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ラバー・ソウル
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ラバー・ソウルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全31件 1~20 1/2ページ
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最初、すごく読みにくくて努力が必要。 複数人の証言形式だから重複もやむなし。 なんでこんな形式にしたのか、首を捻りながら読み進めると、最後にわかった時はアハ体験。 放心の後、すずきと金山の強い絆が胸に迫った。 | ||||
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世代的にビートルズにもレコードにも詳しくないのだが、章がA面B面と分かれており、「イニシエーションラブ」みたいな感じか?と思ったが違った。 ラストは哀しいけど、読後感はとても良い。 ミステリーマニアな方は読み進めるうちに「こんな展開?」とわかってしまうかもしれないがそれを差し引いてでも良い作品だと思う。 使用人の金山さんは主人公の唯一の理解者でラストは本当に泣かせてくれる。 「実の親からさえも受け入れられなかった気持ちがあなたにはわかりますか?」というようなセリフがあるのだが、それが本当に哀しい。 | ||||
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ミステリ通の人が読むと文句もあるだろう。 長いので誰かにお勧めするのも はばかれる。 読後長く経って話の内容はあまり覚えていないが胸の痛みはおぼえている。 ながいラブレター。 | ||||
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非常に良いのだけれど、それでいてどこか惜しい作品。 ジャンルをミステリーと捉えると肩透かしだがサスペンスと捉えれば相応ではある…か?非常にカテゴライズが難しい作品ではある。 他の方のレビューにもあったが読後感は素晴らしい。ただ途中の描写がとにかく重くて長い。しかしかといってそこで放り出せるかというとそれを許さない不思議な面白さもあり、気づけばあっという間に読み終えてしまっていた。 全てが登場人物の独白形式であり、それ故に情報が非常に限定される形式は他の作品でもよく使われる手法であり、それ故に読者は作者のその意図を察知してしまいやすいのでどうしてもそれを隠す事に意識がいってしまいがちになるのが難しいところである。 この作品の場合、鈴木誠含む何人かの登場人物が警察の取り調べに対して答える部分と鈴木誠の手記が変則的に綴られていくが最後に警察の取り調べに答える人が本当に時系列通り最後なのがもったいない様に思う。 出来れば鈴木誠と三島江利子以外のそれがラストを知って読み返したら実はそれより後に答えている物であり、最初に呼んだ時と全く意味が違っていたとなればラストの驚きがもっと活きた様に思えて残念である。 ストーカーの描写がステレオタイプなのはそれを意図したものである故に仕方がないのだが、なかなか読むのがヘビーでしんどいのが難点ではあるが、先述の通り途中で読むのを止められない面白さがあり、トータルでお勧めの一冊である。 今作ではいろいろな事を感じさせられたが、何よりも鈴木誠を幼い頃から面倒をみてきた鈴木家の使用人、金山勝信の深い深い愛情に僕は胸を鷲掴みにされたのだった。 作品としては惜しいので☆4なのだが金山さんのキャラが良すぎて個人的に愛おしい作品になった為、☆5の評価。 また読み直してみたい。 | ||||
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途中から出来事を反芻するシーンになり、その先を早く知りたいんだが...と思いつつも地道に読み進めていきました。 読み始めは、なんだただのストーカーやんけ...と思っていましたが最後になって、そういうことだったのねっ!!と感動を覚えました。 | ||||
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綺麗で良かったです。 この方の作品を始めて読みましたが、最後の衝撃は心に突き刺さって 又、他の作品も読んでみたいと感じました。 | ||||
