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きよしこ
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きよしこの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全143件 121~140 7/8ページ
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吃音に悩む少年が大人に成長するまでを描いた短編小説集。と一言で言ってしまうとそれだけのことなのですが、あったかい人たちがたくさん現れて、読み終わったとき、心がほんわかします。「カ」行と「タ」行がうまく言えない少年は、その言葉に代わる「ピンチヒッター」を繰り出しつつ、成長していきます。野球と作文が大好きで、次第に自分の居場所を見つけていく少年に、読み手の私も心からエールを送っていました。小一の少年を描いた「きよしこ」、病気の娘を持った担任と小学校卒業を描いた「北風ぴゅう太」は、涙ものでした。本当の優しさとは? 本当の平等とは? を深く考えさせられる一冊です。 | ||||
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不覚にも泣いてしまった。しかも電車の中で2回も。中年男が突然涙ぐみはじめて、きっと向かいの女性も気味悪がっただろうが、この涙は止まらなかった。少年の成長に応じた短話が7話載っているが、わたしは最初の2話でやられました。出会いと別れ…その切なさは子供も大人も同じ、いや、自分の気持ちをうまく伝えられないほど、それはもっと切なくなるのかもしれません。小1の息子が大きくなったら絶対に読ませたい本です。表紙もとても良い! | ||||
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「きよしこ」 泣きながら読んだ本って初めてです。 主人公の心の奥にある深い思いに、声を出して泣いてしまいました。 かわいそう・・・そういう思いではないのです。 何かに悩んでいるとき、落ち込んでいるとき 誰かに愛されたいとき、 是非、手にとって読んでみてください。 | ||||
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正直吃音者でない方にはピンとこない部分も多いかと思います。 私のような吃音者からすれば、心の奥をえぐられるようななんとも言えない 気分になります。 主人公が最後に吃音に負けないよう勇気を見せる場面。あそこで少年から大人になっていく区切をうまく描いています。同じく吃音者を主人公にした三島の『金閣寺』は表現が難解すぎるので、 吃音に悩む子供に読んでもらいたい本の一冊ですね。 | ||||
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この本の解説で作家のあさのあつこは書いている。 「きよしはかっこいい」「涙が出るくらいにかっこいい少年なんだ」 僕はそうは思えない。 「きよしはかっこわかった」「反吐が出るくらいにかっこわるい少年だったんだ」 そんな風に思います。 すぐにどもってしまう。カ行とタ行の発音がどうしても巧くいかなくて、言いたいことがあるのに口をと閉ざす。誰かの助けを常に求めている。 こんな少年がかっこいいなんておかしいです。 しかし、きよしは高校3年で初めてかっこよくなります。 「東京に行きたい」 ついに自分の意見を口にします。それまでは「勇気」が「どもり」に負けていました。しかし、自分の意見を言うことで「勇気」が「どもり」に打ち勝ちます。それまで負けっぱなしだったきよしはかっこわるかった。そんなきよしに「きよしこ」は会いにこないのです。 きよしは最後にかっこよくなったのです。でも、やっぱり「涙が出るくらいかっこわるい少年」なんじゃないかなぁと僕は思いました。 | ||||
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重松清の本は何冊か読んだが一人の人間にスポットを当てそれを追って行くというものは初めてだった。 作品タイトルにもなっている架空の友達「きよしこ」。以外にも何度も話に出てくるわけでは来なかった。「きよしこ」との対話はあくまで少年にとってきっかけでしかなく、その後の彼の人生は自分で切り開いていった点が重松さんの作品らしくリアルだと感じた。 少し残念だったのは少年が成長するにつれ、話が凡庸になっていった所だ。 少年が成長し強くなったことで、それだけ吃音がハンデとならなくなったということか。 | ||||
