。
本当は星5つつけたいんですが最後の最後の展開にちょっとひいてしまったので・・・

でもおもしろかった。次回作に期待です。
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No.16:
(4pt)

期待がでかい故の減点

大学にで働く主人公は教授からの「君は神経衰弱だから」の言葉と共に,遠く離れた奈良女学館高等学校へ。常勤講師として理科の教員として2学期の間働くことになる・・・

『鴨川ホルモー』に続く作者の第2弾の物語。前作同様に奇抜なアイディアとユーモアにあふれていて,思わず「にやり」と笑ってしまうシーンが数々あった。よくこんな話を思いつくと感動していまう。しかも,最終的には現実離れしているものの,色々な現象や言葉などに関して,物語の中で説明・決着を付けてくれる点が嬉しいし,その決着の付け方がまた痛快である。大変面白い本であったが,ホルモーのインパクトが私には大きすぎて,期待が大きすぎて,少し物足りない気がした。でも,面白かった・・・
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No.15:
(4pt)

健筆ますますさかん!?

2作目は手堅くまとめたなって感じで、直木賞候補にものこり、譬えそれが人気取りであったにせよ、作者の実力がそれだけ無視出来ないものだったと評価したいです。
感想は、前作ではヒロインの『鼻』の描写にこだわっていましたが、今回は『離れた目』と前回で何がうけたのかしっかりマーケティングして書いてる辺り早くも老練さを感じさせますね。言い換えれば手堅い反面、冒険しない性格なのでしょうか。前作を超えるとまではいかないが、期待を裏切らない書きっぷりに次作はどんな作品を世に送り出すのか興味津々です。
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No.14:
(5pt)

直木賞もんです

とにかく面白い、本が好きな人にも面白い、歴史が好きな人にも面白い、そして何にも知らない人にも面白い。これは驚異のエンターテイメント小説である。
 最近の傾向であるどうでもいい小さな自分の世界を描いていない小説である。これがデビュー2作目というのであるから恐るべし万城目学。
 登場人物の名前が「藤原」「福原」「長岡」「大津」とかという昔都があった名前であるというユーモアもいいし、「坊ちゃん」のパロディ部分があるのもいい。
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No.13:
(5pt)

万城目はいま、一番勢いのある作家であることが証明された作品

鴨川ホルモーでいちやく有名になった作者。

ストーリーとしては相変わらずの妖怪系SF。

もちろんコミカルな笑いあり、感動ありの王道を極めている。

先が気になって眠れないほどの中毒性を、万城目作品は持っている。
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No.12:
(5pt)

1800年のロマン「ス」・・・!?

期待通りでした。

中々核心をつかめない「事件」。

先に先にと読み進むうちに…

とにかくじれったい。

でも、面白い!

次も期待してます。
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No.11:
(3pt)

高校生向けファンタジー系SFか?

突然奈良の女子校の臨時教員をするはめになった、神経室な研究者。生徒とのイザコザ、教員の怪しげな生態、母親からの手紙など漱石の『坊ちゃん』を本歌どりした出だしがおかしい。突然、シカから「人間の危機を救え」と告げられて、行方不明になった、神器(これがこの作品の最大のカギ、ここだけは「なるほど」と思った)探索に乗り出すが....。

古代ミステリー、盛り上がるスポーツ大会など、作品世界に引きずり込むテクニックはオーソドックスながらうまい。文明批判のワサビをちょびっと利かせるのも今風。最後まで飽きさせずに読ませてもらったが、「想定内」をはみ出さない落としどころと言い、人間描写の軽さなといい、あっさりした印象です。暇つぶしに最適、中高生の読み物としておすすめです。
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No.10:
(5pt)

どこはかとなく、面白い!

とっぴ抜けてすごいというわけではない。けれども可笑しい。なぜか面白いのです。

始まりからして絶妙にして巧妙。女子高に急遽赴任するといわれれば、そこで展開されるのは学生物語だと思うのが人情。しかし本書ではそこで出会うのはなんとシカ。シカに出会うならば何の面白みもない。なんとこのシカ、普通に話すんですわ。

そしてシカから下された指令は富士山噴火を防ぐために、あるものを手に入れるというもの・・・。

変な話だけれども、読み始めるとやめられない。

不可思議な面白さが詰まっています。
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No.9:
(5pt)

