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罪の余白
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罪の余白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.98pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全49件 41~49 3/3ページ
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読みやすくて、さくさく読み終わりました。 おもしろかったです。 ただ、流行のテーマを取り入れてストーリーを練っただけという感じでした。 オススメ!というほどではなかったです。 湊かなえさんや、宮部みゆきさんのミステリ色や毒気を抜いた感じでしょうか。 ただ、この薄さが逆に作品のプラスになっている気がします。 タイトルの付け方がいいですね。 | ||||
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これは掘り出し物です。 一応、欠点と言える部分はいくつもありますが、その辺は巻末で選考委員の山本文緒氏が極めて的確に指摘しておりますので、 あえてここでは書きません。 とはいえ多視点での登場人物の心理の掘り下げといい、サスペンスフルな展開といい、新人離れした筆力を感じさせられました。 あまり話題になった作品とは言えませんが、間違いなく2012年度作品でもベストテン級にランクする作品と言えるでしょう。 お勧めです。 | ||||
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新人とは思えない筆力。正直あまり期待せずに読んだんだけど、ラストまで一気読みしてしまいました。山本文緒さんの選評に「只事ではないエネルギー」とあったけど、納得! 衝撃的なラストも、そこに至るまでの葛藤や叫びも、心に妙に刻まれています。 | ||||
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区切り事に休憩しながら読もうと思っていたのですが、 暫く読まないでいると内容のその先きが気になり また一旦休憩しているとまたその先きが気になり、 結局は一気に読んでしまいました。 凄い展開ですのでどんな事になるのかがドキドキです。 登場人物全ての人の立場になり考える事ができ、 色々考えさせられました。 芦沢さんの描写力は本当に凄いと思います。 あぁいう子、確かに昔クラスにいたっけなとか、 あぁいう子はこういう事を考えていたのかなぁっとか、 またあぁいった大人って確かにいたなとか、 事細かく鋭い感じがし、 それがまたリアルに伝わります。 何だか終わった後に涙腺にきました。 僕はこれはどの気持ちでそうなったのかが自分でもわかりませんでしたが、 僕的にはとにかくそんな気持ちになりました。 終わった後の余韻にも浸れる物語でした。 次作も期待です。っというかこの作品、映画にもなってほしいな。 | ||||
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とても興味深い本でした。 最初に想起したのは大津の事件で、ネットに加害者の個人情報を嬉々として流す人たちがいた事でした。 自分の手が汚れなければ罪の意識を感じない人間が無自覚に悪意生み出す システムがあるのだなあと。 この物語は無自覚な悪意について、相応しい罰は存在するのか? そもそも、罪と罰の関係はどのように規定されるのか? といったあたりにすっと切り込む良さがあると思います。 罪に対して分かりやすい罰を求めるような 世の中の風潮に対して、フィクションで別の確度から光を当てたラストは 大変面白いです。 でも、クリント・イーストウッドの某映画に構図が似てるので、☆マイナス1で。 デビュー作だそうですが、確かな筆力があるので 次回以降も期待したいと思います。 | ||||
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『告白』の湊かなえさんや『冷たい校舎の時は止まる』の辻村深月さんを彷彿とさせます。 ありきたりな物語かと思いきや、予想を裏切る「仕掛け」の連続で、最後まで一気に読んでしまいました。 とてもおもしろかったです。 父親の同僚の早苗さんの存在が光っています。できることならもっと早苗さんの胸の内、活躍がみたかったなとも思いました。 次回作が楽しみです。 | ||||
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特別なトラウマや複雑な家庭環境があるわけでもない普通の女子高生たちのやりとりに現実味があって、それが結果として死につながっていった展開にどきどきしました。 いじめの背景を時代だとか家庭環境とかのせいにしたがる世の中ですが、実際のいじめはそういうものに関わらず自然と発生していることがリアルに表現されていたと思います。 ラストは皮肉さとやるせなさとを含みながらも、どこか救われたような気持ちにもなりました。 今後も楽しみにしています。 | ||||
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誰の視点に合わせるか。 多くの場合、娘を殺された父親に共感して読む……と思う。初読では、当方もそうして読んだ。 だが、登場人物それぞれが、こういう言い方は陳腐だが、それぞれのドラマを持っている。特に、女性の読者。中学生だったり高校生だった頃、彼女たちと似た感情を持ち、様々なことに苛立ち、怯え、悩んだ人は多いのではないだろうか。 当方は読み返した時、「ある少女に憧れ、独占欲を抱く愚かな少女」に自分を重ねた。自分もこうなっていたかもしれない、と思ったと同時、これからも充分になり得る、その可能性を指摘された気がした。 他の登場人物も、それぞれが何らかの罪を犯しているように思う。それが法律的に禁止されたことでも、倫理上のものでも。極端な話だが当方は、不器用な献身を捧げる女性ですら、罪の意識を抱えて不思議ではない心理に置かれた、と考えている。さらに言うならば、どう見ても被害者である死んだ娘でさえも、鮮烈なシーンで父親への詫びの言葉を繰り返した。 誰もが完璧にはなれないということを、『罪』という言葉で抉り出したような作品だ。 一読者である当方まで、今まで犯してきただろう自分の罪に途方に暮れるような、そんな力を持った一冊だった。 | ||||
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この話には、境界線という言葉が出てきます。 私が書いたレビューの題名のように、生と死、ではありません。 ですが、根源的にそこに行き着くのでは、と思わせられずにいられません。 『踏み出してしまう』感覚。 それに抵抗を覚えるのが一般人の感覚で、平気で踏み越えていく者を、私たちは憧れたり、逆に非難したりします。 極限状態で踏み越えた父親と、その反対で、境界線があること自体、無視している、もしくは知らない『彼女』。 ネタバレになるのでこれ以上は避けますが、戦いは手に汗握るものだと私は思いました。 そして、タイミング的に思い出すのが大津のいじめ自殺事件。自殺ごっこ、などの単語が衝撃的に報道されていました。もちろん作中にそんな言葉はないのですが、思わず意識してしまうような場面もあり、こうした社会になっていることを、執筆した時に知っていたのだろうか、と作者の千見性に驚きました。 これからの作者の著作は、必ず読もうと思いました。 | ||||
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