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もしあなたの周りは嫌な大人ばっかりで 嫌なことばかり毎日起きて 言いたいことは口から出そうとするとのどにつっかえて もうこの先たのしいことは人生であんまりないんじゃないか なんて思っていたら この本を手にされるといいと思います。 出会うこと別れることはかけがえがないことだって 気づくことができるからです。 切り拓いてゆく勇気がもらえる本です。 | ||||
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冒頭、「吃音」だが成功した作家が、ある母親の「吃音」の息子を励まして欲しいという手紙を無視した経緯を書く。そしてそのとき書けなかった「理由」が一人の少年の成長を描いたこの短編連作である、と明かす。だから、「吃音」の子が勇気をもらったり希望を持てる話ではない。しかし、そんな子に寄りそうことは出来る。それはべたべたすることではない。文字通り、つかず離れず寄り添うのである。何が寄り添うのであろうか。人ではない。『想い』が寄り添うのだ。最後、高校を卒業する少年が自分に寄り添ってきた女性に突きつけた『決断』は、まだ19歳になっていない子が読んだら不可解に思えるかもしれない。重松清氏自身はもちろん「吃音」では無い。しかし、いじめの物語をたくさん書いてきた彼の元には同様の手紙はたくさん届くのかもしれない。それに対する回答がこの作品なのであろう。もちろん回答はひとつではない。 | ||||
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氏の作品は,これが初めてのものだったかもしれない. 子どもの頃の感覚を,見事に言葉にしている.私自身,舌足らずで(吃音ではなかったけれども)伝えられずにもどかしい想いを何度となくしたことを思い出した.「大人(他者)はわかってくれない」と何度も思った. 主人公の少年が,そんな子供時代を経て,少しずつ大人になってゆく様は,何とも言えず暖かい気持ちにさせてくれる. 読み終えたあと,果たして大人になった自分は,今,子供たちの“声”を聞いているだろうかと自問した. 子供たちの“声”が聞こえなくなったとき,この本をまた手に取ろう.自分が子供だった頃に戻れるから.どんな「育児書」より参考になるだろう一冊…褒めすぎ? | ||||
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少年を主人公にした小説は数多くある。重松清も書いている。 そしてその内のいくらかをボクは読んでいた。 だが、この本の主人公・白石きよしは、今まで小説で見てきたどんな少年とも違った。 それはまるで、きらめく星空のなかに流れ星を見たような心境。 見た後のすがすがしさもどこかそれに似ていて、とても良い作品に出会えたと思った。詳しく話すのはどこかはばかられる。 一読の価値は間違いなくあるので、是非読むことをオススメしたい。物語に直接関係するわけではないが、 この本の解説を「バッテリー」シリーズで有名なあさのあつこ先生が担当している。 | ||||
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主人公の少年が、いろんな人と交流しながら、成長していく姿が、印象的でした。 「きよしこ」の言葉が今も心に残ってます。 「それがほんとうに伝えたいことだったら…伝わるよ、きっと」 その通りなんですよね。たぶん。人に何かを伝えるって難しいけど、ほんとうに伝えたいことは伝わるもんなんですよね。みんながそういう気持ちでいれば、テロだとか争いごとってなくなるのかな… | ||||
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吃音の人の心の中を初めて知りました。 吃音に限らず、他人の目に見えにくいけれど、苦しんでることが誰にでもあると思います。 吃音とちゃんと向きあって、どうにかしようとしている少年に感動しました。 読んで損はないです!!! | ||||
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題名にもある「きよしこ」は吃音がある主人公の少年の最初のともだち。ちょっと変わった名前だけれど、本書でその由来が紹介されているので、そっちを参照して「ふうむ」と思ってください。「カ」行と「タ」行と濁音があたまに来ると、ことばにつまってしまう少年は自分の名前(きよし)をうまく言えない。だから自己紹介がキライだ。でもお父さんの仕事の都合で転校を何度も何度も繰り返すことになる。吃音を悟られるのが嫌で、言いたいことはたくさんあるのに、無言になってしまう。笑われるのは勘弁して欲しいし、だからといって同情されるのもなんか悔しい。いつも袋小路な少年。そこにささやかな風穴が開いたり、閉じたりしながら「少年」が「青年」、そして「大人」になっていくまでを描く心に沁みる連作短篇集です。 | ||||