関西には神話が似合う

前作『ホルモー』よりもちょっとフザケ感は無くなった分 より 万人ウケするんじゃないかい。

神様仏様に鹿に狐に鼠にナマズだ。もうなんでも来いっ って感じ。

『坊ちゃん』の現代版かと思って読み始めたものの あらあらまあまぁと驚いてる間に青春スポコンを通り過ぎファンタジー系謎解きへとたどり着く。

全体に漂う神話性はやはり関西に根付いた基本か。

希望を言うなら 会話は関西弁でお願いしたい。
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No.8:
(4pt)

ディテールに、満載の遊び心

奈良公園にうんざりするほど多数に生息する鹿の、馴れ馴れしくずうずうしい姿を見ると、

神秘的というよりも、なにか寝覚めの悪い夢を見ているか、神様の悪い冗談か、という気分にさせられる。

…と書くと、奈良の人に怒られるかもしれないけれど、これは、わりと一般的な感想だと思うのですが…。

この小説は、そこをうまく使って、スロー(時代錯誤?)な奈良を舞台に、

青春マカシカ不思議ファンタジーを展開させています。 

隅々に歴史好きを喜ばせそうな小さなウンチクがちりばめられていて、

トリビア感のある充実した一冊。なにより、著者のつなげる連想力が、素晴らしい!

でも、ふと、世界の救済とか、鼠だのの動物が登場するのは、ぜんぜん文体が違うけど、

村上春樹あたりに、なかったっけ!?

女子校と剣道部の大会、ちょっとした恋愛感情というのも、なんとなく既視感が…。

大きなストーリー構成というよりも、ディテールの遊び心を楽しむ作品といった感じはしますが、

旬な作家の作品だけに、なかなかに楽しめましたよ。
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No.7:
(5pt)

こんどは奈良だ

壮大な構想、機密な構成、躍動するディテール、ちりばめられたユーモア.....。

これが二作目なんて信じられない。この作家はいずれ直木賞をとるだろう。本読みの達人金原瑞人氏、絶賛。

精神虚弱と断じられ、大学の研究室を追われてしまった28歳の(おれ)。

失意の彼は教授の勧めにしたがって、奈良の女子高に2学期限定で赴任する。ほんの気休めのはずだった。あいつが話してくれるまでは.....。

慣れない土地柄、生意気な女子学生、得体の知れない同僚、主人公(おれ)の波乱に満ちた奈良ライフを描く。長編小説。

どこまで面白ければ気が済むんだ!? やっぱりマキメは並みの天才じゃない。
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No.6:
(4pt)

まとまりすぎだが楽しい異色作

ひょんなことから女子高に代理教員として赴任して、生徒のいたずらを受ける。そして作品中、「坊っちゃん」かよっと自らツッコミを入れる。ユーモアセンスは健在ぞなもし。

 でも、剣道スポコンに古代伝奇ロマンをからめ、中盤からシリアスになりすぎた感じ。よくまとまってはいるんですが。片手メンが有効打になるのは、ちょっと無理があった。人知れず日本を救うという設定は、本質的に子どもヒーローものっぽいので、キャラクターとして子どもの理解者がいるともっと良かったかもしれません。また、オチで単に以前の状態に戻るだけでなく、主人公に何か変化がもたらされてほしかったとも思います。

 しかし、他に例を見ない異色作。楽しく読みました。
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No.5:
(5pt)

奈良の鹿がお辞儀をする秘密

十二支十干は60で一巡りする。節目の年には作法がある。1800年前から続く作法だ。300年前、作法が守られなかったときには災難があった。神様たちには人知を超えた思惑があり、人知れず祭祀は連綿と続けられてきた。
今度の舞台は奈良、しかも女子校。古きよきもの、保つべきものを思い起こさせるのどかな景色のなかで、世界の救済をかけたファンタジーらしい物語がひっそりと遂行される。
不思議に巻き込まれたら、きっと普通は困る。この本の主人公は普通だ。登場人物たちはそれぞれが、魅力的なところと、そうでもないところを兼ね備えた、健やかさを持っているところもいい。
そして、古今、呪い(のろい/まじない)の解除といえば、これしかない。ラストにはにんまりと笑みが漏れた。今度も気持ちのいい終わり方だった。
文章は読みやすくて、なおかつ、物語は読み応えがある。子どものときに出会っていたら、何度も読み返す宝物にしていただろう。大人が読んでも、もちろん世界に引き込まれる。
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No.4:
(4pt)