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醜い心を持ったストーカーがモデルの女性を巧妙に付け狙い、女性に近づく人間を次々殺していくという話。 ストーカー具合を、本人を含めた登場人物が証言していくミステリー仕立て。 かなり分厚い小説だが、するすると読めた。 金を持ったストーカーは怖いな~という単純な感想を持っていたが、最終的には覆される感じ 。著者の得意とする伏線を張り巡らせた展開に、あまり疑いもせずに読み進めた。 ストーカーものとしても、ミステリーとしても、愛の物語としても読める多面的な物語である。 主人公と女性の接点がやや安直な感が否めない…。 | ||||
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精神病質というか反社会性人格障害に恋したエレファントマンの悲劇?を描いたミステリー。 本書の中でいちばん興味を持ったのは、ミステリーの部分ではなくて、主人公の鈴木 誠が< “人生の意味と幸福”について哲学している! >ところです。 つまり、鈴木 誠は、美縞(みしま)絵里という女性のおかげ?で< 自分というものの存在に初めて意味をみつける! >のですが、この鈴木 誠の哲学が、業田良家の4コマギャグマンガである< 『自虐の詩(うた)』の主人公の森田幸江の哲学とつながっている! >ように思いました。これには< びっくりポン>です! 鈴木 誠も森田幸江も、読者の目から見ると、< かなり悲惨な境遇にありながらも、人生の意味について覚醒する! >という点では共通しています。 しかし、哲学者の永井 均(ひとし)先生は、『マンガは哲学する』という著作の中で『自虐の詩(うた)』を取り上げたうえで、< まれにみる傑作であり、絶対に読む価値がある! >と極めて高く評価しながらも、その一方で、森田幸江の哲学については、「 手放しでは称賛できない 」ところがある!とコメントしています(同書182頁)。 永井先生がこのようにコメントする理由は、幸江が< 幸福と不幸にはどちらにも等しく価値がある! >と言いながらも、< 人生には明らかに意味がある! >ということに覚醒したのは、< 幸江が妊娠して幸福になってからのことだ! >という印象をぬぐうことができない!という点にあるのではないか?と思います。 ボク個人も、永井先生が言われるように、新宿で幸江が< シャブ中の立ちんぼの境遇 >のままで< 人生の厳粛な意味について覚醒したか? >というと< そうとは思えない! >です。 これに対して、この『ラバー・ソール』の主人公の鈴木 誠は、< かなり悲惨な境遇のままで人生の意味について覚醒した!のではないか? >と思われます。 つまり、森田幸江が< 幸福になってから人生の意味について覚醒した! >のに対して、鈴木 誠のほうは逆に< 人生の意味について覚醒してから幸福になった! >ように思われます。 この点で2人の主人公の間に< ちがい >があります。 なので、永井先生は、この『ラバー・ソール』という小説について、これを『自虐の詩(うた)』のように< まれにみる傑作である! >と評価するか?は良くわかりません!が、“人生の意味と幸福”についての主人公の鈴木 誠の哲学については、森田幸江の哲学とはちがって< 手放しで称賛する! >のではないか?と思いました。 なお、森田幸江と鈴木 誠の< 2人の哲学と通じている哲学 >を座右の銘にしている!のが、お笑いタレントの< 明石家さんま >です。 つまり、さんまは、大竹しのぶとの間に授かった自分の娘に対して、< 生きてるだけで丸儲け >という意味をこめて< いまる >と命名した!そうですが、この< 生きてるだけで丸儲けの哲学 >が“人生の意味と幸福”についての< 幸江と誠の哲学と通じ合っている! >と思いました。 なぜなら、さんまは、紳助と12年ぶりに共演した競馬関連の番組で、次のように述べている!からです。 < 笑顔で地獄見たら勝ち!、人生 > 最後に、精神病質というか反社会性人格障害には< 極力関わりを持たない! >ほうがいい!です。 さもないと、< 自分の人生を滅茶苦茶にされて >しまいます! また、さんまのように、 < 笑顔で地獄を見る! >ことができる!ような境地に到達できた!としても、< 地獄を見ない!で済む! >ことができる!のであれば、< それに越したことはない! >からです。 | ||||
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幼少時の病気で醜悪な容貌となりひきこもりになってしまった主人公が、あるきっかけでモデルの女性を知る事となり卑劣なストーカーと化す。 そこに殺人事件も発生。 異様なストーカー状況が、各登場人物の視点で述べられる。 ビートルズの名盤ラバーソウルの各曲名が各チャプターの題名に使われている。 それも意味を含んでいる。 600ページ以上に及ぶ作品だが、長さを感じさせず読ませて行く。 そして最後には驚きの結末が!初読の作家さんでしたが、面白かったです。 久々に「ラバーソウル」のCDを聴きながら、土日に一気読みでした。 | ||||
