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新月譚
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新月譚の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.59pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全25件 21~25 2/2ページ
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この小説が刊行され、本の帯に「絶筆した美人作家が隠し通した半生とは?」と言う一文を読み、私の中には大きな期待と早く読みたいと言う欲求が入り交じりながら、この本の中に没入していった。読後、この本は私の期待と私の内なる欲求を見事に満たしくれた。最近読破した中では、ベスト3に入る秀作だと言える。 この著者、貫井徳郎氏の著書は、昨年「灰色の虹」を読んだきりだが、この「新月譚」は、派手トリックを伴うミステリーではなく、人物描写に重点を置く、本格小説という点だ。プロローグを読み始めて、この小説に引き込まれていった。主人公の21歳の女性の描き方が自然で、ある男性との出会いからこの物語が始まる。特にこの主人公が、その男性との恋愛の葛藤の中で、女性特有の『美』への探求を求めていく描写は、百田尚樹氏の「モンスター」を彷彿させられた。特に良かったことは、主人公が、小説を書くに至る動機、葛藤、悩み等々を経ながら、一つの小説を書き上げる過程も私には大変興味があったので、面白かった。また、文壇の諸事情及び編集者との会話、交流等も現実味があって良かった。 エピローグは意外・驚きの面も含まれ、綺麗な終わりを迎えていると思う。読後感が美しい小説だと思う。読破後、インターネットにて貫井氏のインタビューを見る限りでは、この作品を通しての私の思うところと、著者のそれとは殆ど差異がない、と言う事が理解出来た。インタービューの中の著者は、誠実そうで、好感の持てる方のようにお見受けした。この著者の今後の作品が楽しみである。しかも、長編ものを期待したい。 | ||||
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貫井氏の新作。新手のミステリかとおもったら、純恋愛もの。しかも主人公は女性作家でその半生記がテーマ。美貌の50代の人気女性作家が49歳という中途半端な年齢で急に絶筆隠遁。 その理由を若手の編集者が本人にききにいくところから話が始まる。めぐるめく美人作家の半生が語られる。 男性が書いたと信じられないくらい・・女の生き方を見せつけられた。ミステリの手法を使った女性作家の半生記というべきか、純愛談というべきか、とにかく凄い作品! | ||||
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本屋で見かけてタイトルが気になり読みました。 賞も取ってベストセラーを連発していたような女性作家が突然引退してしまったのはある男性との恋愛が原因だったらしく、何が起こったのかを引退後の女性作家本人が告白する内容のストーリーです。(ざっくり過ぎですが) 冒頭で女性作家の作風がある時点からがらりと変わったことに触れています。 それから、ごく普通の若いOLだった女性作家が、コンプレックスやある男性とのゆがんだ恋愛を通して屈辱を感じるたびに、心にどす黒いものを溜めていく様子が書かれています。 それが作家になるきっかけにもなるのですが、屈辱の度合いが酷くなるごとに逆にそれをエネルギーにして作家として成長していき、ついに爆発するような形で作風が別人のように変わり傑作を生み出すまでの過程がゾクゾクして、読むのを止められませんでした。 個人的には引退してしまった理由がちょっと納得いかなかったのですが、作家さんと編集者さんとのやり取りを覗き見した気分になったり、あの爽やかで素敵に書かれていた男性作家さんはあの人がモデルでは?と想像したり、本筋以外でも楽しめた本でした。 私は昔「慟哭」を読んで自分にはちょっと合わないかなと思ったのですが、「愚行録」はかなりおもしろかったタイプです。2冊しか読んでいないのですが、「愚行録」が好きな方はきっと「新月譚」もおもしろいのではと思います。逆に「新月譚」を読んでおもしろかった方で「愚行録」がまだの方には、ぜひ「愚行録」もお勧めしたいです。 | ||||
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一歩間違えれば俗っぽく下品になってしまいそうな物語を、よくぞここまで情念の籠もった美しい物語に昇華させたものだと思います。社会派ミステリーの名手として知られ、毎回重いテーマを読者につきつけてくる著者ですが、本作は問答無用の純然たる恋愛小説。500ページを超える長編ですが、一旦ページをめくりだしたら途中で止めるのが難しくなる程の圧倒的なリーダビリティは今までの作品の中でも最高の部類に入るのではないでしょうか。全編にわたりほぼ文句の付けようがないのですが、唯一、木之内と最初に結婚した女性との離婚の顛末と、その女性のその後がもう少し詳細に語られたらよかったのではないかと思いました(ここはてっきり、後半の伏線にでもなっているのかと思ってしまいましたので・・・)でも、それはほんのわずかな瑕疵。星5つは揺るぎません。 本作で直木賞を受賞してもらいたいですね。これだけの面白くて、充実した読後感を味わえる小説、そうは無いように思えます。 | ||||
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読み始めたら止まらずにほぼ一気読みしました。 ぜひ多くの方に読んでもらいたいので内容については書きませんが、 貫井徳郎氏の最高傑作といってもよいかと思います。もう只々圧倒されました。 読み進めていっても読めない結末、ドキドキしながら夢中で読みました。 終わり方も切なく美しく非常に心に響きました。本当によく考えられた作品だと思います。 陳腐ですが、こういう作品を読めたことに心から感謝します。 ほんと素晴らしい! | ||||
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