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吃音という障害を持つ一人の少年が、父親の転勤に伴い、何度も転校する物語です。自分の伝えたいことを思うように話せず、いらだったり、情けなる気持ちがよく描かれています。小さい時は、吃音から逃避するように 「きよしこ」という心の友達を作ります。そして、少し成長していくと、自分が発音しづらい音を避けて会話をするようになります。私たちも、子供のころ、心の友達の様な存在を たとえば、お人形とかに作りませんでしたか?そして少し成長すると、ちょっとずる賢くなり、いかに自分をよく見せよう、としませんでしたか?この物語の主人公は吃音という障害と持っていますが、障害をもっていない私たちもたぶん同じように成長しているのです。一見障害児の物語のようですが、根底は普通の少年の成長物語で、そこに重松清さんの優しさを見いだしました。 | ||||
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本屋でパラパラと読んだ時は、吃音の子のお話…だと思ったけれど、これは特別な子供のお話じゃないと読んでみて解った。 人と人とのコミュニケーションの中には、ある意味壁が存在していて、それを薄くしたり厚くしたりして、生きている。 このお話の少年は、吃音であるということで、その壁が他の人より少し厚いのだけれど、成長していく過程で、その壁の存在をまくコントロールする方法を身につけていく。 そして、そうさせていく中での、少年を取り巻く人物達がとてもイイ。人それぞれ、大人になっていく過程は様々だけれど、この少年の大人になるなり方は、なかなかイイナ…と、思った。 小6の娘に少し読ませてみたら、私ほどの感動はまだ得られていない…(!?)ようだったが、それはきっと彼女が今、恵まれ過ぎた環境の中に居るからかもしれない。もう少し大人になったら、きっとまた違う読み方が出来るに違いない。 私にとって、久々のクリーンヒットとなった一冊…(!!)だった。 | ||||
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是非読んでみてください。 吃音をもつ子どもの心を、取り巻く環境を、ここまで繊細に鮮やかに描ききった本を私は知りません。涙で読みましたが、読後は爽やかな風がさっと吹き抜けていったような印象が残ります。 | ||||
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重松清の作品を読むたびに感じていた疑問があった。「なんでこんなにいじめのことばかり書くのだろう?」「いじめられる側の気持ちがなんでこんなに分かるのだろう?」。本書を読んでやっと分かった。重松清本人が、いじめられっ子だったのだ。 相手の気持ちを思いやれる心根をわが子に持って欲しい。そんな願いを込めて「この本、良いよ」と「バッテリー」と一緒に娘に渡してみた。「えっ?ビタミンFじゃないの?」と娘。結局、三冊手渡すことになった。ビタミンFには小学生にはどうかと思う作品も入っているんだけどなぁ。 | ||||
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「ビタミンF」で重松作品にデビューした私は、「何か他の作品を読みたい」と探しているときに、偶然出逢った本です。内容をなにも知らずに読み進めました。短編小説がいくつか入った本ですが、どれも泣けました。あえて内容は、書きませんが、心からお薦めします。心が透き通っていく感じがします。私はボロボロ泣きましたので、電車などでは、読まれないほうが・・・。 | ||||
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重松清の半自伝でしょうか。小学生から高校生まで、章ごとに区切って描かれる本作品は予定調和のお話でした。以前「ナイフ」と「エイジ」が面白いな...と思っていましたが、その後読んだ物語は「こういってこうなる」、ようなお話ばかりです。TVで観る重松さんは、(娘さんや今の世の中に対し)戸惑いつつも自分の持っている叙情を全開にする、人のように見えます。そういう人の書く小説なんだから、これでいいじゃないか...と、思いかけていますが、おお!という驚きがやはり欲しいのです。 | ||||
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初めて読んだ時、涙が止まりませんでした。 「少年」とよく似た境遇にある自分にとって、本当に必要だったのは癒しではなく理解だったのだと知りました。 辛くてもめげずに生きていこう。そんな気にさせてくれた本でした。 全ての「うまくしゃべれない子供」達に(もちろん大人にも)この本を読んでもらいたいです。 | ||||
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