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ラストで全てひっくり返ります。読み終わった後、驚きでしばらく開いた口が塞がりませんでした。 井上夢人の作品を読むなら、この作品を一番最初に読んだ方がいいと思います。その点で、僕は最初に井上夢人に出会ったのがこの本だったので、幸運だったと思います。 | ||||
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古くは島田荘司『異邦の騎士』東野圭吾『悪意』法月綸太郎『頼子のために』といった作品と同様に(以下「……トリックだが」までの26文字分ネタバレ)一人称の叙述部分はすべて創作だったというトリックだが、前記作品群と同様に決して裏切られ感はない。動機や心情を含めてがっつりと胸にこたえてくるものがある。同一のアイディアを他の作家が書いてもここまでの構成力に昇華できるかどうか。この作家には肉体的、精神的な障碍を扱ったものが多いが、差別や偏見のあやうい境界線を綱渡りしているところがまた独特の世界観につながっているのだろう。 | ||||
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82年共作筆名岡島二人でデビュー、89年傑作「クラインの壺」発表後92年に再デビューをした大ベテラン作家。それぞれの作品のクオリティは極めて高いにもかかわらず知る人ぞ知る的なのは、ソロキャリア22年で刊行された小説が13冊と最近の人気作家に比べて極めて寡作だからであろう。 本作は16章からなり、主要な登場人物のモノローグで構成されている。主人公は疾患による容貌から人と接することができない鈴木誠が語る殺人とストーカー行為を中心に展開される。ストーカー行為を小説の題材にするとき、ストーカーをステレオタイプに書いてはありきたりで面白くなく、またその心情に共感して肯定的に書いては反発を買うため結構難しい。本作ではそのぎりぎり境界を、薄氷を踏むように展開していく。ストーカー行為をしている主人公を作者が肯定も否定もせず淡々と描いており、どこに落とそうとしているのか引っ掛かりながらも読み進んでいった。 各章の登場人物のモノローグは誰もが確信をもって発言してためらいがない。その迷いのなさの理由がラストで明らかになる。全編計算尽くされたストーリーは670ページ余りと長いにもかかわらず無駄がなく、するする読めてしまう。しかしするする読んでしまう時点で作者の術中にはまっている。油断なく集中して読みたい作品である。 | ||||
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引っ張るだけ引っ張っての最後のどんでん返し・・・ うーん。ずるい。 でも、後味はいいというか、切ないというか。 愛というよりは自己確認? この世に生を受けたことを呪うしかなかったすずきまこと。 彼が初めて明日ということを意識させてくれた女性に ここまで入れ込むのはなんかわかる気がします。 確かにアンフェアな結末ですが、 すずきまことがここまでした?できた?意味を知るには 長々長々引っ張ることが必要不可欠だったのではと。 生きている意味を考えたら生きるのがつらくなる人間っているんですよ。 考えたってどうにもならないのに。 でも、考えてしまう。 そして誰かに意味を与えられるともうそれだけで突っ走っちゃう。 なんていうのかなぁ。 親に愛されないとどうしてもそうなりがちなんじゃないかと。 無条件の愛なわけじゃないですか、親の愛は。 特に子供が小さいころは。 とにかく元気でいてくれさえすればと、多少馬鹿だろうが不細工だろうが、 親から見たら自分の子が一番可愛い。 そんな無条件の愛を惜しみなく与えられたら、 自分が生まれてきた意味とか生きていく意義をやたらめったらと求めて 苦しまないと思うのよね。 生きているだけでいいんだってちゃんと小さなときに親が教えてくれているから。 でも、そんな風に自分の子供を愛せない親もいるんだよね。 子供よりも自分が可愛い親。 そういうのって子供は敏感にわかるから。 そんなふうに育つと、やはり生きていくのがへたくそになっちゃう。 自分の存在価値を探すのに必死で人間関係を築くのがへたくそになっちゃう。 そんなことなど考えつつ、一晩で読みました。 | ||||
