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殺人は容易だ
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殺人は容易だの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.50pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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本書のタイトル『殺人は容易だ』に驚きました。 サスペンス小説の読者にとっては、 《殺人事件のサスペンス小説を書くのは容易だ》 と感じました。 「脂の乗りきった時期に書かれた作品」(415頁)だけに、 人を食ったタイトルのようにも思えます。 いくら容易だからといっても、殺人はいけません。 「殺人は容易だ」なんて言う人は、人間ではありません。 狂人です。 「人殺しを何度もつづけて、しかも罪をのがれるというのは、かなり難しいだろうとぼくがいったら、それは違う、殺人はとても容易なんだと、彼女は答えた」(42頁) 「たくさんの人を殺しながら、罪をのがれているということは難しいだろうと、ぼくがいうと、彼女はこう答えたよ。『いいえ、その考え方はまちがっていますわ。殺人はとても容易なんですよ――だれにも疑われなければね。じつは問題の人物は、だれも疑ってみようともしないような人なのです』と」(355頁) 「ぼく」と「彼女」(男と女)の間で、殺人の難しさの受け止め方に開きがあるようです。 人殺しほど罪深くはありませんが、人をだますということにも、 男と女では差があるように感じます。男は女よりもだまされやすい。 「男は勇気があるけど、女よりもだまされやすいんですよ」(363頁) 「じっさい、あのいばりくさって信じやすい小男のゴードンをだますほど容易なことはないだろう」(379頁) だます、だまされる、に男女差はないのではないか。ない、ない。 だます、だまされる、のが人生です。人生のいろどりになるかも。 犯人自身による告白も含め、本書の連続殺人事件で死んだ人とその死亡原因をまとめます。 ① リディア・ホートン(ホートン少佐の妻)、風呂で死亡(砒素中毒) ② エイミー・ギブズ(お手伝い。婚約中に妊娠)、暗闇の寝室で毒物の赤いペイントを誤飲 ③ ハリー・カーター(居酒屋の主人。酔っ払い)、道路から泥の中に頭から転落 ④ トミー・ピアス(村の腕白小僧)、高い窓から転落 ⑤ ジョン・E・ハンブルビー(医師)、猫の傷の手当時の汚染ガーゼから敗血症に感染 ⑥ ラビィニア・ピンカートン(老婦人)、ロンドンでひき逃げされる それにしても、車内でたまたま隣り合わせた老婦人の話しがもとで、 素人探偵が村の連続殺人事件に乗り出すというのは、 不自然な感じがしました。 「ええ、たぶんブロードムアへ送られるでしょう」(360頁) 「ブロードムア」? 前後の会話から、なんとなくは想像できます。 狂人犯罪者用の「ブロードムア」精神病院でしょうか? 注記がほしいところです。 イギリス人に向けて注記するのは野暮なほどの常識語なのでしょうが、 本書のキーワードになる単語だと思います。 | ||||
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私が初めて読んだアガサクリスティの作品で魅力的なタイトルに惹かれて購入。ここからどんどんアガサクリスティの沼にハマって行きました!非常に思い入れがある作品です。 | ||||
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ある村で、連続殺人事件が起きて、村人の中から犯人を捜すといった、古典的なフーダニット。ミスディレクションが、単純でわかりやすいので、半分ぐらいのところで犯人の予想がついていしまう。結構、強引にラブロマンス風に仕立てているが、あまりしっくりいっていない。そういった作風を読みたいのなら、『終わりなき夜に生まれつく』がオススメだ。でも、まー、ちょっとだけ魅力的な登場人物がいたので、星は二つといったところか。こんなものに、星を五個も付けている人の気がしれない。 | ||||
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植民地帰りの元警察官ルークはロンドン行きの列車に乗り合わせたミセス・ピンカートンから、彼女の町で起きている殺人事件の話を聞く。 与太話と思っていたルークだが、その夫人が死亡したことを知り、自分で捜査しようと思いたつ。ってこれポワロもマープルも出てこない話だ! | ||||
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これもたしかNHKの番組で放送されたものです。長編ですが思いがけないトリックでびっくりします。ぜひ読んでみてください。 | ||||
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別の作品で使われたような展開だったためか「一番疑わしくない人物こそ真犯人」という伏線が多かったがためか、 途中から真犯人が分かってしまいました。 名探偵ではないからこその主人公の勘違いや、知り合った女性への恋心、といった人間らしさがストーリの特徴とも言えますが、 ポアロ・シリーズのような高度なトリックは本作品では使われていません。 推理小説もしくはアガサ・クリスティ「初心者」という方に特におススメの一冊です。 | ||||
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作者得意のロマンス絡みの作品。 冒頭で、見ただけで人を殺せるような話があり、超能力ととオカルト絡みの話かと思ったが、そうではなく殺そうと思っている人物に対する目つきのことを言っているのだと、読み進めてようやくわかってきた。 主人公のルークの推理は的を射ず、最後の方でようやく真相に行き当たったかと見えてさらにどんでん返しがあり、謎解きはそれなりに楽しめる。惜しむらくは、本当に犯人が明らかになる章の序盤がだらだらしているため、あぁこの人が犯人なのかと分かってしまうこと。ヒロインが不意に何者かに襲われて、途中でルークが助けに入り格闘の末、犯人を取り押さえて顔を見たら何とこの人だったのか、みたいな展開にすれば意外性も楽しめたのに。 それと、中途半端に感じたのがハンブルビー夫人の登場。ルークが犯人に行き当たるための最も重要なカギを握る人物なのに、ルークはそれまでに一度も彼女と会話をしているシーンがない(挨拶しているから面識はある)。それゆえにそれまでにルークは彼女から手がかりをつかむことが出来ないのだが、何で一度もまともに会話をしていないのか。他の被害者の家族からは聴き取り調査をしているのに、すごく不自然に感じた。 | ||||