『鴨川ホルモー』の進化形

『鹿男あをによし』。前作『鴨川ホルモー』と同様、「なんじゃそりゃ?」と、思わず書店で手を伸ばさずにはいられない、奇妙なタイトルと、可愛らしい表紙絵の組み合わせが素晴らしい。

自意識過剰な主人公が、古都を舞台に、神様(に近い存在)の気まぐれに翻弄されながら奮闘する。そして、第一印象はパッとしないけど、一皮剥けば輝くツンデレなヒロインが、思わぬ形で主人公の行動に絡んできて大活躍―――。

前作の基本的な構造を踏襲しつつも、脇役たちの作りこみ、物語のテンポなど、いたるところに進歩が見受けられる良質な青春ファンタジー小説です。巧みな風景描写で実在する土地の魅力や雰囲気を引き出しつつ、マニアックになり過ぎない程度に歴史ネタや神話ネタを物語に落とし込むのが、この作者は本当に巧い。

ただ、これは『鴨川ホルモー』の時もそうだったのですが、少し穿った読み方をしてしまうと、周囲とのコミュニケーションの軋轢に苦しみ、そのくせ原因を自分に追求することが出来ず、ひとり悶々と燻っているような男のための(レビューを書いている私自身、少なからずそういう部分がある人間です)、ドリーム小説に思えてしまう一面も。

すかした口調で物語を進め、自己中心的なきらいさえある主人公が、新天地ではいわゆる「選ばれし者」となり、(その性格のわりに)理解者や協力者に恵まれ、自分からは特にアプローチせずとも、素敵な女の子の方から好意を寄せてくれる展開が、少し出来すぎているというか、うらやましいというか………。
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No.3:
(5pt)

かなり、キテます

『鴨川ホルモー』で大ブレイク!(個人的にですけど)

舞台は京都から奈良へ。

卑弥呼の謎まで飛び出して、

鹿男は頑張ります。

いやぁ〜、この世界観、好きです。

事実と虚像が入り乱れ、

今回も思いっきり楽しませてもらいました。

舞台背景が似ているということで、森見さんと比較されそうな感じですが、

森見さんとはまったく違う、

読み手を選ばない、面白さがあると思う。

さ〜っと読めてしまうし。

奈良の観光案内も兼ねているようなこの作品。

京都も良いけど、奈良も良いね〜、などとすぐに感化されてしまいました。

物語自体も『鴨川ホルモー』同様

荒唐無稽、しかし、現実的な部分もあり、興味をそそられる。

どのキャラも面白く、捨てキャラがないような気がします。
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No.2:
(4pt)

なんか良い感じ

なんだか、良い感じ

「鴨川ホルモー」ほどストーリーテリングの爆発力は

なかったけど、全体としては「うん面白い、よく出来てる」

前作と同じく、妖かし世界と現実世界がうま〜くミックス

されていく様はお見事!

ひさびさに、奈良や京都をまわってみたくなる作品でした

オススメ
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No.1:
(4pt)

ちょっとユルめの歴史青春ファンタジー?

「鴨川ホルモー」が面白かったことと、舞台が奈良であったこと。

この2つの要素により発売前からいつ出るんだーと首を長くして待った次第。

早速買って1日で読み終えてしまいました。楽しい時間は長くは続きませんね…。

この作品も前作同様、その土地に由来する悠久の歴史をエッセンスとして抽出し、

筆者ご自慢の構成力を駆使して、そつなくまとめた内容となっています。

なんとなく、バックグランドが似ている森見さんと比べてしまうと、文章に

パンチ力が欠けるなぁと思う反面、読む人を選ばない点ではこちらのほうが、

万人受けするのかもしれません。

肝心の内容のほうは、私自身が奈良出身なためローカルなネタが出るたびに、

ニヤニヤしてしまうのですが、それを抜きにしても十二分に楽しめます。

とにかく、鹿最高。ポッキーを食べる渋い親父声の雌鹿って…。

おまけに、奈良の鹿がお辞儀をする理由までストーリーと絡めて説明してくれます。

全体としては、奈良の独特なのほほんとした雰囲気(情景描写+鹿)と、

個性的なキャラ、そして、奈良の歴史をうまく絡めてちょっと

ユルい感じのファンタジーに仕上がっているように思われます。

とりあえず、奈良県の指定図書に推薦しておこう。
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