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読み出したら、止まらいこと必至! 全てが、登場人物の一人称で書かれており、文体も読みやすく書かれています。 一見、分厚すぎるページ数に、怖じ気付くかもしれませんが、面白さは保証します。 読んでいる最中は、サイコ・ストーカー物でこんな大ぶろしき広げてしまって、同収集付けるおか、不安にもなりましたが、 結末は、どんでん返しがまってます。 この、結末を効果的にするためにも、このページ数派は必要だったんですね | ||||
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この本に関しては多くを述べず 予備知識なく味わっていただきたいです。 結構色々な本を読んできて大抵の驚きには慣れていたつもりでしたし、 だまされまいなどと思いつつ読み進めて行ったら・・・ラストに衝撃を受けました。 と同時にとても切ない気持にもさせられました。 迷っているようであれば是非手にとって読んでほしいと思います。 | ||||
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文庫で700P近い長編だけど、ほぼ一気読み。彼の作品はいつも平易な文体で書かれていて読みやすいのだけど、その構成は緻密かつ個性的で実に読み応えがある。今作も最後のどんでん返しが鮮やかで、人の心を描いた奥行きが素晴らしい。ミステリーとして読むと、ツッコミどころもあるけれど、そこにこだわりたい人は他の作家を読めばいい。彼の作品には、本格派かどうかとか、そういうことを超えた独自の世界観があり、それが好きな人には堪らないと思う。そういう意味では、寡作な人だけど、本当にハズレがない。ちなみに個人的には「メドゥサ、鏡をごらん」が一番好きです。 | ||||
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何を書いてもネタバレになりそうなんだけど、どうしても評価したかった。 傑作。 一読して驚嘆し、再読で納得し、その凄さを改めて実感し、三回目で泣いた。 | ||||
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最初から最後までグイグイ引き込まれて一気に読んでしまいました。最高のラブ・ストーリーかもしれません。 | ||||
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少し回想がくどい様な感じを受けますが、慌てないで読んでください。ネタバレになってしまうので内容は話せませんが、読んだ後何とも言えない気持ちになります。私は是非お勧めです、買って損はしないでしょう。 | ||||
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ミステリーが好きである。ビートルズも好きである。だったらこの作品を読まないわけにはいくまい。 タイトルはズバリ『ラバー・ソウル』。1965年に発表されたザ・ビートルズの6枚目のオリジナル・アルバムと同じである。そして各章もアルバム『ラバー・ソウル』に収められている楽曲と同じタイトルがつけられている。ただしオリジナルアルバムが全14曲で構成されているのに対し、こちらは「ボーナス・トラック」と称してA面とB面の最後にそれぞれ1曲ずつ追加され、全16章の構成になっている。 登場人物や関係者への事情聴取、および主役である鈴木誠の独白めいた日記(?)によって、事件の全貌が次第に明らかになってゆく。財産には恵まれているが容貌にハンディを持つビートルズ評論家の鈴木誠が、ふとした偶然で自分の車に乗せたモデルの美縞絵里に夢中になり、ストーカー行為が次第にエスカレートしてゆくさまが赤裸々に語られる。彼は自分以外の男性が彼女に近寄ることに耐えられず、ついに……。 正直に言って、本作品はビートルズとはあまり関係がない。本書のタイトルがビートルズのアルバム名と同じであることや、各章に楽曲と同じ名前がつけられていることに必然性はない。鈴木誠の独白の中にビートルズネタが全くないわけではないが、質的にも量的にもビートルズ・マニアを喜ばせるような内容ではない。なのでビートルズ・ファンがそれだけを期待して購入したら少々がっかりするかも知れない。 だが単純にミステリーとして読んだ場合、この叙述トリックは成功していると思う。衝撃的というほどではないが、叙述トリックにありがちな失望感はなかった。主人公が当該モデルに執着した理由も、東野圭吾『容疑者xの献身』よりは説得力があった。全体的に少々間延びしているというか、引っ張り過ぎの感は否めないが、読んで損はしないミステリーだと思う。 | ||||
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