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偶然列車で乗り合わせた老婦人が「殺人は機会さえあれば簡単にできるのよ、 それが今自分のいる村で行われていて、これから警察署に話しに行くんですよ」 そう言っていた老婦人は、数日後小さなひき逃げ記事に被害者として新聞に載っていた。 たったこれだけの前書きのあらすじだけで、むらむらと「読みたい」と切望する気持ちが 沸き起こって、いつの間にかお金を払って文庫を買って、一心腐乱に読みふけってしまっていた。 登場人物は名前が多い割りに限られている、被害者が多いせいもあるが殆んどが事故死、自然死扱い。 郷士の男、図書館司書の老女、郷士の婚約者兼秘書、郷士の召使たち、医師の遺族、村人たち、被害者たち 老婦人の話を信じた元警官のルークは友人のつてで当該の村へとやって来て隠密捜査に乗り出すが ある人物が一番怪しく、嫌疑が濃厚だった…紳士だけど尊大で派手好きで知ったかぶりな男。 裏づけに必要な証言まであるのに…一見して犯人にしかなりえない人物とは? 最後に動機が語られたとき、正直ぞっとした。 ここで老婦人のいう「人は見た目や表面だけではわからない、だから怖い」というのがわかった。 派手さはないノンシリーズだけど、読ませる語り口はわかりやすく、そして謎が絶妙に絡み合っていて 最後まで一気に読んでしまいました。人間の暗いところに潜んでいる悪魔を見たような気になりました。 | ||||
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主人公は、元警官だという。 全体を読んでみると、元警官らしいところにあまり気がつかなかった。 元警官らしさが少しないのは、アガサクリスティが警官の経験がないためだろうか。 あるいは、親しい人で警官がいないのだろうか。 少し読み進むうちに、犯人がある女性ではないかと心配になっていった。 あまりにも、犯人は男性だと決めつけていることからだ。 また、アガサクリスティの小説では、思わぬ人が犯人のことがあるので、 この人ではないかと思い、めぼしをつけながら読み進んだ。 殺人は容易だという題目だが、物語が始まってから起こった2件の殺人は、 主人公の知らない間に起こっている。 現場検証にも行っていない。 主人公の目前で起こった殺人は1件だけ。 最後の殺人は食い止めれた。 殺人は容易ではないことが分った。 | ||||
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かくれんぼは完璧に隠れとおすと遊びではなくなります。 見つけられるために、見つけられないために、 偽装することがエッセンスで、楽しいことでもあります。 マダム・クリスティーとのかくれんぼ、 最後はハラハラ・ドキドキの手に汗握る展開でした。 | ||||
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最初に、「連続殺人が平然と行われている」と話す偶然に同席になった老婆の「たわごと」を聞いたばかりに、元植民地警官ルークは、老婆の事故死、それに続く老婆の予告通りの医師の死亡から「たわごと」でなかった事をに愕然とする。話の最初から、すごい展開になり一気に引き込まれる。 調査のため、老婆の村に乗り込むが・・・何とも一気に読める展開のよさと意外な展開!またまた犯人を外した私。 アガサの罠(トリック)にはまってしまった。この作品は躍動感がある。「ゼロ時間」や「五匹の豚」とも違う独特の緊迫感がある。最後に危機が迫って緊迫し、ハラハラドキドキ感では一番だろう。 この後に書かれた作品が「そして誰もいなくなった」であるのがわかった気がする。 ルークを素人探偵に仕立ててストーリーが展開し、バトル警部も登場するが、それがまたいい! 初めてアガサ作品を読む人には読みやすさ、緊迫感、意外性、興味をそそる展開力、筋書きの素晴らしさなど一番の「オススメ」です。 | ||||
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いわゆるノンシリーズといわれる、 クリスティのシリーズもの探偵が出てこないお話です。 扇情的なタイトルは、このお話のテーマでもあります。 主人公のルークは、元植民地の警察官。 イギリスに戻ってすぐ、典型的なイギリスの老婦人と 電車で乗り合わせます。 老婦人はルークに、自分の村で起きている連続殺人と それが誰にも知られていないこと、 自分は次の犯行を防ぐ為、今から警察に行くのだと告げます。 この時彼女は「殺人は容易だ」誰にも疑われていなければ、と告げます。 その時は本気にしていなかったルークですが、新聞で 彼女が直後に殺されていたこと、 そして彼女が次の犠牲者だと挙げた人物が殺されたことで 犯人を捜すため、その村へ向かうことにした。 冒頭からひきこまれ、ラストまですごいと思わせる作品のひとつ。 ルークと、頭が良くて気も強めのブリジェットとのロマンスも このお話が好きな要因のひとつです。 | ||||
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ポアロもマープルも出てこないせいか、意外とマイナーなほうに入ってしまう作品ですが、、実に上手い。殺人なのか、事故なのか、迷いに迷わせてくれます。クリスティのミステリなんだから、殺人に違いないと思っていても、ただの妄想じゃないのかという疑いを捨て切れなかったり。二年に一回くらい読み返すのですが、毎回犯人が最後までわからずドキドキ。翻訳判を読んだ方にもお勧めです。 | ||||
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この物語には、ポアロもマープルも登場しないが、個性的な容疑者達、アマチュア探偵の捜査ならではの臨場感、しっかりした人間ドラマ構成など、どの部分も完璧で一気に読ませてしまう。お勧め! | ||||
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