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鍵
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鍵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.27pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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やく20年前の改訂版。障害は あるけれど 知的 繊細 可愛い 麻里子は、普通の高校に 電車通学を している。 家族は、私立高校の 数学教師をしている 姉 秀子と、 無職 本人は『アパート管理人』と称している 兄 俊太郎 との 3人家族。このところ なぜだか 兄とギクシャクしている。ある日 超満員の 電車の中で男に ぶつかられ 学生鞄を 切られ……。小さな鍵を めぐって 探して 事件が おきる。 麻里子の 身にも……。 事件の発端の設定に すこーし無理があるようにも思うのだが、後半 ガラスに映る 犯人の唇を 冷静によむ 麻里子 けなげで 痛々しい。ヒリヒリする臨場感が伝わる。デモ 解決したところで 《 灯台下暗し 》だったのだと。 | ||||
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今から15年以上前に書かれた乃南氏の作品ですから現在の作品とは成熟度はかなり異なります。 ストーリーは、両親を亡くした兄弟姉妹3人のなかで、偶然に事件に巻き込まれてしまった高校生の聾唖の少女と、特定の大きな問題がある訳ではないけれども様々な不安で釈然としない20代の兄が、事件を通して成長をしていくというものです。 筆力については、文中に作られた新聞記事がかなり小説口調になっている不自然さや、ストーリーの構成が偶然に頼っている事から、初期の作品である事は否めないと思います。 しかし、注目すべきは、やはりこの当時から既に成熟していた乃南氏の人間描写の卓越性でしょう。 それがたとえ合理的でなくてもそれぞれの登場人物の心情、葛藤、そして愛情が事細かに、その空気感が伝わるほどに細かくも自然に描かれているのは見事です。 また、物語の若干の不合理性を持ってしても、あっという間に読者に最後まで読ませてしまう、乃南氏のスピート引力は物語展開のテンポの良さにあるのでしょう。 障害を持つ少女を小説の中心にそえて、彼女の感覚に迫ろうとする事は実際にはかなり難しいチャレンジであると思います。小説が提起するのは、障害者の事、思春期の若者、親を早くになくすという事、支えてくれる友情の存在、友人の持つそれぞれの世界、犯罪に関わる人間(新聞記者から犯人まで)、これだけの人間を丁寧に描いている事に感心します。聾唖の少女が誤って自分に託されてしまった"鍵”がカギとなる殺人事件の解決の糸口を見つけるために、誰にも相談できずに孤軍奮闘する姿には正直に心動かされますが、その部分を押さえながらあくまでも普通の少女として描こうとしているところに、作者のまっすぐな人間性が現れているのではと思います。 | ||||
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読み始めはこんなにスリルのある物語だとは想像しませんでした。 でも、読んでいく内に、だんだんと事態が変わって、 耳が不自由な麻里子が事件に巻き込まれて行く様子に、 不安と苛立ちを覚えました。私自身が結構激しい性格 なので、麻里子のとても優しい性格に苛立ったのだと 思います。でも、読み進むうちに、麻里子の勇敢な部分も見えてきました。読んだ後に続きを考えたりしました。 | ||||
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